薬は腎臓 肝臓にて代謝されて体外へ排出されます。 薬の血液中の濃度

薬は腎臓 肝臓にて代謝されて体外へ排出されます。
薬の血液中の濃度と作用を考えることが重要です。
腎臓の機能
物質代謝・老廃物の排泄
必要物質の再吸収
電解質のバランス調節
体液量・血圧の調節
血液浸透圧調節
ホルモン産生
レニン:アンギオテンシン-I 生成
輸入細動脈壁から分泌:遠位尿細管の尿増量と低血圧で増加。
EPO(エリスロポエチン):造血ホルモン
近位尿細管周囲の血管内皮からでる。
ビタミン D 活性化
PG(プロスタグランジン)
:血管拡張作用
薬物濃度の計算式
(1)半減期
=In2・Vd・CL
(2)クリアランスCL=K・Vd
(3)消失速度 =Css・CL=K・Vd
(4)血中濃度C
Ct=C・e-kt
(5)分布容積Vd =D / Cp
(6)体内投与量=D
(7)到達量=F
腎機能の推定法:
•血清クレアチニン値による Cockcroft-Gault の式による CCr 推算式:
推算 CCr(mL/分)={
(140-年齢)×体重(kg)}/{72×血清 Cr(mg/dL)
}〔×0.85(女性の場合)
〕
•Cr は、全身の筋肉で産生され血清濃度が安定しており、糸球体で自由に濾過され、また尿細管で再吸
収されるため分泌が少ない。Cr 排泄量は、Cr 産生量とほぼ等しい。
したがって、血清 Cr×GFR=尿中 Cr 濃度×尿量の関係が成り立ち、GFR を推測できる。Cr 排泄量は 1
日でほぼ一定であることから、血中 Cr から GFR がほぼ推定できる。
CKD 患者の至適投与量を求める方法として Giusti-Hayton 法がある。
腎排泄型薬物の投与量は、尿中未変化体排泄率(fu)とクレアチニンクリアランス(Ccr)から求めるこ
とができるという理論
Dose(r)= Dose ×[1-fu{(Ccr-Ccr(r)
)/Ccr}]
※Ccr(r)
:腎機能低下者のクレアチニンクリアランス
Ccr:腎機能健常者のクレアチニンクリアランス
•代謝性アシドーシスとは、pH7.35 以下(正常値 7.35~7.45)で、HCO3-(正常値 22~28mEq/l)が低
下した病態と定義されている。
◦*アニオンギャップ(AG)=ナトリウムイオン-(クロールイオン+重炭酸イオン)
◦(正常値は 12±4meq/l)