多発性骨髄腫研究助成 2015 年度研究課題選考会総括

多発性骨髄腫研究助成
2015 年度研究課題選考会総括
上記選考会を 2015 年 3 月 28 日(土)、コンファレンススクエア M+(東京・丸の内) にて日
本骨髄腫患者の会副代表 上甲恭子さんお立ち会いのもと、応募のあった研究課題 10 題に
ついて各研究の「重要性」
「計画・方法の妥当性」
「独創性」
「波及効果」
「遂行能力・研究環
境」の 5 つの評価項目及び総合評価について、5 名の選考委員より事前に提出された集計結
果と総合評価を元に、更なる意見交換を行った上で、2015 年度の研究課題を採択しました。
採択した課題は以下のとおりです。
堀之内朗記念助成
助成額 200 万円
京都府立医科大学大学院医学研究科
血液・腫瘍内科学
知念良顕先生
「多発性骨髄腫における PDPK1 制御のメカニズムと臨床的意義」
特別助成
助成額 150 万円
慶応義塾大学 薬学部
病態生理学講座
市川大樹先生
「新たなサリドマイド結合分子の同定と催奇形性のない新規誘導体のド
ラッグデザイン」
応募いただきました課題はいずれも難治性疾患である多発性骨髄腫の克服に重要かつ優
れた研究でありました。
採択された知念良顕先生の研究課題は多発性骨髄腫細胞に初発時から再発難治に至るま
で普遍的に表現されていると報告されている PDPK-1 に関する新たな分子標的療法の基礎
的研究です。市川大樹先生の研究課題はサリドマイド結合分子を解明し、より効果が高く、
かつ催奇形性や造血障害のない新たなサリドマイド誘導体の開発に関する基礎的研究です。
いずれの課題も、独創性・革新性にすぐれ、今後の発展を大いに期待したいところであり
ます。
基礎研究、臨床研究を問わず、今後も骨髄腫研究の発展と診療の向上をめざし、日夜奮闘
されておられる諸先生から多数の応募があることを祈っております。
2015 年 3 月
日本骨髄腫患者の会研究助成
日本骨髄腫学会理事
張
高明
選考委員会委員長