マルチ ビーム開 回面 アンテナの高性能化 に関する研究 出 口博 之 同志社 大学 工 学部 電子 工 学科 〒610-0321京 都 府 京 田辺市 多 々羅都谷 1-3 あらま し 広 角 まで一様で高い利得をもつマルチ ビー ム開日面 アンテナを得 るため,最 適化手法を基 にした誘電体 レンズ ,な ら びに誘電体 ドー ムに関する設計法を提案 している。誘電体 レンズアンテナについては ,30° までのマルチ ビー ム特性 を考慮 した 設計例を示 している。また ,誘 電体 ドー ムアンテナについては ,誘 電体 レンズに比べ ると利得低下が見 られるものの ,70° まで の広角度範囲にわた りほぼ一様な利得を実現 した設計例を示 している。本法の妥当性は ,数 値解析および試作 した誘電体 レンズ アンテナ,な らびに誘電体 ドー ムアンテナの Ka帯 での放射パター ンの測定評価 によって検証 している。 1 。 まえが き 誘電体 レ ンズ ア ンテナが ,最 近 の ミリ波 通信 の研 究や ミ リ波 レー ダ の 開発 を背 景 に再 び注 目され て きて い る. レンズ ア ンテ ナ には ,誘 電体材料 を用 い る形 式 とそれ以 1'2,3).前 の レン 外 の レンズ 素 子 を用 い る形 式 が あ る 者 ー ビ ズでマル チ ム を構成 す る場 合 ,離 焦 点 で の特 性 劣化 4,〕._方 を押 え るこ とが重 要 とな る ぅ後 者 の レンズは ー ア レ ア ンテ ナ の よ うに多 数 の 素 子 か ら構 成 され る も のが 多 く,中 で も拘 束 レンズ は前 者 の誘電体 レンズ に比 べ て広 範 囲 にわ た り良 好 な 放 射 特 性 が 実 現 で きて い る O 9)し か しな が ら拘 束 レ ンズ方 式 は ,レ ンズ に膨 大 な 数 の移 相 器 を配 列 しな け れ ばな らな い とい う欠 点 が あ る。そ こで ,拘 束 レ ンズ形 式 のマル チ ビー ム特性 と誘電 体 レンズ の 単 純 な構 造 を併 せ も つ 形 式 が 望 ま しい こ と にな るが ,こ の よ うな い わ ゆ る誘 電体 ドー ム形 式 は着想 まで の 良好 な マ ル チ ビー ム特 性 が 実 現 で き ,ま た ,誘 電 体 ドー ム ア ンテ ナ につ い て は ,誘 電体 レンズ に比 べ る と 利 得低 下 が 見 られ る ものの ,最 大約 70°の広 角度 範 囲 に わ た りほ ぼ 一様 な利得 が 実現 で きる こ とを ,数 値 解析 お よび試作 したア ンテ ナ の Ka帯 で の放 射 パ タ ー ンの測 定 評価 に よって示 して い る 。 2 . 誘 電体 レンズア ンテナ 2 . 1 設 計法 単 焦 点 レ ンズ や 双 焦 点 レ ンズ で は , 1 点 あ るい は 2 点 の 焦 点 か ら光線 を トレー ス した と き , 開 口面 上 で 光 路 長 が 一 定 にな る よ う設 計 さ れ て い る 。そ れ ゆ え焦 点 以 外 の 点 か ら光線 を トレー ス す る と , 光 路 長 が 一 定 と な らな い た め , 一 定 値 か らの ず れ が 位 相 誤 差 とな って 利 得 の 低 下 を招 く。そ こで , こ の よ うな 光 路 長 の 一 定 値 か らの ず れ を各 ビー ム に つ い て最 小 とな る よ う レ ン の み に と ど ま り具体 的 な 設 計 や 放 射 特 性 まで は 明 らか で はない 10. ズ 形 状 を決 め れ ば利 得 の 改 善 が 図 れ る こ とに な る 。い そ こで 本 論文 で は ,広 角 まで 一様 で高 い 利得 を もつマ ル チ ビー ム 開 口面 ア ンテナ を得 るた め ,最 適化 手 法 を基 P O を 与 え , レ ンズ両 面 の 点 ( 図 中 の o ) の ρ座 標 を 固 に した誘電体 レンズ ,な らび に誘 電体 ドー ム に関す る設 【 ) お よび Z o を 与 え , く. す な わ ち , ρん( た= 0 ) 1 ) … ・ぅ 計 法 を提 案 して い る .