平成 27 年度授業研究について教育研究部１研究のテーマ「児童生徒のコミュニケーション能力を育てる授業作りをめざして」～児童生徒の表現・表出する力を培うための指導の在り方～２テーマ設定の理由コミュニケーションとは，障害の有無にかかわらず教育活動全体で必要とされる力であり，児童生徒の生きる力の重要な要素のひとつでもある。また，併せて，重要な指導内容そのものでもある。そこで，これまでの経緯をふまえ，引き続きコミュニケーション能力を育てる授業作りを中心に授業研究を進めていく。テーマを設定するにあたって，これまでは，具体的にコミュニケーションのどの領域について研究を推進し，どのように授業を改善していくのか，明確になっているとは言い難かった。そこで今回，教育研究部では，副題について再検討を重ね，その中に具体的な研究の方向性と授業改善の観点を示すことにした。その結果，副題をコミュニケーション能力の表現・表出する力に焦点をあてた「児童生徒の表現・表出する力を培うための指導の在り方」とした。このテーマに掲げてある“表現・表出する力”は，児童生徒が自立し，社会参加するために必要な力の一つであり，日ごろから多くの教員が指導方法を模索しながら取り組んでいる教育内容でもある。さらに，“表現・表出する力を培う”ことは，今年度からの学校経営計画のミッションを遂行していくための重要な要素となっている。３研究計画研究は次に示すように３年計画で推進する。 ① １年目（平成 27 年度）･･･表現・表出する力を培うための基礎研究（アセスメントリストの活用，文献，実践研究を通じての理論研究） ② ２年目（平成 28 年度）･･･表現・表出する力を培うための実践研究，手立ての収集（実態把握，課題設定，指導事例アプローチ集【仮題】の作成） ③ ３年目（平成 29 年度）･･･表現・表出する力を培うための実践研究，手立ての確立（実践を通じて作成したアプローチ集の活用を推進し検証するとともに，さらに教育実践を深化させ，指導事例の集約整理を経て，精選されたアプローチ集の作成・公開を目指す。）４授業研究の方法研究テーマに基づいた授業改善に向けた取り組みとして，一学級一授業研究（一研），校内授業研究（部内研），公開授業研究（公開研）の３つの柱で計画的に実施する。今年度から，部内研，公開研においては事前の指導案検討は学年で行うことまでとし，学部，全体の指導案検討会としては実施しない。それに替わるものとして，授業者による指導案等を資料とする事前の授業概要説明会を実施する。なお，指導案書式は研究テーマを踏まえた書式を作成し，指導案例とともに提供し活用を推進する。（１）一学級一授業研究（一研）学級単位で授業研究を行う。６月～２月の間で，指導案作成・検討，授業参観，授業反省を中心とした授業研究を行なう。持ち上がりの学級は，６月からの実施を進めていく。全体計画に基づき，年間計画作成（〇月に，何年何組が授業研究）年間計画に基づき，1 ヶ月ごとに授業日を調整・決定（〇月〇日〇時間目に，何年何組が授業研究）校内起案を経て，授業 1 週間前までに指導案作成授業研究実施学年会(参観者も含)で意見交換・反省会まとめを行い，作成した指導案などは学校共有→研修→授業研究へ保存（２）校内授業研究（部内研）学部単位で外部講師等を招聘し授業研究を行う（各学部 1 本）各学部に外部から指導助言者を招いて校内授業研究会を実施し，各学部単位で研究協議を行う。・日時平成２７年 1１月２日（月）・日時平成２７年 11 月 25 日（水）・指導助言者高等部小学部・中学部（2 会場に分かれて研究協議）小学部本校指導教諭川口辰之進中学部広島県立教育センター川口数巳江指導主事高等部特別支援教育課内田俊行指導主事全体計画に基づき，年間計画作成。(授業者決定) 授業３週前には校内起案授業２週間前には指導助言者に送付授業実施前にＰＣに入れ，全体へ授業概要説明授業研究実施（参観体勢を組む）各学部で授業研究協議会を実施まとめを行い，作成した指導案などは学校共有→研修→授業研究へ保存（３）公開授業研究（公開研）各学部単位で公開授業をもとに研究協議を行う（各学部 1 本）各学部 1 本の授業を公開し，外部講師等を招聘し，各学部単位で研究協議を行い，テーマに沿った公開授業研究会を実施する。当日までの実施手順は部内研に準じる。・日時平成 28 年１月 29 日（金）・全体会講師福岡教育大学・公開する授業各学部 1 本・各学部に分かれて研究協議・指導助言者は，校内授業研究会と同様（校内より 1 名，校外より 2 名）准教授一木薫先生計３本