誠刺激が尿中 17-0HCS ・ 17-KS総排准量に およぼす影響について(第

明治錨灸|実学第 2 号:
1
1
1
1-1
4(
19
8
6
)
《原著〉
誠刺激が尿中 17-0HCS ・ 17-KS総排准量に
およぼす影響について(第 2 報〉
判明治誠灸大学・東洋医学教室
**斉藤耳鼻咽喉科
町志良*
芳野
j品*
斉藤修三料
芳野
二自13***
料*芳野医院
高島文一*
要旨: IIJ医学の作川機序に対 L ,現代科学を応用して,さまざまな研究が行われている.特に鍛治療の
作用機序;こ対して生化学的,内分泌学的 J 乙誠治療効果が検討されている.
本研究;土鍋刺激による 24時 IriJ 尿中 17-0HCS ・ 17-K S 総排湘量の増加,減少が,中医学弁証によ
る腎陽 l主よIf !ζ 対し.如何程の影響をおよぼすカ A を観察した.
動員!ド|陥':Uま経穴を特定せず.来院時の痕状にしたカ:って毎回異った経穴を用いて織刺激を与えた時の 24
[~J'I日l 尿中 1
_
.CHrC s • 17-KS 総排出量の変動について観察した
測定法としてはフェニールヒドすジンと反応して呈色する Porter -Silber 法の京都微生物研究所
独自に改良した }J法を月弘、た.
結果としてぼ中 17-0 I
JC S ・ 17-[\ S 総排椴量の低下してしーた腎陽 l左証に対し,鋪刺激は良い結果
を与えだ
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鋪刺激が尿中 17-0HCS ・ 17-KS総排地量におよぽす影響について(第 2 報)
I
目的
皿
第一報では,中医学l搬腕弁証1-.,腎陽虚と *1] 定
された外米患者の 24時間尿中 17-0H
CS
・ 17-
uw 第一ー医学院l蹴肺学説研究ÞJE が作成した腎虚
証の弁証標準法はド記の如くである.
KS 総排71せ値が特定経穴の鎖刺激後に有意に変動
(
1
) !l要背部痛
することを叩脅した
(
2
)
1',
そこで今同の第二報は,経穴を特定せず.来|涜
ド肢酸く,足|提出口痛い.
(
3
) 耳鳴り.難聴.
時の杭状 l こしたがって毎回異った詐.穴を用いて鍛
治療した 11 寺の 24時間以 l-fJ 17-0
腎虚の基本条件
(
4
) 脱毛,白髪.
HCS• 17-KS
(
5
) I首が抜け,尚が動く.
総排出町の変動について:淵査したので,その結~
(
6
) 性力減退(Il~萎・夢粘)
を報告する.
(
7
)
H
代脈弱.
測定方法
腎陽虚証
上海第一医学院臓 l附学説研究班が作成した腎戚
腎 J~訂正の三項目以外 iこ,次のJù ll の内,
証の弁証標準法を参考{と,腎陽虚 ~iE の外来患者で
上の椛状があること.
60才以上の男子 7 名を選び,鍛治的前に 24fJ寺f1\l hJ<
を採集して,
(
1
) 本けと四肢版冷
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r 法を川いて尿 I.þ
(2)
浮!匝
17ー OHCS ・ 17-K S 総排出量の測定をし,そ
(
3
) 舌質淡白, ~!lIt 潤.
れから毎日治療後lO U 目の 24時間尿を採集して,
(
;
1
) 夜間頻尿.
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-Siber 法を m いて尿中 17-0HCS
17-KS 総り1:7世置を測定した.
図 1
+山小
入
軽度旋撚〈鋪柄の左 ι のひねり
が小さし、)を行いながら刺入する.
ミつ以
1
5
.
1 下痢,小便 il'Í い.
・
(
6
) 息切れ I fl~ j:i'f.
刺激操作
itt
を 1・
置錨中 l 乙 r IJf支旋撚(鋪柄の左右
のひねりが大きし、)を力[Jえる.
J友針
軽度旋撚を行 L 、ながら抜錨する.
明治錨灸医学第 2 号: 11 ー 14 (
19
8
6
)
(
7
) I場萎,夢精,円汗.
1
3
V
腎|場虚証 7
(
8
) 顔色艶ない.
結果
停1] の治療前 24 時間尿中 17-0HC
S
(
9
) 精神不振.
g
/day で,治療
の総排地量をみると,平均 3.557 m
(I日脈微弱遅.
後 10 日目の 24 時間尿中の 17-0HCS の総排iII t 量
は平均4.814mg/ day で・あった.治療前との有意差
W
は 0.05 の危険率で認められた.
治療方法
次 iζ 尿中 17-K S の総排 i世量をみると.治療前
表 I
24 時11\]尿では,平均 5 .4 85mg/day で.治療後 10 目
治療に使用した鏡と治穣時間
白の 24時間尿 Lj J の 17-K S の総排池値な平均6.98
舗の種額
中/JiJ錨
鋪の大小
32号 t [1'[径 0.28 凹,
誠の深変
1. 0 寸 -1.3 寸
刺激時間
20 分間前針
治療 H寺問
午前 10時
5mg/dayで、あり,治療前との打意差は 0.05 の危険
1. 5 寸
率で認められた.
表 111
陽虚証治療前後 24 時間尿中 17-0HCS 排池量比較
治療日数
表H
誠治療に用いた経穴(下記の経穴は症状に準拠し
治療前
選穴して用いた)
治療後 10 日目
J
:
l
1
経穴
作
尺沢
j回調 11市気,れ17熱散風
太淵
調 I~!lJ市気. 11:1咳平附
拠して補
i喧経 i百五各, m 心安神
j写法を用
お門
f'll気活血.安神寧心
いる.