誘 電 体 厚 み を変数 と した例 に 曲 Z ん( 旅= 1 , 2 , 一 面 修 整 レ ンズ が あ るが焦 点 系 の レ ンズ に 関 す る もの に 5),提 案 す る方 法 は全 て の ビー ム を考慮 し 限 られてお り た もので あ る。また ,従 来 の拘 束 レンズ 6,7)の設 計 で は を 設 計 変 数 に と る 。こ れ らの 点 を基 に 内挿 して レ ン ズ 曲面 を表 し , さ らに法線 ベ ク トル を差 分 に よ っ て 求 め る . 一 方 , 複 数 の ビー ム を得 るた め , 同 図 の よ う点 レ ンズ 素 子 と して理 想 的 な移 相 器 を考 えて い るが ,本 F 角( 角= 0 ) 1 ) … , N ) に 法 で は誘 電 体 厚 み を直接 考 慮 して 幾 何 光 学 お よび 開 口 レンズ形状 お よび各 ビー ムの位相 中心が決 まれ ば , 点 F η 面 法 を基 に して最適化 設 計 して い る点 が 異 な って い る。 か ら M本 本 法 に よれ ば ,誘 電体 レ ンズ ア ンテナ に つい て は ,30° 対 応 す る開 口面 まで の 光路 長 う角仰 ( 陶 = 1 , 2 , 一 , M ) ま ,Fig.1に 示 す よ う に , レ ンズ 第 1 面 の 中 心 の 点 定 して , ″ 座 標 を変数 と して レ ンズ 形 状 を設 計 して い ズ ) お よび 厚 み 名 ( 拷= 0 , 1 ) … ぅ , 【) 1 次 放 射 器 の 位 相 中心 をお く. の光線 を レンズ に入射 させ , 拘番 目の ビー ム に mlzcd 宮 g 一N [ Aperture pl劉 ■ e for phasc cctltcr F″ ポ導、 -100 -50 0 50 p[mm] ″ N F ︰ . F 分 b 七 つo つ脅 資島︶ o ⋮ F Fig 2 Cross― sectional vie、 v of the designed Lcns ンズ の写 真 を F i g ` 3 に 示 して い る。 1 次 放 射器 には K a 帯 の標 準 ゲ イ ン角 す いホ ー ン ( 開 口寸法 5 1 5 × 3 7 0 m m ) Fig l Design Parameters ofthe proposed lens の置 に を用 い , 位 相 中心 をホ ー ン開 口面 か ら 2 0 1 1 1 1 1 1位 お き , H 面 上 で マ ル チ ビー ム が 得 られ る配 置 で 実 験 を 行 つてい る, F i g . 4 は , 周 波数 2 0 G H z 〕遠 方 界領 域 にお を求 め るこ とがで きる 。 この とき ,ビ ー ムの 方 向 Oη の 角度 だ け傾 けた 同図 の よ うな面 が 開 口面 とな る。光路 長 … )N) 五々仰 の 一定 値 か らのずれ の Ins tt c角 (角=1)2〕 を定 義 して位 相 に換 算 すれ ば ,平 面波 か らのずれ とな る 位相 誤 差 が 得 られ る 。 したが つて ,c角 を全 て の ビー ム について求 め ,こ れ らの 2乗 和 が 最 小 とな るよ うに最適 CW O tOP Ⅵ O SidC宙CW 化 を行 え ば ,レ ンズ形 状 を表 す (2【 +1)個 の 変数 を決 定 す るこ とが で きる 。最終 的 に 3次 元 レンズ形状 は ,こ Fig 3 Photograph of fabricated lens_ の よ うに して得 られ た 2次 元形 状 を を軸 で 回転 させ た 形 状 とな り,角 度 ONま で の 放 射 方 向 にお い て マ ル チ ビー ム特 性 を も つ 誘電体 レンズが 得 られ るこ とにな る. 22 設 計例 け る放射 パ タ ー ンの測定値 (実線 )と 計 算値 (破線 )を 比 較 した もの で ,島 ,■ )れ ,月3は ,ビ ム を ③筋 =0° ) 10°,20°,30° に向 けた ときの 一 次放射 器 の位 相 中心 の 周波数 メ=20 GHz,開 口径 D=10人 =1501111n, F/D=13(Fは 焦点距離),比誘電率て r=225と し 位 置 を示 してい る。