2014年度 決算説明 本法人は「学校法人会計基準」(文部省令第18号)に基づき毎年度決算を行っています。決算書類の内、資金 収支計算書、資金収支内訳表、消費収支計算書、消費収支内訳表、貸借対照表並びに財産目録、監査報告書 を掲載しております。 学校法人は一般の比べて極めて公共性が高く、学生の教育の場として安定した経営を維持していく必要があり ます。学校法人が企業のように利益を追求すれば、学生に提供する教育サービスの質を維持することができなく なり、一方で収支を無視した教育サービスを提供し続ければ、学校を維持存続させることが不可能となります。学 校法人会計は、このような視点に立っている点で、企業会計と異なっております。 以下、2014年度決算内容を説明します。 Ⅰ.資金収支計算書について 資金収支計算書は、当該年度の教育研究等全ての活動に係る収入、支出内容並びに支払資金の顛末を明らか にするためのものです。 2014年度の資金収支計算書(別添)を要約すると下表のとおりです。 前 当 当 当 次 科 目 年 度 繰 越 支 払 資 金 該 年 度 資 金 収 入 該 年 度 資 金 支 出 該 年 度 収 支 ④ = ② - 年度繰越支払資金①+ ① ② ③ ③ ④ 予 算 額 決 算 額 1,025 1,025 4,944 5,283 4,702 4,935 242 348 1,267 1,372 (単位:百万円) 差 異 △ 339 △ 233 △ 106 △ 106 *四捨五入の関係で計算式と合致しない箇所があります。 上記の通り、当該年度収支については348百万円の収入超過になり、2014年度の次年度繰越支払資金は、予算 に比べ106百万円増加の1,372百万円となりました。 1.資金収入について 当該年度の資金収入は、学生生徒等納付金収入、手数料収入は減少しましたが、寄付金収入、補助金収入、 資産運用収入、資産売却収入、事業収入、雑収入、入学金前受金収入等が増加したことにより、予算に比べ、 339百万円増加しました。 2.資金支出について 当該年度の資金支出は、人件費支出、教育研究経費支出、設備関係支出等は減少しましたが、資産運用支出、 管理経費等が増加したことにより、予算に比べて233百万円増加しました。なお、資産運用支出、管理経費は予算 より増加しましたが、増加分に予備費を充当しています。 Ⅱ.消費収支計算書について 消費収支計算書は、資金収支計算書だけでは読み取れない資産や用役の消費額(=消費支出)と、その補填に 充当できる収入源(=消費収入)を対比し、両者の均衡から、長期的に見た経営状態が健全であるか否かを判断す るものです。2014年度の消費収支計算書(別添)を要約すると下表のとおりです。 科 目 帰 属 収 入 ① 基 本 金 組 入 額 ② 消 費 収 入 ③ = ① - ② 消 費 支 出 ④ 当年度消費収入超過額⑤=③-④ 前年度繰越消費支出超過額⑥ 基 本 金 取 崩 額 ⑦ 翌年度繰越消費支出超過額⑧=⑥-⑤-⑦ 予 算 額 決 算 額 3,644 3,973 42 34 3,602 3,939 3,189 3,216 414 723 4,510 4,510 0 0 4,096 3,787 *四捨五入の関係で計算式と合致しない箇所があります。 (単位:百万円) 差 異 △ 329 8 △ 337 △ 27 以下、要点を説明します。 1.帰属収入について 2014年度決算額は、予算に比べ329百万円の増加となりました。これは、資産売却差額、資産運用収入、補助金、 事業収入、雑収入等が増加したためです。なお、寄付金には現物寄付金が計上されています。 2.基本金組入額及び取崩額について 本法人においては第1号と第4号を保持し、第2号と第3号については現在保持していません。2014年度の基 本金組入額は、固定資産取得による組入額が固定資産除却による取崩額を上廻ったため、一括して組入額に 表示しています。 3.消費支出ついて 2014年度の決算額は、予算に比べ27百万円増加となりました。これは、資産処分差額、管理経費等が増加したた めです。これらの増加分には予備費を充当しています。 4.消費収入超過額について 当年度消費収入から消費支出を差し引いた結果、当年度消費収入超過額は723百万円となりました。前年度 末消費支出超過額が累計で4,510百万円となっているため、前年度末消費支出超過額から当年度消費収入超 過額を差引すると、翌年度繰越消費支出超過額は3,787百万円となります。 Ⅲ.貸借対照表について 貸借対照表は、年度末における財政状態を表示する計算書類であり、資産、負債、基本金および消費収支差 額の各科目を金額で表示しています。 資 産 の 有 形 固 定 資 そ の 他 の 固 定 資 流 動 資 合 計 負 債 の 部 ・ 基 本 金 の 消 費 収 支 差 額 の 固 定 負 流 動 負 基 本 翌年度繰越消費収支超過 合 計 部 本年度末 9,992 産 5,276 産 1,541 産 16,809 部 本年度末 部 1,704 債 234 債 18,658 金 △ 3,787 額 16,809 (単位:百万円) 前年度末 10,212 4,753 1,203 16,167 増 減 △ 220 523 338 641 前年度末 増 減 1,784 270 18,623 △ 4,510 16,167 △ 80 △ 36 34 723 641 *四捨五入の関係で計算式と合致しない箇所があります。 以下に上表についての要点を説明します。 1.資産の部について 有形固定資産は減価償却および除却が購入を上回ったため、前年度より220百万円の減少となりました。その 他の固定資産は主に運用資産の増加により523百万円の増加となりました。流動資産は主に現金預金の増加に より338百万円の増加となりました。 2.負債の部・基本金の部・消費収支差額の部 固定負債は退職給与引当金、長期未払金の減少により前年度より80百万円の減少となりました。 流動負債は預り金、未払金等の減少により前年度より36百万円の減少となりました。 基本金は34百万円の増加となりました。 消費支出超過額については723百万円減少の3,787百万円を繰り越すことになりました。 次年度繰越支払資金(百万円) 以上
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