長井工業高校 創立 53 周年記念講演 ~グローバル化する社会で活躍するために必要なこと~ 山形大学大学院 理工学研究科 綾部 誠 准教授 平成 27 年 9 月 29 日(火)、山形県立長井工業高等学校 創立 53 周年 記念式典に続いて記念講演が行われました。講師は、山形大学大学院 理工 学研究科 准教授 綾部 誠先生です。 綾部先生は、かつて就職した三菱自動車工業(株)から技能五輪に出場 するなど、トップレベルの機械加工技術を習得。そして 20 歳で海外に渡ら れました。行先は南米のボリビア。そこで道路公団の機械部門の教員を勤 められました。その後「世の中の矛盾をどうやったら解決できるだろうか」 と問題意識をもたれ、大学から大学院まで学ばれてその後に日本福祉大学 の教員となられました。山形大学への赴任は7年前になられるそうです。 南米に行ってから今年で 21 年目、毎年のように現地に行き、長いつきあ いになっているそうです。専門分野は、かつての機械切削から現在は技術 移転についてです。どうしたら効率よく支援できるかを考えられています。 綾部先生が在籍する山形大学工学部は、全員に渡された山形大学工学部新 聞にあるように、有機ELなどの新技術開発に力を入れており、世界一の 研究拠点になっております。 1 講演をとおして、綾部先生は 21 年間にわたり日本とボリビアで、教育活 動と人材育成、研究と産業開発に深く携われてきたことがわかりました。こ れまであまり知らずにいた南米ボリビアでしたが、世界のリチウム資源埋蔵 量の半分あるウユニ塩湖をはじめとして、多くの貴重な写真により現地の様 子を知ることができました。難しい内容には、高校生にもわかりやすく咀嚼 し話していただきました。 国家、政治、歴史、社会、文化、自然、経済、技術と多岐にわたるテーマ を横断しながら、今私たちが置かれているグローバルな状況を理解できまし た。さらに、これからスタートする山形大学と、南米3か国との新しい国際 人材育成プログラムが紹介されました。これから日本人は、そして我々はど うしていけばいいのか? 日本と南米ボリビアによる、2国間相互の人材育 成の活動から窺うことができました。 「夢と希望を持って前向きに、諦めずに努力を続ければ報われる」など、 綾部先生の豊富な体験に裏打ちされたメッセージが、生徒に送られました。 グローバル化の波が次々と押し寄せてくる現在、これからの自分の生き方を 考え、進路を実現していく上で、大きな指針となる講演をいただきました。 保護者や学校関係者の皆さまにも聴講いただき、広く関心を呼んだ創立 53 周年記念講演を行うことができました。 綾部先生には心より御礼申し上げます。 2
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