グローバル・ハイ・イールド債券相場の動向

2015年7月
販売用資料
販売会社様内限
スペシャル・レポート
フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド
(毎月決算型)
追加型投信/海外/債券
フィデリティ投信株式会社
グローバル・ハイ・イールド債券相場は、2014年後半に原油安を背景として軟調に推移する局面もありましたが
2015年に入ってからは上昇基調となっています。当資料では、相場動向、ファンドの運用状況、今後の見通し、
よくあるご質問、および組入銘柄例をご紹介します。
ポイント
 グローバル・ハイ・イールド債券相場は2015年に入り総じて堅調に推移。
 「フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)」の累積投資額は、高利回りの金利収入
や円安米ドル高等により、過去1年間で+13.3%上昇(2015年6月末時点)。
 今後のグローバル・ハイ・イールド債券は、世界企業の収益成長と、低水準で推移するデフォルト(債務不
履行)率を背景に堅調に推移すると想定。
 米国の政策金利引き上げ局面でも期待される、グローバル・ハイ・イールド債券の堅調な推移。
 ギリシャ債務問題の、ハイ・イールド債券相場への影響は軽微。
グローバル・ハイ・イールド債券相場の動向
 2014年中盤まで堅調に推移したグローバル・ハイ・イールド債券相場は、2014年後半に原油価格の急
落やウクライナの地政学リスクの台頭などにより、軟調に推移する局面もありましたが、その後反転し、
2015年に入ると原油価格の落ち着きなどにより上昇基調となりました。
 2015年6月に入ると、ギリシャ債務問題や中国株急落が嫌気され、欧州と米国でやや調整する局面もあ
りましたが、ユーロ圏首脳会談でギリシャ向け金融支援が合意され、中国当局による株価対策にも一定
の効果が見られると、市場は落ち着きを取り戻し、発行企業の堅調な業績等を背景にグローバル・ハイ・
イールド債券相場は足元では上昇しています。
各ハイ・イールド債券指数の推移
(2014年6月末~2015年7月15日)
ギリシャ債務問題や中国株急落を
受けて下落後、足元では上昇
106
104
2014年中盤
までは堅調に
推移
2014年後半は原油価格の急落や
地政学リスクにより軟調に推移
2015年に入り、原油価格の落ち着きな
どにより上昇基調
102
100
98
96
アジア・ハイ・イールド債券
94
92
欧州ハイ・イールド債券
米国ハイ・イールド債券
グローバル・ハイ・イールド債券
90
14年6月
14年8月
14年10月
14年12月
15年2月
(注)RIMESよりフィデリティ投信作成。期間初を100として指数化。現地通貨ベース。
1
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
7ページ目以降を必ずご確認ください。
15年4月
15年6月
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フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド
(毎月決算型)
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追加型投信/海外/債券
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「フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)」の運用状況
 過去1年間で「フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)」(以下、ファンド)の累積投資
額は+13.3%上昇しました(2015年6月末時点)。企業業績の拡大や高利回りの金利収入、円安米ドル高な
どが上昇要因となりました。
 2014年7月にもみあいの展開で推移した後、8月以降は上昇基調となりました。企業業績の拡大と大幅な円
安の進行が追い風となりました。2014年終盤からギリシャ情勢などによる円高ユーロ安への反転等によりフ
ァンドの累積投資額は一旦下落しましたが、2015年1月中旬に円高の一服などを背景に底打ちし、その後
は上昇基調となりました。
 ギリシャ債務問題や中国株急落を背景とする、投資家のリスク回避的な動き等から、ファンドの2015年6月
の累積リターンは▲1.6%となりました。しかし、次ページで詳述のとおりハイ・イールド債券発行企業の実態
は堅調であり、投資家心理の落ち着きとともに今後の堅調な運用実績が期待されます。
ファンドの累積投資額と為替の推移
(円)
