(案) 概要版(PDF 182KB)

平成 27 年度
宇多津町生活排水処理施設整備計画(案)
概 要 版
平成 28 年 3 月
宇 多 津 町 水 道 課
目
1. 宇多津町の概要
2. 生活排水処理構想策定の目的
2.1 概要
2.2 香川県全県域生活排水処理構想
2.3 宇多津町生活排水処理施設整備計画
3.生活排水処理構想策定の経緯と背景
3.1 県構想との関係
3.2 市町構想策定の経緯
3.3 市町構想策定の背景
4.宇多津町生活排水処理施設整備計画のまとめ
4.1 生活排水処理施設整備の方針
4.2 生活排水処理施設の整備計画
次
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1.宇多津町の概要
①宇多津町の概要
宇多津町は、瀬戸内海に面した香川県のほぼ中央にあります。東は坂出市、西は
丸 亀 市 に は さ ま れ た 人 口 17,460 人 ( 平 成 17 年 国 勢 調 査 ) 、 総 面 積 8.07k ㎡ の 町 で
す、7 世紀後半には、海上交通の港(津)、「鵜足津(うたづ)」と呼ばれる自然
港 が で き て お り 、室 町 時 代 に は 足 利 義 満 の 側 近 で あ っ た 細 川 頼 之 公 の 居 館 が 置 か れ 、
管領の中心地として栄えました。
また、温暖で雨が少なく、日照時間が長いという瀬戸内式気候を利用して、江戸
時 代 中 期 か ら 昭 和 47 年 の 塩 田 廃 止 ま で 、全 国 屈 指 の 塩 の ま ち で し た 。こ う し て 、古
くから政治、経済、文化の拠点として発展を遂げてきた宇多津町は、人類の英知と
結晶と言われた瀬戸大橋を機に、広大な塩田跡地が新宇多津都市という新しいまち
に生まれ変わりました。天気のいいときは、瀬戸内海に浮かぶ島々をはっきりと見
ることができ、岡山県側も望むことができます。四季を通じて、瀬戸内海の多島美
で知られる瀬戸の海に沈む夕日が宇多津町をうっすらと赤く染めるパノラマを存分
に楽しむことができます。(出展:宇多津町ホームページより)
一方、公共下水道の整備率は、平成 23 年度で 79.9%であり、現在も整備中である。
②行政人口
宇多津町の将来人口は、県の将来人口の設定との整合を図るため「第 4 次香川県全
県域生活排水処理構想 香川県及び市町の将来人口の設定 平成 27 年 3 月 香川県」
に基づきました。
単位:人
平成 25 年度
(基準年次)
平成 32 年度
(中間年次)
平成 37 年度
(目標年次)
平成 47 年度
(長期目標年次)
18,141
19,500
19,700
20,000
③宇多津町流 域 関 連 公 共 下 水 道
(中讃流域下水道大束川処理区)
平 成 21 年 度 事 業 計 画 変 更 認 可 に 示 す 全 体 計 画 区 域 547.0ha を 処 理 区 と し ま し た 。
④農業集落排水施設
農業集落排水施設の事業は行っていません。
⑤合併処理浄化槽
宇多津町は、浄化槽設置整備事業で普及を進めます。(浄化槽市町村整備推進業
は導入しません。)
要旨
ⅰ)整備手法は、従来からの整備手法を継続します。(公共下水道、合併処理浄化槽)
ⅱ)公共下水道は、既定の事業計画および全体計画にしたがって、計画的に整備を進
めます。
ⅲ)今回の構想では、全体計画区域の下水道未整備地区においては合併処理浄化槽(個
人設置型)による普及を進めます。
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2. 生 活 排 水 処 理 構 想 策 定 の 目 的
2.1 概 要
( 1) 生 活 排 水 処 理 構 想
生活排水処理構想とは、公共用水域(河川・海域・水路など)の水質を改善または保
全 す る と と も に 、生 活 環 境( 水 洗 便 所 に よ る 快 適 な 生 活 、水 路 や 側 溝 の 水 の 汚 れ や 臭 気 、
蠅や蚊のいない衛生的な住環境など)の向上を推進するため、生活排水処理施設の整備
を計画的・効率的に行うことを目的とする構想です。
( 2) 生 活 排 水 処 理 施 設
生活排水処理施設とは、生活排水(生活に起因する廃水でし尿および生活雑排水)
を適正に処理する施設で、次のようなものです。
●
