平成27年度 学校評価

平成28年1月14日
保 護 者 の 皆 様
豊明市立栄中学校長 神 田 義 信 2学期の学校評価(学校の自己評価)の集計結果について
厳寒の候,保護者の皆様方におかれましては,ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。日頃は
本校の教育活動にご理解とご協力をいただき,ありがとうございます。
さて,2学期末に保護者の方々と生徒の皆さんによる重点努力目標に対する学校評価を実施しまし
た。多くのご意見をいただき,ありがとうございました。生徒,保護者,教師の評価結果をまとめまし
たので,お配りいたします。
学校評価の回収率は84.1%でした。大変多くの皆様にご協力いただき,誠にありがとうございま
した。学校評価の方法について,「評価するだけの情報がない」「評価項目が具体的でない」などのご
意見をいただいております。この評価には,生徒・保護者・教職員に同じ質問を行い,認識の違いを確認す
るねらいもあります。できるだけ評価しやすい形になるように今後も工夫を重ねていきたいと思いま
す。評価できると思われる項目だけ,分かる範囲で記入していただけば結構です。ご協力よろしくお願
いいたします。
<学校評価について>
学校評価は平成19年に改定された学校教育法の規定により行っています。その目的は「教育活動や
学校運営の状況について評価を行い,学校運営の改善と教育水準の向上に努める」とされております。
本校では,重点努力目標を基に評価項目を作成しています。評価につきましては教職員の自己評価を
ベースに,より客観的なものとなるよう,保護者の方にも評価していただいております。
また,評価結果を参考にして,月ごとの重点目標を決め,日々の指導の中で目標を意識しながら教育
活動を進めております。学校評価の趣旨をご理解いただき,ご協力賜りますようよろしくお願いいたし
ます。
(保護者等の評価については学校教育法施行規則の中に,実施することが規定されています。)
A:そう思う B:ややそう思う C:あまりそう思わない D:そう思わない
※ 考察中の平均値はAを4点,Bを3点,Cを2点,Dを1点と点数に換算して計算したものです。
※ グラフは左が1学期,右が2学期のもので,棒グラフは左から保護者,生徒,教職員の順に
なっています。
1 栄中は生徒との信頼関係を重視し,厳しさと温かさの両面をもって心に響く指導や教育活動を進めていると
思いますか。
(1学期) 保護者 3.04 生徒 3.29 教職員 3.00 (2学期) 保護者 3.12 生徒 3.22 教職員 3.08
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
生徒中
A
B
C
保護者左
生徒中
A
D
B
C
D
教師右
教師右
信頼関係・厳しさと温かさ
信頼関係・厳しさと温かさ
1
考察
○ 1学期と比較して平均値は,保護者と教職員は微増,生徒は微減でしたが大きな変化は見られませんで
した。3者とも平均値が3点を超えており,この項目は概ね肯定的に評価されていると思います。これまで
にも厳しさと温かさを指導面で両立させることの難しさは課題となってきました。保護者からのご意見の中
にも,厳しすぎるというものと,厳しくすることで子どもの成長がうかがえるというものがありました。教
職員は常にこのことを意識し,生徒の心に響くように指導にあたってきました。一人一人の生徒に合った指
導や場面に応じた指導を心がけながら,生徒との信頼関係づくりに努力していきたいと思います。
2 栄中は学習指導において,基礎・基本の定着に力を入れていると思いますか。
(1学期) 保護者 2.98 生徒 3.48 教職員 3.19 (2学期) 保護者 3.05 生徒 3.37 教職員 3.23
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
A
B
C
D
生徒中
保護者左
A
教師右
基礎・基本の定着
B
C
D
生徒中
教師右
基礎・基本の定着
考察
○ 平均値を1学期と比較すると,項目1と同様に保護者と教職員は微増し,生徒は0.11ポイント減少
しました。上のグラフから「A」を選択した生徒が10%減少したことが分かります。どの学年も2学期の
学習内容は1学期に比べて難しくなってきます。難しくなった学習内容を,生徒に分かりやすく指導し切れ
ていないことが原因ではないかと考えます。教職員は基礎・基本の定着に様々な取組をしています。毎時間
授業の最後の部分で振り返りを取り入れる,授業の導入で前時の学習内容を復習する,小テストで基礎・基
本の定着を図る等,教科の特性を生かしながら全教職員で学力向上に取り組んでいます。保護者の皆様から
の学力向上への期待は大きいものがあります。生徒たちや保護者の皆様の期待に応えられるよう,各教科で
効果的な指導方法を追究することで,基礎・基本の定着が図れるよう努力したいと考えます。