2014年12月8日
2014年8月11日
(円)
31,000
160
企業業績の拡大と
円安の進行が追い風に
30,000
1ユーロ148.6円
29,000
1ユーロ
138.7円
円高への反転等により
下落後底打ちし、
底堅い展開へ
150
1ユーロ136.7円
28,000
140
円
安
1ユーロ136.3円
27,000
130
26,000
1米ドル122.4円
25,000
120
円
高
1米ドル120.9円
24,000
1米ドル101.3円 1米ドル102.1円
110
23,000
22,000
14年6月
14年8月
14年10月
ファンド累積投資額(左軸)
14年12月
15年2月
米ドル円(右軸)
15年4月
100
15年6月
ユーロ円(右軸)
(注)RIMESなどよりフィデリティ投信作成。2014年6月末~2015年6月末。累積投資額は、ファンド設定時に10,000円でスタートしてからの収益分配金
を再投資した実績評価額です。ただし、購入時手数料および収益分配金にかかる税金は考慮していません。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
7ページ目以降を必ずご確認ください。
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フィデリティ・グローバル・ハイ・イールド・ファンド
(毎月決算型)
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今後のグローバル・ハイ・イールド債券相場の見通し
 世界企業の業績は堅調に成長すると予想されています。また、多くの企業は低金利での資金調達等により
財務改善を進めており、デフォルト(債務不履行)率*は低水準で推移しています。一方、現在のグローバ
ル・ハイ・イールド債券指数の利回りは6.8%と魅力的な水準です(2015年6月末時点)。今後のグローバ
ル・ハイ・イールド債券相場では、高利回りの金利収入と価格上昇を源泉とした良好なパフォーマンスが期
待されます。
 また、以下の通り今後の上昇期待要因やリスク要因は各地域で異なるため、地域分散投資の重要性が高
まると想定されます。
米国ハイ・イールド債券
米国企業の業績や財務力は良好。2015年も米国ハイ・イールド債券相
場は堅調推移と予想。一時的に原油相場等の影響を受ける可能性は
あるが、堅調なエネルギー企業銘柄が売られる局面は投資機会となる。
欧州ハイ・イールド債券
金融緩和政策による金利低下を背景に、高利回り資産への需要増が続
く見通し。ギリシャ問題や地政学リスクは残るが、低金利とユーロ安等を
背景に企業実態は堅調。
アジア・ハイ・イールド債券
欧米よりも低い債務比率など企業実態は総じて安定。欧米より相場の
変動性が高い傾向があるが、相対的な高利回りによる上昇を期待。6月
から7月の中国株急落時でもアジア・ハイ・イールド債券は底堅く推移。
* 2015年5月時点のグローバル・ハイ・イールド債券のデフォルト(債務不履行)率は2.4%。出所はMoody’s(過去12カ月、発行体ベース)。
※上記は当資料作成時点の見方であり、今後予告なく変更されることがあります。
グローバル・ハイ・イールド債券、世界株式1株当たり利益(EPS)、デフォルト率の推移
(米ドル)
160
350
300
グローバル・ハイ・イールド債券(左軸)
140
世界株式1株当たり利益(EPS)(右軸)
120
250
100
200
150
100
将来予想
80
60
40
50
20
03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年
15%
グローバル・ハイ・イールド債券のデフォルト率
10%
5%
0%
03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年
(注)上グラフ:RIMESおよびBloombergよりフィデリティ投信作成。グローバル・ハイ・イールド債券の期間は2003年12月末~2015年6月末。
期間初を100として指数化。世界株式1株当たり利益(EPS)の期間は2003年~2017年、2015年以降は将来予想。Bloombergによる集計値。
すべて米ドルベース。
下グラフ:Moody’sよりフィデリティ投信作成。2003年12月末~2015年5月末。過去12カ月、発行体ベース。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
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Q1
米国政策金利が引き上げられた場合、グローバル・ハイ・イールド
債券にどのような影響がありますか?
