二重水研報 第 24号 平成 27年 3月 Bull Mlc Prc■ Fish Rcs lnst 24 19-36(2015) 伊勢湾南部 の保護 水面 にお け るアサ リ資源 量 の長期変動 xx4frdA Long-term fluctuations in stock abundance of the asari clam, Ruditapes philippinarum, inthe no-fishing area in the southern part of Ise Bay, Japan KAZUHIRO HANYU キ ー ワー ド :ア サ リ,資 源量,直 接推定 ,稚 貝発生量,降 水量,加 入 Thc abundancc of R″ ′′ `9ρ `s′ ″7Jipp′ ′α″″″ in the no― flshing arca in thc southcm part of lsc Bay.Japan,was invcstigatcd during 1954‐ 2000 by thc Mic Prcfectural Fishcrics lnstitute The prescnt study analyzcd the abundance of R j″ ′ ′カノ ″ρ arグ ″ ' during 1957-2000 Annual nuctuations in thc sman clam abundancc(abundancc of individuals、 vith a shcll lcngth of 2‐ 7■ lm)in thc no― flshing arca、 vcrc largc Thc maximum small clam abundancc in cach dccadc sho、 vcd a dccrcasing trcnd from thc 1960s, and thc stock abundancc(abundance of individuals with a shen lcngth≧ ≧20 mm)dCCrcascd markcdly aftcr thc 1970s The stock abundancc in thc no― flshing arca、 vaslnaintaincd by a fcw cohorts with a high abundancc ofsmall clams Thc prescnt study cxamincd the cffccts of sman clam abundancc,prccipitation,and scdirnent on thc probability of cohorts recruiting to thc stock in thc no― flshing arca during 1959-2000 Small clanl abundancc and prccipitation inauenced the probability of cohorts succcssfully rccruiting to the stock Thc prccipitation sclcctcd by using logistic rcgrcssion analysis、 vas thc maxilnum monthly total prccipitation for 3 months aftcr a incan month whcn small clams wcrc obscⅣ cd in each cohort Although hcavy rain and rivcr flood influcnccd thc probability of cohorts succcssilly recruiting to thc stock in thc nO― flshing arca,the dcclinc in stock aftcr thc 1970s was prilnarily causcd by a dccrcasc in abundancc of small clams aftcr thc 1960s )の 漁獲 “ 量 は 1980年 代 までは 10万 トンを超 えて いたが ,2000年 応 関係 よ り,環 境悪化 が減 少要 因 の一 つ と考 え られ て い 代 には 3万 トン前後 まで減少 した (農 林水産省 一 方 ,伊 勢 湾 で は ,湾 内 の 埋 め立 て の 大部 分 が 1955年 本邦 にお けるアサ リ (R′ ″′ ″ ω ′″′ 嫌″″α′″ る (佐 々木 1998b;青 山 2000,中 村 ・黒 田 2005,岡 本 2009)。 1957‐ 2014)。 伊 勢 湾 で も 1990年 代 まで は 1万 トン前後 で 推移 して い か ら 1975年 に行 われ た の に対 し漁獲 量 の激減 が 1990年 たが ,そ の後減少 し,2000年 代 は 3千 トン前後 と低迷 し 代 に始 まった ことか ら,埋 め立て によ る漁場消失が漁獲 て いる (農 林水産省 1957-2014)。 減 少要 因 として は様 々 量 の減 少 と直接結び つ いて いな い と考 え られ ,そ れ よ り な ものが指摘 されているが,東 京湾 では 1960年 代 に始 まっ も,湾 南部漁場で の乱獲 ,お よび 貧酸素水塊 によ る潮下 た沿岸部 の埋 め立て 面積 の増加 と漁獲量減 少 の対応 関係 帯 の漁場消失が減少要因 として強 く疑われて い る (水 野・ よ り,埋 め立て によ る漁場消失 ,そ れ に伴 う漁場縮 小 に 丸 山 2009)。 よる乱 獲 ,お よび幼 生ネ ッ トワー ク の縮 小な どが指摘 さ 地域 によ り多少異な るが ,東 京湾 ,有 明海 ,伊 勢湾 につ れて い る (佐 々木 1998■ 鳥羽 2002,鳥 羽 2007,松 川 ら いて は,乱 獲が減 少要 因 の一つ と考 え られ て いる点が共 有 明海 で は,熊 本県 にお いて 1980年 前後 の漁獲 量 の急 増・ 激減 に少 し遅れ て 福 岡県 で急増 。激減 が認 め 通 して いる。 られ た ことか ら,乱 獲 による資源減 少 ,再 生産機構 の崩 いて 検討 され る ことが 多 い。 これ は ほ とん どの場合 ,過 d 2001,石 井・ 関 口 2002, 去 の資源状態 を知 るす べ が他 にな いためである。 しか し 2008)。 壊 な どが 疑われ て いる (Is日 ict このよ うに減 少 の タイ ミングや 減 少要 因は このよ うな長期 的な減 少要 因 の分析 は漁獲統計 に基 づ , 松川 ら 2008)。 三河 湾 では,埋 め立て による漁場消失 に 伊勢湾 を含 め,一 般 にアサ リ漁業 につ いて は資源保護 の 加 えて ,貧 酸 素水塊 の 消長 とアサ リ漁獲量 の増減 との対 ため 1人 1日 当た りの漁獲 量が制限 されて いる地域が多 19- 羽生和弘 く, これ ら地域 の漁獲量 はそ の地域 の資源量 を反 映 した 後 で 比較 され た例 は見 当た らな い。 そ こで 本研 究 で は もの とな って いな い可能性が ある (石 井 。関 口 2002,中 伊勢湾南部 の保護水面 で実 施 され た資源 量調査 の資料 を 原 ・ 那須 2002)。 実 際,伊 勢湾 の アサ リにつ いて CPUE 取 りま とめ,ア サ リの稚貝発 生量 と漁 獲対 象サイズ の 資 (経 営体 当た りの漁獲量)を 試算 した水野 ・ 丸 山 (2009) 源量 の長期変動 を明 らか に した。 これ に加 えて ,稚 貝発 は,漁 獲量 と CPUEの ピー ク の年代 がず れて いる ことを 生量 ,降 水 量 ,お よび底質が コホー トの加入 に及 ぼす 影 見 出 し,伊 勢湾 にお けるアサ リ資源 の激減 は,漁 獲量 が 響 につ いて 検討 した。 , 激減 した 1990年 代 よ り 20年 も前の 1970年 代 か ら始 まっ て い た可能性 を指摘 して いる。 ただ し,彼 らも述 べ て い 方法 るよ うに, この CPUEも 同様 の 問題 をは らんで いる。 い ず れ にせ よ,伊 勢湾 にお いて アサ リ資源 が いつ ,な ぜ 激 資源 量調査 と底質調査 本研 究 で は筆者 が 内容 を確 認 した 1957年 度 か ら 2000 減 し始 めたのかは議論 の余地が あ る と言 える。 伊勢湾南部 に位 置す る伊 勢市大湊 町 と二 見 町 の 間 を流 年度 まで の報 告書 (二 重県 1958-2001)の うち,引 用 可 れ る勢 田川河 口には , 1954年 か ら 2001年 まで の 間 ,水 能 なデ ー タが記載 され て い なか った 1976年 度 を除外 し 産資源保護法 に基づき貝類保護水面が指定 されて いた (三 た 43年 間 を解 析対 象 と した◇ この期 間 の 資源 量調 査 と 重県 1954,1966,1977,2001,2004;Fig l)。 総面積 │ま 16万 底質調査 の概要 は次 の とお りで あった。 m2,管 理者 は三重県 で あ り,「 アサ リを保護 増殖 して種 2-4ヶ 月 に 苗供給 に努 め る こと」 を 目的 と して ,地 元 の漁 業協 同組 1回 ,最 大 21定 点 にお いて アサ リの個体 数 と殻 長 組 成 が調 査 され た。 21定 点 の うち継続 調 査 され 合 の協 力 を得 なが ら資源保護 ,密 漁 防止 ,施 設管理 に取 り組 んで きた (二 重県 2001)。 また,管 理政策 の基礎資 35° ∞ 料 とす るた め,当 該 水 面 で は 1954年 以 降 ,漁 業 に頼 ら N な い直接推定 によるアサ リの 資源 量調査 が実施 されて き た (三 重県 県 1958‐ 2001)。 この資源 量調査 の報告書 (三 重 1958‐ 2001)は 公表 され てお り,そ れ によれば ,ア サ リの資源 量 ,殻 長 組成 ,お よび粒 度 組成 が 40年 以 上 に わ た り,ほ ぼ 統 一 した手法 で 調査 されて きた。 また,調 査担 当者が推察 した保護水 面 にお けるアサ リ資源 の減 少 要 因が記載 されてお り,最 も記載 回数 の多か つた のは豪 雨 。河 川 出水 によ る大量死亡 で あつた。 ただ し,豪 雨 。 河 川 出水 によ る大 量死 亡 は 1991年 に確 認 され ただ けで なく,ア サ リ資源の激減前 と考えられる 1970年 代以前 (1961 年 , 1965年 , 1969年 , 1976年 )に も しば しば 指摘 され て い た。 これ らは短期 的な減 少要 因 を推察 した もので あ るが,東 京湾や有 明海 では こういった短 期 的 な環境悪化 (豪 雨 。河 川 出水 )が 長 期 的 な稚 貝 発 生量 の低 迷 と組 み 合わ さ り,長 期 的 に資源量 が低 迷す る悪循環 に陥 つて い る ことが 指摘 され て いる (池 末 1957,中 原 1998,鳥 羽 2002,Toba 2004鳥 羽 2007)。 伊勢湾 の アサ リ資源 につ い て 同様 の現象が生 じて いるか どうか は これ まで に検 討 さ れ て いな いが ,そ れ には長期 的な稚 貝発生量 のデ ー タが 必 要 とな る。 