不利な状況をはねのけ 4 位入賞

S 耐‐028
不利な状況をはねのけ 4 位入賞
7 月 4 日~5 日、富士スピードウェイ(1 周 4,563m)でスーパー
耐久シリーズ 2015 の第 3 戦が行われ、予選 5 位からスタートし
た♯52 埼玉トヨペット Green Brave(番場 琢/服部尚貴/平沼
貴之/脇阪寿一)は、目まぐるしく天候が変わる難しいコンデ
ィションの中、トラブルフリーで 8 時間を走り切り 4 位入賞。
15 ポイントを獲得し、ポイントランキングトップに浮上した。
■86 勢の最上位となる予選 5 位につける
第 1 戦 3 位、第 2 戦 2 位と、目標の表彰台フィニッシュを連続で果たした埼
玉トヨペット Green Brave。前戦 SUGO では長い間トップを走行し、優勝まで
あと一歩のところまで迫った。誰もが優勝の二文字を頭に意識しながら、今
回のレースに臨んだのは間違いない。予選時の天候は雨。午前中に行われた
フリー走行はドライで行われたが、予選開始直前にパラパラと雨が降り始め、
セッションが進むにつれ本降りに。ウェットではトラクション性能に優れる
FF(前輪駆動)車が有利になるため、苦戦が予想されたが、A ドライバーの番
場 琢選手が 2 分 00 秒 809(4 位)
、B ドライバーの服部尚貴選手が 2 分 07 秒
594(6 位)をマークし、A、B 両ドライバーの合算タイム 4 分 08 秒 403 で 86
勢トップとなる予選 5 位に。1 周ごとに変わる路面状況を見極め、クルマの性
能を最大限に引き出したアタックだった。86 勢の 2 番手が前回優勝チーム
(ENDLESS・ADVAN・86)の予選 8 位であることを考えると、5 位は大健闘と言
える。C ドライバーの平沼貴之選手、D ドライバーとして 1 年ぶりにチームに
加わった脇阪寿一選手は、ヘビーウェットの中、クルマの感触を確認。雨が
予想される決勝に向けてのシミュレーションを行った。
♯52 埼玉トヨペット Green Brave
(番場 琢/服部尚貴/平沼貴之/脇阪寿一)
決勝:4 位(220 周、8 時間 03 分 16 秒 901)
予選:5 位(合算タイム 4 分 08 秒 403)
■早めのピットイン戦略で順位を上げる
朝から降り続いた雨が止んだ決勝日。ドライバーは番場→服部→脇阪→番場→平沼の順。10
時 1 分、安全確認のための 2 周のセーフティーカーラン後、レースがスタート。クルマの後
方から激しく水煙が上がる、86 にとって不利なコンディション。予選 5 位からスタートした
番場選手はトップグループの次の集団、10 番手前後で周回を続ける。路面が乾いてきたため
に、予定より早めにピットインし服部選手に交代。ドライタイヤに交換する。追い上げを開
始する服部選手。2 時間経過時点の順位は 8 位。その後雨が降り出したため脇阪選手に交代。
レインタイヤに交換し、コースに復帰する。しばらくすると雨は止んだが今度は霧が発生し、
セーフティーカー(SC)が導入される。SC 解除後にグングン順位を上げる脇阪選手。レース
の半分、4 時間経過時点の順位は 6 位。その後コースは再び乾きはじめ、番場選手に交代。
再びドライタイヤに交換する。5 時間経過時点で 4 位まで浮上する力走を見せる番場選手。
レース開始から約 6 時間 20 分経過時点で、アンカーの平沼選手にバトンタッチ。タイヤは
ドライタイヤのままだ。路面はところどころ濡れており、いつコースアウトしてもおかしく
ない状況だが、ライバルの状況をピットからの無線で聞きながら、落ち着いたドライビング
で順位をキープ。終盤にはこの日自身のベストタイムを更新する堂々の走りを披露し、これ
までの最長となる 1 時間 40 分のロングドライブを乗り切り、4 位でチェッカーを受けた。
ST-4 クラス決勝結果
1 位:孚海國際×SPOON S2000
(ホンダ S2000)221 周
2 位:車買取り HERO’S×TRACY SPORTS
(ホンダ S2000)221 周
3 位:TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86
(TOYOTA 86)221 周
4 位:埼玉トヨペット Green Brave
(TOYOTA 86)220 周
天候:小雨
路面:セミドライ 出走:23 台
■VOICE FROM DRIVERS&TEAM PRINCIPAL
雨が強い時は本当にしん
どく、ポイント圏内に入
れたらという予想でした
が、天候に助けられまし
た。ドライで半分以上走
れ、速さを見せることが
できましたが、表彰台の
中央だけとれ
ていないので、
次戦は優勝だ
け考えて戦い
ます。
(番場 琢選手)
コンディションの変化で
予定通りにはいきません
でしたが、4 位は想定以上
の結果で満足です。セー
フティーカーのタイミン
グもプラスになりまし
た。平沼選手が順位をキ
ープしたまま
1 時間 40 分間
も乗れたのは、
表彰台以上の
収穫です。
(服部尚貴選手)
1 時間以上乗ったのが初
めてだったのですが、周
りのサポートのおかげで
走り切れました。みんな
がフェンスに登って迎え
てくれているところを通
過し、とても気持ち良か
ったです。今
回の状況では
ベストなリザ
ルトだと思い
ます。
(平沼貴之選手)
難しいコンディションの
中、トラブル無く走り切
れたのは、チームの高い
総合力によるものです。
人の確かな成長が感じら
れ、レースの本質と将来
性をもっとチームに期待
したくなりま
した。チャン
スがあればま
た参加したい
ですね。
(脇阪寿一選手)
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大勢の方が応援に来てく
ださったので、スタッフ
全員〝絶対完走″という
強い気持ちで臨みました
が、結果を残せてホッと
しています。次のオート
ポリスでも今回同様に完
走し、みなさ
んに良い報告
ができるよう
頑張りたいと
思います。
(岩田勝俊チーム代表)