公立昭和病院 医療安全管理指針(総則) 平成 27 年 6 月 19 日決定 医療安全管理委員会 1 総則 1-1 基本理念 (1) 趣旨 この指針は、公立昭和病院における医療安全管理体制の確立及び具体 的な方策・医療事故発生時の対応等について、指針を示すことにより適 切な医療安全管理を推進し、安全な医療の提供に資することを目的とす る。 (2) 医療安全管理のための基本理念 ① 医療に携わる者は、常時、人命を尊重する立場にいなければならな い。 ② 安全な医療は、患者にとって最優先の権利である。 ③ 医療は、それが安全に行われたとき、はじめてその価値が評価され、 その努力により病院に対する真の信頼が生まれる。 ④ 医療安全管理は、職員個々の努力のみならず、病院全体の組織的な 取り組みにより達成されなければならない。 (3) 医療事故防止への基本姿勢 ① 医療が、常に人身に対する侵襲行為であることを忘れてはならない。 ② 人は誤りを犯すが、誤りを防ぐのも人であり、医業及び作業におい ては、集中、慎重、丁寧、確認を欠かしてはならない。 ③ 医療事故の状況とその対処については、患者及び家族等に隠蔽する ことなく、速やかに説明しなければならない。 1-2 用語の定義 本指針で使用する主な用語の定義は、以下のとおりとする。 (1) 医療従事者 当院に勤務する全ての職種をいう。 (2) 医療安全管理者 医療安全対策に係る適切な研修を終了した専従の看護師、薬剤師等 の医療従事者をいう。 (3) 医薬品安全管理責任者 安全対策に係る医薬品の適切な知識を有する医師、薬剤師、看護師 1 をいう。 (4) 医療機器安全管理責任者 安全対策に係る医療機器の適切な知識を有する医師、薬剤師、看護 師、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士をいう。 (5) 医療事故と医療過誤 ① 偶発事象(インシデント) 医療過程で発生し、有害事象は発生しなかったが、適切な処置が行わ れないと事故となる可能性のある事象を指す。 ② 医療事故 医療の過程において患者に発生した望ましくない事象で、医療提供 者の過失の有無は問わず、不可抗力の事象も含む。 ③ 医療過誤 医療事故のうち、医療従事者が医療過程で当然払うべき業務上の注 意義務、あるいは、守るべき実施義務を怠った結果として発生した有 害事象を指し、医療従事者は過失責任を問われる。 ④ 過失 客観的注意義務違反で、結果発生予見義務及び結果発生回避注意義 務違反を言う。 ⑤ 報告すべき有害事象(オカレンス) 組織全体で迅速に対応するために、通常ではない重大な出来事につ いて報告することが定められた事象。 1-3 組織及び体制 当院における医療安全対策と患者の安全確保を推進するために、以下の組織 等を設置する。 (1) 医療安全管理委員会 (2) リスクマネージメント委員会 (3) 医療安全管理室等 2
© Copyright 2025 ExpyDoc