名 クッチャロ湖等保全対策協議会 クッチャロ湖における浜頓別町

平成 26 年度 アサヒスーパードライ寄付記念助成金 ラムサール条約登録湿地保全事業活動レポート
団
体
名
クッチャロ湖等保全対策協議会
事
業
名
浜頓別町ジュニアガイド育成事業
クッチャロ湖における浜頓別町ジュニアガイド育成事業
クッチャロ湖等保全対策協議会では、アサヒスーパードライ寄付記念助成金で、「浜頓別町ジュニアガイドアカデミ
ー」の育成事業を実施しました。「浜頓別町ジュニアガイドアカデミー」は、2009 年にクッチャロ湖のラムサール条約
指定 20 周年を契機に開始した活動です。
クッチャロ湖やベニヤ原生花園、ウソタン砂金採掘公園といった地域の特色ある自然環境を体験して学んできま
した。本事業では、1年を通じた学習に加え、各地のラムサールサイトの子ども達やクッチャロ湖に調査へ訪れる大
学生との交流を行い、更に知識を深め学習の大切さを感じる事ができました。
1)ジュニアガイドアカデミー活動
2014 年 4 月 21 日に入校式を行ない、4 名の児童が入校しました。クッチャロ湖では、4 月 24 日、9 月 14-15
日、10 月 12-13 日、11 月 1 日、1 月 15 日の 5 回の学習活動を行い、白鳥をはじめとする水鳥の識別や生態、
水生生物等について学び、カヌー体験等を行いました。ベニヤ原生花園では、5 月 29 日、7 月 17 日、8 月 31 日
の 3 回の観察会を行い、ノハナショウブの群生や国内では、道北でしか繁殖していないツメナガセキレイの観察を行
い、帰化植物の抜取りも行って来ました。ウソタンナイ砂金採掘公園では、5 月 15 日、6 月 21 日、8 月 10 日、9
月 6 日、12 月 13 日の 5 回の学習活動を行い、砂金の歴史、砂金掘り技術の習得や川に遡上する鮭や渡って来
るワシの観察も行いました。また、砂金掘り大会に参加し、子供の部で入賞も果たしました。3 月 4 日の認定式では、
一年の活動の感想を発表し認定証の授与が行われました。
砂金掘り体験
原生花園観察
水鳥の識別
2)環境キャンプの開催
9 月 14-15 日にクッチャロ湖で水質調査を行っている酪農学園大学環境地球化学研究室と合同で、環境キャ
ンプを開催しました。吉田准教授と安宅講師の2名の専門家の協力があり、大学生・ジュニアガイドとジュニアガイド
の卒業生も含めた 26 名が参加しました。大学からは、水環境に関する学習として、海をテーマにプログラムが作ら
れ、流氷の役割や仕組みについての学習や実験もあり、楽しんで学ぶ事ができました。また、内水面漁業者の協力
で、湖で獲れるスジエビやワカサギの漁を見学することもできました。
平成 26 年度 アサヒスーパードライ寄付記念助成金 ラムサール条約登録湿地保全事業活動レポート
カヌー体験や魚捕りなど、子供たちが得意とする湖の遊びを大学生に教える場面もあり、普段、出会う事のない札
幌圏の大学生と浜頓別町の子ども達が交流する事で、お互いに思い出に残る環境キャンプになったと思います。
漁業見学
水環境の実験
魚捕り
3)ラムサール子ども交流会の開催
10 月 12-13 日、ラムサール子ども交流会を浜頓別町・豊富町で開催しました。愛知県名古屋市藤前干潟で活動
し、環境ミュージカルを実施している「劇団シンデレラ」と藤前干潟を守る会の「ガタレンジャージュニア」、美唄市宮
島沼で活動している「マガレンジャー」、豊富町サロベツ湿原で活動している「なまら!サロベツ∞クラブ」と浜頓別町
の「ジュニアガイドアカデミー」の子ども達と引率者の合計 51 名の参加がありました。クッチャロ湖を題材にした環境ミ
ュージカルも行われ、自然保護の大切さを学びました。浜頓別町では遡上する鮭の観察やふ化場の見学、クッチャ
ロ湖での散策や白鳥観察、各団体の発表や湿地の恵みについてワークショップも行いました。豊富町では、エコ・モ
ーDAYのイベントに参加し、オオヒシクイやタンチョウを観察しました。2 日間の日程で、ラムサールサイトの子ども達
と交流する事で、各地で自分たちと同じような活動が行なわれている事を知り、大きな刺激になったと思います。更
に交流によって、お互いのラムサールサイトの良さにも気付いたと思い、活動への意欲も高まったと感じます。
環境ミュージカル
ふ化場見学
ワークショップ
4)今後に向けて
本年度行って来たジュニアガイドアカデミーの活動を継続するとともに、交流を行った団体との繋がりも保って行き
たいと考えます。また、浜頓別町に来訪された方々にジュニアガイドによるガイドを行う企画も行いたいと考えていま
す。本事業で購入した物品については、ジュニアガイドが地域の自然やラムサールサイトに対して興味を持てるよう
大事に使わせていただきます。交流事業によって、日頃の活動に対しての意識の向上も図れたと思い、知的好奇心
も芽生えたと感じています。