中央ウェイ

東京都立中央ろう学校 学校便り 6月号
発行
平成27年6月1日
Tokyo Metropolitan Chuo School for The Deaf
中央ウェイ
6月号
「校章に込めた思い」
校長 松本 弘
今年度創立10周年を迎えるにあたり、5月18日(月)に航空写真を撮影しました。撮影日当日は天候に
も恵まれ、青空の下、グランドに全校生徒及び全教職員が集まり、中央ろう学校の校章を形作りました。校章
の形通に並び、合図とともに首から下げている緑色の四角いビニールを水平まで上げる動作を数回繰り返し、
セスナ機からの撮影が終わりました。撮影が終わったと同時に、空を見上げると大変に珍しい、雲に円形の虹
がかかる彩雲が見られました。生徒たちが彩雲を見て「わぁっ、きれい」と歓声を上げていました。その様子
は、生徒全員が彩雲に自分の夢を託しているようにも見られました。
さて、生徒たちが形作った本校の校章は、中央(Chuo)の頭文字であるCを3つ組み合わせて、心(ハ
ート)を表しています。この3つのCには、それぞれ意味があります。1つ目のCは、Creation「創
造」です。創造することとは、“思いつき”や“ひらめき”で物事を考えることではありません。物事を良い
方向に導くために、自分で新しいことを考えだすことです。クラスでの活動や文化祭等、学校生活の中で創造
力を発揮してください。2つ目のCは、Challenge「挑戦」です。自分自身の特長を知り、目標を達
成するために工夫をしながら新しいことに挑戦してください。その時に大切なのは、失敗を恐れずに何事にも
挑戦することです。3つ目のCは、Courage「勇気」です。目標を達成するためには、結果ばかりを気
にせずに、自分の信じた道を突き進む勇気が必要です。勇気を出すということは、強さを示すということだけ
ではなく、自分の弱さも認めながら、周りの人を思いやる優しさをもつことも大切です。また、3つのCの中
心には、何事にも動じない心を表す銀河が楕円形で表されています。
10年前に本校が創立した時作られた校章には、創造し、挑戦し、勇気を出して自分の夢を実現してほしい、
との思いが込められています。
皆さんは、まず、校章に込められた思いをしっかり心に刻んで、確かな学力と社会性を身に付け、自分自身
の進路希望の実現を目指してください。
皆さんの周りには、皆さんを見守っている、保護者の方々や先生、卒業生の先輩や地域の人たちがいます。
ですから、何も恐れずに、中央ろう学校で思う存分力を発揮してください。目標をしっかりもって、校章に込
められた思いを忘れずに努力をすれば、空にかかる彩雲のような、大きな夢をかなえられることでしょう。