平 学 成 園 ( 稲 6 事 54 校 田 年 業 第 学 早 2 報 期 告 ) 法 大 度 人 阪 学 園 ご 挨 拶 理事長 奥島 孝康 学校法人早稲田大阪学園平成 26 年度事業報告にあたり、ご挨拶申し上げます。 平成 26 年度は、最重要課題について迅速に解決すべく経営執行会議直轄の課題対応 型プロジェクトを設置しました。その具体的成果のひとつとして、早稲田摂陵高校に於 いて、放課後学習を充実させ生徒一人ひとりの進路に対応できる体制を平成 27 年度に 向けて計画実施することができました。 また、平成 25 年度に確認した中期経営計画に関する平成 26 年度の主な事業展開につ いては、次のとおりです。 「財務体質の改善」については、教職員の理解協力の下、学校年金制度を清算し、廃 止しました。清算に要した費用は、約 95 百万円でした。 「協働的風土作り」については、教職員研修の充実を図りましたが学園の躍動と変化 を皆様に実感していただけるには至りませんでした。平成 27 年度より、 「なぜ学園の躍 動と変化を実感していただけなかったか」をベースにマーケティング理論を活用したホ スピタリティ精神の浸透を図って参ります。 「危機管理体制の構築」については、7 号棟の耐震対策等ハード面における対策は計 画どおり完了しました。平成 27 年度は、学校安全計画等を見直し、適宜整備していく 予定としています。 「学校支援体制の充実」については、事務生産性の向上を目的に人員を組織単位の配 置から機能別配置に変更しました。平成 27 年度は、業務等の重複状況を精査し、効率 的にサービスの向上に努めて参ります。 その結果、帰属収支差額は、平成 25 年度に比し、約 35 百万の減少となりましたが、 約 217 百万円を確保しました。しかし、消費収支差額は、基本金組入額が平成 25 年度 に比し、約 121 百万円増額した影響により約▲135 百万円となりました。 学園の行動指標である「生徒の育成と社会への貢献へ繋げる確かな行動」と「使命感 に基づく熱い行動」 「理想を追求するチャレンジ精神に基づく行動」 「多様性を意識した 柔軟かつ迅速な行動」 「当事者意識をもった責任のある行動」 「誰にでも説明ができる正 しい行動」の5つの行動目標を確実に実践し、さらなる学園の総合力の向上に努め、全 てのステークホルダーから安心され、信頼されるエクセレントな学園創りに邁進して参 ります。 以 1 上 1.法人の概要 常務理事 三木 基司 学校法人早稲田大阪学園は、昭和 36 年日本紡績協会が「良識ある立派な市民の育成」、 「優秀 な技術者の育成」を目的として設立した学校法人大阪繊維工業高等学校の流れを汲む学校法人大 阪繊維学園を、 「学問の独立」 、 「学問の活用」、 「模範国民の造就」の三大教旨を含む建学の理念 をもつ学校法人早稲田大学が系属化した学園です。 (1)学校法人の沿革 昭和 36 年 8 月 学校法人大阪繊維工業高等学校全日制課程設立認可 昭和 37 年 4 月 大阪繊維工業高等学校開校 昭和 39 年 4 月 文部省認可 通信教育大阪繊維工業高等学校通信制課程設置 昭和 42 年 4 月 学校法人名を「大阪繊維学園」に改称、向陽台高等学校設立認可 昭和 43 年 4 月 向陽台高等学校技能連携制度開始 昭和 49 年 4 月 大阪繊維工業高等学校の名称を摂陵高等学校に変更し、工業科を募集停止、 普通科を設置 昭和 60 年 4 月 摂陵中学校開校 平成元年 4 月 向陽台高等学校単位制課程設置 平成 16 年 4 月 阪急少年音楽隊(阪急商業学園・昭和 32 年設立)向陽台高等学校へ移管 平成 20 年 7 月 学校法人早稲田大学との系属化に関する覚書を締結 平成 21 年 4 月 摂陵中学校・高等学校の名称を、早稲田大学系属 早稲田摂陵中学校・高等学 校に変更、男女共学化 吹奏楽コースを向陽台高等学校から早稲田摂陵高等学校へ移管 平成 24 年 4 月 学校法人名を「早稲田大阪学園」に改称 (2)設置する学校 学校名 開校年月 摘要 早稲田摂陵高等学校 昭和 37 年 4 月 普通科、普通科吹奏楽コース 早稲田摂陵中学校 昭和 60 年 4 月 中高 6 年一貫教育 向陽台高等学校 昭和 42 年 4 月 広域通信制・単位制、技能連携部・個人学習部 (3)施設等の状況 所在地:大阪府茨木市宿久庄7-20-1 施設等 面積 取得価額 帳簿価額 校 地 72,689 ㎡ 485 百万円 485 百万円 建 物 30,956 ㎡ 7,151 百万円 3,922 百万円 2 (4)役員・評議員の概要(平成 26 年 5 月 1 日現在) 人数 役 定数 員 理 事 12 人 5 人~13 人 監 事 3人 2 人~3 人 32 人 11 人~33 人 評 議 員 (5)教職員の概要(平成 26 年 5 月 1 日現在) 学校名 教員(本務者) 教員(兼務者) 職員(本務者) 合 計 早稲田摂陵高等学校 52 人 36 人 5人 93 人 早稲田摂陵中学校 16 人 4人 4人 24 人 向陽台高等学校 44 人 411 人 12 人 467 人 (6)生徒数の状況(平成 26 年 5 月 1 日現在) 学校名 学則定員数 現員数 早稲田摂陵高等学校 1,240 人 822 人 早稲田摂陵中学校 420 人 157 人 向陽台高等学校 24,000 人 6,974 人 3 備 考 随時入学可 2.事業の概要(平成 26 年度) 早稲田摂陵中学校・高等学校 前校長 奥野 嘉彦 (1) はじめに 平成26年度は、早稲田大学系属校として6年目であり、早稲田摂陵中学校に1期生として 入学した生徒が早稲田摂陵高等学校を卒業する年度であった。前年度に行った年間行事計画・ 教育課程の見直しを実行する年度でもあり、真価が問われる1年であった。 (2) 在籍者の異動 2月28日に、195名の高等学校卒業生を送り出した。年度当初は中学校・高等学校合わ せて980名の在籍で前年度比70名の増であったが、年度途中・年度末の転学・退学等が1 1名あり、年度末は969名の在籍になった。 (3) 生徒募集状況 平成27年度入試に関して、中学校に入学をした生徒は、専願・併願合わせて24名で、昨 年度の40名と比べて16名減となった。 高等学校は、専願・併願合わせて276名が入学し、昨年度の272名と比べて4名の増と なった。内部進学者52名を含めると、高1・4年生は合計で328名となった。 (4) 大学合格・進学状況 早稲田大学への特別推薦での進学者は合計28名となり、昨年度より2名減となった。早稲 田大学を除く関東の難関私立大学等の合格者は59名であった。関関同立の合格者は、昨年度 比8名増加で、72名となった。一方、国公立大学・大学校合格者は12名で、前年度を1名 下回った。 (5) 教育活動 教育内容の充実・向上のために、昨年度に続き、教育課程・年間行事等の見直し等を行った。 平成26年度1年生は、7校時に英・数・国の進路目標別講習を取り入ることにした。また、 年間行事についても見直しを行い、平成26年度の年間授業時間や授業日数を増やすよう努めた。 さらに、下記のプロジェクトを立ち上げた。 ① 早摂プロジェクト(国公立難関私大PJ、若手教員育成PJ) ② 魅力ある中学づくりプロジェクト ③ 早摂魅力ある入試広報企画プロジェクト (6) 最後に 長期構想をねり、中期計画等に基づき、具体的な戦略・戦術を教職員と共有し、学校風土の 改革を行い、生徒・保護者・地域から評価される学校づくりを推進していきたい。 4 向陽台高等学校 校長 奥野 嘉彦 (1) はじめに 本校は、昭和39年に勤労女子生徒の教育の場として創設され、平成元年に通信制・単位制 の課程を取り入れ、今日に至っている。平成26年度は創立50周年にあたり、秋に記念誌を 発刊し祝賀会を催した。 校務運営組織は、「集団学習部」と「個人学習部」の2つに大きく分けられる。生徒数は、 両者を合わせ5月1日付けで6,974名(昨年度7,046名)となっている。 (2) 集団学習部 「集団学習部」は、現在技能連携校が23校で、生徒数は4,679名(昨年度は4,78 0名)である。平成25年度に特待生制度を設け2年目となったが、各技能連携校から評価し ていただいている。 (3) 個人学習部 多様な生徒を受け入れているが、中学新卒の割合の増加傾向が続いている(4月時点で、平 成20年度37.0%、平成23年度45.2%、平成26年度51.6%)。大学への合格 実績も、国公立4名、関関同立32名をはじめ私立大学計340名と、通信制高等学校でトッ プクラスの実績となっている。 多様な生徒に対応するため、年5期制で毎月入学ができるようにしている。本年度は、生徒 数2,295名(昨年度2,266名)でスタートした。 生徒募集は、学校訪問を主に、入学希望者への個別の学校説明会(毎日、特定の土日もあり) を行っている。平成26年度の入学者数は、895名である(一昨年度909名、昨年度90 2名、ただし各年度末で) 。 (4) 登校型コース(新設)について 5つ目として新しいコース(登校型コース)を設置して、2年目となった。