内閲
PH気j舌血.安神定志
合谷
消熱解熱、,疏経定痛
rtll
j国経j舌絡.疏筋利節
初1 I
F
'
J
池
後渓
通経活絡,闘寂寧神
養老
情熱 l'技風.通経活絡
外関
怯六j宅去邪,疏三民墾熱
支溝
市三焦,通脚気,降i並気
足三虫
調理 11阜胃,手11 調消帯.扶正tff 元
架丘
iI量調同気, f [.l中降逆,怯!品化混
昆命
j困経 j舌絡,野筋利節.健聴強腎
手段
症状に準
表町
陽虚証治療前後 24 時間原中 17-KS 排 i世量比較
治療
H
数
治療前
治療後 10IJ 日
日考
察
針刺療法を 10 日間毎日継続した後測定すると,
腎陽虚証の全 7{~IH 乙症状改善とともに,低値の 17-
法国i:i~ 柿疏経解表
OHCS ・ 17-K S 値が正常航へと同復を示して
腎命
強腰健腎.聴耳明目,補腎壮|場
た.乙れは中医学の観点からいえば、腎陽(腎機
陽陵泉
j国経活絡,疏筋利節.情熱利胆
三陰交
柑i 牌.ìlli化,調補肝腎,扶牌士1~ 元
太渓
滋腎 l喰,補腎 I胡経 t 18 熱利尿
太衝
調補肝腎,消偲 J] 干胆火
風
rlJ
能活動)の回復を意味する.
中医学の腎は精神および‘元気の宿われる臓器と
いわれ,五臓六附の陽は腎陽より温養するといわ
大椎
清熱 i技風,通調三陽,疏調表号 I~
れる.故 i 乙中医学の腎は五臓六舶を調節する中心
命門
培元有 lì 腎,告子筋拘1 血.培元補腎
であり,中医学の腎陽(機能活動)は,体内のす
気海
培腎補虚,調気益元,和営血
べての物質を化成する動力作J=IJ をし,その動力に
樹元
培腎 ~Iil 本.補気刷院.調元散邪
よって正常な生命活動が維持されると考えられる.
1
4
蹴刺激がほ中 17-0HCS ・ 17-KS松排消!試におよぽす影枠につレて(沼 2 報)
現代科学は rt l 医学の腎は副作皮質と副将髄伐の
作川をしており,中医学の腎の実質は,視!本卜;郁ー
下垂体一副将皮質系統,制床下部-下車体 , t生腺
系統を包指していると称する.また間脳と中医学
の腎はfI~い似た機能を有するという.
1
t1 医学の腎虚 (1場庶・陰虚)を現代科学では自
律神経機能が失調した状態であるという.腎陽虚
者は主 iこ,副交感神経の一方的疋進であり,臨床
上、陽 l在内寒"の症状が現われる.例えば店 fi陸体
温 F降.四肢末端温度ド降,心拍が遅い,血圧下
降,血液循環量不足,基礎代謝卒下降等がある.
腎陰虚苫は ~t.( こ交感神経険能の一方的冗進として
現われる.臨床上、、除虚|付熱 'i の杭状として現わ
れる.例えば基礎体温 t昇,四肢 j朝熱,五心悩熱,
煩渇H因乾 , .CA白JtJi数,血液循環詰l曽多, IÍll 圧上昇,
基礎代謝上昇等がある.
まとめ
腎陽市に対し杭状に準拠して.毎回異なる経穴
を!日いて誠治療を行ない,治僚前後の尿 11: 1 17-
OHCS ・ 17-K S 総排 j;llt 置を測定した.その結
果,全 7 仔IJ に症状の改善を認め,低値の 17-0H
C S • 17-K S 値が正常値へ復帰することを認め
た.
文献
1)民志lミ,芳野
OHCS ・ 17-
iAL ,高島文一:誠刺激が';J<中 17 ー
[
(S 総 m~tlt 量におよほ.す影響につ
レて.明治鋪灸医学.良 IJ+IJ せ: 1
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2) 臨床検査提要.金 l京山版. 1
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) 1:::1本臨床( J(1l討を・版化学検査) . 11 本 I:~;',,~ ,末十 1: •
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5) 臨床険査手帳.人民衛生 11\ 版社. 1
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5
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6) 伊藤 !~l 次:伸経内分泌宇. ßli 仁学社. 1
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7)織田敏次:ホルモン iWI 定法. JÌ<.作者 I , i~. 1
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8) 熊原雄一: r血中ホルモン.医学占:院. 1
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7
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9) 伊藤長次:適応と脳ホルモン. }lHT 午オ1:. 1
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7
9
.
10) 点陳 (lj1 平:内分泌 l主科学. [有Lll'空. 1
9
7
7
.
1 1)川上 iE澄:内分泌生 1 1 11 学.南Il r立. 1
9
7
8
.
12) 五十胤正雄:内分泌弘一11 人ド|学. I担 LII 世. 1
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81
.
13) 石井暢:臨床化学検査I1 J. 1'.< 学汗院. 1
9
8
1
Ji!)村義寛:臨床化学険在 (21. 医学丹院. 1
9
8
0
.
15) 西川光夫:臨床内分泌学.医学書院. 1
9
7
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.
1
6)上田英雄:検査技術( 11 , (
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