●
●
●
●
下水道
①公共下水道
②特定環境保全公共下水道
農業集落排水施設
漁業集落排水施設
コミュニティー・プラント
合併処理浄化槽(個人設置型・市町村設置型)
下水道は、生活排水以外にも工場排水や営業排水などもあわせて処理します。
なお、単独処理浄化槽は、し尿は処理できますが、生活雑排水(台所排水、風呂排水、
手洗い排水)はそのまま水路や側溝などに流れ出ますので、生活排水処理施設ではあり
ません。
( 3) 都 道 府 県 構 想
都 道 府 県 で は 、各 種 汚 水 処 理 施 設( 生 活 排 水 処 理 施 設 と 同 じ )の 特 性 、水 質 保 全 効 果 、
経済性などを考慮し、市町村の意向を踏まえたうえで、汚水処理施設の整備に関する総
合的な「都道府県構想」を策定することになっています。
都道府県構想とは、市町村が策定した「生活排水処理構想」に基づき、都道府県が市
町村間と調整を図り、とりまとめたものです。
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2.2 香 川 県 全 県 域 生 活 排 水 処 理 構 想
香川県では、地勢(温暖少雨、狭い土地での高度利用)から公共用水域が水質汚濁の
影響を受けやすく、その汚濁のおもな原因が生活排水であるため、生活排水対策の一つ
として生活排水処理施設の整備を促進するために「香川県生活排水処理構想(以下、県
構想という)」を策定しています。
また、香川県は汚水処理人口普及率(行政人口に対する生活排水処理施設を利用して
いる人口の割合)が全国的にも低い水準で推移しています。香川県は、より一層、生活
排水処理施設の効率的かつ適正な整備を進めるために、県構想を策定します。
2.3 宇 多 津 町 生 活 排 水 処 理 施 設 整 備 計 画
宇多津町は、瀬戸内海に面した香川県のほぼ中央にあり、自然と生活圏が調和したベ
ットタウン都市的な町として発展しています。町域を流れる大束川は、良好な水環境の
一 つ と し て 住 民 生 活 と の 関 わ り が 大 き く 、良 好 な 水 環 境 の 保 全 に 努 め る 必 要 が あ り ま す 。
一方、生活排水処理施設の整備を効率的に進めるためには、各種生活排水処理施設の
特性、水質保全効果、経済性などを考慮した生活排水処理施設の整備に関する総合的な
構想を策定する必要があります。
3.生 活 排 水 処 理 構 想 策 定 の 経 緯 と 背 景
3.1 県 構 想 と の 関 係
県構想(全国的には「都道府県構想」と総称します)は香川県が県下の生活排水処理
施設の整備を推進する総合的な構想として策定するものです。香川県では、各市町が策
定する市町生活排水処理構想(県構想では市町計画という)に基づき、とりまとめをす
るなかで香川県は、技術的助言(策定要領や策定のための作業マニュアルの提供ならび
に事業間の調整)を行います。
市町は、このような技術的助言を活用しながら、整備の方針や整備計画をまとめた生
活排水処理構想(以下、市町構想という)を策定します。
3.2 市 町 構 想 策 定 の 経 緯
これまでの市町構想の策定は、県構想の策定と関連して行われてきました。
県 構 想 は 、平 成 6・7 年 度 の 2 ヵ 年 で 策 定 し 、平 成 8 年 6 月 に 公 表 し た も の が 第 1 次 構 想
で あ り 、 平 成 12・ 13 年 度 の 2 ヵ 年 で 策 定 し 、 平 成 14 年 6 月 に 公 表 し た も の が 第 2 次 構
想 で あ り 、 平 成 17・ 18 年 度 の 2 ヵ 年 で 策 定 し 、 平 成 18 年 6 月 に 公 表 し た も の が 第 3 次
構 想 で あ り 、 平 成 26・ 27 年 度 の 2 ヵ 年 で 策 定 し よ う と す る も の が 新 構 想 ( 第 4 次 構 想 )
になります。宇多津町の構想策定は、県構想の策定と連携して行われてきました。
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宇多津町の構想策定の経緯は次のようになっています。
●
旧構想
下水道エリアマップや農業集落排水エリアマップといった各事業所管課が作成し
