日本語 - EBC

製品の承認
製品の承認
年次現状報告:進展
 EUですでに承認された製品(特に動物用生物学的製剤)でも、厳しい検査と試験
を受けてからでないと日本では承認されない。
 明白な科学的根拠のない付加的な動物試験要件は、動物福祉面の重大な懸念
を伴っている。
 動物用医薬品のジェネリック申請の場合、海外で実施された生物学的同等性試
験は、登録申請書類に記載することを農水省から認められない。
製品の承認
年次現状報告:進展
 申請者はまだ、製品の安全性と有効性にほとんど関連のない質問に回答する必
要がある。
 3つの異なる規制当局(農水省、食品安全委員会、厚生労働省)が関与しており、
また、承認申請の一部はグローバルに整合化されていないため、食用動物用の動
物用医薬品の承認申請はきわめて長い時間がかかる可能性がある。
製品の承認
提案
 日本政府は、製品承認を迅速化し、製品承認申請制度の相互承認を含め国内規
制を国際慣行と十分に整合化するため、利用できるあらゆる措置を用いるべきで
ある。VICHガイドラインが時代遅れの日本のガイドラインに全面的に取って代わ
るべきである。
 動物福祉を考慮して、付加的な動物試験要件は、同様の試験結果が他の国です
でに入手可能な場合には、最小限にとどめるべきである。
 農水省、厚労省、食品安全委員会による食用動物製品の審査は、食用動物用の
動物用医薬品の全体的審査時間を短縮するため、平行して実施されるべきであ
る。
シードロットシステムおよび
ワクチンの国家検定
シードロットシステムおよび
ワクチンの国家検定
年次現状報告:限られた進展
 シードロットシステムは、樹立されたマスターシードウイルス/バクテリアから作り
出されるウイルス/バクテリアのワーキングシードを用いてワクチン製造を可能に
する。
 シードロットシステムを導入する農水省の構想のおかげで、一部の動物用ワクチ
ンは出荷前の国家検定をもはや必要としない。
 しかし、一部の欧州製ワクチンは、国際的に認められたシードロットシステムには
存在しない製造工程試験等、独自の付加的な試験要件のため、こうした便益を享
受できない。
シードロットシステムおよび
ワクチンの国家検定
年次現状報告:限られた進展
 日本はワクチン小分け製品についての不活化試験を、輸入された不活化ワクチン
についてのみ義務付け、国内で製造された同様のワクチンには義務付けておらず、
そのため通商上の非関税障壁を生み出している。
 イヌとネコに関するワクチンの安全性は対象動物で試験されるにもかかわらず、
実験動物を用いた異常毒性試験が義務付けられているが、これは動物福祉面に
影響するものである。
シードロットシステムおよび
ワクチンの国家検定
提案
 シードロットシステムに含めるべき適用資格要件は、国際的に認められた要件に
沿ったものにすべきであり、日本独自の新たな要件を追加すべきではない。
 不活化ワクチンに関する、小分け製品を用いた不活化試験要件は廃止すべきで
ある。
 イヌとネコに関するワクチンの異常毒性試験要件を廃止すべきである。
 組み換えワクチン、原虫病ワクチン、魚病ワクチンも、シードロットシステムに含め
る資格を与えられるべきである。
農水省/動物医薬品検査所
(NVAL)が提案した
アクション・アイテム
農水省・動物医薬品検査所(NVAL)が
提案したアクション・アイテム
年次現状報告:進展
 2012年12月3日、農水省と動物医薬品検査所(NVAL)は、日本動物用医薬品協会
技術検討委員会に、上市承認手続の改善措置に的を絞った10項目の改革アクショ
ン・アイテムリストを提出した。
 10項目のアクション・アイテムのうち5項目は、2014年8月までに実現されていた。
提案
 EBCの見解では、このリストは必要とされる改革分野のすべてを包括的にカバーして
はいないとはいえ、EBCはこの取り組みを支持するとともに、引き続き付加的な改革
機会を特定するよう規制当局に要望する。さらに、ほかの主要国における同様の政
策との整合化を確保するため、詳細な改革を実施する前に業界と緊密に協議する
よう農水省とNVALに要望する。