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製造業
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高効率ドレン排出装置導入とドレネージシステムの改善により
蒸気の効率利用と蒸気リサイクル率を向上
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三菱製紙株式会社(八戸工場)
平成25年度エネルギー使用合理化事業支援事業
◎総事業額:約1億3,700万円 ◎補助金額:約3,860万円
取組の概要
●取組の背景と目的
抄紙機のドライヤーパートのシリンダードライヤー内で発
生するドレン(=熱を放出した蒸気による凝縮水)を排出す
従来型
更新後
るための既設装置は、ドレン排出の衝撃と振動に対する堅牢
性の観点から、シリンダードライヤー内部に固定されて、同
期回転するタイプであった。しかし、ドレン排出を遠心力に
逆らって行うためブロースルー(乾燥に寄与しないドレン排
出のための)蒸気量が多かった。そこで高効率ドレン排出装
置を導入し、乾燥に寄与しない蒸気の削減を図り、あわせて
抄紙機ドレネージシステムを効率化して蒸気リサイクル率の
向上を図ることを目的とした。
●導入設備の概要
▲ドレン排出装置
(ドライヤーロータリージョイント)
従来
(回転型
サイホン)
更新後
(固定型
サイホン)
導入品はシリンダー外部に固定されていてシリンダーと同
期回転しないタイプである。この導入により、乾燥に寄与せ
ずドレンを排出するためにだけ使用されている蒸気を削減で
きる。また低圧タンクやサーモコンプレッサーの利用に併せ
て経路を簡略化することで、蒸気のリサイクル率を向上さ
せ、さらに変更システムを運用するための制御システムの改
造を行った。
▲ドレン排出装置
(シリンダードライヤー内部)
ドレンを吸い込むサイホンがシリン
ダーと一緒に回転するので遠心力
が働き、吸引効率が低下。
サイホンをシリンダーと切り離し、床
面に固定しているので遠心力が発
生せず、吸引力が低下しない。
運用状況と省エネルギーの効果
エネルギー削減量
(原油換算kℓ/年)
2,060
削減率
0.9%
〈計画値〉
高効率ドレン排出装置等を導入することで、ブロースルー量を約30%削減し、
ドレン排出効率を約1.4倍に向上することが期待される。またドレネージシステム
の改善と経路の簡略化により約2.2倍の蒸気リサイクル率向上が期待される。
また、同工場ではパワープラント部門の管制室で、各工程における電力使用量や
蒸気使用量を集中監視して、工場全体のデマンドコントロールを行っているほか、
これまでモーター類のインバーター化等各種の取組を行い、大きな省エネ成果を出
している。
◎投資回収年数:2.6年
事業者概要
三菱製紙株式会社(八戸工場)
■住所:青森県八戸市大字河原木字青森谷地
■電話:0178-29-2411
■資本金:32,756百万円
広大な敷地に最新の設備。それが三菱製紙八戸工場です。パルプから紙まで一
貫生産する八戸工場には、あらゆる工程の設備が完備され、より高品質の製品づく
りと環境保全のために最新のシステムで対応しています。タイヤ、木くず、ペー
■従業員数:全社 3,982名(平成26年3月31日現在)
パースラッジを再利用する発電システムの他、バイオマスや太陽光による発電シス
■URL:http://www.mpm.co.jp/
テムを有し、工場で使用する電力のほぼ100%を自社設備で調達しています。
■事業内容:塗工紙、非塗工紙、板紙等の製造
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