薬学部 薬学科 教育方法と教育内容・方法の特色ある工夫

薬学部 薬学科
教育方法と教育内容・方法の特色ある工夫
本学では、学部・学科及び研究科・専攻の教育目的を達成するため、学科・専攻ごと
の教育課程編成方針を踏まえ、
各学科やコース等の特色を生かした教育方法等を用いて
授業を行っています。
大学全体としては、全学部の学生が共通して履修する必修科目の「フレッシュセ
ミナー」
「アドバンスセミナー」において特色ある少人数教育を実践しており、担当
教員は、勉学を中心とした学生生活全般にわたる指導を行っています。これにより
学生は、社会人として求められる常識や基礎的な教養、各人の専攻分野や関心領域
に関わる幅広い知識を身につけることができます。この「セミナー」では、個別の
面談も実施し、将来の進路をはじめとする学生の様々な相談にも応じています。
また、本学では資格取得のための実習科目や演習科目も充実しており、各学部・
研究科は、学科・専攻ごとの教育目的達成のために、授業の教育内容・教育方法に
特色ある工夫を凝らしています。
【教育方法等】
平成 27 年度に改訂された薬学教育カリキュラムは、いわゆる学習成果基盤型教育による薬物
治療の専門職育成を目標にしています。この新しい教育では、卒業時に備えるべき薬剤師とし
ての基本的資質を明確にすると共に、医療人としての心の教育「態度教育」を、特に大切にし
ています。本薬学部では、帝京平成大学の建学の精神に則って設置されている「セミナー科目」
を活用し、高い倫理観や広い社会的視野を備えた医療人を育成します。セミナー科目では、改
訂カリキュラムにある「医療人としての基本事項」と「薬学と社会」について6年間にわたっ
て学びますが、それらセミナー科目の内容は、各学年の専門科目や薬学臨床科目とも関連付け
られています。また、初年次においては、薬学教育にスムーズに馴染めることや、高学年では
基礎科目と薬学専門科目、更には薬学専門科目同士の関連付けもでき、学びの道筋をよく理解
できるよう配慮しています。加えて、卒業前から、多職種連携に対する理解を深めるため、特
に看護学科との連携教育を拡大していきます。
【教育内容・方法の特色ある工夫】
初年次の「薬学入門」や「フレッシュセミナーⅠA・ⅠB」では、様々な分野で活躍してい
る薬剤師や、中野区の医師、薬剤師、看護師による講義を通して、医療の実際の姿や、医療人
1
の心を知る教育に力を注いでいます。特に、セミナー科目には、各学年のGIO(一般目標)
を設定し、他の専門科目や薬学臨床教育などとの関連性を重視し、改訂カリキュラムにある
「基本事項」と「薬学と社会」に関する教育を実施します。本薬学部では、これらの薬剤師が
備えるべき心(態度)に関する教育によって、「薬剤師に必要な知識・技能」に関する学習の
意味・意義を把握させ、6年間の学修の指針とします。各学年のセミナー科目のGIOは以下
のとおりです。
1年次:フレッシュセミナーⅠA(薬剤師倫理)、ⅠB(薬剤師プロフェッション)
2年次:フレッシュセミナーⅡA(地域社会と医療)、ⅡB(コミュニケーション)
3年次:アドバンスセミナーⅠA(医療リスクと倫理)、ⅠB(環境倫理・情報倫理)
4年次:アドバンスセミナーⅡ(薬剤師の行動規範)
5年次:アドバンスセミナーⅢ(薬剤師のモラルジレンマ)
6年次:アドバンスセミナーⅣ(薬剤師プロフェッショナリズム)
平成 25 年度の中野キャンパス開校から、ヒューマンケア学部看護学科との合同講義を、薬剤師
実務実習・事前学習の中で実施してきましたが、平成 27 年度からは、「看護学入門」を新たに
設置しました。加えて、定員は 20 名でありますが、「薬剤師・保健師連携コース」も発足させ、
薬学生が看護学生と共に学んでいます。このようにして、将来の地域医療において活躍できる
人材の育成に取り組んでいます。また、これからの薬剤師職能の変化も見据え、本年度から実
務実習・事前学習の中で、シミュレータロボットを用いてフィジカルアセスメント実習を開始
しています。卒業研究では、「薬剤師実務に関連する研究」「創薬関連の研究」「社会薬学系
の研究」のいずれかを選択して履修します。問題解決能力を更に高めるため、来年度より卒業
研究を4年次から開始し、特に、卒業後に出会う様々な問題の研究・解決に必要な、基本的研
究能力を身に付けるカリキュラムを実施します。
2