15 神奈川 平成27年度 教育課程研究協議会資料 先進的または特色ある教育課程 「確かな学力向上」に向けた 組織的な授業改善の取組み 学校名等 課程 神奈川県立松陽高等学校 全日制普通科 ア 実施状況について ①授業改善のねらい 組織的な授業改善の取組みを通して、生徒に身に付けさせたい力=「学習面のスタンダード」をより 明確にするとともに、 「探求型」授業や教科横断的授業の実践及び検証を行い、生徒の確かな学力の 一層の向上、充実を図ることをねらいとしている。 ②授業改善のための校内組織の工夫 平成 25 年度から教科横断的なプロジェクトチームを発足させ「確かな学力向上」に向けた組織的な 授業改善の取組みを推進している。進捗状況及び企画内容については企画会議で検討し、職員に周知 していく体制で進めている。 《構成メンバー》管理職、開発推進グループ(2) 、学習推進グループ(1) 、公募(3~) ③具体的な取組み内容 (ア)職員の「確かな学力向上」への理解と推進に向けた各種研修会の実施 ・大学教授を講師とした「学習面のスタンダード」や「アクティブラーニング」に係るテーマでの 校内研修会の実施 (実施年度)平成 25 年度 (テーマ) 「横浜スタンダードの開発と高校生への期待」 (内容)教員になるために身に付けるべき力、大学として高校生に期待すること (実施形態)全職員対象の講演 (実施年度)平成 26 年度 (テーマ)アクティブラーニング型授業について (内容)アクティブラーニング型授業の講演と講演者による授業の実践体験 (実施形態)全職員対象の講義とグループワーク ・他校訪問による「確かな学力向上」に係る先進的な取組み事例の研究 (見学の主眼)アクティブラーニングの実践事例の視察 (職員への伝達講習)職員会議で実践例紹介 職員による授業実践の授業見学の実施 ・ 「生徒による授業評価」の結果分析に係る研修会の実施 (時期)平成 26 年9月 (テーマ) 「従来の授業の中に生徒の能動的な学習を取り入れた授業の実践と 松陽スタンダードの構築に向けた授業実践」 (実施形態)全職員(分析結果の共有と今後の授業改善に向けての方向性の確認) (イ)RPDCA サイクルに係る研究 (ⅰ)「確かな学力向上」に関する教員、生徒、保護者対象の調査・分析 (調査方法)平成 25 年7月 (主な調査内容)身に付けたい学力とは、わかる授業とは、 グループ学習や表現力を育成する学習の重要性とは、 授業中「考えている」と感じる学習とは 等 (調査対象)全学年生徒、全保護者、全教員 (結果の公表)全職員へ配付、全県立学校対象の教育課程説明会で発表 (ⅱ)生徒に身に付けさせたい力=「学習面のスタンダード」の確立に向けた協議 (協議時期)平成 26 年 9月、11 月 (協議内容)教科毎の分科会でスタンダードについて検討し、 全体会で校内調整のための協議 (協議内容の共有)担当チームで骨子案を作成し、職員の共通理解を図る (ⅲ) 「思考力・判断力・表現力等の育成」をテーマとした公開研究授業、研究協議会の実施 (実施時期)毎年 11 月 (テーマ) 「通常の授業の中での思考力、判断力、表現力の育成と 松陽スタンダードの実践」 (実施形態)1学年全クラスで授業公開 (研究協議会)各教科の分科会に生徒も参加、その後全体会で共有化を図る ④検証方法の工夫 ・研究授業後の研究協議会に、生徒を参加させることにより、生徒自身の意見が反映できるように工 夫している。そこで、授業の意図がうまく生徒に伝わらない場合もあることがわかった。また、そ の教員の意図を生徒が理解できれば高く評価され、教員の自信にもつながることもわかった。 ・ 「生徒による授業評価」の年間計画を立てて組織的に実施することで、生徒の意見等の還元に努め ている。 ・ 「確かな学力向上」推進を踏まえた本校のカリキュラムデザインの研究を進めている。 ⑤取組みの成果の全体への普及・共有方法等 ・神奈川県立総合教育センターでの「研究発表会」等で、本校の「確かな学力向上」推進について発 表することで、成果を県内に発信した。 ・公開研究授業、研究協議会を実施し、県内の教職員と組織的な授業改善に関する評価と今後の課題 について意見交換した。 ・ 「確かな学力向上」推進に関する取組みの経緯、内容、資料等をまとめ、県内の高校に配付する予 定である。 イ 今後の課題 「確かな学力の向上」 、 「思考力・判断力・表現力等の育成」を図るプログラムを組織的に実践すること により、 生徒たちは、 自ら考え行動する力が身に付き始めており、 その成果は各授業での発表の場面や、 生徒主体の活動において生き生きと発揮されている。 取組みが継続的に発展していくように、生徒に 身に付けさせたい力=「学習面のスタンダード」をより明確にして、体系的なカリキュラムデザインを 構築していく必要がある。 また、今後は、単元毎に身に付けさせたい学力を明確化し、経験の浅い教員でもベテランと同等の力 を育成できる指導法を伝えていくことが人材育成の観点からも重要である。 神奈川県立松陽高等学校ホームページ www.shoyo-h.pen-kanagawa.ed.jp
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