た整備構想をまとめたもので、これらの整備エリアを除く地域を補完する意味で合
併処理浄化槽による普及を行うといったものになっています。
● 現構想
集合処理(流域関連公共下水道)と個別処理(合併処理浄化槽)の整備手法を経
済性の検討を行い効率的な集合処理区や個別処理地域を設定しました。
● 第 4 次構想
県構想は、社会情勢や事業制度の変化などに応じて逐次見直しを行うことになっ
て い る 。 香 川 県 は 、 第 4 次 構 想 の 基 準 年 次 ( 平 成 25 年 度 ) に お け る 汚 水 処 理 人 口
普及率や高齢・少子化に伴う人口減少および近年の厳しい財政状況などを踏まえ、
平 成 47 年 度 を 長 期 計 画 年 次 と す る 新 た な 構 想 を 平 成 26・27 年 度 の 2 ヵ 年 を か け 策
定することになり、宇多津町はこれに連携してあらたな構想を策定します。
3.3 市 町 構 想 策 定 の 背 景
新たな構想を策定する背景は、次のとおりです。
①社会情勢の変化に対応した構想の見直し
近年の高齢・少子化の進行を考慮した将来人口に基づき、適正な構想に見直す必
要があります。
②効率的な整備
厳しい財政状況下、生活排水処理施設の整備は一層効率的に行い、適正な費用対
効果が得られるように努める必要があります。
③住民への情報開示と説明責任
生活排水処理施設の整備は住民の関心事です。どのような整備手法でいつ整備す
るのかといった情報を開示し、住民の理解と協力を得ながら整備を進め
ることは行政の責任といえます。
④事業制度などの変化
各種生活排水処理施設の整備は、各所管省庁が定める事業制度に基づき実施しま
す。事業制度の見直しや新たな制度の創設さらには事業間の調整方針といったも
のは、適宜、反映する必要があります。
⑤県構想との連携
香川県は、現構想を見直し、新たな構想を策定しようとしています。
市町構想は、これと連携し、調整を図りながら策定します。県が提供する策定の
ための技術的助言(策定要領や作業マニュアルなど)を活用して策定します。
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4.宇 多 津 町 生 活 排 水 処 理 施 設 整 備 計 画 の ま と め
4.1 生 活 排 水 処 理 施 設 整 備 の 方 針
( 1) 基 本 方 針
①生活排水処理施設は、現構想の整備手法で引き続き整備します。
● 流域関連公共下水道(中讃流域下水道大束川処理区)
● 合併処理浄化槽(個人設置型)
②厳しい財政状況から、効率的な整備に傾注するが、財政負担の範囲で確実に実施
していきます。
③行政上の判断によるものは優先します。
( 2) 整 備 方 針
①流域関連公共下水道
● 中讃流域下水道大束川処理区
平 成 21 年 度 事 業 計 画 変 更 認 可 申 請 書 に 示 す 全 体 計 画 区 域 547.0ha を 処 理 区 と し
ます。
②合併処理浄化槽
宇多津町は、浄化槽設置整備事業で普及を進めます。(浄化槽市町村整備推進
事業は導入しません)
4.2 生 活 排 水 処 理 施 設 の 整 備 計 画
宇 多 津 町 の 生 活 排 水 処 理 の 整 備 計 画 は 、町 策 定 の「 汚 水 10 年 整 備 計 画 」を 反 映 し ま
す 。ま た 、10 年 後 の 平 成 47 年 度 ま で の 整 備 は 、当 面 、合 併 処 理 浄 化 槽( 個 人 設 置 型 )
で整備を行うものとします。
(平成 25 年度):整備面積 386.8ha
(平成 32 年度):整備面積 386.8+20.7(10 年計画より)=407.5ha
平成 36 年度 :整備面積 407.5+ 9.5(10 年計画より)=417.0ha(10 年計画はここまで)
(平成 37 年度):10 年計画での年間平均整備面積 3.0ha/年を参考に今後の予定
整備面積を「3.0ha/年」とすると 417.0+1×3.0=420.0ha
(平成 47 年度):420.0+10×3.0=450.0ha
全体計画区域 547.0-450.0ha=97.0ha の未整備区域内は、
合併処理浄化槽整
備とします。
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