また ,そ もそ も全 国的 に も 1970年 代 以 前 Fig. 1. Location ofthe no-fishing area in the southem part oflse Bay, Japan, and sampling stations in the no-fishing area (Modified from Mie prefecture (1 958-200 l)). の稚貝発 生量 と漁 獲対象サ イズ の資源量が漁獲統 計 に頼 らな い手法 で 明 らか にされ ,漁 獲 量が激減 した年代 の前 20 伊勢湾南部 の保護水面 にお けるアサ リ資源量 の長期変動 たのは潮 間帯 の 7定 点 (定 点 A― G)で あ つた (Fig l)。 デ ー タの前処理 1965年 度 の報 告書 によ る と,定 点 A‐ Gの 地盤 高 は年 平 継続 的 に調査 が実施 され た定点 A‐ G(計 7定 点 )を 解 均水面 に対 し 75 cmか ら 20 cmの 範 囲 で あつた。 各調 析対象 としたが,一 部 の年 では定 点位置 ・ 定点 名が変更 cm× 30 cmの 方 形枠 を され て い た。 た だ し,そ の 移 動 距 離 は 30m程 度 の範 囲 用 いて 底 泥 が 定 量採 取 され ,1959年 度 以 前 は 目合 い 2 内 で 収 まってお り,い ず れ も Fig lに 示 した 東端 の定点 mmの ふ るい によ り,1960年 度以 降 は 目合 い l mmの ふ るいによ り,ア サ リが採集 され た。 これ らのアサ リの殻 長が l mmの 精度 で測 定 され ,概 ね 階級 幅 3-5 mmの 区 D,西 端 の定 点 E,北 端 の 定点 G,南 端 の定 点 Aで 囲 ま れ た範 囲 の 内側 で の変 更 で あ った た め ,定 点 A‐ Gを 一 分 で個体 数が記録 された。 に大 きな影響 を及ぼ さな い もの とみな した。 査 日に各定点 にお いて 1回 ,30 括 して 取 り扱 った本研 究 で は, これ らの変更 は解析結果 1965年 10月 か らは年 1-2回 ,主 に 2月 と 6月 に定 点 A― 3 mm以 下 殻 長 組 成 は ,ほ とん どの 年 の もの が 殻 長 Gを 含 む 12定 点 にお いて ,底 泥 の粒 度 組成 が調査 さ 4-7 mnl, 8-12 mm, 13-17 mnl, 18‐ 22 m■ 1, 23‐ 27 , mnl, 33 mm以 上 の 区分 で 集 計 され て い た れ た。 各調査 日に各定点 で 1回 ,内 径 30 mmの 円筒管 に 28-32 mm,お よ り表 面か ら深 さ 5‐ 10 cm程 度 まで の底泥 が採取 され が ,一 部 の 年 の 区分 は これ とは 異 な った。 そ こで 本 研 究 , よび 天 日乾燥後 ,100℃ 8-10時 間 の乾燥処理 が施 された。 こ で は ,次 に示 す 方 法 によ り,殻 長 の乾 燥試料 は , 日合 いの 異 な るふ る い によ り,40 度 (individuals/m2,以 下 ind/m2と 表 記 )を mm mm未 満 20 mm以 上 ,20 mm未 満 1 0 nlm以 上 , 10未 満 05 mm以 上 ,05 mm未 満 025 mm以 上 以 上 ,40 l mm間 隔 で 推 定 した。 (1)階 級 区分が前述 の もの と異 な ったデ ー タ につ いて は , 025 mm未 満 0125 mm以 上 ,お よび 0 125 nlm未 満 に分 画 され ,全 重 量 に対 す る各分画重量 の割 合 2-35mmの 間 の 個 体 密 各階級 の個体 数 を階級幅 (%)が 記録 , lmm単 位 で等分 し,前 述 の 階級 区分 で個体 数 を再集計 した。 (2)一 部 の調査 日にお いて 欠測 の定点が認め られ たため され た。 , まず ,各 調査 日の 各殻長 階級 につ いて 定点 A‐ Gの 平 均個体 数 を算 出 した。次 に,こ の 平均個体 数 に 7を 保護水面 における資源管理 乗 じた もの に 05を 加算 し,改 めて 7で 除 して,各 調 水産 資源保 護法 に基 づ き,1955年 か ら 1969年 まで は 県 内外 のアサ リ資源 の増殖 ・ 安定化 に資す るため,年 間 16-99ト ンのアサ リ (殻 長 20 査 日各階級 の定点 当た りの個体数 と した。 mm前 後 )が 保護水面 か ら (3)定 点 当た りの個体 数 を各 階級 幅 で 除 して ,そ れ を各 採取 され ,県 内外 に供給 されて いた (二 重県 2001)。 種 階級 中央値 の平均個体数 とした。 ただ し,階 級 3 苗 が保護水面 とそ の周辺 の どこで採取 されて いたか の記 以下 では,ふ るいの 目合 い l nlmの デ ー タは 2で 除 し 載 は報告書 (二 重県 1958‐ 2001)に mm , 日合 い 2 mmの デ ー タでは 1で 除 した。 また,階 級 な いが ,少 な くとも 1965年 以 降 につ いて は資 源 量調 査 の 定 点 付 近 で は行 わ 33 mm以 上で は 5で 除 した。 各階級 の 中央値 は ,小 れ て お らず ,ア サ リ資源 が減 少 した 1970年 以 降 につ い さいものか ら順 にそれぞれ 2 5 nlm,5 5 nlm,10 0 nlm, l私 また ,保 200 mm, 250 mm, 300 mm, 350 mmと した。 ただ 護水面 は禁漁 区 として 管理 され て い たが (二 重県 1966, し,ふ るいの 目合 いが 2mmで あつたデ ー タでは殻長 1977,2004),報 告書 3 nlm以 下 の階級 中央値 を 30mmと した。 ては採取 自体行われな くな った (石 川 信 )。 (二 重県 1958‐ 2001)に よれば 1969 年 ,1970年 ,1975年 ,1977年 に,密 漁 によ る資源 量 の (4)各 階級 中央値 とそ の平均個体 数対 数値 を用 いた直線 減 少が少 なか らず認 め られて いた。 なお ,二 重県側 の伊 補 間 によ り,各 殻長 (殻 長 2 勢 湾 に お け る ア サ リは ,二 重 県 漁 業 調 整 規 則 に よ り 間隔)に お ける平均個体 数対数値 を推定 した。 ただ 1951年 か ら 1990年 まで は殻長 15mm以 下 が ,そ れ以 降 し,直 線補 間 は,推 定す る殻長 に隣接 した 2つ の 階 は 2mm以 下が採捕禁止 となってお り (二 重県 1951,1990), 級 に基 づ いた。 殻長 3 mm以 下 の階級 が欠測 の調査 日 ここで の密漁 で は主 にそれ よ り大 き いサ イズ の ものが対 につ いて は,殻 長 2,3mmの 値 を欠測 と した。 (5)平 均個体数対数値 の推定値 を元 の単位 に逆 変換 し 象 とな って いた と考 え られ る。 11965年 mm-35mmの 間 で l mm , 度か ら 2000年 度 までの資源量調査の主な担当者。 21 羽 生和弘 さ らに採集面積 009m2で 除 した値 を各殻長 の個体 密 日か ら 1日 につ き 1加 算 した シ リアル値 で あ り,Month 度 (in″ m2)と した。 は シ リアル値 か ら月 を算 出す る Microso量 社 Excclの 関数 で ある。 なお,殻 長 3 nlm以 下 の個体密度が欠測 の 1960-1964年 コホー トの特定 S雨総 ° 各殻長 の個体密度 を時系列で並べ,1び 国 総 ,1び お よび欠測 で はな いが調査頻度 が少な く殻長 3 , , mm以 下 1020 inJぽ , lo25 ind/m2,1030 in″ m2の 等 密度線 図 を作成 の 出現 ピー クを見 逃 した可 能性 の高 い 1957-1958年 の コ した◇ 1020 in″ m2以 上 を便宜 的 にピー ク と定義 し,殻 長 ホー トにつ いて は ,稚 貝発 生量 ,稚 貝発 生 日,お よび稚 3 mm以 下 で 認 め られ た ピー ク を出発点 として ,そ れ よ 貝発 生 月 を算 出 しなか った。 り大 き い殻長 のピー クを時系列 で 順 にた ど り,連 続 して 出現 した ピ ー ク を 同 一 ヨ ホ ー トに属 す る も の と した。 1020 ind/m2以 上 のビー クで連続性が途切れた場合 は 漁獲対象サイズの 資源量 二 重 県 で は現 在 ,二 重 県 漁 業 調 整 規 則 によ り,殻 長 , 1015 inυ m2の 等 密度線 の連続性 も参考 に して 同一 コホー 20 nlm以 下 のアサ リの採捕が禁止されている (二 重県 トを特 定 した。 また ,殻 長 3mm以 下 にお け るピー ク の そ の た め,本 研 究 で は加 入 を殻 長 20 出現 回数が概ね年 1回 で あ つたため,コ ホ ー トが特定で と定 義 した。漁 獲対 象サ イ ズ の 資源 量 は殻長 20-35 mm きなか った年 も含 め ,1年 間 に 1つ の コ ホー トが 出現 し の合 計個 体 密度 (ind/m2)と し, これ を調査 日ご とに求 た もの とした。 ただ し,殻 長 3 めた。 が 2年 間継続 して 出現 した mm以 下 にお け るピー ク 1965‐ mmに 達す る こと また ,次 式 のアサ リの殻長― 湿重 量換算 式 (長 谷川 ・ 1966年 ,お よび調査 回 数 が 4か 月 に 1回 と少な く殻長 3 1990)。 mm以 下 にお け るピー 日向野 2010)よ り,殻 長 20-35 mmの 全湿重量 (g/個 体 ) ク を見逃 した可 能性 の高 い 1957-1958年 につ いて は,例 を l nlm単 位 で求 め,各 殻長 の資源量 Gndm2)と 乗 じて 外 として 2年 間 で 1つ の コホー トが 出現 した もの とした。 調査 日ご とに合 計 した。 これ を年 ご とに平均値 した もの , を,各 年 の漁獲対象サイ ズの資源 重量 (kg/m2)と した。 稚貝発 生量 297 個体 当た り湿重量 =24× 104× 殻長 等密度線 図 にお け るピー クの 出現傾 向 と報告書 の 階級 区分 (三 重県 1958-2001)を 参考 に,本 研 究 では稚 貝 を 殻長 2-7 mmの 個 体 と定 義 した。 次式 によ り各 ヨ ホ ー ト 加入成功率 1959年 1月 1日 か ら 2001年 3月 31日 まで の漁 獲対 象 にお け る稚貝発 生量 (indm2)を 算 出 した。 サイズ の資源量 の 中央値 を各 コホー トの漁 獲対象サ イズ 稚貝発 生量 =Σ 稚貝密度 ÷調査 回数 の資源 量が超 えた場合 ,そ の コホ ー トは加入 に成功 した もの とした。 各年代 の加 入成功率 を次式 によ り算 出 した。 