計 算 にお い て は ,レ ンズ 周辺 か ら外 側 にか けて 1次 放 射 器 か らの ス ピル オ ー バ が生 じるの て レンズ を設計 した 。Fig.2は 本法 に よ り得 られ た レン ズ形状 を示 した も ので ,最 適化 にお いて 設 計 変数 と した で ,ス ピル オ ー バ 電 力 を考 慮 して い る 。 同図 に お い て , 実験 では若干 の ビー ム方 向 の ず れ が生 じた も のの ,い ず 点 は ,レ ンズ 内面 で 7点 ,外 面 で 8点 で あ り (同図 中 の れ の方 向 の ビー ム に つ い て も測 定 値 と計 算 値 は よ く一 o参 照 ),レ ンズ の端 で厚 み が 十 分 薄 くな る よ うに最 適 致 して い るこ とが確 認 で きる. 化 を繰 り返 して い る .ま た , 1次 放 射器 の位 置 は -30° か ら 30°まで等 間隔 に 15点 と し,簡 単 の ため平面 上 に 配置 してい る 。 1次 パ タ ー ンは ,後 述 す る実験 で用 い る 20 GHz帯 の標 準 ホ ー ンア ンテ ナ を想 定 して ,cOs30(θ ) と してい る。 この とき ,照 度 分布 に よ る利 得低 下 とス ピ ル オ ー バ ー に よ る損 失 の 和 が 最 小 にな る条 件 に比較 的 近 い -13 dBの エ ッジ レベ ル に選 んでい る. 23 実 験 提 案 す る レ ンズ の 放 射 特 性 を実験 に よ り評 価 す るた め ,Fig.2に 示 した形状 の レンズ をポ リエ チ レン を使 つ て 実 際 に製 作 した 。 レ ンズ 表 面 は切 削 の 都 合 に よ り十 分細 かい ピッチ の 階段形状 で近似 してお り,製 作 した レ 3 . 誘 電体 ドームア ンテナ 31 設 計法 誘電体 ドー ム ア ンテ ナ は ,軸 対称 で 肉厚 を変化 させ た レ ドー ム に似 た形状 で ,そ の 中心 に 1次 給電 ア レー をお い て構成 され る 。通 常 ,1次 パ タ ー ンの走査 範 囲 には眼 界 が あ るが ,誘 電体 ドー ムの屈 折 の効 果 に よ って 広 角 ま で ビー ム を走査 しよ う とい うもので あ る. Fig.5(う は を軸 に 関 して対 称 な 2次 元 ドー ム 形状 を 示 した も の で , ドー ム 内面形 状 を r=ra(ψ )urで 与 え (urは 単位 ベ ク トル ),誘 電 体厚 み ち (j=1)2、 一 ち 札 ) を設 計 変数 に とる 。 ドー ム 外 面 を形 成 す る (2単 -1) Interpolated curve -30 0 30 60 Angle[deg] Angle[deg] Fi3 4 Companson bet、 veen measured radia― tiOn Patterns and predicted Ones 個 の離 散 点 か ら 3 次 ス プ ラ イ ン関 数 に よ って 補 間 し て 厚 み 古( け) を 定 義 し , 連 続 的 な ドー ム 外 面 形 状 r = (Iα (ψ)十 七(ψ))urを定 める。ただ し,こ の段階では 1次 給電ア レー を長 さ との連続波源 とみなすことにする。 さて , ドー ム形状お よび 1次 放射 系が与え られれば , 各 ビー ムの利得 の評価 を行 うことが で きる。まず ,Fig. 5(b)の ように 1 次アレーの両端の点 P お よび点 Q か らドーム内面の点 ( r ) )ψに向けて光線をトレースして, Fig 5 Two― dil■ eIIslonal model in dielec― tric dome(a)Deinitlon of dome surfaces and (b)CffCCtVe prttlary pattern range and GO rays from points P and Q ドーム内面, そ して外面の境界面で屈折 した後の光線の ー 方向 θ ) を 求める。