ノルウェーの政策金利引き下げについて

ご参考資料
2016年3月18日
ノルウェーの政策金利引き下げについて
ポイント① 政策金利を0.5%へ引き下げ
3月17日、ノルウェー中央銀行は政策金利である預金金
利を0.25%引き下げ、過去最低の0.5%としました。利下
げは2015年9月以来、3会合ぶりとなります。
同中銀は、前回2015年12月会合で、「景気がほぼ予
想通りに推移すれば、2016年上半期に政策金利を引き
下げる可能性がある」と追加利下げを示唆していました。ま
た、同中銀のオルセン総裁は、「次回2016年3月の金融
政策決定会合での利下げ確率は50%以上」と述べており、
市場参加者は概ね今回の利下げを予想していました。
ポイント② 予想以上に弱い経済成長が背景
今回の利下げ決定の背景には、原油価格の下落などを
受けた、ノルウェー経済の予想以上の弱含みがあります。同
中銀は、「ノルウェー経済の推移は予想よりも弱く、失業率
には上昇圧力がかかっている」と述べています。また、「2016
年の賃金上昇率は昨年を下回る見通し」としています。
一方、インフレ率については、「クローネの下落が消費者
物価インフレ率を押し上げた」と指摘しています。2月の消
費者物価指数は前年同月比+3.1%と、同中銀の目標イ
ンフレ率(2.5%)を上回りました。ただ、「インフレ期待は十
分抑制されており、クローネ下落の影響が緩和するにつれて、
インフレ率は低下する」との見方を示しました。
ポイント③ 年内のさらなる利下げを示唆
同中銀は、政策金利は2016年末に0.25%近辺へ低
下するとの見通しも示し、年内の追加利下げを示唆しまし
た。また、「金利の低下は金融システムの脆弱性を増す」と
慎重なスタンスを示しつつも、「ノルウェー経済が新たなショッ
クにさらされれば、政策金利がマイナスとなる可能性を排除
しない」とし、マイナス金利導入の可能性にも言及しました。
足元、原油価格底入れの兆しもあり、同日のニューヨーク
外国為替市場では、ノルウェー・クローネは対円で前日比
0.5%程度、対米ドルで同1.6%程度のクローネ高となりま
した。
図1:政策金利の推移
(%)
2.5
期間:2010年12月31日~2016年3月17日、日次
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
10/12
11/12
12/12
13/12
14/12
15/12
(年/月)
図2:ノルウェー・クローネの推移
期間:2010年12月31日~2016年3月17日、日次
(円/ノルウェー・クローネ)
(ノルウェー・クローネ/米ドル)
20
5
18
6
16
7
クローネ高
14
12
10
10/12
対円(左軸)
対米ドル(右軸、逆目盛)
11/12
12/12
8
9
クローネ安
13/12
14/12
10
15/12
(年/月)
図3:北海ブレント原油先物価格の推移
(米ドル/バレル) 期間:2013年12月31日~2016年3月17日、日次
120
100
80
60
40
20
13/12
14/6
14/12
15/6
15/12
(年/月)
(出所)Bloombergデータより野村アセットマネジメント作成
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