ここで 稚貝 密度 は各調査 日にお け る殻 長 2-7 mmの 合 加入成功率 =加 入 に成功 した コホー トの数 計個体密度 (lndm2)で ぁ り, これ を コホー ト単位 (1965- 1966年 の コホー トで は 2年 間,そ れ以外 で は 1年 間)で ÷ (加 入 に成 功 した コホ ー トの数 集 計 し,調 査 1回 当た りに平均 した ものが稚貝発 生量で +加 入 に失敗 した コホー トの数) あ る。 稚 貝発 生量 の 中央値 を基 準 と して ,1950年 代 か × 100 ら 2000年 代 の 各年代 につ いて 中央 値 以 上 の コ ホー トの 割合 を算 出 した。 また,各 コホ ー トの稚 貝発 生 月 を次式 底質 アサ リの 資源 量が継続 的 に調査 され た定点 A― G(計 7 によ り算 出 した。 定点 )の 底質 を解析対象 とした。 保護水面 の底質調査 に 稚貝 発生 日 =Σ (調 査 日×稚 貝密度 )÷ Σ (稚 貝密度 ) お いて 最 も小 さい粒 径 階級 で あった粒 径 0125 mm未 満 稚貝発 生月 =Month(稚 貝発生 日 ) の 分画重 量割合 (以 下 ,極 細砂 シル トク レイ含有 率 と表 す )を 定 点 A― Gで 平 均 し,次 に,各 コ ホ ー トの 稚 貝 発 ここで 調査 日は,1957年 4月 1日 を 209Hと し, この 生 日にお ける極細砂 シル トク レイ 含有 率 を,そ の 前後 の 9″ つ´ 伊勢湾南部 の保護 水面 にお けるアサ リ資源量 の長期変動 調査 日にお ける極細砂 シル トク レイ含有率 を用 い た直線 結果 補間 によ り求 めた。 コホー トの特 定 ヨホー トを特定 す るた めの等 密度線 図 を Fig 2aと 3a 降水量 に示 した。 これ に基 づ いて 特定 した コホ ー トは次 の通 り 1957年 1月 か ら2013年 12月 までの鳥羽における月降 ね nlと 月最大 日降水量 (mOnШ y “ maximum d面 ly prccipitation)を 使用 した。1978年 1月 以 で あった。 前 のデ ー タは,二 重県気象月報 (津 地方気象台)ま たは 体 密度 のビー クが認 め られ たが ,殻 長 2‐ 3 区内気象月表原簿 (津 地方気象台),そ れよ り後 のもの に対応す るピー クが認め られなか った。 前述 したよ うに は気 象 庁 に よ る過 去 の 気 象デ ー タ ・ ダ ウ ン ロー ド この 2年 間 は ,4ヶ 月 に 1回 の 頻 度 で しか 調 査 が実施 さ 水量 KmOnmy total prccゎ (http:〃 wwwjma gojpttma/indcx html)か 1957年 と 1958年 に殻長 10 nlm前 後 と 23 mm前 後 で個 mmで はそれ , れ なか ったた め,殻 長 2-3 mmの ピー ク を見 逃 した可能 ら弓1用 した。 性 が 高 い。 そ の た め , この 2年 間 に 出現 した ピー クは デ ータ解析 稚貝発生量 便宜的 に 1つ の コホー トとみな した (鋼 副 洸m abundancen,降 水量 lpulpl協闘 1959年 に殻長 3 , (コ , ホー ト57/58)。 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , および底質 (scdimcnt)が ヨホー トの加入成功率に及ぼ これ を コホー ト59と した。 この コホー トは 1959年 後 半 す影響をロジスティック回帰分析によ り評価 した。稚貝 か ら 1960年 前半 にか けてピー クの 中心が 10-15 mmに 移 発生量 には常用対数変換 した値を使用 した。降水量には 行 し, さ らにそ の年 の 12月 にはピー クが殻長 20 各 コホー トの稚貝発生月以降の月降水量の最大値を使用 上 に達 した。 , mm以 した。ただ し,そ の最大値を求める期間は,稚 貝発生月 1960年 か ら 1964年 は殻長 2-3 mmが 欠浪1で あ ったが か ら 1か 月単位で最長 24か 月 目まで徐 々に増や した計 1960年 にはそ の 年 に 出現 した と推 測 され るピー クが 認 24種 類 とし,そ れぞれの期間 について最大値 を求めた。 め られ , これ を コ ホー ト60と した。 この コホー トの一 月最大 日降水量 について も同様 に 24種 類 の最大値 を求 部 は 1961年 に殻長 20 めた。稚貝発生量,降 水量,お よび底質 の全て の組み合 ind7/m2以 , mm以 上 に達 した。 1962年 の 1015 上 の もの もコホー ト60に よる もの とした。 なわち,8種 類 のモデル)に ついて赤 1962年 の殻長 4 nlmか ら 25 nlmま でのピー クは,コ ホー 池情報量規準 (AIC)を 算出 し,AICが 最小 となるモデ ト62と した。 この コ ホ ー トは 1962年 に コホ ー ト60と ル を探 索 した。 ただ し,1回 のモ デ ル探索 で 使用 す る降 混合 し,1965年 ごろ まで 出現 した。 わせのモデル (す 1965年 か ら 1966年 の 2年 間 にわ た り殻長 3 水量 は 48種 類 (す なわ ち ,月 降水量 に基 づ く 24種 類 の mm以 下 最 大値 と月最大 日降水 量 に基 づ く 24種 類 の 最大値 )の にお いて ピークが認め られ, これ をコホー ト65/66と した。 うち いずれ か 1つ と し,48種 類 の降水 量 につ いてモデル 1970年 初頭 まで 出現 した。 1967年 と 1969年 に殻長 3 探 索 を繰 り返 して ,全 て のモ デ ル の 中で AICが 最 小 と 認 め られ , これ らはそ れぞ れ コ ホー ト67と 69と した。 な るモデル を探索 した。 後述す るよ うに,保 護水面 にお けるアサ リ資源 量 は稚 いず れ も年 内 に消失 した。 1972年 に殻長 3 貝発 生量 の多 い少数 の コホー トに維持 されて いた。 そ の ため,本 研 究 では,各 年代 の稚 貝発 生量 の最 大値 が減 少 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , コホー ト72と した。 1975年 前半 まで 出現 した。 1975年 に殻長 3 傾向にあるか どうか確認す るため,加 入 に成功 した コホー トと失敗 した コホー トのそれぞ れ につ いて稚 貝発 生量最 大値 を年代別 に求 めた。 年代 mm以 下 にお いて ピー クが mm以 下 にお いてピー クが認 め られ , コホー ト75と した。 1976年 か ら 1977年 前半 までは欠測 で あ った が ,1977年 に認 め られ た殻長 26 (50,60,70,80,90)を mm前 後 の 説 明変数 ,対 数変換 した稚 貝発 生量最大値 を 目的変数 と 1015 ind/m2以 上 の ものは, この コホ ー トに属す る もの と す る 回帰直線 を求 め,AICが 最 小 とな った直線 の係数 に した。 1978年 と 1979年 に殻長 3 よ り,稚 貝発生量 の最大値 が年代 とともに減 少傾 向 にあ mm以 下 にお いて ピー クが 認 め られ ,そ れぞ れ コ ホー ト78と 79と した。 いず れ も るか どうか 評価 した。 年 内 に消失 した。 23 羽 生和 弘 10r.0 _10r.5 _102.0 1020_1025 爾 1。 25_1030 _ >1030闘 市duals/m2 ■フ ・ 日 日 ︶‘ “口聖 一 〇〓∽ ︵ 一 65/66F 30 (a) 20 ● J No .「 31 10 Z..r-6q-fm7 0 2-r-7 5T-7 81 1500 >一 0日 ゝ罵う0﹁ Ocじ oo口“0口づつく 1000 500 0 3000 (C) 2000 57/58 1000 Ollther 59 No 60 data..75 0 '57 160 :65 '70 '75 Fig. 2. Density contours, small clam abundance, and stock abundance of Ruditapes philippinarum in the no-fishing area during 1957-1978. (a) Density contours in shell length of R. philippinarum during 1957-^1978. Class interval ofshell length. I mm. Numbers in figure. cohort names. Cohorts were identihed by masses of density (>10'u individuals/m'.1 and temporal continuity of these masses. Cohorts 57 and 58 during 1957 and 1958 were unable to be divided because of low quality data; cohorts 65 and 66 during 1965-1966 were unable to be divided because the densities during 1965-1966 formed a single mass. (b) Small clam abundance (abundance of individuals with a shell length of 2-7 mm) in each cohort of R. philippinarum during 1959-1978. The cohorts were identified based on Fig. 2a. Dotted line, the median (163 individuals/m') of small clam abundance in 34 cohorts during 1959-2000; numbers in figure, cohort names; number in parentheses, the abundance in cohort 59. (c) Stock abundance (abundance of individuals with a shell length of220 mm) during 1959-1978. Dotted line, the median (355 individuals/m') of stock abundance during 1959-2000; numbers in figures, cohort names. The cohorts were identifred based on Fig. 2a. 1985年 は殻長 3 1980年 は殻長 3 nlm以 下 にお いて ピー クが認 め られな か ったが ,殻 長 7 mm以 上 の 1015 か つたが ,殻 長 ind/m2以 上 の もの を囲 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られな 10 mmに ピー クが認 め られ ,そ れ を囲 む 1010 in″ m2の 等 密度線 が 1980年 につなが って い た こ む 1010-1015 ind/m2の 等 密度 線 が 1985年 につなが って い とか ら, 1980年 に 出現 した コホ ー トと し, コ ホ ー ト 80 た ことか ら,1985年 に出現 した コ ホ ー トと し, コ ホ ー とした。 