したがって , 逆 に ド ム P ( ψ) , θ。( ψ を出る光線方向 β= O を 与えれば , 光 線 の入射する点 (r(サ β) , ψ P ( O ) ) , ( r ( t l ? )q,(ψ O ) ) が決 まることになる。 ー そ して , 1 次 アレ の最大走査角を簡易的に考慮するた め , 点 P お よび点 Q か らの放射角度 αP お よび a g に 対 して , 一 αt t a r ≦a p , α ? ≦ a m a r の ように制限を設けて いる。 この よ うに して点 P お よび点 Q か ら θ= O 方 向 に向 か う光線 の軌 跡 が わか れ ば , F i g . 6 に 示 す よ うに して ③ 方 向 に 対 す る開 口の長 さ 五′ ( O ) を 幾 何 光 学 的 に見 積 も る こ とが で き る 。さ らに , 1 次 ア レー の 長 さ う お よび ドー ム 内面座標 (T(ψ P),ψ P(O)),(r(ψ?))ψ 。(O))の 間を 各 々 Aみ 等分 し,各 点 を通 る Nr本 の光線 を トレー スす れば,幾 何光学 の電力保存則 よ り`軸 上の関口における 電力密度 口〔2も 決定で きる (Fig.6中の点線で示 した ー 光線群).等 価開 口径 五′ (O)を 用 い れば ,O方 向に ビ ムを向けた ときの 2次 元 ドー ムの 開 口能率 ηc(O)も 求 め られる。ただ し,素 子 の励振位相は開口面分布 におけ る位相が 一様分布 とな るよう選ぶ もの とす る。そ して , 評価関数 として ,1次 ア レー の長さ Lで 規格化 した能率 Fig 6 肺 o―dinensional dome modelio eval― uate effective aperture diarneter undcr tte G0 a p p r o x i na■ tion η(O)を 求め ,所 定 の角度範囲内の OJ(ブ =1,2,… ⅢM) に対す る開 口能率 切(O」)力S一様 で極 力高 くな るよう最 適化 を行 い )2次 元 ドー ム形状 を決定する. 次に ,波 動的な解析 を設計に取 り入れるために ,具 体 的な素子 の特性 を考慮 する。そのため ,ま ず )ド ー ム形 状 につい ては ,上 述 した設計で得 られた 2次 元形状 を ) z軸 の周 りに回転 させた 3次 元構造 を初期形状 とす る。 ドー ムの 3次 元形状 が与 えられれば ,ド ー ム 内面に入射 100 Element number″ =1,2.… ,9 0 5 日日]N [ ″ ヽ お 1奄 こ 三 ご ゐ Dielectic dOme -100 -50 0 50 100 p[mm] Fi3 7 Exan■ ples of t覇 ′ o― diinensional mod― Fig 8 els obtained by using the GO approxllnation as Designed dielecthc dome and elements consisting of a primary array a Function of dome height す る素 子 の 放 射 パ タ ー ンを求 め る こ とが で き る 。そ こ で ,幾 何 光学 近似 (屈折 の 法則 お よび電 力保 存則 )を 用 いて 誘 電体 の 影響 を考慮 す れ ば ,ド ー ム全 体 の外 面 曲面 上 の 電 界 分 布 を計 算 す る こ とが で き る 。この よ うに し て 得 られ た ドー ム 外 面 上 の電 界 分 布 を 2次 波 源 とみ な し,開 口面 法 を用 い て軸対称 ドー ム表面 に沿 つて 積 分 す る こ とで放 射 電 界 が 計 算 で き る こ とにな る 11).ドー ム 曲 面 が 決 まれ ば ,最 適 化 の 評 価 関数 が定 義 で き る 。