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塩見クリニックニュース
2015 年 9 月
72 号
塩見クリニック
塩見精朗
高知市六泉寺町 87-5
℡088-805-0002
大腸がんにかかる患者さん(罹患数)が今年胃がんを抜いてト
ップになりそうとのことです。5 月に俳優の今井雅之さんが大腸
がんを記者会見で告白をしたのは記憶に新しいと思います。日本
人は胃がんが多い民族と言われてきました。それはピロリ菌の感
染率が高いことと塩分の摂取量が多いことが理由でした。大腸が
んが増えた理由は、食生活が欧米化した(肉や油などたんぱく質
や脂肪分が多く、逆に食物繊維の少ない食事)ことや高齢者の増
加、肥満、運動不足、過度の飲酒、喫煙、遺伝などが要因と言わ
れています。大腸がんの症状は、便に血が混じる、便が細くなる、残便感などの便通異常、腹痛などですが、
早期の大腸がんは症状がほとんどありません。痔(じ)と思っていたら実はガンだったということもあります。
40 歳を過ぎたら年に 1 度は大腸がん検診(便潜血検査)を受けることが勧められています。
近年、糖尿病の患者さんも増えており、
糖尿病の人はガンになるリスクが高いと
言われています。糖尿病の原因としては、
遺伝と環境因子があり、肥満、過食、高
脂肪食、運動不足、ストレス、飲酒、喫
煙などです。上記大腸がんが増えた理由
と似ています。糖
尿病も早期には
自覚症状があり
ません。糖尿病も放っておくと大きな合併症を引き起こしま
す。早期発見、治療が大切です。生活習慣の是正で治る人も
いますが、高血糖が続く時はためらわずにお薬を使って治療
し合併症が起きないように気をつける必要があります。最近
は多くの新薬が出てきており、組み合わせて使うことも行わ
れています。
以前、ロコモティブシン
ドローム(筋肉や骨、関節、
軟骨、椎間板といった運動
器の障害によって移動機能
の低下をきたして、要介護
になったり、要介護になる
危険の高い状態になったり
すること)という言葉を御
紹介しましたが、最近フレ
イルというという概念が提
唱されるようになっていま
す。フレイルとは、高齢期に生理的予備能(日常生活で必要な能力と、運
動時などに必要となる能力の最大値の差)が低下することにより、ストレ
スに対する脆弱性が増し、機能障害、要介護状態、死亡などに陥りやすい
状態のことで、身体的な問題だけでなく、認知機能障害やうつといった精
神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題も含む概念です。
今年のインフルエンザ予防接種は、当院では 10 月 13 日(火)から開始し
ます。予約は 9 月 1 日からできます。詳しいことは来月になりますが、今
年からワクチンの内容に変更があり、仕入れ価格が高くなります。接種費用が変更になる予定です。公費の自
己負担額もわかり次第お知らせします。接種回数は変わらず、13 歳未満は 2 回、13 歳以上は 1 回です。
9 月 20 日(日)~23 日(水)4 連休です。当院も休診です。10 月は 12 日(月)が体育の日でお休みです。