内科研修プログラム(総括) - e

内科研修プログラム(総括)
1.研修プログラムの目的及び特徴
研修医は研修一年目の7ヶ月間の内科研修において、内科における基本的知識・技能、態度
を修得し、将来いかなる専門領域を選択したとしても、診療を行う上での医療全般にわたる
基本的臨床能力を修得する。また随時来院する救急患者の診療と救急当直を指導医のもとで
行うことにより、救命救急の基本的手技を修得する。
2.研修プログラム責任者
佐々木
憲裕
3.研修指導医
佐藤
愼一(消化器内科)
横山
健一(循環器科)
鈴木
理志(腎臓内科)
佐々木
憲裕(代謝・内分泌科)
4.研修プログラムの管理運営
本プログラムは院内に設置される臨床研修委員会によっての管理運営される。委員会は研修
医の経験目標の達成状況を評価し、経験目標をクリアできるように各研修医の診療グループ
のローテーションを調整する。
※研修内容と到達目標は各科カリキュラムを参照
5.評価方法
・研修医の評価
研修医は EPOC により自己の研修内容を評価する。指導医はローテーションごとに研修の
全期間を通じて研修医の観察・指導を行い、目標達成状況を EPOC から把握し形成的評価
を行う。
・指導医の評価
研修終了後、研修医による指導医、診療科(部)の評価が行われ,その結果は指導医、診療科(部)
ヘフィードバックされる。
・研修プログラムの評価
研修プログラム(研修施設、研修体制、指導体制)が効果的かつ効率よく行なわれているかを
定期的(年一回)に研修管理委員会が中心となって自己点検・評価する。
消化器内科臨床研修プログラム
指導責任者:佐藤 愼一
【到達目標】
1.一般目標
・ 全ての臨床医に求められる基本的な臨床能力(知識・技能・態度・判断力)を身につける
・ 頻度の高い症状・病態に対応する初期診療能力や緊急を要する疾病か否かの判断能力を身
につける
・
患者の有する問題点を身体的、精神心理的、社会的側面から理解し、適切に対処できる能
力を身につける
・
・
・
・
患者および家族との望ましい人間関係を確立しようと努める態度を身につける
チーム医療の原則を理解し、看護師・パラメディカルと協調できる
診療録やその他の医療記録を適切に作成できる
保険診療や医療に関する法令を遵守できる
2.行動目標
・ 消化器疾患の基本的診療(問診、理学的所見)を実施し、記載できる
・ 消化器疾患の主要症候を理解できる
・ 血液・尿・生化学検査・腫瘍マーカーを理解する
・ 消化管 X 線検査・腹部 CT 検査・腹部 MRI 検査を理解する
・ 腹部超音波検査・内視鏡検査を理解し、施行できる
・ 基本的治療手技(採血・注射・静脈確保・中心静脈確保・胃管・経管栄養・腹腔穿刺)を
理解し、施行・管理できる
・
・
輸液・輸血を理解し、実施できる
薬物療法の基本を理解し、抗生物質・抗癌剤を含め、適切に選択し、安全に施行できる
【主要症候】
・ 全身倦怠感
・ 体重増加・減少
・ 浮腫
・ 発熱
・ 黄疸
・ 嘔気・嘔吐
・ 胸やけ・嚥下困難
・ 腹痛
・ 便通異常
・ 吐下血
・ 心肺停止・ショック
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【主要疾患】
・ 食道:逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア・食道静脈瘤・食道癌
・ 胃・十二指腸:胃炎・胃ポリープ・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃癌
・ 大腸:炎症性腸疾患・大腸憩室炎・虫垂炎・大腸ポリープ・大腸癌
・ 肝:急性肝炎・慢性肝炎・脂肪肝・肝硬変・肝癌
・ 胆嚢・胆管:胆石・胆嚢炎・胆嚢ポリープ・総胆管結石・胆管炎・胆管癌
・ 膵:急性膵炎・慢性膵炎・膵癌
【週間予定】
月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
午前
上部内視鏡
救急外来
上部内視鏡
一般外来
腹部超音波
午後
下部内視鏡
内科カンファレンス
腹部血管造影
下部内視鏡
胆道鏡
その他画像診断(MRI 等)見学
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循環器科臨床研修プログラム
指導責任者:横山 健一
【到達目標】
1.一般目標
医師として最低限必要な救命処置、対処法を習得する。循環器疾患における基本的診療・技術