A1:景気が堅調な利上げ局面では、グローバル・ハイ・イールド債券は
上昇する傾向があります。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は堅調な米国景気を確認した上で、早ければ2015年中にも政策金利の引き
上げを実施する、と考えられます。景気が堅調な局面では、企業の業績や信用力が向上しハイ・イールド債
券の価格は上昇する傾向があります。
 なお、現在予想されている米国の利上げは、2008年のリーマン・ショック以降0.25%という低水準に据え置
かれた政策金利を、景気動向に留意しながら正常化することを意味します。イエレンFRB議長は、今後利上
げを実施したとしても、利上げペースは緩やかなものになると述べています。米連邦公開市場委員会(
FOMC)メンバーの間でも、政策金利は2017年末に3%台と緩やかなペースが予想されています(予想中央
値)。
 また、米国で利上げが行われても長期金利が上昇するとは限らない、という点も重要です。前回、2004年中
盤から徐々に利上げされた局面では、米国10年国債利回りはほぼ横ばいで推移しました。これは、他の低
金利国等から米国国債へ資金が流入したことが要因の1つとされています。現在も多くの先進国は低金利と
なっており、同様の現象が起きる可能性があります。
グローバル・ハイ・イールド債券と米国政策金利等の推移
350
利上げ局面
グローバル・ハイ・イールド債券(左軸)
米国政策金利(右軸)
米国10年国債利回り(右軸)
7%
6%
300
5%
250
4%
200
3%
150
2%
100
1%
0%
50
00年
01年
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
10年
11年
12年
13年
14年
(注)RIMESよりフィデリティ投信作成。2000年12月末~2015年6月末。グローバル・ハイ・イールド債券は期間初を100として
指数化。現地通貨ベース。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
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Q2
ギリシャの債務問題はハイ・イールド債券相場に
どのような影響を与えていますか。
A2:ギリシャ債務問題の、ハイ・イールド債券への影響は軽微です。
 ギリシャは、IMF向けの債務約15億ユーロ(約2,000億円)を、期限である2015年6月30日に返済しませんで
した。また、7月5日に行われた、EUが求める財政緊縮策を受け入れるかを問うギリシャ国民投票では、緊
縮反対が6割以上を占める結果となりました。これらによってギリシャ債務問題に対する不透明感が拡大し
ました。
 しかしその後、7月11日にギリシャ議会が金融支援を受けるための財政改革案を承認すると、金融支援再開
に対する期待感が高まりました。その後、ユーロ圏首脳会談によってギリシャ向け金融支援が合意され、さ
らにギリシャ議会で財政改革案が法制化されたことで安心感が広がり、現在のギリシャ国債利回りやユーロ
円為替レートは落ち着きを取り戻しています。
 ギリシャ債務問題に対する取り組みは時間をかけ少しずつ前進していますが、今後も紆余曲折が予想され
ます。しかし、ギリシャのGDPはユーロ圏の2%程度にすぎず、ギリシャ債務問題が欧州経済や欧州ハイ・イ
ールド債券発行企業へ直接およぼす影響は軽微と考えられます。また、2011年の欧州債務危機以降、欧州
安定メカニズム(ESM。財政危機に陥ったユーロ加盟国に金融支援を行う機関)等のさまざまなセーフティー
ネットが整備されており、ギリシャ問題がユーロ圏全体の金融システム危機へと波及する可能性は著しく低く
なっています。
 セーフティーネットの整備が進んでいなかった2011年から2012年の欧州債務危機の際は、ギリシャ10年国
債の利回りが上昇(債券価格は下落)した局面で、欧州ハイ・イールド債券の利回りも10%超へと上昇しまし
た。しかし、現在は、ギリシャ10年国債の利回りが上昇した際も、欧州ハイ・イールド債券の利回りは安定
(価格は安定)的に推移しています。
141
為替レートの推移
(ユーロ円為替レート)
ギリシャ債務問題の懸念拡大による下落後、
取り組みの進捗を受けて底打ち。
139
137
135
ユーロ円
133
5月29日
6月5日
6月12日
6月19日
6月26日
7月3日
7月10日
欧州ハイ・イールド債券とギリシャ10年国債の利回り推移
40%
欧州ハイ・イールド債券
ギリシャ10年国債
35%
30%
ギリシャ10年国債利回りの上昇
時でも、欧州ハイ・イールド債券
利回りは安定的。
25%
20%
15%
10%
5%
0%
10年12月
11年12月
12年12月
13年12月
14年12月
(注)上グラフ:RIMESよりフィデリティ投信作成。2015年5月末~2015年7月15日。下グラフ:RIMESおよびBloombergよりフ
ィデリティ投信作成。2010年12月末~2015年7月15日。
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Q3 ファンドではどのような銘柄を保有していますか?