ア レー 給 電 ドー ム ア ンテ ナ の 利 得 は 各 素 子 か らの ドー ム に よ る 2次 パ タ ー ンを合 成 す るこ とで計 算 で きる。 元 ドームの数 値 計 算例 先 に述 べ た設計 で は ,ド ー ム 内面形状 を固定 してい る 32 2次 ので ,こ こで は ,ま ず ドー ム 内面 の 高 さを変 えた場合 に 所 =0.7で は図には省略 したが 68°までが幾何光学的 な解 が得 られて いる。これによ り,後 述す る設計例では ドー ム初期形状 として用い る 2次 元 モデルが容易 に決 まる解の中で ,最 も角度範囲の広い 70°に対 して設 計 し てい くことにする。 33 3次 元 ドームの設計例 ル チ ビー ム の 角 度 範 囲 0°∼ 周 波数 /=20 GHz,マ 70°,ド ー ム 開 口径 D=1501111m=10人 (人 は 自由空 間 波 長 )と し ,誘 電 体 と して ポ リエ チ レ ン (比誘 電 率 6ダ=2.25)を 想 定 して設 計 す る.ま ず ,概 略設 計 にお い て , 1次 ア レー 長 L=481111n, 1次 ア レー の 最 大走 査 =60° を与 えて最 適化 を行 う と ,a=48 mm, 角 αtt a″ あ=52 mmと 次 に ,3次 な る。 元 ドー ム に 対 して 開 口面 法 を基 に 詳 細 設 つ い て幾何 光学 を基 に した概 略設計 を行 い ぅ聞 口面 法 を 計 を行 う .素 子 ア ンテ ナ と して 方 形 パ ッチ ア ンテ ナ を 基 に した詳細 設計 で用 い る初期 形状 につい て検 討 を加 え 用 い ,こ れ らを H面 に 9素 子 配 列 して 1次 ア レー を構 成 す る こ とにす る 。最 適化 にお い て は ,ア レー 中央 の る。計算条 件 は ,後 述 す る実験 で 用 い る誘 電体 を想定 し し,ま た ,周波数 に依 らな い 幾何 光学的 な評価 と して , ドー ム 直径 2αで規 格化 した 1次 ア レー 長 岳 =05と し,ド ー ムの高 さ 嘉 =03)0.5,07 と変化 させ た場 合 につ いて 計 算 を行 う 。Fig.7は 幾何 光 学 近似 の も とで所 定 の 角 度 範 囲 内 で 一様 に極 力高 い 能 て比誘電 率 cr=225と 率 が 得 られ る よ うに設 計 した誘 電 体 ドー ム 形 状 を示 し た もの で ,最 大 走 査 角 ③胸ar=50)60,70『 1に つ い て 設計 した結 果 で あ る。ただ し,設 計 変数 比 =10,光 線 の数 、 =10,ビ ー ム走 査 角 のサ ンプル 点数 財 =10, 1次 ア レー の 最 大走 査 角 αttar=60° で あ る 。 同 図 よ り,万 =03と ドー ムが 低 い 場 合 ,60° よ り広 い 角度 範 囲で は幾何 光 学 的 な 一様 利 得 の 解 が 得 られ て い な い 。 ドー ム を高 くして設計 すれ ば ,万 =05で は 70°まで , 素 子 ,ア レー 両端 の 点 Pお よび点 Qに お け る素 子 を考 え ,そ れ ら 3素 子 の ドー ム に よ る 2次 パ タ ー ン を合成 し て 得 られ る利 得 が 一 様 とな る よ うに ドー ム 形 状 を修 整 す る。この とき ,ド ー ム 内面 に入射 す る一 次 パ タ ー ンは 簡 単 の た め無 限 地 板 にお け るパ ッチ ア ンテ ナ の 放 射 パ タ ー ン を用 いてい る 。Fig.8は 設計 した誘電 体 ドー ム の 断 面 形 状 お よび 1次 給 電 ア レー の 各 素 子 位 置 を示 して い る。 ビー ム走査 角 のサ ンプル 点数 は M=13で あ る. なお ,各 素 子 の励 振位 相 は ,利 得 最大 の 条件 よ り素子 の ドー ム に よる 2次 放 射 電界 の共役 値 に設定 して い る。 