【中国からのレポート第5弾】 さよなら北京 武漢で新たなチャレンジ 2015 年 9 月 10 日 梅艶 囲碁プロ入段試験である「2015 年全国囲碁定段戦」は 7 月 10 日 ~25 日杭州市簫山で行われた。中国全土から天才少年少女が 462 名 (男子 362、女子 100)参加し、男子 20 名、女子 5 名の枠を争い、 本戦 13 試合を戦った。残念ながら我が丁烈道場は合格者を出すこと が出来なかった。杭州棋院からの生徒は合格者半数を占め、毎年合 格率上位を占める北京の名門聶葛道場を超えた。杭州棋院というの は杭州市政府が出資した全日制囲碁学校で、トップレベルの生徒に 学費、生活費、遠征費を無料とし、さらに、試合で優秀な成績を収 めた者、プロ試験合格者に賞金を出している。その魅力により中国 全土から優秀な生徒が大勢集まってくる。杭州市政府の囲碁支援が 絶大といえるだろう。 7 月は丁烈道場の夏休みで全日制の生徒はほとんど帰省する。この 夏休み期間を利用してこの時期だけ合宿研修する生徒が全国から 50 名ほど集まった。英龍はこの合宿では最上位の 1 組 1 位を一回獲得 する経験をした。これも慣れない環境を乗り越え半年間のハードス ケジュール、ハイレベル訓練を積んだ結果の現れだったと思う。 3 月に丁烈道場に入った英龍は当初はビリクラスの6クラス、しか も最後尾 1,2 番めから8月には5クラスの上位に位置することがで きるようになった。中国のアマ段位でいうと当初の4段から5段で も勝てるようになったことは1子以上上達したことになる。天才ば かりの子が必死に習っている北京で、このような成績はよく努力し た証拠だった。 8 月 23 日~29 日北京丁烈道場の先生、生徒 17 名は日本にやって 来た。一行は東京日本棋院、磐田市での大会、大阪関西棋院で囲碁 の交流を図るとともに、東京、富士山、京都、大阪の観光を楽しん だ。日本棋院で「中国の囲碁は空前の盛況で、入段少年のレベルが 高く、世界戦の成績も日本をはるかに超えていますから、日本に来 て学ぶことがどこにありますか?」との記者の質問に、丁烈先生は 「日本の囲碁は文化として位置づけられているため、雰囲気がとて もいいです。日本棋院の囲碁殿堂のようなところが中国はまだない し、プロの対局室、幽玄の間に入ると気持ちが引き締まる思いで、 神聖な求道精神を感じさせられます。」と真摯に答えてくれた。関西 棋院の囲碁教室、プロ棋士研究会を見学し、一行は感銘を受けたよ うだ。 丁烈道場の皆さんと大阪でさよならして、英龍の半年間の北京修 業は一段落となった。 北京の丁烈晨帆囲碁道場の皆さんにはたいへんお世話になりまし た。心から感謝しています。これからも末永く連絡を続けていきた いと思います。 9 月から私と英龍は武漢で新生活を始める。英龍は平日私立武漢大 方学校の小学 4 年生で普通の勉強をし、土日は武漢雲生囲碁学校で 囲碁修業という生活になる。私は武漢大方学校と武漢アジア棋院で 囲碁全般の総指揮をとることになる。 では、次回のレポートをご期待ください。
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