科目名 地球共生論 配当〔1 年次 後期 2 単位 必須 講義

科目名 地球共生論
(英語表記)The philosophy of Global Symbiosis
配当〔1 年次 後期 2 単位 必須 講義 〕
〔コーディネーター 基礎教育系主任(佐原)〕16:00-17:50
授業の概要
我々は科学技術の発展に伴う開発を進め、地球規模の環境変化を生み出し続けている。その地球環境は人を含む生物群集
を今ある生態系の上で、どこまで支え、共生していくことができるのか?これらの課題を地球共生系という共通のキーワードの
もと、食糧や工業生産による環境破壊と保全、産業動物の飼養・生産管理による環境破壊と動物福祉について学ぶ。
教育目標
(ねらい)
本科目は「麻布スタンダード科目」の一つである。麻布スタンダードとは全学科の学生が共通して学ぶ科目であり、各学科のカ
リキュラムポリシーに基づく「○○学科概論」を大学の規模にまで広げた、いわば「麻布大学概論」である。地球上の人と動植
物の営みを、共生関係を尊重し、持続させる知恵を身につけ、それらの問題に対応する能力を習得する。
到達目標
成績評価方法
の割合
・地球上にどのような環境問題があり、その中で人間がどのような役割をなしているかを説明できる。
・世界および我が国における食糧の需給動向や安全性問題及び食糧関連の環境問題について説明できる。
出席状況 50%、毎回提出するレポート 50%。
教科書
参考文献
なし
履修条件
講義を理解するためには、高校までの理科(特に地学や生物学)及び社会科(歴史・政治経済)などの基本的な知識が必要
である。
学習課題
日頃から環境と食糧問題に関心を持ち、マスメディアや文献等からの情報を積極的に得ることが望ましい。
(予習・復習)
オフィスアワー
回
担当者
9/25, 29
1
佐原
三東
2
10/2, 6
3
10/8,13
4
10/16,20
5
10/23,27
6
10/27,11/10
7
11/6, 17
8
11/13, 24
9
11/20,12/1
田中(智)
大倉
山本(雅)
落合
Collins
南
大木
村山(史)
10
12/4,8
11
12/11,15
12
12/18,22
13
12/25,1/13
坂田
大河内
伊藤(潤)
久松
事前に電子メールで講義担当教員に予約するこ
と(電子メールによる質問は随時受け付ける)。
連絡先:ポータルサイトで確認すること
授業内容
地球共生論とは(佐原):本学の教育研究理念である「地球共生系」に基づいて展開される地球共生論の概要を理解できる。
水環境問題(三東):社会の水、産業の水、癒しの水などの水における新しい機能・価値の創造と世界規模の水生産における
自然環境負荷の低減に関する諸問題を学ぶ。
動物の福祉:産業動物、実験動物、伴侶動物、展示動物など、飼養動物はそれぞれの立場で人間の福祉に大いに役立って
くれている。その一方で、それらの動物たちは何を感じているのだろうか。飼養動物の福祉をどのように捉えるべきかについて
考え、理解する。
環境問題:工業や農業などの産業による環境あるいは食品の汚染と人の健康被害について学ぶ。
環境問題:内分泌かく乱物質が生物に及ぼす影響、特に内分泌かく乱物質の種類が多様であり、作用する仕組みを学ぶ。ま
た対象となる生物によって影響の程度に違いがあることもあわせて学習する。
環境問題:福島第一原子力発電所事故以来、原発容認か廃止かは国論を二分する重要なテーマとなった。一方、先端医療
では放射線は欠くことのできない診断ツールであり、そのほか身の回りには放射線のメリットを生かした製品も多い。放射線利
用のメリットと放射線障害、環境汚染の危険性について学習する。
環境問題:我々が使う各種エネルギーの生産と消費について、政治経済や環境・食糧問題等との関わりを含めて学習する。
環境問題:地球環境の危機の一つである生物多様性の危機は、野生動物の絶滅や外来種による生態系のバランスの喪失な
どに現れている。同時に、里地里山の荒廃などによる一部の野生動物の増加と生息地拡大は、生物多様性の危機を深めると
同時に農業等との軋轢を起こしている。本講義ではこれらの現状と今後の展望について学ぶ。
食糧問題:食料自給率から見た世界の食と農の現状と課題について学ぶ。
食糧・環境問題:日本の農業の特殊性、特に中山間地農業の現状と将来像について学ぶ。
食糧問題と健康の維持:ヒトは狩りで得た動物を利用し、進化を遂げてきた。その歴史のルーツを探り、現在の我々の大切な
食糧や生活資源として、動物の有効活用を学ぶ。また、社会生活を健康面から維持する食肉の機能についても学習する。
食糧問題:水産資源の現状と将来、及び水産食品と健康の関係について学ぶ。
最先端の生殖補助医療技術:体外受精や人工授精などの生殖補助医療技術(Assisted Reproductive Technology, ART)は,
獣医学,動物応用科学および実験動物学等の分野で開発され,医学分野に応用される重要な技術となっている.本講義で
は,最先端の ART について学ぶととともに今後の展望,さらには哺乳類の受精・発生に関する分子機構の最新の知見につい
て学ぶ。
植物の遺伝子変異と環境・食糧問題との関わりについて学ぶ。
1/15,19
14
15
外部講師
山口
1/22, 26
高木(敬)
食糧資源と生物多様性:世界各地の機能性食品の活用と生物多様性保全の関係について学ぶ。
産業革命以降の産業活動の変化および人口増加は大量生産・大量消費・大量廃棄をもたらし、排出された化学物質は
大気、水、土壌などの環境媒体をとおして広範囲に環境を汚染している。一方、人間活動の拡大化に起因するとされ
る地球規模での環境変動に伴う水問題はさらに拡大する様相にある。本講義では地球共生に深刻な影響を及ぼす化学
物質による地球規模での汚染問題を POPs問題などから学ぶとともに、我々が直面する世界的な水問題の様々な方
面への影響について学ぶ。