34 実 験 提 案 す る誘 電 体 ドー ム の 放 射 特 性 を実験 に よ り評 価 す るた め ,Fig.8に 示 した形状 をポ リエ チ レンブロ ック =│° M∽ s試 封 d 革 妻ICaCulaに External vic覇 ′of fabricated diclectric dome 一 国ユ 月 ヽ〇 Fi3 9 10 Calculatcd MPasured 臼一]F馬0 [ ‐ 40 Fig -10 ll 0 40 Angle rdeg] Measured and calculated radiation dome antenna patterns of the dielectric― /=20 GHz O=0。 -20 -80 -40 0 40 80 Angle[deg] 10 Compattson bet、 veen measured ele― ■lent pattern and calculated one in dle dielectric― 層 電 ︺月 ミ〇 Fig do■le を 3次 元切 削器 (Roland CAMM-3 PNC-3000)に よ り切 削 す る こ とで 試作 した 。Fig,9は 誘 電 体 ドー ム の外 観 を示 した もの で あ る 。 また ,1次 給 電 ア レー の 素 子 に -80 ‐ 40 は 20 GHz帯 の背 面給 電方 式 の 方形 パ ッチ ア ンテ ナ を用 い ,H面 上 に 9素 子配 列 して い る 。 Fig.10は ,周 波数 20 GHz,ア レー 中心 の 1素 子 のみ を励 振 した と きの遠 方 放 射 パ タ ー ンの 測 定 値 と計算 値 との比較 を示 した もので ,リ ップル の正 確 な位 置 は若干 異 な る ものの ,両 者 は比較 的 一 致 して い る。 また ,Fig, 11は ビー ム の 方 向 を ③ =0)20)40,60,70[° 1と して得 0 地 Fi3 12 40 80 le[de8] Measured and calculated radiation pat― tems of tle prilnary array、vithout thc diclectric― dome い な い こ とが 主 た る要 因 と考 え られ る 。 しか しな が ら られ た結 果 を示 してお り,比 較 の ため ,開 口面法 を用 い て 計 算 した結 果 も示 して い る 。ア レー の 合 成 パ タ ー ン 測定値 と計 算値 は全体 的 には比較 的 一 致 してお り, 広 角 に つい て は ,簡 単 の た め ,素 子 間 の 相 互 結合 を無視 し, 1素 子 の み を給 電 した と き の放 射 パ タ ー ンの 振 幅お よ で きる 。 び位相 を全 素 子測定 した後 ,利 得 が 最大 にな るよ うな励 方 向 にお いて 良好 な特 性 が得 られ , 本 法 の 妥 当性 が確 認 さ らに , 誘 電体 ドー ム の効 果 を実験 的 に調 べ るた め , 誘 電 体 ドー ム を つ け な い 状 態 で も測 定 を行 つて お り, 振位相 を与 え るこ とか ら求 めて い る 。 同図 にお い て ,特 に ⑤ 三 0°の ビー ム に見 られ る利得 の差 異 は ,計 算で は 誘 電体 ドー ム に よ る反 射 波 の 影 響 を無視 して い るた め , F i g 。1 2 に 測 定 値 と計 算 値 との比較 を示 して い る 。広 角 に ビー ム を向 けた ときの利 得 低 下 は F i g . 1 1 に 比 べ て 非 誘 電 体 ドー ム と地板 との 多 重反 射 の 影 響 が 考 慮 で きて る こ とがで きた 。 常 に大 き くな って お り, 誘 電体 ドー ム の有効 性 を検 証 す 4 . ま とめ 本研 究に関わ る論文 ・研 究報告 広 角 まで 一 様 で 高 い 利 得 を も つ マ ル チ ビー ム 開 口面 ア ンテナ 実 現 の た め に ,軸 対称 誘 電体 レ ンズ ,な らび に 誘 電 体 ドー ム の 最 適 化 設 計 法 を提 案 した 。