1982年 まで 出現 した。 ト85と した。 1987年 まで 出現 した。 1982年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ 1987年 に殻長 3 , mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ 1988年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ コホー ト 88と した。 1989年 に殻 長 20mmに 達す る前 に , コホ ー ト83と した。 1985年 後 半 まで 出現 した。 1984年 に殻 長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , コホー ト87と した。 1991年 まで 出現 した。 コホ ー ト82と した。 この コホ ー トは年 内 に消失 した。 1983年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , 消失 した。 , 1990年 に殻長 3 コホー ト84と した。 この コホ ー トは年 内 に消失 した。 24 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , 伊勢湾南部 の保護水面 にお けるアサ リ資源量 の長期変動 1010 - 1015 _ 1020 ‐1020_1025 _ 1025_1030 hd市 duaLs/rn2 日 日 ︶f ∞g聖 〓o〓∽ ︵ 30 20 10 0 1500 0 日 ゝ 罵 ●一一>︼ 一嘔 ︶ oo口“0口●つく 1000 500 0 3000 2000 1000 0 '79 '90 '85 '95 '00 Fig. 3. Density contours, small clam abundance, and stock abundance of Ruditapes philippinarum in the no-fishing area during 1979-2000. (a) Density contours in shell length ofR. philippinarum during 1979-2000. (b) Small clam abundance (abundance ofindividuals with a shell length of27 mm) in each cohort of R. philippinantm dwing1979-2000. (c) Stock abundance (abundance of individuals with a shell tength >20 mm) during 1979-2000. For symbols and descriptions, see the Fig. 2 legend. コホー ト90と した。 殻長 20 nllnに 達す る前の 1991年 後 クが 認 め られ , これ らはそ れぞ れ コ ホ ー ト96,97,98 半 に消 失 した。 とした。 いず れ もほぼ 年 内 に消失 した。 1992年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ 1999年 に殻長 3 , mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , コホー ト92と した。 1993年 後半か ら殻長 2(hm前 後 にピー コ ホー ト99と した。 少 な くとも調査 最 終 月 の 2001年 2 クが認 め られ ,1994年 前半 まで ピー クが継続 した。 月 まで継続 して 出現 した。 1993年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが 認 め られ 2000年 に殻長 3 , mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ , コホー ト93と した。続 くコホ ー ト94と の 区分 が不 明瞭 コホー トOoと した。 調査 最終 年 で あ ったた め ,2001年 で あ ったが ,1993年 最後 の調査 と 1994年 最初 の調 査 は 以降 の 出現 は不 明 で あった。 例外 的 に調査 間隔が約 5か 月間 と長 か ったた め,調 査精 以 上の とお り,ピ ー クによ り特定 で きた コホー トは計 度 の問題 によ り区分が不明瞭 となった と考え られ, コホー 27コ ホ ー トで あ った。 これ らの コ ホー トの大部 分 で は ト93は 年 内 に消失 した もの とした。 殻長 3 1994年 に殻長 3 mm以 下 にお いて ピー クが認 め られ mm以 下 にお け るピー クが年 1回 認 め られ た こと か ら,ピ ー ク の 認 め られ な か っ た 1968年 , コホ ー ト94と した。 1997年 前半 まで 出現 した。 ,1970年 1971年 , 1973年 , 1974年 , 1981年 ,1986年 , 1989年 1996年 ,1997年,1998年 に殻長 3 nlm以下 においてピー , , 1991年 ,1995年 は 1020 ind/m2未 満 の 密度 で 稚 貝が 出現 25- 羽 生和 弘 した もの とみな して,そ れぞれ コホー ト68,70,71,73, 1980年 代 に 低 か つ た が ,1970年 代 と 1990年 代 は 高 く 74,81,86,89,91,95と した。 また,1961年 ,1963年 年代 と と もに減 少 あ る い は増 加 す る とい っ た傾 向 は 認 め , , 一 方 ,稚 貝 発 生 量 の 最 大 値 は 1964年 は殻長 3 mm以 下 が欠測 で あったが,そ れぞれ コ られ な か った (Table l)。 ホー ト 61,63,64と した。 以 上 よ り,本 研 究 で 特 定 し 年代 と と もに低 下 して い た (Tablc l)。 た コホー トは計 40コ ホー トで あった。 漁獲対象 サイズ の資源量 と加入成功率 1959年 1月 か ら 2001年 3月 まで の 間 の 漁獲 対 象サ イ 稚 貝発生量 本研 究 で特定 した計 40コ ホ ー トの うち,殻 長 3mm以 ズの資源 量 の 中央値 は 355 ind/m2で ぁった (Fig 2c,3c)。 下 の個体密度が外れ値 となった コホー ト57/58,欠 測 であつ 本研 究 で 特 定 した コ ホー トの うち , コ ホ ー ト00を 除 い た コホ ー ト60,61,62,63,64を 除 いた計 34コ ホ ー ト た 39ヨ ホー トにつ いて 加 入 の成 否 を判 定 した。 資源 量 につ いて 稚貝発 生量 を算 出 した (Fig 2b,3bi TabL l)。 が 中央値 以上 とな った コホー ト,す なわ ち加入 に成功 し 稚貝発 生量 は,最 小が コホ ー ト73の 2 ind//m2,最 大 が コ た コ ホ ー トを,各 コホ ー トの 殻長 20 ホー ト59の 64C18耐 ぽ,中 央値が 163劇ぱ であつた 期 (Fig 2a,3a)に 基 づ いて 特定 した結果 は Fig 2c,3c, 1)。 lTab膨 mm以 上 の 出現 時 お よび Tablc 2に 示 した通 りで あ った。 また ,各 年代 の 中央値 以 上 とな った コ ホ ー トの割合 は 1960年 代 と Tabfe 1. Small clam abundance of Ruditapes philippinarum cohorts in the no-fishing area in each decade Small clanl abundancc Cohort number over Decade (indiViduals/m2) the median (%) Maximum Minimum 1950 1 1(100) 6408 6408 1960 4 1(25) 1120 38 1970 8 4 (50) 644 2 1980 10 3 (30) 514 21 1990 10 7 (70) 332 22 2000 1 1(100) 331 331 n, number ofcohorts identified in the present study; small cla-m abundance, abundance ofindividuals with shell length 2-7 mm ineach cohort; median, 163 individuals/m2 a . Table 2. Rate of Ruditapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area in each decade Cohort recruitment Decade Success rate (o ) Success Failure 1950 57/58,59 Nonc 100 1960 60,62,65/66 61,63,64,67,68,69 33 1970 72,75 70,71,73,74,78,79 25 1980 80,83,85,87 81,82,84,86,88,89 40 1990 92,94,99 90,91,93,95,96,97,98 30 2000 Success, stock abundance (abundance of individuals with a shell length of>20 mm) in each cohort was higher than the median (355 individuals/m2); failure, stock abundance in each cohort was never higher than the median; see Fig. 2c, 3c. -26- 伊勢湾南部 の保護水面 にお けるアサ リ資源量 の長期変動 加入成功 率 を Table 2に 示 した。 加 入成 功率 は観察 した 後 の 最大値 は 1990年 の 33 kg/m2で ぁ った (Fig 4a)。 コホー トの数が 少 なか った 1950年 代 を除 けば ,1970年 1973年 以前 の最 小値 は 1962年 の 1.O kg/m2,1973年 よ り 代 に 25%と 若 千 低 か った もの の ,そ の 他 の 年 代 は 30- 後 の最小値 は 1978年 の 0 5 kg/m2で ぁった 40%で あ り,年 代間で大きな差は認め られなかった (Fig 4a)。 (Tablc 底質 2)。 1980年 代 の ほ とん どの 年 にお いて ,極 細 砂 シル トク Fig 2cと 3cよ り,加 入 に成功 した コホー トの漁 獲対 (106%)を 超 えた 象 サ イ ズ の 資源 量 が 中央 値 を超 えた年 数 は ヨ ホー ト 92 レイ含有率が 中央値 が 1年 間 ,コ ホ ー ト59,60,85が 2年 間, コホー ト80, 以外 の年代 で は中央値 を下 回 つた年が多か つた。 83,94が 3年 間, コホ ー ト72と 87が 4年 間, コホー ト 62と 65/66が 5年 間 で あ った。 コ ホー ト57/58,75,99 降水量 (Fig 5)。 それ 1957年 1月 か ら 2001年 3月 の期 間 にお け る月降水 量 は コホ ー トの出現か ら消失 まで の全て の期間 を観察 で き お よび 月最大 日降水量 を Fig 6に 示 した。保護水面 にお なか ったた め,継 続年数 は不 明 で あつた。 いて アサ リに影 響 を及ぼす 降水量 は明確 で はな いが ,発 生頻度がおおむね 5%以 下 (ま れな 現象)と な る月降水 漁獲対象 サイズの資源重量 量は 500 nlm以 上で あ り,そ れ を超 えた 月 の割合 は 1960 漁獲対象サイズ の資源重量 の年変動 を Fig 4aに 示 した。 また ,Fig 4bに は 1950年 代か ら 2010年 代 まで の二重 県 年代 が 45%,1970年 代 が 25%,1980年 代 が 33%, お よび伊 勢市 にお けるアサ リ漁獲 量 も示 した (農 林水産 1990年 代 が 58%,2000年 以 降 (2000年 1月 か ら 2013 省 1957‐ 2014,東 海農政局 1965-2014)。 年 12月 まで)が 漁獲対象サイズ の 資源 重量 は 1973年 の 65 kg/m2を ピー クに急減 し,そ の 18%で あった (2001年 4月 以降 は Fig 6に は示 して いな い)。 一 〇一 Fく∞当︶0 0 ●“ ︵ ∽ 0口っつ“脳0 N 8.0 4.0 0.0 15000 COじ 〓o罵 0 ︵ 10000 5000 Ise 0 i60 '65 '70 175 '80 '85 city i90 '95 '00 :05 '10 Fig. 4. Stock abundance of Ruditapes philippinarum in the no-frshing area during 1957-2000, and commercial catches ofR. philippinarum inMie prefecture and Ise city during 1956-2013. (a) Stock abundance (abundance ofindividuals with a shell length>20 mm) estimated in the present study. Dotted line, no data or low quality data. (b) Commercial catches based on Ministry ofAgriculture, Forestry and Fisheries ofJapan (1957-2014) and Tokai Regional AgriculruraI Administration Office (1965-2014). ワイ 9“ 羽 生和弘 0フ▽ 6 ▼ 9 ▼ 4υ▽ 6 ▼ 5 ▼ くJ▼ 7 ▼ 0 ︲ ▽ ︵S ︶ む ち づ屋 30 20 10 '57 '70 '65 '60 '75 κυ▽ 7 ▼ 9 ▼ κυ▼ 7 ▼ κυ▽ 6 ▼ 7 ▼ 5 ▼ ′▼ , 7′▽ 8 ▼ 8 ▽ 5 ▼ 9 ▽ 7 ▼ 8 ▼ 30 07▼ ゴ 場 ざ 目 ∽ o口嘔 む o> ﹂o 一月∞0 メ 0 20 10 0 '85 '79 '90 '95 :00 Fig. 5. Weight ofvery fine sand, silt, and clay as a percentage ofthe total sediment weight in the no-fishing area driring 1965-2000. Dotted line, the median (10.6 %) during 1965-2000; number, the mean month was calculated from the average of serial dates (values in Microsoft Excel) when small clams were observed in each cohort; open and solid triangles, cohorts successfiilly and unsuccessfully recruiting, respectively. 5 ▼ 7 ▼ 800 400 '60 '57 ,J5 ,JO '65 6 ▽ Oo ▼ ▼ ▽ ′▽ 0フ ▼ 6 6 , ▼ 7 ′▼ 7 ▽ くυ ▼ 7 QO ▼ く′ ▼ Qo ▼ 800 7′ ▼ c一 o8 ヽ 日 日 ︶●2 や ■一 ︵ 0 400 0 ,J9 '90 '85 '95 '00 Fig. 6. Precipitation in Toba during 1957-2000. Open bar, maximum daily precipitation in each month; solid bar, monthly total precipitation; number, the mean month was calculated from the average of serial dates (values in Microsoft Excel) when small clams were observed in each cohort; open and solid triangles, cohorts successfu[y and unsuccessfully recruiting, respectively. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency. -28- 伊勢湾南部 の保護水面 におけるアサ リ資源量の長期変動 稚員発生量,降 水量,お よび底質が加入成功率 に及ぼす が多 いほど加入成功率が高 く,降 水量が多 いほど成功率 影響 が低 い傾向が確認された (Fig 8)。 稚貝発生量,降 水量,底 質 (極 細砂 シル トクレイ含有 率),お よび加入成否がセ ッ トで得 られた 32コ ホー トを 稚員発生量の最大値 対象 に, ロジスティック回帰分析 によ り,稚 貝発生量, 加入に失敗 したコホー トの稚貝発生量 の最大値 は年代 降水量,お よび底質が加入成功率に及ぼす影響を評価 し と関連が認め られなかった (Fig 9,Tablc 6)。 一方,加 た。その結果,AICが 最小 となったのは稚貝発生量 と降 入に成功 したコホー トのそれは年代 とともに減少 し 2劇 × Ю 8,TabL 7),10年 減少率は 488%(={1-10Ю ° )× 水量によるモデル であった (TabL 3,4;Fig 7)。 そ のモ (Fig 100) 稚貝発生月以後 3か 月間 の 月降 デル における降水量は “ と推定 され ,1990年 代 の稚貝発生量 の最大値 は加入 に 水量最大値"で あ り (Fig 7),各 要因の係数 は稚貝発生 失敗 したコホー トのそれ と同水準 まで低下 していた 量が正値,降 水量が負値であつた (Tabb 4)。 底質 のデー (Fig 9)。 夕が得 られて いないが,稚 貝発生量,降 水量,お よび加 入成否がセ ッ トで得 られた 33コ ホー ト,つ ま り前述の 考察 32コ ホー トに コホー ト59を 加えたものを対象 に,稚 貝 1稚 発生量 と降水量が加入成功率 に及ぼす影響を分析 した結 果 ,AICは 前述 のモデル と同 じ変数を もつ もので最小と 貝発生量 と漁獲対象サイズ資源量 の長期変動 二重 県 にお ける漁獲量 は 1980年 代 にピー クを迎 え 1990年 代 に激減 した なった (結 果省略)。 また, このモデ ル における各要因 (農 林水産省 1957‐ 2014;Fig 4b)。 また,伊 勢市における漁獲量も 1980年 代 にピークを迎 え ,前 述モデル のそれ (Tablc 4) と一致 した。TabL 5の モデル に基 づいて,稚 貝発生量 1990年 代か ら減少 の一途をたどつた (東 海農政局 1965‐ と降水量か ら加入成功率 を求めた (Fig 8)。 稚貝発生量 2014;Fig 4b)。 一方,保 護水面 における漁獲対象サイズ の係数 の正負 (Tabに 5)│ま , Table 3. Results of logistic regression analysis for the probability of Ruditapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area during 1965-2000 Variable Parameter SE z p Intercept -7.24 4.04 -1.79 00733 3 17 1 46 2.18 0.0293 Small clam abundance Prccipitation Scdilncnt -0.01095 000955 O.166 0.200 -1.15 0.2515 0.83 04045 This model, full model in which the variables were small clam abundance, precipitation, and sediment (see Fig. 7); smatl clam abundance, ordinary log-transformed abundance (individualsim') of individuals with a shell length 2-7 mm in each cohort; precipitation, maximum monthly total precipitation (mm) in Toba for 3 months after a mean month when small clams were observed in each cohort; sediment, weight ofvery fine sand, silt, and clay as a percentage ofthe total sediment weight. SE, standard enor. Sample size,32. AlC,29.76. