学校支援を積極的に進めよう 「ふるさと形埜の自然を通し、親子のふれあいを深める」 -学校行事の活性化を目指して- 岡崎市立形埜小学校PTA 1 学区及び学校の概要 形埜小学校は、岡崎市北東部の山間部(旧額田地区)、山里の丘の上にあり、児童数55名と教職 員16名の小学校である。へき地1級地に指定されている小さな学校であるが、昨年度で創立 140 周 年を迎える歴史と伝統に育まれた学校であり、「おらが村のおらが学校」として地域に支えられ、地 域と共に歩んできた学校である。 豊かな自然に恵まれ、地域の人々の熱い思いに支えられて、今年で45年間続くFBC花壇づくり 活動や21年目になる乙川の水質調査・保全活動や15年間継続しているササユリの調査・保護活動 などの特色ある教育活動を続けている。しかし、若い人たちの街への流出と共に、ここ数年の間に、 児童数の減少により実家庭数も減少し、過疎化が危惧されているのが現状である。 2 PTAの現状と特色ある実践 形埜小学校は、実家庭数40と少なく、そのうち地区役員12名(この中からPTA役員を選出) と学級委員6名とPTA会長の19名がPTAの仕事を担っており、ほぼ、実家庭数の半分がPTA に関わっている。また、PTA副会長が子供会会長を兼務し、PTA会計が子供会会計を兼務すると いうようにPTA役員が子供会の役員も兼務している。 このような、現状ではあるが、PTA役員を中心に多くの保護者が、学校行事に参加し、協力する ことにより、より保護者間の絆を深めていくことに繋がり、学校行事を活性化させていくのではない かと考えている。形埜小学校PTAの主な活動内容には、下記のものがあるが、その中でも、何十年 も続いている、『形小夏まつり』への協力と、今年で3年目になる『親子で川遊び・鮎つかみ体験』 の実施が、本校の特色のある学校行事である。 ●形埜小学校PTA各部の活動内容 部 活 動 内 容 総 務 ○ PTA活動の企画運営 ・総会、役員会、六役会、作業、研修会 ・他のPTAとの連携と協力 ・資源回収 ・青少年健全育成講演会 ・救急法学習会とプール当番 ・教育環境整備のPTA作業 ・親子で川遊び・鮎つかみ体験への協力 実 践 ○ 形小夏まつりへの協力 ○ 交通安全立番指導の実施(0の日、県民運動期間中) ○ 学校保健委員会、親子会食等への協力 ○ 地区花壇作業の推進 ○ 自転車点検 ○ 形小ロードレース 広 報 ○ ○ 形小だより発行、企画、執筆、編集、印刷、配布 その他の広報活動に関すること 図 書 ○ ○ 学校図書館整備作業の実施 家庭読書への啓発活動 ○ ○ 読み聞かせ等の「本に親しむ会」の推進・協力 8月新刊受入れ作業 3 主な実践活動の実際 形埜小学校PTA活動の中で、特に形埜ならではの活動『形小夏まつり』と『親子で川遊び・鮎つ かみ体験』の実践について述べる。 (1) 形小夏まつり 毎年6月下旬~7月上旬の金曜日に行う形小夏まつりは、長い 歴史を持つ形埜小学校の伝統行事である。普段学校生活の給食や 清掃活動を行っている1年から6年までを縦割り班に分け、この 縦割り班で行うウォークラリーと野外炊飯、各学年が出し物を考 えて行うキャンプファイヤーの3つの活動から形小夏まつりは成 り立っている。 PTA役員とPTA実践部員は、ウォークラリーのポイントチ カレー作りの手伝い ェック、野外炊飯のための薪割りや炊飯の手伝い、キャンプファ イヤーの井桁組みやファイヤーキーパーなどで、子どもたちの活 動の手助けをしている。キャンプファイヤーの井桁組みでは、半 年以上前からPTAの中で山を所有している家庭から、間伐した 丸太を届けてもらい、その丸太を10段程の高さに組み上げる。 男性のPTA役員と実践部員による大変な重労働であるが、子ど もたちの笑顔のために大粒の汗を流しながら頑張るのが恒例とな っている。 ファイヤーの井桁組み (2) 親子で川遊び・鮎つかみ体験 9月上旬には、PTA活動の一環として、豊かな乙川の自然と ふれあう「親子で川遊び・鮎つかみ体験」を行っている。この鮎 つかみ体験は、今年で3年目になる行事である。形埜小学校児童 は、これまでも、学校の近くを流れる乙川で、環境調査のための 魚つかみや稚鮎の放流体験を行ってきている。このときは、子ど も自身が鮎つかみに挑戦をする。 形埜小学校は、環境学習の一環として、乙川の水質調査を20 年以上継続している。川とふれ合い、川の幸である鮎を頂くこと 鮎の塩焼きに舌鼓 で、子どもたちが、川の恵みを体で感じる体験となるように願って実施している。PTA役員は、事 前に鮎つかみ用の鮎の捕獲や鮎の塩焼用の炉を用意したり、捕まえた鮎を焼いたり、川遊び・鮎つか み時の安全監視をしたりと、活動を支援している。 4 まとめ 今回の報告では、特に形埜小学校ならではの行事「形小夏まつり」と「親子で川遊び・鮎つかみ体 験」への活動支援について述べた。今後も形埜小学校行事の活性化を目指して、積極的に支援活動に 取り組みたい。実家庭数の減少が心配ではあるが、学校行事への協力を通して、保護者間の絆を深め て行って欲しいと願っている。
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