水田のバルブ盗難に用心を !

個が消えた!
水田のバルブ盗難に用心を!
印南地区で
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代かき前に農家は困惑
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北総地域で被害相次ぐ
察に届出て、修理を手配しました。再
び狙われないように、塩化ビニール製
の揚水バルブを採用して新しく付け直
しました。しかしそれから間もなく、
前回被害を受けずに残っていたバルブ
がまたもや盗まれてしまいました。代
かきの時期が近づいており、立田さん
たちは再び頭を抱えました。
印旛沼土地改良区佐倉西部支区の
印南工区︵ ha弱︶で約 個の揚
水バルブを設置していましたが、その
うち約3分の2が持ち去られたことに
なります。
犯行時に人目を気にしてか、
道路や学校の近くに設置されたものは
無事に残っていました。被害額は、新
たに付け直す費用も含め、およそ10
0万円にも上るそうです。
同工区の管理区長を務める立田さ
んは、
﹁監視体制を考えたい﹂と話し、
これ以上の被害拡大を防ぐ構えです。
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事件は印南地区のみではありませ
んでした。県北総部で2月中旬より約
1ヶ月の間に、計273個が同様に盗
難されたことが分かりました。佐倉署
管内で印南地区のほかに高崎、
上勝田、
先崎各地区を合わせ144個、成田署
管内でも129個の被害が確認されま
した。県警は連続窃盗事件として調べ
ています。
︵3月 日付読売新
聞京葉面、同日付千葉日報を参
照︶
﹁一体何に使うのか?﹂盗ら
れた農家たちは首をかしげます。
犯人が捕まらない以上謎ですが、
海外に向けて売却する目的では
ないかと見られています。また
県警は、対策として農期までバ
ルブを外しておくこと、また不
審者を発見したときは迅速に1
10番通報するよう呼びかけて
います。
﹁うちも前にやられたん
だ。
﹂
他の地区の農家からもそん
な声が聞こえてきました。前述
の盗難数はあくまで被害届が出
され、警察が把握している数に
過ぎません。インターネットで
調べてみると、ここ数年の間に
全国各地で同様の被害が散見さ
れ、今回の事件が局地的なもの
ではないことが分かります。
バルブの件に限らず、最近泥
棒が多い、という話を近隣で耳
にします。管内でこれ以上被害
が重ならないように、水稲農家
の皆さまにはご用心をお願いい
たします。
③
④
①
②
と思われます。
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﹁代かきの時期を前に、水路を点検
しなければならないが、水を揚げられ
ない。早く直さないといけない。こん
なことをされて、犯人は絶対に許せな
い。
﹂
佐倉市印南地区で水田設備の管理
に当たる立田政義さんは憤りました。
この地域の水田一帯で、用水路の蛇
口部分にある揚水バルブが大量に盗難
される事件が発生しました。2月下旬
に 個、3月 日にさらに 個が何
者かに持ち去られ、合計 個が被害に
あいました。いずれも深夜の犯行と見
られます。
蛇口は用水路とつながる元の部分
から、叩き折られるように壊されてい
ました。盗まれた揚水バルブは金属製
で、真ちゅうが使われており、これが
狙われたと見られます。
初めに被害に遭ったのは、2月 日
から 日の間。水田は農閑期であり、
農家もあまり田に下りない時期だった
ため、犯行日がいつか定かでありませ
ん。気付いたときには一面の水田から
蛇口が消えていました。
困惑しながらも立田さんたちは警
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写真は佐倉市印南地区の現場で撮影したもの。写真①は被害にあったものと同型の蛇口部分。取り外し可能です
が、写真②のように荒々しく根元から壊され、持ち去られていました。1回目に被害にあって付け直したばかり
の塩ビ製バルブ(写真③)は無事だったところを見ても、犯人の目当てはあくまで真ちゅう製のバルブ(写真④)