A3:個別企業調査に基づき銘柄選択を行い、米国、欧州、アジアの企業
1,264銘柄へ分散投資しています。 (2015年5月末時点)
組入銘柄例
米国
(米ドル)
アリーLLC (米国/金融/BB+)
米大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズの金融
子会社です。財務強化とリストラで、倒産に近い状態
から回復し、現在はグローバル展開と住宅ローン部
門の復活によって成長しています。
120
100
80
60
銘柄例
•
•
•
0
10年1月 11年3月 12年5月 13年7月 14年9月
(英ポンド)
ケーブルテレビやインターネット、電話事業を展開す
るメディア企業です。英国でエンターテイメント番組の
配信や各種通信サービスの提供を行っています。
銘柄例
クーポン:6.25%
償還日:2029年3月28日
格付:Ba3(Moody’s)、 BB-(S&P)
アジア
ICICI銀行 (インド/銀行/BBB-)
インドを代表する商業銀行の1つです。S&Pによる同
社の長期外貨建発行体格付はBBB-と投資適格で
すが、償還期限の定めがない永久劣後債の格付は
BB格となっています(2015年7月3日時点)。
銘柄例
•
•
•
20
債券価格の推移
120
ヴァージン・メディア (英国/メディア/Ba3)
•
•
•
40
クーポン:8%
償還日:2031年11月1日
格付:B1(Moody’s)、 BB+(S&P)
欧州
債券価格の推移
140
クーポン:7.25%(変動利付債券)
償還日:なし(永久劣後債のため)
格付:Ba3(Moody’s)、 BB(S&P)
100
80
60
40
20
0
14年3月 14年6月 14年9月 14年12月 15年3月 15年6月
(米ドル)
債券価格の推移
120
100
80
60
40
20
0
09年9月 10年11月 12年1月 13年3月 14年5月
(注)Bloombergなどよりフィデリティ投信作成。企業格付はS&Pによる長期外貨建発行体格付(ヴァージン・メディアはMoody’s長期格付)、
2015年7月3日時点。グラフは当該銘柄についてBloombergでデータ取得可能な期間を表示。アリーLLCは2010年1月末~2015年6月末、
米ドルベース。ヴァージン・メディアは2014年3月末~2015年6月末、英ポンドベース。ICICI銀行は2009年9月末~2015年6月末、米ドル
ベース。
※掲載されている個別の銘柄・企業名については、あくまで参考として述べたものであり、その銘柄又は企業の
株式等の売買を推奨するものではありません。また、当ファンドへの組み入れを保証するものではありません。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
7ページ目以降を必ずご確認ください。
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資料中グラフの注記に別途記載ない場合は以下の指数を使用しています。
米国ハイ・イールド債券:バンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・コンストレインド・インデックス
アジア・ハイ・イールド債券:バンクオブアメリカ・メリルリンチ・アジアン・ダラー・コーポレート・ハイ・イールド・インデックス
欧州ハイ・イールド債券:バンクオブアメリカ・メリルリンチ・グローバル・ハイ・イールド・ヨーロピアン・イシュアーズ・コンストレインド・インデックス
グローバル・ハイ・イールド債券:米国、アジア、欧州ハイ・イールド債券の均等配分
IM150715-2 CSIS150716-1
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