研修者の所属 伊達市立桃陵中学校 職・氏名 教諭 本田 幸治 派遣先

研修者の所属
派遣先企業等
1
伊達市立桃陵中学校
職・氏名
株式会社
教諭
本田
幸治
辰巳屋
はじめに
今回の研修が決まり辞令をいただいた際,2つの話をいただいた。1つは,「サービス業」
と「教育」の共通点を学んでほしいということ。もう1つは,教員の代表としてどんな業務で
も柔軟に対応し,しっかり職務を遂行してほしいということであった。その言葉を忘れずに,
内容の濃い経験をしようと研修に臨んだ。
2 主な研修(業務)の内容
・9月(営業部宿泊課):チェックイン/アウト対応,電話対応,
アテンド業務,ルームメーキング
・10月(料飲部宴会課):宴会場の設営,食器/シルバーの準備,
婚礼会場の設営,ウェイター業務
・11月(営業部営業課):宴会打合せ/セールス,席札準備,
宴会の予約,婚礼会場の清掃
・12月(料飲部料飲課):ラウンジでのウェイター業務,
食器洗い,パブでの宴会サービス
【ラウンジでの清掃業務】
3 研修の成果
⃝「豊かな人間性」という視点から
業務内容では,社員の方の動きには到底及ばなかったが,それでも毎日楽しく勤務すること
ができた。多くの方々と出会い,社会・経済・家庭など,学校教育の話題中心であった今まで
とは大きく違った話を聞くことができた。
「色々な立場の方々を理解・尊重し,関わっていく」
ことで,何よりも自分自身の人間性を豊かにすることができた。この経験を生かし,豊かな人
間性を育てる立場として,「人との関わり」を今まで以上に重視した指導を進めていきたい。
⃝「人づくり」という視点から
宴会課や料飲課においては,二十歳前後の若い方々が,自分でやるべき事を積極的に探し,
しっかりとそれをやり遂げていた。「今,自分が関わっている中学生たちも,ほんの数年後に
は社会で責任のある仕事を持つようになる。」という現実を見て,「自主性」や「責任感」を
育てる指導の大切さを改めて考えさせられた。
また,組織として,毎月の朝礼や,不定期の通達などによる社員教育は勿論のこと,対外的
にも,今回の教員研修を始めとして,中学生・高校生・短大生などの職場研修を多く受け入れ,
人材育成に力を入れている。このように,「人づくり」に力を入れ,組織立てて推進・協力し
ていく姿勢も大変参考になった。
⃝「サービス業」と「教育」という視点から
ウェイターの仕事で食器下げや注文取りの際,声をかけたり,手を挙げたりしていただけれ
ば,用件を伺って対応できるが,ウェイターからの声かけを期待しているお客様も多い。私は,
そのようなお客様に対するサービスが上手くできなかったが,従業員の方々はさりげなく笑顔
で声をかけ,お客様も気持ちよくサービスを受けていた。常にお客様の動向に注目し,満足し
ていただこうという気持ちがなければできない行動である。今まではサービス=奉仕という単
純なイメージしか抱いていなかったが,従業員の方々の動きを見ていて,サービスは「すべて
のお客様の心地よさを追求し,行動に移すこと」であると感じた。
教育でも,「すべての生徒の満足・向上のため,深く考え,実践する」ということが大切で
あることは分かっていたつもりであったが,上記のようなお客様への自分の対応を振り返ると,
目立つ生徒への対応が中心になっていて,「すべての」という意識がまだまだ足りないことが
浮き彫りになった。この反省を生かし,今後は,生徒に対する目配り・気配りを今まで以上に
広く,深く行っていきたい。
4 おわりに
研修の成果を今後の教育活動に反映させ,実践を積み重ねることで,辰巳屋の皆様を始め今
回関わっていただいた多くの方々への恩返しができればと思います。ありがとうございました。