を習得し、循環器疾患治療の基本的戦略を理解する
2.行動目標
・ 循環器疾患の基本的診療(問診、理学的所見)を実施し、記載できる
・ 循環器疾患の主要症候を理解する
・ 循環器疾患の診断、病態、治療を理解する
・ 胸部レントゲン写真の読影と心電図診断を理解する
・ 心エコー図検査を実施し理解する
・ 心臓カテーテル検査、経皮的冠動脈インターベンションの基本を理解し、その
適応、実際の手技、管理を学習する
・ 不整脈の診断と治療を理解し、実施できる
・ 心臓血管外科との連携を学習する
【週間予定】
始業時に症例検討会
病棟回診
冠動脈造影読影カンファレンス
心臓カテーテル検査、経皮的冠動脈インターベンション
心エコー図検査、運動負荷心電図検査
多施設合同カンファレンス
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(毎日)
(毎日)
(週1回午後)
(週2回午前)
(週3回)
腎臓内科臨床研修プログラム
指導責任者:鈴木 理志
【到達目標】
1.一般目標
腎疾患における一連の流れを理解し、各病期において必要とされる検査・治療の基
本方針を習得する
2.行動目標
・ 尿異常の判定
・ 血液検査の判定
・ 画像検査の判定
・ 腎生検の実施と病理診断
・ 腎炎・ネフローゼ治療指針の理解
・ 保存期腎不全期の治療と指導
・ シャント手術の実施
・ 血液透析導入
・ 維持透析
【対象となる疾患】
・ 慢性腎炎、ネフローゼ症候群など一次性腎疾患
・ 糖尿病性腎症、腎硬化症、ループス腎炎など二次性腎疾患
・ 急性腎不全、慢性腎不全、急速進行性糸球体腎炎
・ 透析患者の各種合併症
【週間予定】
月曜日:外来 透析
火曜日:外来 透析 腎生検カンファ
水曜日:シャント手術 腎生検 腎臓内科カンファ
木曜日:シャント手術
金曜日:外来 透析
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透析カンファ
代謝・内分泌科臨床研修プログラム
指導責任者:佐々木 憲裕
【到達目標】
1.一般目標
・ 人体の生理学の修得
・ 病態生理の理解
・ 遺伝疾患の知識
・ 最近の分子生物学の動向に関する知見を深める
2.行動目標
《診断学》
・ 問診の進め方
・ 視診
・ 触診
・ 画像診断
1.X線、CT
2.RI
3.MRI
4.超音波検査
・ 生化学データの解釈
・ 各種の負荷試験とその判定
・ バイオプシー方法
《治療》
・ 正常バイタルの維持方法の理解
1.電解質、血糖値の補正・輸液
・ 薬物によるホルモン・血液生化学の補正
・ 外科的治療法、放射線療法との連携
1.脳外科、泌尿器科、外科
《各論》
①糖尿病
・ 糖尿病性神経症の診断
・ 神経学的検査法の習得
・ 糖尿病性昏睡の治療が出来る
・ 血糖降下薬の選択と使用法を習得
・ インスリンの種類の選択と使用法
・ 低血糖に対する処置
・ 患者教育
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②甲状腺
・ 触診法の習得
・ 心機能評価と不整脈治療治療薬剤
・ 甲状腺機能亢進症の治療法の選択
・ 抗甲状腺剤の副作用の理解
・ 亜急性甲状腺炎の診断法
・ 甲状腺機能低下症の治療手順の習得
③副腎
・ アジソン病の診断と治療法
・ クッシング症候群、異所性 ACTH 症候群の鑑別と治療法の選択
・ 原発性アルドステロン症の局在診断法
・ 褐色細胞腫の診断法
・ 非機能性副腎腫瘍の対処法
④脳下垂体
・ 脳下垂体の画像診断
・ 各種ホルモン負荷検査法の習得
・ 先端肥大症の治療法の選択
・ 下垂体機能的症の治療法
⑤高脂血症
・ 高脂血症の分類と治療法の選択
・ 家族性高コレステロール血症の診断法
・ V型高脂血症の診断と膵炎の治療法
・ ヘパリン静注後脂質分解酵素活性の測定法
・ 各種非侵襲的動脈硬化症診断法の理解
⑥高尿酸血症、痛風の診断と治療
【週間予定】
午前
月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
外来
検査
外来
外来
検査
午後
病棟
内科合同カンファレンス
甲状腺超音波検査
病棟
抄読会
病棟
糖尿病教室
症例検討会
専門研究会出席
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