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency. Table 4. Results of logistic regression analysis for the probability of Rudilapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area during 1965-2000 Variable Interccpt Parameter -622 SE 3.69 Small clanl abundance 3 33 1.44 Precipitation -000881 0.00911 z -1.69 231 -0.97 p 0.0916 0.0209 0.3337 This model, the best model in which the variables were selected by Akaike's information criteria (AIC) (see Fig. 7); smalt clam abundance, ordinary log-transformed abundance (individuals/m') of individuals with a shell lenglh 2-7 mm in each cohort; precipitation, maximum monthly total precipitation (mm) in Toba for 3 months after a mean month when small clams were observed in each cohort. SE, standard error. Sample size,32. AIC, 29.55. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency. -29- 羽 生和弘 50 45 40 :U● 。 ° °°°°ou骸 00o。 0。 ●00¨ ・ ё益1益 01 ёёもしёёё :も 漱 li ¨ H V l ニ ::Ⅵ ぴニ 6 一 35 (a) 30 OH く 25 O : 昼層遍 観o● o憑 9_。 ● … iil: 6dil6dild.U r:dildfi il:dddd66il. :: : _ V :● oこ :o 。尋 感0こ 0尋 oこ V 0 5 0 5 0 5 4 4 3 3 (b) :. 9i 0 2 8 Xi OH l 24 ▽0 Period (month) 5 3 ︲ ︰ つ4 9 ︲ 1 6 : : l = = 1 25 lV Vl Fig. 7. Akaike's information criterion (AIC) in logistic regression analysis for the effects of small clam abundance, precipitation, and sediment on the probability of Ruditapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area during 1965-2000. (a) Relationship between monthly maximum daily precipitation in Toba and AIC. (b) Relationship between maximum monthly total precipitation in Toba and AIC. Period, the number of months during which the maximum precipitation was recorded, after the mean month when small clams were observed in each cohort (see Fig. 5 and 6). Model (i), full model in which the variables were small clam abundance, precipitation, and sediment; Model (ii), 2-variable model in which the variables.were small clam abundance and precipitation; Model (iii),2-variable model in which the variables were small clam abundance and sediment; Model (iv), 2-variable model in which the variables were precipitation and sediment; Model (v), single-variable model in which the variable was small clam abundance; Model (vi), single-variable model in which the variable was precipitation; Model (vii), single-variable model in which the variable was sediment; Model (viii), null model. Dotted lines, models (iii), (v), (vii), and (viii); these models did not include precipitation. Sample size in each model was 32. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency. 800¬ ● ・ ・ ・ o出 餞 二¨ 日 日 ︶●2 t一 ︵ 600- ○ (6408,684) 400200- 0- 0 500 1000 1500 2000 Small clam abundance (individuals/m2) Fig. g. Effect ofsmall clam abundance and precipitation on the probabitity of Ruditapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area during 1959-2000. Smai clam abundance, abundance ofindividuals with a shelt length of2-7 mm in each cohort; precipitation, maximum minthly total frecipitation in Toba during 3 months after a mean month when small clams were observed in each cohort' Open and solid circles, cohorts successfully a^nd ursr.,ccessfully recruiting to the stock, respectively; solid line, probability of cohorts successfully recruiting to the stock, as estimated by using logistic regression analysis (see Table 5). Numerals in parentheses, small clam abundance and precipitation in cohort 59. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency' 30 伊 勢 湾 南 部 の 保 護 水 面 にお け る アサ リ資源 量 の 長 期 変 動 Table 5. Results of logistic rcgrcssion analysis for thc prObability of R″ rccluiting to the stock in thc no― flshing arca duHng 1959-2000 Parameter ヽ4ariable Intercept Small clam abundance `S′ /7r/″ ρj″ α月″ ″ COhOrts successfully SE -745 349 -213 00329 4.60 1 81 254 -182 0.0111 -000893 Precipitation υサ ″ρ 000491 0.0688 This model, the full and best model in which the variables were selected by Akaike's information criteria (AIC); small clam abundance, ordinary log-transformed abundance (individuals/m') of individuals with a shell length of 2-7 mm in each cohort; precipitation, maximum monthly total precipitation (mm) in Toba for 3 months after a mean month when small clams were observed in each cohort. SE, standard error. Sample size, 33 (including cohort 59). AIC, 29.59. Precipitation based on data collected by the Japan Meteorological Agency. 90 5 104 ︵一 日 ∽ Cぅ > 0口一 ︶ N く 一 0一 一 00C“0口●つ“ 日 “︻o ︻ C日 ∽ 一 103 88● ´ ^▲ 102 '50 '60 '70 9.Relationship bctwccn dccades and maximum of small clam abundancc of R″ .80 '90 qρ as ρカ ″′ ノ″ρ′ ″α″″ in thc no― flshing arca Open and solid circlcs, cohOrtS succcssfully and unsuccessilly rccruiting to thc stock, respcctively: Solid and dotted lincs, lincar rcgrcssion lines in cohorts succcsshily and unsucccssily recmidng to thc stock,respcclvely(see Table 6 and 7)Numbcrs in flgurcs,cohort namcs Fig。 