1・2年とも1 クラスで運営しているが、1年生はコース変更も少なく、全体として軌道に乗りつつある。 (5) 本校を取り巻く環境 本校を取り巻く環境は、以下のように厳しいものがある。 ・国公立高校の授業料無償化施策、大阪府私立高等学校等授業料補助金制度等により、私立 高校全日制を志向する傾向にあり、通信制高校の苦戦が継続中 ・広域私立通信制高校(スマホ活用の高校)の教育特区を利用しての大阪市への進出(1年 経過) ・大阪府立通信制・単位制高校新設の動き 5 このような状況にあって、常に先を見通した着実な手を打っていく必要があり、PJチーム で検討を進めている。 (6) 最後に 次年度(平成27年度)は、特待生制度(集団学習部)と登校型コース(個人学習部)の3 年目(完成年度)となる。次年度以降も、早稲田大学とのより深い関係の構築、より魅力的な 教育内容の実践、進路実績の向上、新たな取り組み等が求められている。 6 3.財務の概要(平成 26 年度) 事務局長 前田 卓也 以下に記載した財務の概要は、学校法人会計基準に基づき作成した計算書類を要約したものです。 (1)資金収支計算書(平成 26 年 4 月 1 日~平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 収入の部 学生生徒等納付金収入 支出の部 1,512,325 人件費支出 1,241,882 手数料収入 33,799 寄付金収入 8,698 補助金収入 786,647 借入金等利息支出 12,702 6,828 借入金等返済支出 80,000 資産運用収入 事業収入 教育研究経費支出 652,555 管理経費支出 216,342 150,124 施設関係支出 234,166 雑収入 60,791 設備関係支出 36,437 借入金等収入 80,000 資産運用支出 334,047 前受金収入 97,080 その他の支出 295,415 その他の収入 資金収入調達勘定 前年度繰越支払資金 収入の部合計 622,242 資金支出調整勘定 △141,376 △321,092 541,073 3,578,517 次年度繰越支払資金 支出の部合計 616,343 3,578,517 (2)消費収支計算書(平成 26 年 4 月 1 日~平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 消費収入の部 学生生徒等納付金 消費支出の部 1,512,325 人件費 1,168,798 手数料 33,799 寄付金 8,985 補助金 786,647 借入金等利息 12,702 6,828 資産処分差額 3,334 徴収不能額 9,255 資産運用収入 事業収入 雑収入 150,124 60,791 教育研究経費 856,485 管理経費 291,856 徴収不能引当金繰入額 帰属収入合計 2,559,501 消費支出の部合計 基本金組入額合計 △352,488 当年度消費収入超過額 消費収入の部合計 2,207,013 前年度繰越消費支出超過額 基本金取崩額 翌年度繰越消費支出超過額 7 8 2,342,440 135,427 3,921,774 109,572 3,947,629 (3)資金収支内訳書(平成 26 年 4 月 1 日~平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 収入の部 学校法人 早稲田摂陵高等学校 早稲田摂陵中学校 向陽台高等学校 学生生徒等納付金収入 0 478,264 121,855 912,206 手数料収入 0 12,881 7,299 13,618 寄付金収入 0 7,474 1,224 0 補助金収入 0 526,199 42,421 218,027 資産運用収入 0 2,650 535 3,642 事業収入 0 120,572 29,552 0 3,456 20,622 8,079 28,633 0 29,600 6,400 44,000 3,456 1,198,263 217,366 1,220,127 雑収入 借入金等収入 計 支出の部 学校法人 人件費支出 早稲田摂陵高等学校 早稲田摂陵中学校 向陽台高等学校 44,418 544,437 154,137 498,889 0 367,378 55,705 229,472 9,111 140,824 27,321 39,085 借入金等利息支出 0 10,882 1,773 46 借入金等返済支出 0 29,600 6,400 44,000 施設関係支出 0 209,596 3,116 21,453 