産金コストの推移

金生産コスト
南ア
北米
豪州 oduction cost T-cash cost
(総合生産コスト=操業コスト Total production cost ドル/トロイオンス)
総合生産コスト=操業コスト Total production
T-cash cost
cost
南ア
北米
豪州
1990年
353
296
297
1991年
325
305
318
All in cost
産金コスト 2012年の例
All in cost
Mining
採掘
346
323
Ore Processing
処理
231
312
General & Administration
管理費
122
鉱山現金コスト
699
世界平均
製錬原価 総事業コスト
1992年
324
290
296
299
Mine Site Cash Cost
1993年
297
284
278
284
Smelting & Refining
製錬
副産物利益
1994年
318
271
294
293
By-Product Credits
1995年
364
293
327
315
Royalties
1996年
344
305
363
327
1997年
342
287
331
315
使用料等
Total Cash Cost
総合現金コスト
Depreciation/Amortisation,Inventory Change
15
-26
50
738
減価償却等
190
総合生産コスト
928
1998年
273
259
264
261
1999年
266
241
265
257
Corporate Administration,Interest
事務管理費
59
特損
89
Total production Cost
2000年
240
245
245
238
Extraordinary Costs
2001年
214
257
226
228
Sustaining Capital Expenditure
設備投資等
135
All in Cost
総事業コスト
1211
2002年
194
271
250
233
2003年
315
276
291
277
2004年
395
314
326
313
2005年
415
338
359
339
2006年
447
435
445
397
2007年
554
499
557
494
2008年
604
467
709
584
2009年
712
619
All in Cost +
23%
720
486
2010年
949
694
832
712
560
2011年
1114
749
1010
836
658
854
1078
2012年
1,232
823
1,065
928
738
1,211
2013年
1115
906
1163
995
770
1741
2014年
1107
968
1086
983
749
1314
2015年
産金コストの中身
Total production Cost
686
Total Cash Cost +
Mine Site Cash Cost
1800
1800
世界の産金コスト
1600
1700
南ア
1400
1500
北米
1400
豪州
1200
1300
Total production cost
1000
1200
T‐cash cost
1100
All in cost
800
産金コスト(製錬)の推移とゴールド価格
1600
1000
900
600
800
700
400
600
200
500
2012年Q1
0
1990年
2012年Q1
2012年Q2
2012年Q3
2012年Q4
2013年Q1
2013年Q2
2013年Q3
2013年Q4
2014年Q1
2014年Q2
2014年Q3
2014年Q4
2015年Q1
2015年Q2
1995年
南ア
1039
971
1069
1253
1146
997
926
911
931
934
962
2000年
2005年
Total cash cost 製錬原価
北米
豪州
629
851
681
868
658
891
635
907
689
957
647
864
639
731
640
726
669
740
683
749
706
708
2010年
2015年
(T-prod-cost) Gold Price
世界平均 世界平均
LDN
716
914
1,690.0
744
954
1,609.5
764
982
1,652.0
1,721.8
769
1010
1,631.8
796
1022
1,414.8
773
1009
1,326.3
736
959
1,276.2
724
950
1,293.1
735
969
1,288.4
744
988
1,281.9
728
960
1,201.4
1,218.5
1,192.4
南ア
2013年Q1
北米
豪州
2014年Q1
世界平均
(T‐prod‐cost)
2015年Q1
Gold Price
金地金の原価はいくらなのか?これには様々な答えがある。
まず、現状の鉱山で金鉱石を採掘するコスト、地金へ精錬し、出荷できるようにするまで
のコスト、その際には副産物による利益分を相殺して正味の金地金精錬原価(出荷前)コ
ストとなる。もちろん、掘削や精錬設備の減価償却費等や企業としての人件費等を含めて
操業継続可能なコスト=Total Production Cost=総合生産コストとなる。
本来はこの総合生産コストが金相場にとっての採算水準と言えるため、金相場動向をみ
る上での売られ過ぎ、買われ過ぎの判断材料となってきた。
しかし、一時期からそれらに加え、新規投資のための資金や予想インフレ率、企業買収
等での特損等、事業成長計画に即したレベルの「望ましいコスト」としてAll in one コス
ト=総事業コストがいくらかということが宣伝され始め、それが産金コストと言った場合の
代表価格とし、相場の下値を支えるべき水準とされた。こうした見方を推奨したのは産金
団体であり、金を生産し、売る側としては都合のよい数字だが、実際にはその水準を下
回っても操業は続けられるし、販売価格が下がればリストラ合理化を進めるし、世界的な
インフレ率が低下し、金利が下がり、原油価格が下落すれば、鉱山会社の操業コスト自身
も低下する。過剰な投資を見込んでいた事業計画が相場下落によって頓挫すれば、それ
までは鰻登りであったオールインコストもまた暴落するという本末転倒な状況となる。それ
が現状と言える。
鉱山会社は数十年に渡って金を掘ってきた。過去に200ドル時代、300ドル時代に掘っ