Table 6. Results oflinear regression analysis for the maximum small clam abundance of Ruditapes philippinarum cohorts unsuccessfully recruiting to the stock in the no-fishing area Variablc 0.00403 1.050 0.01385 4 ︵ ソ 0 , 2 0 Decade 2.117 SE 2 Intercept Parameter 01814 0.7983 Small clam abundance, ordinary log-transformed abundance (individuals/m2) ofindividuals with a shell length of2-7 mm in each cohort; maximum small clam abundance, abundance in each decade; decade, 60, 70, 80, and 90. SE, standard error. Sample size,4. AIC in this model and the null model were 5.20 and 3.37, respectively. Intercept, SE, /, andp in the null model were 2.419,0.129, 18.74, artd 0.0003, respectively (See Fig. 9). Table. 7. Results of linear regression analysis for the maximum small clam abundance of Rudirapes philippinarum cohorts successfully recruiting to the stock in the no-fishing area Variable Parameter Intercept 5.015 Decade -00291 SE 0.512 000717 979 -406 00023 00270 Small clam abundance, ordinary log-transformed abundance (individuals/m2) ofindividuals with a shell length of2-7 mm in each cohort; maximum small clam abundance, abundance in each decade; decade, 50, 60, 70, g0, and gOI Sg, standard error sample size, 5. AIC in the model and null model were 2.g0 and 10.14, respectivlly (see Fig. 9). 31 羽 生和 弘 の 資源 重量 は 1970年 代 に激減 し (Fig 4a),Fig 4に は る。 示 して い な いが ,水 野 ・ 丸 山 (2009)が 試算 した伊 勢市 にお け る CPUE(経 営体 当た りの アサ リ漁獲 量)も 1970 2加 入 成 功 率 に影 響 を及 ぼ す 要 因 年代 にピー クが認 め られ ,そ の後急減 して いた。 これ ら 本研 究 で は 各 ヨ ホ ー トの加 入 成 功 率 に及 ぼ す 要 因 と し の ことか ら水野 ・ 丸 山 (2009)が 試算 した CPUEは 漁獲 て ,稚 貝 発 生 量 ,降 水 量 ,お よび 底 質 を取 り上 げ ,稚 貝 量 よ り真 の アサ リ資源 量 を反映 した もの に近 い と推察 さ 発 生量 と降 水 量 が加 入 成 功 率 に大 き な影 響 を及ぼ す こ と れ ,松 阪市 の CPUEに お いて も同様 の減 少傾 向が認 め ら を明 らか に した。 また ,降 水 量 につ いて は ,稚 貝 発 生 月 れ た ことか ら (水 野 ・ 丸 山 2009),彼 らが指摘 して いる 以 後 3か 月 間 の 月降 水 量 最 大 値 が 影 響 す る こ とを明 らか よ うに,伊 勢 湾 にお け るアサ リ資源 量 の減 少 は 1970年 に した 。 稚 貝 発 生 月 は 5月 か ら 10月 の 間 に 認 め られ 代 に始 まった とす るのが 妥 当 と考 え られ る。 例 えば 保 護 水 面 で 確 認 され た コ ホ ー トの うち ,1959年 8 , 本研 究 にお いて ,各 コホ ー トの稚 貝発 生量 を 1959年 月 に 出現 した コ ホー ト 59, 1972年 6月 に 出現 した コ ホ ー か ら 2000年 まで の 中央 値 と比較 した と ころ,稚 貝発 生 ト 72,1983年 9月 に 出現 した コ ホ ー ト 83は ,月 降 水 量 量は年変動が大き く,年 代 とともに中央値 を超 えた コホー が トが減 った とい う傾 向は確認 されなか った◇ また,加 入 も生 き延 び ,加 入 に成 功 して い た。 これ らの稚 貝 発 生量 成 功 率 も近年低 下 した とい う傾 向は確 認 され なか った。 は いず れ も中央 値 を超 えてお り, このよ うに比較 的高水 これ は一見す る と,稚 貝発 生量 の低下 が資源 量低迷 の原 準 で稚貝が発生 した コホー トでは,台 風な どによる豪雨・ 因ではな い ことを示 して い るかのよ うに見 える。 しか し 河川 出水 に曝 されて も加 入 に成 功す る確 率が高 い と考 え 本研 究 にお いて アサ リ資源 の構成 コホー トを詳 しく調 べ られ る。東京湾や有 明海 で は稚貝発 生量が低迷 し,河 川 た ところ,資 源 の主 軸 を担 った コホ ー トは高水準 の稚貝 出水がそれ に追 い打 ち をか ける負 の連鎖 が指摘 されて い 発 生量 を もった少数 の コホ ー トで あ り,加 入 に成功 した る (池 末 1957,中 原 1998,鳥 羽 2002,Toba 2004鳥 羽 コ ホー トの稚 貝発 生量 の 最 大値 は 1960年 代 か ら減 少傾 2007)。 向 にある ことが 明 らか とな った。す なわ ち,保 護水面 に ういっ た負 の連鎖 は,資 源 回復が進 まな い全 国 の河 口域 お け る漁 獲 対 象 サ イ ズ の 資源 量 が 1970年 代 に急 減 し のアサ リ資源 にお いて一 般 的 に生 じて い る もの と推測 さ そ の後 も長 期 低 迷 した 根 本 原 因 は ,1970年 代 以 降 ,高 れ る。 , , 水準 の稚 貝発 生量 を もった コホ ー ト65/66,72の よ うな 500 mmを 超 え る豪 雨 に 曝 され た が ,こ れ らは そ の 後 本研 究 の結果 は これ を支 持す る もので あ り,こ 本研 究 で は底 質 が加 入 成功 率 に及 ぼ す影 響 を検 討 し , 卓越年級群 が ほ とん ど発生 しなか った ことにある と考 え 極 細砂 シル トク レイ含 有 率 が 高か った 1980年 代 とそれ られ る。 が低 か つた 1990年 代 とで コ ホ ー トの加 入 成功 率 を比較 水 野 ・ 丸 山 (2009)は したが ,年 代 間 で 大 きな差 は認 め られ なか った。 また ,1980年 代 の二 重県 お よび伊 , 勢市 にお ける漁獲量 の増加 は漁獲努 力量 の増加 による も 回帰分析 にお いて も明瞭 な底質 の影響 を見 出す ことがで の と推察 して いる。 また,そ の漁獲努 力量 の 増加 は乱獲 きなか った。 したが って ,保 護水面 で は底質が加入成功 と言 うべ き過剰 な もので あ り, これが一 因 とな り近年 の 率 に影響 を及ぼ した可能性 は低 い と考 え られ る。 ただ し 資源量低迷 を招 い た と指摘 して いる。 本研 究 の結果 はそ シル トク レイ の増加 は稚 貝 の成長 に対 して悪影響 を及ぼ れ と矛盾す る ものではな いが ,保 護 水面 では資源量低迷 す ことが 知 られて いる (櫻 井 ら 2014)。 また,調 査 間隔 前 の 1960年 代 にお いて も,稚 貝 発 生 量 が 1980年 代 や が毎 時 。毎 日の降水量 や 2-3か 月 に 1回 で あ つた稚 貝発 1990年 代 の 最 低 水 準 と同程 度 まで 低 迷 した年 が頻 発 し 生量 と比 べ ,保 護水面 にお ける底質 の調査頻度 は約 6か ていた。 また,1960年 代 と 1970年代 の保護水面 ではコホー 月 に 1回 と少な く, この精度 の低 さによ り回帰分析 にお ト65/66と 72に よ り資源量が増大 したが,言 い換 えれば いて 影響 が検 出で きなか った可能性 も否定 で きな い。 さ , , この 20年 間 はわず か 2つ の コ ホ ー トに資源 が支 え られ らに,底 質 が急激 に悪化 した 1978年 度 の保護 水面 調査 て い た に過 ぎな か つた。 した が つて ,1970年 代 以 降 の 報告書 で は底質悪化 によ リアサ リが死亡 した可能性 が指 伊勢湾 にお けるアサ リ資源 量 の減 少 には,乱 獲 に加 えて コホ ー ト65/66や 72に 匹敵す る規模 の稚貝発 生がなか っ 摘 され て お り, この年 に出現 した コ ホ ー ト 78は 稚 貝 発 た ことも大 きな影響 を及ぼ した可能性 が高 い と考 え られ 失敗 して いた。 この加入失敗 には稚貝発 生後 の 9月 の降 生量が 中央値 を大幅 に超 えて いた に もかかわ らず 加入 に 32 伊 勢 湾 南部 の 保 護 水 面 にお け る アサ リ資源 量 の 長 期 変 動 mm)が 直接 的 な影 響 を及ぼ した可能 流失す る もののほか , フロン トに収束す るな どして アサ 性 も否定で きな いが ,底 質 の影 響 につ いて は慎重 な判 断 リ資源 が少な い海域 に も大量 に分布す る ことが あ る (黒 が求 め られ る。 田 ・落合 2002,粕 谷 2003a,2003b,西 濱 ら 20H)。 伊勢湾 水 (月 降水量 480 にお いて浮 遊幼 生が大量発 生す るメカ ニ ズムや母貝場 の 3稚 貝発 生量 に影響 を及ぼす要 因 本研 究 では,保 護 水面 にお いて 稚貝発生量 の最大値 が 1960年 代 以 降 年 々低 下 して い る こ と,稚 貝 発 生量 が加 位 置 は明 らか にされて いな いが ,ア サ リ幼 生 の浮遊期 間 入成功 率 に大 きな影響 を及ぼす ことを明 らか に した。 本 で あ り,伊 勢湾 では湾 内 に河 ロフロン トが形成 され る こ 研 究 にお け る稚 貝 とは殻長 2-7 mmの 個体 で あ り,加 入 とが知 られて いる (関 根 とは殻 長 20 mmに 達す る こと,コ ホ ー トの加 入成功 と はそ の コホ ー トの殻長 20 mm以 上 の 資源 量 が 中央値 を 生 の一 部 は伊 勢湾か ら供給 され た もの と推測 されて いる 上 回 る ことと定義 した。 伊勢湾 西部 に位置す る志登 茂川 生が湾全域 で 分散 ・ 混合 し,フ ロ ン ト周辺 で滞留す る可 河 口域 で アサ リの幼 生加入過程 を調査 した Miyawaki and 能性 は高 い と考 え られ ,伊 勢湾西部 と南部 のアサ リ資源 Sckiguchi(1999,2000)お よび 宮脇 。