疑義照会について リスクマネジメントの視点から

疑義照会について
リスクマネジメントの視点から
北中城若松病院
薬剤課
○桑江芙美子(薬剤師)
小田垣勝世(薬剤師)
髙木英子(薬剤師)
【はじめに】
調剤業務を行うにあたって薬剤師の重要な業
務に疑義照会がある。
疑義を確認しないまま調剤を行うことは法律
上も禁止されている。(薬剤師法24条)
2012年1月~2013年12月の疑義照会の記録を
集計・検討
【方法】
疑義照会を行った処方の種類を臨時、定期、
注射、外来、持参薬に分け集計する。
疑義の内容を用法・用量・禁忌・重複・その
他に分け集計する。
疑義照会による変更の有無を集計する。
システム
薬局
薬剤情報システム
処方監査
オーダ入力(医師)
(老健は薬剤課)
チェック項目(重複、用量
相互作用等)
薬剤情報(効能、副作用、
相互作用等)
薬剤情報用
お薬手帳用ラベル発行
自動錠剤分包機
一包化
散剤監査
システム
散剤分包機
薬剤情報システム
重複
用量過量
併用禁忌
結 果
2012年1月~2013年12月
受付処方箋枚数
85,363枚
疑義照会件数
217件
処方変更数
161件
処方の種類
.
定期
22
(10%)
注射
23
(11%)
持参薬
23
(11%)
外来
39
(18%)
臨時
110
(50%)
N=217
処方の種類
疑義の内容
.
45
(21%)
44
(20%)
用法
用量
19
(9%)
禁忌
重複
66
(30%)
30
(14%)
13
(6%)
処方もれ
その他
N=217
疑義の内容
疑義照会による変更例
危険
1.KCL(20mEq) 1筒 +生食100
→ 生食500
2.ユリノーム → 高度腎障害のため中止
3.カマとフェキソフェナジンが同時服用
→ 作用減弱のため服用時間の変更
4.注射用モノサイクリン → ミノサイクリン錠(経口投与可能)
5.シングレア錠(持参薬)+キプレス(臨時)
→ キプレス中止(2剤は同一薬剤)
考 察
用法・相互作用・重複に関してはシステムを利
用して疑義を減らせるのではないか。
用量はシステムでは過量はチェックされるが、
最少有効量は表示しないのが課題。
持参薬についてはシステムでの表示ができな
いのが課題。
まとめ
単独投与する注射薬、相互作用、その他薬剤
の安全使用などDI業務を充実した結果疑義
照会が増えた。
システムを利用することにより今後の疑義照
会事例が減ることはリスクの削減にもつなが
ると考える。
今回の結果を踏まえてオーダリングシステム
を活用し療養者に薬剤が安全かつ有効に提
供されるようさらに内容の充実を検討してい
きたい。
ご清聴ありがとうございました