3 栄中は学ぶことの楽しさを味わわせる授業を行っていると思いますか。
(1学期) 保護者 2.81 生徒 3.30 教職員 2.97 (2学期) 保護者 2.83 生徒 3.23 教職員 2.97
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
A
B
C
D
学ぶことの楽しさやおもしろさ
生徒中
保護者左
A
教師右
B
C
D
学ぶことの楽しさやおもしろさ
2
生徒中
教師右
考察
○ 2学期の平均値は保護者,教職員とも変化はほとんど見られず,生徒は-0.07ポイントでした。上
のグラフの分布から,「A」が減り「C」が増えたためと考えられます。ただ,生徒の85%以上が「A」
「B」の評価をしており,平均値が3.23であることから,概ね楽しさを感じながら授業に臨むことがで
きていると考えます。教職員は「A」「C」が減り,70%以上が「B」を選択しました。今年度タブレッ
トを活用したり,教材提示装置を利用したりする授業が増えてきました。しかし,日々の多忙さから教材研
究の時間が十分確保できず,興味関心を高める導入の工夫や,ICT機器の活用など,学ぶことの楽しさを
味わわせる授業にまで至らなかったということを反省しなければならないと考えます。生徒が教科としての
楽しさを感じることができるように,教材研究に取り組みたいと思います。
4 栄中は自分を知る活動や,体験活動を交えてキャリア教育(進路指導)を行っていると思いますか。
(1学期) 保護者 3.04 生徒 3.25 教職員 2.54 (2学期) 保護者 3.06 生徒 3.28 教職員 2.74
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
A
B
C
充実したキャリア教育
D
生徒中
保護者左
A
教師右
B
C
D
充実したキャリア教育
生徒中
教師右
考察
○ 3者とも1学期に比べ平均値が増加しました。また,保護者,生徒からは平均値が共に3ポイントを超
えており,概ねよい評価でした。一方教職員は,1学期比+0.20と大きくポイントを上げたものの,
2.74という満足のいく平均値ではありませんでした。キャリア教育をより充実させていくことが課題と
いえます。しかし,2学期は2年生で職場体験学習が行われ,生徒のキャリア形成に向けて大きな成長が見
られました。1年生でも,3学期の職業人の話を聞く会に向けての準備が進んでいます。3学期も年間計画
に沿って,将来の進路目標を見据えた指導を進めていきたいと思います。また,「あいさつやコミュニケー
ション」「自分のよさや個性を知ること」など,ふだんの教育活動で行われていることが,一般社会で必要
となる資質とされ,これらを身に付けるための指導も合わせて大切にしていきたいと考えます。
3
5 栄中は実践意欲を高める道徳指導を行っていると思いますか。
(1学期) 保護者 2.93 生徒 3.04 教職員 2.18
80
70
60
50
40
30
20
10
0
(2学期) 保護者 2.96 生徒 3.08 教職員 2.33
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
A
B
C
D
生徒中
保護者左
A
教師右
実践意欲を高める道徳教育
B
C
D
実践意欲を高める道徳教育
生徒中
教師右
考察
○ 3者とも1学期と比較し,平均値が増加しました。しかし,生徒と教職員の平均値は,全評価項目のうちで
最も低く,保護者の平均値は下から2番目でした。道徳指導が栄中学校の課題であると考えます。特に教職員の
平均値が低く,50%以上の教職員が「C」「D」と回答しています。教職員の反省からは,「道徳の授業に,
より積極的に取り組んでいきたい。」「道徳の授業を工夫していく必要がある。」等という意見が見られまし
た。道徳の授業に積極的に関わっていく雰囲気を,学年や学校全体でつくり出していくことが必要であると考え
ます。道徳教育の充実は教育活動上も大切なものだと考えます。道徳指導は学校教育のあらゆる場面で行われる
ものです。場面場面では適切な道徳指導がなされていますので,道徳の授業の充実に努めて参りたいと考えま
す。
6 栄中は「あいさつ」を中心にした基本的生活習慣の育成に力を入れていると思いますか。
(1学期) 保護者 3.31 生徒 3.42 教職員 3.30
80
70
60
50
40
30
20
10
0
(2学期) 保護者 3.36 生徒 3.39 教職員 3.33
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
生徒中
A
B
C
保護者左
生徒中
A
D
B
C
D
教師右
教師右
あいさつ・基本的生活習慣
あいさつ・基本的生活習慣
考察
○ 保護者,生徒,教職員ともに平均値が全項目のうち2番目に高く,3.3ポイントを超えていることか
