おりおりの山 第70回 2015 年 8 月 2 日 作者プロフィール 柚木 文夫氏 千葉県隊友会会員 習志野支部長 桧町陸幕 平成 2 年退官 1958 年防衛大学卒 元防大山岳部監督 現自衛隊山岳連盟会長 東北の名山 月山-花、花、花を愛でて- 池塘と月山 8 月 中 旬 、山 形 県 の 月 山( 1 9 8 4 ㍍ ) に 出 か け た 。庄 内 平 野 の 南 に 天 女 の よ う にたおやかな稜線を描くこの山は日本 百名山にもその名を連ねる名山である。 鶴岡駅からのバスを月山八合目で降 り 、8 時 半 登 山 開 始 。快 晴 。仰 げ ば 、弥 陀ヶ原の中を点在する池塘を縫うよう に 木 道 が 延 び て い る 。木 道 の 左 右 は 最 初 か ら 花 、花 、花 。キ ン コ ウ カ 、ト ウ ウ チ ソウ、ミズシオガマなどなど。 次いで木道が石畳道に変わり一ノ岳 へ の 緩 や か な 登 り 。周 囲 の 山 腹 の 雪 渓 が ま ぶ し い 。こ の 辺 で は ハ ク サ ン シ ャ ジ ン 、 ト モ エ シ オ ガ マ 、シ ラ ネ ニ ン ジ ン が 見 事 な群生を作る。 9 時 4 5 分 仏 生 池 。池 の 辺 り は 、ハ ク 過ぎると道は再び木道となり、 月山頂上に続く斜面一面が大 花 畑 と な っ た 。ハ ク サ ン イ チ ゲ 、 ハ ク サ ン シ ャ ジ ン 、ミ ヤ マ リ ン ド ウ が 多 い 。ピ カ ピ カ 光 る ミ ヤ マキンポウゲの群生もあでや かである。11時が月山山頂。 石垣で囲った城砦のような月 山 神 社 に 詣 で 、5 0 0 円 を 払 っ て 、神 妙 に お 祓 い を し て も ら っ た 。頂 上 か ら ち ょ っ と 行 っ た 先 に 立 派 な 頂 上 小 屋 が あ り 、こ の 周 辺 の 草 原 も ま た 見 事 な お 花 畑 で あ る 。花 を 愛 で 、 写 真 を 撮 り 、景 色 を 眺 め 、ゆ っ く り と 大 休止を取った。 牛首の雪渓 仏生池 サ ン フ ウ ロ 、コ ウ メ バ チ ソ ウ 、ニ ッ コ ウ キ ス ゲ な ど が 真 っ 盛 り だ っ た 。そ の 後 は 、 行 者 返 し の 石 ロ の 急 登 。間 も な く 大 峰 を ハクサンフウロ ハクサンシャジン 1 2 時 、山 頂 を 後 に 姥 ヶ 岳 経 由 で 下 山 す る 。急 な ザ レ 場 を 下 り 鍛 冶 小 屋 を 過 ぎ 、 牛 首 の 雪 渓 を ト ラ バ ー ス す る 。雪 渓 で ス キーを楽しむ若者達の声が周囲にコダ マ す る 。雪 渓 の 水 に 洗 わ れ る こ の 辺 り の 草 原 に は チ ン グ ル マ 、コ イ ワ カ ガ ミ 、コ バイケイソウなどが咲き競っていた。 13時半姥ヶ岳。14時リフト上駅。 下りリフトをちゃっかり利用させても ら い 、山 麓 駅 か ら は 車 道 を 1 0 分 程 歩 い て姥沢バス停到着が14時半だった。 ミヤマリンドウ チングルマ コバイケイソウ
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