設備関係支出 0 26,680 3,318 6,438 53,530 1,329,399 251,772 839,385 教育研究経費支出 管理経費支出 計 (4)消費収支内訳書(平成 26 年 4 月 1 日~平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 消費収入の部 学校法人 早稲田摂陵高等学校 早稲田摂陵中学校 向陽台高等学校 学生生徒等納付金 0 478,264 121,855 912,206 手数料 0 12,881 7,299 13,618 寄付金 0 7,674 1,310 0 補助金 0 526,199 42,421 218,027 資産運用収入 0 2,650 535 3,642 事業収入 0 120,572 29,552 0 雑収入 3,456 20,622 8,079 28,633 帰属収入合計 3,456 1,168,864 211,053 1,176,127 基本金組入額合計 0 △311,144 △18,103 △23,240 消費収入の部合計 3,456 857,719 192,950 1,152,886 8 消費支出の部 学校法人 人件費 早稲田摂陵高等学校 早稲田摂陵中学校 向陽台高等学校 45,481 345,884 117,347 660,084 0 473,482 75,387 307,615 9,111 198,260 36,796 47,687 借入金等利息 0 10,882 1,773 46 資産処分差額 0 2,862 466 5 徴収不能額 0 43 0 9,211 徴収不能引当金繰入額 0 8 0 0 54,593 1,031,424 231,771 1,024,651 教育研究経費 管理経費 消費支出の部合計 (5)貸借対照表(平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 資産の部 負債の部、基本金の部及び消費収支差額の部 固定資産 有形固定資産 6,454,009 固定負債 1,702,397 4,964,042 流動負債 639,545 土地 484,795 建物 3,922,349 第 1 号基本金 8,836,031 356,920 第 4 号基本金 223,000 構築物 その他の固定資産 流動資産 現金預金 資産の部合計 1,489,967 負債の部合計 基本金の部合計 999,334 616,343 7,453,344 翌年度繰越消費支出超過額 消費収支差額の部合計 負債の部、基本金の部 及び消費収支差額の部合計 2,341,942 9,059,031 3,947,629 △3,947,629 7,453,344 (6)財産目録(平成 27 年 3 月 31 日、単位:千円) 基本財産 基本財産計 5,002,200 運用財産 運用財産計 資産合計 2,451,144 7,453,344 負債 負債合計 差引正味財産 2,341,942 5,111,401 以 9 上 監 査 報 告 書 平成27年5月21日 学校法人 早稲田大阪学園 理事長 奥島 孝康 殿 評 議 員 会 議 長 殿 学校法人 早稲田大阪学園 監 事 吉本 監 事 横 山 隆太郎 勝 常 私たち監事は、私立学校法第37条第3項及び学校法人早稲田大阪学園寄附行為第15条の規定に 基づき、学校法人早稲田大阪学園の平成26年度(平成26年4月1日から平成 27年3月31日 まで)における業務及び財産の状況に関し監査を行いました。 その結果以下のとおりご報告いたします。 1. 監査の方法の概要 (1) 私たち監事は、理事会に出席したほか、理事等から内部統制の状況及び事業の執行の報告 を受けるとともに、関係書類の閲覧など必要と認められる方法を実施して、業務の妥当性 を検討いたしました。 (2) 業務執行状況把握のため、学校法人を訪問し、現地調査及び関係者との意見交換を行いま した。 2. 監査の結果 (1) 計算書類等は、学校法人の収支の状況及び財産の状況を正しく示しているものと認めます。 (2) 学校法人の業務および財産に関する不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重 大な事実はないものと認めます。 (3) 学校法人の財政状況に改善は見えるものの、 依然として厳しい経営環境下にあり、引き 続き財政の改革に総合的に取り組む必要があります。 以 10 上
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