関 口 (2000)に お が別 の海域 のアサ リ資源 に維持 され ,稚 貝発 生量 の変動 け る稚 貝 (殻 長 03‐ 10mm)と は約 2週 間 (鳥 羽 1992,粕 谷 2003a,2003b),伊 勢湾表 層 恒流 の最大流速 は約 20 cm/7scc(佐 藤 1996,関 根 ら 2003) (鈴 木 ら 2000)。 1999)。 また,三 河湾 の浮 遊幼 したが って ,伊 勢湾 にお いて も浮 遊幼 がそ こか らの幼 生供給 量 に規定 されて いる可能性 は十分 加 入 成 否 (平 均 殻 長 が lmm以 上 に達 す る こ と)の 定 義 は本研 究 の もの と異 な 考 え られ る。 るが,以 下 では,彼 らの大型個体 (殻 長 lnlm以 上の個体) このよ うに伊 勢湾西部 と南部 の アサ リ資源 が別 の海域 を本研 究 にお ける稚貝 と読 み替 えて ,保 護水面 の稚貝発 の アサ リ資源 に維持 されて い る とす れば ,保 護水面 の ア 生量 に及ぼ す要 因 につ いて考察す る。 サ リ資源 に関す る次 の 2つ の現 象 も説明がつ く。 1つ は , 彼 らの調査 は 1991年 か ら 1996年 の 間 に行 われ た。 そ 保護 水面 の 内部 ・ 周辺で の再 生産 関係 の弱 さにつ いてで lmm未 満 の個 体 が豪雨 の ある。伊 勢湾 にお けるアサ リの成熟 。産 卵 は少な くとも れ によ る と稚 貝 発 生量 は殻長 14mm以 上で 認 め られ 影 響 によ り激減す るか どうか に左 右 され ,浮 遊幼 生量 と 殻長 稚貝発 生量 との関連 は認め られなか った とい う。 しか し 代や 1970年 代 の 保護 水 面 とそ の周 辺 には 母 貝が長 年 大 と りわ け稚貝が大量発 生 した 1992年 と 1994年 の コホー 量 に生 息 して い た と考 え られ る。 しか し, この 20年 間 トは大量 の幼 生供給 が認 め られ た コホ ー トで あ り,こ れ では 稚 貝 発 生量 が 低迷 した 年 が少 なか らず 認 め られ た。 らの コホー トに限 つて 言 えば稚 貝発 生量 は浮遊幼 生 の供 これ ら低迷 年 にお ける殻長 給 量 によ って規定 されて いた とい う。 一 方 ,伊 勢湾南部 の影 響 を受 け,稚 貝 まで成長 ・ 生残で きなか った可 能性 の保護水面 における稚貝発生量は多 い年か ら順 に 1992年 (Miyawaki and Sckiguchi 2000)も 否定 で きな いが ,保 護 , , (筆 者 未発表資料 ),1960年 l mm未 満 の個体 が豪雨 な ど 1994年 ,1993年 ,1996年 ,1995年 ,1991年 で あ り 水面 のアサ リ資源 が別 の海域 の もの に維持 され , この年 1992年 と 1994年 に稚 貝発 生量 が多 か つた と い う現 象 は 代 にお いて そ こか らの浮遊幼 生 の供給 量 に大 きな年変 動 伊勢湾西部 (志 登茂川 )と 南部 (保 護水面)で 一 致 して が あ つた とすれば ,保 護水面 にお いて 母貝資源量 と稚貝 いた。 本研 究 で は,保 護水 面 の アサ リ資源が数 年 に 1回 発 生量 に直接的な対応 関係がな い ことも説 明が つ く。 次 大量発 生 した稚 貝 に支 え られ て いた ことを明 らか に した に 1970年 代 以 降 の資源 量低 迷 につ いて で あ る。 保 護水 が , この大量発 生が伊 勢湾西部 の もの と同様 に浮 遊幼 生 面 は 当時禁 漁 区 とされ (三 重県 1966,1977,2004),現 在 の大量発 生 によ る もので あった とす る と,保 護水面や伊 も地元 の漁業協 同組合 によ り禁漁 区 と して 自主管理 され 勢湾南部 にお けるアサ リ資源 量 の減 少 は,そ の海域 固有 て い る。 こ こで は 1960年 代 か ら密漁 が 少 なか らず 確 認 の 問題 によ る ものではな い可能性 が 出 て くる。 す なわ ち され て いた ものの (二 重県 1958-2001),密 漁 の対象 とな それ は次 のよ うな もので ある。 りに くい稚 貝 が 1960年 代 か ら減 少 して きた ことは保 護 東京 湾 ,三 河 湾 ,有 明海 にお け る アサ リの D型 幼 生 の分布 中心 は母貝 のそれ に近 い海域 で 認 め られ る こ とが 水面 にお ける密漁だ けでは 説明が つ かず ,当 然それ よ り , 後 の 1970年 代以降 の乱獲 (水 野 ・丸 山 2009)や 密漁 に 多 い (黒 田 。落合 2002,粕 谷 2003a,2003b,西 濱 ら 20H)。 よ って も説 明で きな い。 しか し, これ につ いて も保護水 しか し, これ らの浮遊幼 生は時 間 の経過 とともに湾外 に 面 の アサ リ資源 が別 の海域 の もの に維持 され ,そ の別 の 33 羽 生和 弘 海域 で の母貝資源 量やそ こか らの幼 生供給 量が何 らか の 影 響 によ り著 し く減 少 した ことによ る もの と考 えれば 要約 , 1 1957年 か ら 2000年 まで の 間 に実施 され た伊 勢湾南部 保護水面 にお いて 稚貝発 生量 とそ の後 の資源量が長期低 迷 して いる ことも説 明が つ く。 保護水面 にお けるアサ リ )の s ρ力 J′ ″α′ ク″ (Rク ″′ ″ι ″′′ ここまでの議論 をま とめ る と,保 護水面 にお け るアサ 資源 量調査 のデ ー タ を取 りま とめ,そ の長期変動 を明 リ資源 量 の減 少 は 1970年 代 以 降 の 乱獲 や 密漁 だ けで は らか に した。 また ,ア サ リコホー トの加入成功率 に対 説 明が つ かず ,そ れ に加 えて別 の海域 の母貝 資源量 とそ す る稚 貝発 生量 ,降 水量 ,お よび底質 の影 響 を分析 し こか らの幼 生供給 量 が何 らか の影 響 によ り 1960年 代以 た。 2保 護水 面 にお け る稚 貝発 生量 は年変動 が大 きか った。 降減 少 した ことも大 きな影 響 を及ぼ した と推察 され た。 伊 勢湾 で は これ まで に 7000 haも の干潟 と浅海域 が埋 め 各年代 における稚貝発生量の最大値は 1960年 代か ら年 々 立 て られ (三 重県 2002),そ の 大部 分が湾 奥 で 1955年 減少 し,保 護 水面 にお ける漁獲対 象サイ ズ の資源 量 は か ら 1975年 の 間 に埋 め立て られ た (水 野 ・ 丸 山 2009)。 1970年 代 以 降 ,低 迷 して い た。 また ,保 護 水 面 にお また ,伊 勢湾 にお いて しば しば 底 生生物 を死滅 させ る貧 ける漁獲対 象サイ ズの資源 量は稚 貝発 生量 が高水準 の 酸 素水塊 の発達 は,湾 内 へ の流 入負荷が もた らす植物 プ 少数 の コホー トに支 え られて い た。 以 上 よ り,1970 ランク トンの増加 が一 因 と考 え られ (黒 田・藤 田 2006), 年代 以降 の保護水面 お よび伊勢湾 にお け るアサ リ資源 植 物 プ ラ ンク トン量 と相 関す る透 明度 は湾 奥 付 近 で は 1950年 代 か ら 1970年 代 の 間 に著 し く低下 した (石 田 。 量 の 低 迷 は ,稚 貝 発 生量 が 年 々低 下 し,1960年 代 や 原 1996,石 田 。青 山 2012)。 もつ卓越年級群 が ほ とん ど発 生 しなか った ことによ る 1970年 代 に認 め られ た よ うな 高水 準 の稚 貝発 生量 を このよ うに湾 奥 の環 境が激 もの と考 え られた。 変 した年代 は保護水 面 にお いて 稚 貝発 生量 が減 少 し始 め 3保 護水面 にお けるアサ リコホ ー トの加入成功率 には稚 た年代 とほぼ一致 してお り,伊 勢湾 の湾奥が保護水面 や 湾南西部 に とって の母貝場 で あ つた,あ るいは現在 も母 貝発生量 と降水量が大 きな影響 を及ぼ して いた。 また 貝場 で あ る との直接 的な証拠 は得 られて い な いが ,本 研 降水 量 につ いて は,稚 貝発 生 月以後 3か 月間 の 月降水 究 の結果 は これ を支持す る もので あ る。 この ことは,伊 量最大値が大 きな影 響 を及ぼす ことが 確認 され た。稚 勢湾 のアサ リ資源 の 回復 には ,母 貝資源 の保護 ,そ して 貝発 生量 の最 大値 が 1960年 代 か ら減 少 して いた こと 母貝場 とな る干 潟 ・ 浅場 の再 生・ 造成が必 要 で あ る こと を考 え合わせ る と,保 護 水面 にお けるアサ リの資源減 を示唆 して いる。 これ らの課題解 決 には ,母 貝資源 を ど 少 の根本原 因 は長期 的な稚 貝発 生量 の低 迷で あ り,短 こで どの程度確 保す べ きか の検 討が必要 と考 え られ (武 期 的な環境悪化 (豪 雨 ・ 河川 出水)が それ に追 い打 ち 田 2005),そ れ には,現 在 の伊 勢湾 のアサ リ資源 につ い をか けて いる と考 え られ た。 , て ,母 貝場 の特定 とそ こで の母 貝資源 量 ,浮 遊幼 生の水 4保 護 水面 にお け るアサ リ資源 の減 少 は 1970年 代 以 降 平分布 と環境要 因 の季節 。年変動 ,お よび これ らと稚貝 の乱獲や密漁 だ けで は説 明が つ かなか った。別 の海域 発 生量 との関係解 明が必要 とな るで あろ う。 に存在す る母貝資源量 とそ こか らの幼 生供給量が 1960年 代 以 降何 らか の影 響 によ り減 少 した こと も保 護水面 お よび伊勢湾 のアサ リ資源 の減 少 を もた らした 謝辞 と推察 され た。 本研 究 を取 りま とめ るにあた り,多 くの助言 と配慮 を いただいた二重県水産研究所鈴鹿水産研究 室長 林茂幸氏 文献 , 並びにデ ータ解析 に助言 いただ いた独立行政法 人水産総 合研究 セ ンター水産 工学研究 所研究員 南部亮元博 士 青 山裕晃 (2000):三 河湾 にお ける海岸線 の変 遷 と漁場環 , 境 愛 知県水産試験 場研 究報告 ,7,7-12 長谷 川夏樹 。日向野純也 (2010):伊 勢湾 にお け るアサ リ 二重県水産研究所元職員 石川貴朗氏 に感謝申し上げる。 の殻長一 重量換算式 水産増殖 ,58(1),155-158 池末弥 (1957):ア サ リの生態学的研 究一 II沈 着期 と初期 34 伊勢湾南部 の保護水面 にお け るアサ リ資源量 の長期変動 生長 三 重県 (2004):二 重県 公 報 ,1603,6 日本 水 産 学 会 誌 ,22(12),736-741 石 田基 雄 。青 山高 士 (2012):伊 勢 ・ 三 河 湾 にお け る水 質 変 化 と漁 獲 量 変 動 につ いて Miyawaki,D and Sckiguchi,H(1999):Intcrannual vanation ″ ブ of 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