本 法 に よ り 設計 した誘 電体 レンズ ア ンテナ は ,30° まで の 良好 な マ ル チ ビー ム 特性 が 得 られ ,ま た ,誘 電体 ドー ムア ンテナ につ いて は ,誘 電体 レンズ に比 べ る と利 得 低 下 が 見 られ るものの ,70° まで の広 角度 範 囲 にわ た りほ ぼ 一様 な利 得 が 実 現 で き るこ とを数値解 析 お よび Ka帯 で の実験 に よつて確 認 し,本 法 の 妥 当性 を検 証 して い る. 参 考 文 1)A W Rudge,K Miine.A D 01ver,ユ Knight,T722カ αれか nus, ιcrθ r αれ冴′ で几sAれ ″角れαs,pp 261-323, Artech House,London.1988 3) ヽl T Loand S ヽ V Lee,ArPrιれrlαんαれ冴力οθο,ソ ο7 1工A几― ′ ιれrPa r722θ ィ メ, pp 16-1-16-59, Van Nostrand Reinhold‐ dielectric bifocal lens for multibeam an― tenna applicationsf' rEEE rrarlMcrゎ rtt ω 2ム″ア タれ″αs aれ冴 PF?″αgar'θ れ,V01 36,no 5,May 1988 5 ) 但 馬 陽 介 , 山 田 吉 英 , “広 角 ビー ム走 査 用 曲面修 整 誘 電 体 レンズ ア ンテ ナ の設 計, " 信学 論 ( A ) , v o l J 8 8 A , n o 2 , pp 286-296,2005 6)H SteySCal,A Hessel,and」 Shmoys,“ On the gain― scan tradcoffs and tlle 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J 6 4 - B , No5,PP 465-466,May 1981 8 ) 前 田 忠彦 ‐沢谷 邦 男, 安達 二 郎 , 虫 明 康 人, “素 子 間相 互 結 合 を含 め た導 体 球 円弧 状 配列 ドー ムア ンテ ナ の走 査 特 1生,'イ 言学 論,vol J70-B,No3,pp 366-373,Mar 1987 9)R S Hall and S J Vetterlein,“ Review of radlo frequency bealtllforming techlliques for scanlled and multiple beam 'FEE P″ antennasず cタ タ冴れgs,vol 137,Pt H,■ o 5,Oct 1990 10)R A Valcntino,C Rotllenberg and J J Stangcl,“Dc― sigll and fabrication of homogeneous dielccttdc lenses for dome antennasf'五 Ett AP妙 ″初 Dを 夕Sr,pp 580″βθs′ 583,1980 s, `.Con■ ごど Puteraided radome analysisf' rご rraれsacr,θ ″s οれAr2r夕 れれαざαれ冴P中 ″αgαr,θ れ, V01 AP-18, pp 7-15,1970 band single-layer frequency selective surface designed by _reinen■ent combinaton of genetic algOritllIIl alld geometり technique,''rご EE rrar2sαcrjθ r3s θ r2 A几 ′ 夕れ/2α s aれ″P留 ″αgα― 子 ど θ/2,V01 52,no_11,PP 2925-2931,Nov 2004 河原 弘 幸 ,出 日 博 之 ,辻 幹 男 ,繁 沢 宏 ,“曲面修 整 に よ り位 相 誤 差 を最 小化 した マル チ ビー ム誘 電体 レンズ ア ン 河原 弘 幸 ,出 日 博 之 ,辻 幹 男 ,繁 沢 宏 ,“広角 ビー ム走 '電 査 を実 現 す る誘 電 体 軸 対 称 ドー ムの 設 計ず 気 学 会 電磁 界 理 論研 究会 資料 ,EMT-05-11,pp 59-64,Jan 2005 河原 弘 幸 ,出 日 博 之 ″辻 幹 男 ,繁 沢 宏 ,“広 角 ビー ム走 査 のた めの誘 電体 ドー ムの 簡 易 設 計,"2005年 電 子情 報 通 信 学会 総合 大会 ,B l 176,M‐ 2005 出 日 博 之 ,河 原 弘 幸 ,辻 幹 男 ,繁 沢 宏 ,“マ ル チ ビー ム特性 を考慮 した 誘 電 体 レンズ ア ンテ ナ の 幾何 光 学 的最 Ne、v York,1993 11)D T Pa点 Shigesawa, `Mulは 一 M Ohira,H Deguchi,M TsuJl,H・ 2004 London4 1986 4)A L Peebles,`ム 子 情報 通 信 学 会 技研 報 告 , M W 2 0 0 4 - 2 1 , p p 2 9 3 4 , M a y 2004 2004電 気 関係 学会 関西支部 連 合 大会 ,G8-38,Nov テ ナ ,Ⅲ 献 あθοた ザ α″夕″れα ″夕 sをれ,pp 293-315,Peter Pereg五 2)C J Sletten,Rヴ 浦 田 洋嗣 , 大 平 昌敬 , 出 口 博 之 , 辻 幹 男 , 繁 沢 宏 , “だ 円 ビー ム扇 形 ホ ー ン にお け る偵」 面 テ ー パ 形 状 の最適 化 f ' 電 適 化 設 計 f'同志社 大 学理 工 学研 究所 報 告 ,vo1 46,no 2, pp_56-62,July 2005 木 村 哲 雄 ,出 口 博 之 ,辻 幹 男 ,繁 沢 宏 ,“ 2周 波 数 共 用 ミ リ波 多 モ ー ドホ ー ンア ンテ ナ の 近 傍 界 演1定に よ る検 証 f'2005年 電 気 関係 学会 関西支 部 連合 大会 ,G832‐ Nov 2005 M Ohira,H Deguchi,M Tsttiand H Shigesawa,“ Novel 、 vaveguide fllters vitll 、 multiple attenuation poles using dual― bellavior resonallce of frequcncy― selective surfaccs," rEEど 酔arPsacrfο ,sθれ虹iCttο w aソιT/7夕 θ/11α れ冴珍t‐ 力几,?″ 夕S, vo1 53,no ll,pp 3320-3326,Nov 2005 河原 弘 幸 , 出 日 博 之 , 辻 幹 男 , 繁 沢 宏 , “広 角 マル チ ビー ム 特 性 を 考 慮 した リエ ア ア レー 給 電 軸 対 称 誘 電 体 ドー ム の 設 計 法 , " 電子 情 報 通 信 学 会 論 文 誌 ( C ) , v 0 1 J 8 8 - C , no 12,PP 1074-1081,Dec 2005 渡 辺 浩 章 ,出 口 博 之 ,辻 幹 男 ,“円形 カ バ レ ッジの た め '2006年 の 多段 チ ョー ク多 モ ー ドホ ー ンの 設 計 す 電 子情 報 通 信 学会総 合 大会 ,B155,Mar 2006 H Deguch and M Ts可 1, “ Radiatlo■,pattem syndlesis based on quadratic prograr― ing for multimode circular hornsギ P″ cι夕冴れgSゲ Pttg″ SS'″ Dιcr″′ ″αgれ夕rたsRタ sι ακ力Sノr22Pθ S'″ れ,Aug 2006 出 日 博 之 ,渡 辺 浩 章 ,辻 幹 男 ,“2段 同軸 キ ヤ ビテ ィを 装 荷 した小型 多モ ー ドホ ー ン,"2006年 電 子情報 通 信 学 会 ソサ イ エ テ ィ大会 , B 1 5 3 , S e p 2 0 0 6 大森 康 平 ,出 口 博 之 ,辻 幹 男 ,“同軸 キ ヤ ビテ ィ装 荷 多 モ ー ドホ ー ンア ンテ ナ の最適 化 ギ 2006電 気 関係 学会 関 西 支部 連合 大 会 ,G822,Nov 2006(発 表 予定 )
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