ら,大変よい評価がされていると考えます。また,上のグラフから3者の分布がよく似ており,認識がよく
似ていることがうかがえます。3者とも「A」「B」合わせた割合は,ほぼ90%に達し,このことからも
よい評価ができると考えます。しかし,保護者の方から以前ほどあいさつがよくないという意見も伺ってお
ります。毎日委員会による昇降口でのあいさつ活動や,教職員による昇降口指導に地道に取り組んでおりま
す。2年生は職場体験学習を通して,社会人としてあいさつの大切さを実感した生徒もたくさんおります。
どこででも,誰にでも,しっかりとあいさつができる生徒の育成を目指し,粘り強く指導を継続していきた
いと思います。
4
7 栄中は合唱を中心として,特色ある教育活動を推進していると思いますか。
(1学期) 保護者 3.50 生徒 3.78 教職員 3.09 (2学期) 保護者 3.61 生徒 3.81 教職員 3.03
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
生徒中
A
B
C
保護者左
生徒中
A
D
教師右
合唱を中心とした教育活動
B
C
D
教師右
合唱を中心とした教育活動
考察
○ 1学期と同様に生徒と保護者は大変高い平均値でした。特に生徒は,上のグラフでは80%までしか目
盛りがありませんが,実に85%もが「A]を選択しました。多くの生徒が取組に十分満足し,成就感や満
足感を味わうことができたことと考えます。また,保護者96%から「A」「B」の評価をいただき,合唱
会や学年・全校合唱がある程度の評価を得ることができたと思います。これは,音楽科が計画的に文化祭ま
で指導したことと,今年度の多くのクラスで,ST時に毎日歌の練習に取り組んだ成果ではないかと考えま
す。今の雰囲気を大切にして,3学期は卒業式に向けて歌の技術を磨くとともに,心のこもった合唱となる
ように取り組んでいきたいと思います。
8 栄中は生徒一人一人を大切にし,生徒が自分や他の生徒の良さに気づく心を育成しようとしていると
思いますか。
(1学期) 保護者2.94 生徒 3.18 教職員 3.05
(2学期) 保護者 3.00 生徒3.11 教職員 3.03
80
70
60
50
40
30
20
10
0
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
生徒中
A
B
C
D
教師右
保護者左
生徒中
A
B
C
D
教師右
自他のよさに気づく
自他のよさに気づく
考察
○ 生徒と教職員の平均値は1学期よりわずかに下がったことは残念です。しかし,保護者の平均値が上がった
ことで3者とも3点台になったことは評価できると考えます。保護者の「A」「B]合わせた評価は80%を超
え,比較的よいとらえ方をしていただきました。また,30%以上の生徒が「A」を選んでいました。これは,
2学期体育大会や文化祭などの行事を通して,良好な人間関係づくりが行われた成果だと思います。一人一人の
よさに気づき,大切にする指導を展開するには「自尊感情・自己肯定感・自己存在感・自己有用感」を育んでい
かなければなりません。生徒の進歩やできたことに目を向け,できたことを褒め,自尊感情を高める指導を3学
期も引き続き心掛けていきたいと思います。
5
9 より信頼される学校を目指して,家庭や地域と連携して教育活動を行っていると思いますか。
(1学期) 保護者 3.12 教職員 2.88
80
70
60
50
40
30
20
10
0
(2学期) 保護者 3.17 教職員 2.90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
保護者左
教師右
A
B
C
保護者左
教師右
A
D
B
C
D
家庭・地域との連携
家庭・地域との連携
考察
○ 1学期と比較して保護者,教職員ともに平均値がわずかに上がりました。保護者の85%以上が「A」か
「B」を選ばれたことからも,概ね良好であると判断できます。一方,教職員の平均値が3ポイントに届かない
のは,保護者との連絡は密に取れているものの,地域との連携が十分でないと考えている教職員が多いことが挙
げられます。今年度ホームページの更新を定期的に行ったり,学年通信に生徒の様子や感想を多く載せるように
したりと,学校での様子が少しでも伝わるように努めて参りました。3学期も連携の強化に努めていきたいと思
います。
<学校評価でいただいたご意見について>
学校評価の中でさまざまなご質問,ご意見をいただいております。ご意見としていただいていること
の中には,これまでにも検討を繰り返し,現状における最善の方法と判断して実施しているものがあり
ます。また,相反する内容のご意見もあり,紙面では十分お答えができません。回答が必要なご質問が
ありましたら,改めてご連絡ください。ご理解とご協力をお願いいたします。
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