平成23年4月27日(水) 於:動物医薬品検査所 動物用一般医薬品調査会 農林水産省 研修室 議事要旨 動物用一般薬調査会 1.日時及び場所 平成23年4月27日 14:00~ 農林水産省動物医薬品検査所 2.○出席委員(14名) 安藤 哲 大野 耕一 柿市 徳英 河上 栄一 小暮 一雄 児玉 幸夫 土屋 亮 冨田 隆史 野上 貞雄 袴塚 高志 藤井 洋子 武藤 敦彦 吉浦 信幸 渡邊 忠男 ○ 欠席委員(1名) 下田 実 研修室 五十音順(敬称略) 3.農林水産省出席者 峯戸松 勝秀 (消費・安全局畜水産安全管理課 薬事審査管理班 許可管理係長) 濱本 修一 (動物医薬品検査所 検査第二部長) 小池 好子 (動物医薬品検査所 検査第二部総括上席研究官) 小池 良治 (動物医薬品検査所 検査第二部主任研究官) 角田 隆則 (動物医薬品検査所 企画連絡室長) 江口 郁 (動物医薬品検査所 企画連絡室審査調整課長) 原田 麻希子 (動物医薬品検査所 企画連絡室審査調整課一般薬係) 4.審議事項 (1)次に掲げる動物用医薬品の承認の可否、再審査期間の指定及び毒劇薬の指定について [継続審議] 【新用量動物用医薬品】 申請品目:注射用モキシデックSR-12、注射用モキシデックSR-12FDAH 申請者名:共立製薬株式会社、ファイザー株式会社 審議結果:本剤については、以下の事項に関する資料を整備することとし、継続審議とする。 (1) 提出されている臨床試験成績及び指摘事項4の回答からは、本剤の臨床現場における有効性 は明確ではないと判断されることから、国内臨床試験における組み入れ症例について追跡調査 及び検査を行い、その結果から本剤の有効性及び立証することを検討すること。追跡調査及び 検査によって明示的に有効性が示すことができない場合には、検査時期、検査方法など提出さ れている臨床試験における不備を適切に改めた臨床試験を再度行い、その結果を提出するこ と。なお、追跡調査の際は被験症例の転帰等を同時に調査することにより本剤の安全性につい ても検証することが望ましい。 (2) 前回の指摘事項1である本申請製剤の我が国における必要性について回答が不十分である ため、以下の点を明確にした上で根拠資料等を示して再度回答すること。 ・ 沖縄以外の地域において既承認製剤による6ヵ月の予防では不十分であるとの具体的知 見が存在するのか。またその知見が申請製剤による1年にわたる予防の必要性を立証する ものであるのか。 ・ 回答で述べられているチカイエカによるミクロフィラリアの感染リスクについて、その 伝搬能力及び生息実態等からチカイエカは臨床現場におけるミクロフィラリアの感染につ いて具体的にどの程度のリスク寄与度があるのか (人工感染のデータ等もあればそれらも 用いて説明すること)。またそのリスク寄与度は臨床現場において問題となる程度であり、 本剤の有用性を支持するものであるのか。 ・ 長期間にわたる投薬について飼い主のコンプライアンス遵守が難しいと記載されている が、実例資料等を用いて具体的に説明すること。 (3) 指摘 2 及び 3 の回答に関連して、本剤は1年間の予防を目的として製剤設計がなされており、 申請者の説明から血中濃度は検出限界以下ではあっても予防期間にわたって有効な血中濃度 を維持し続けているとするのであれば、本剤の予防期間後に新たに本剤または同種同効薬を投 与した場合、血中に残存する本剤有効成分との重複投与となる恐れが考えられることによる安 全性について、血中濃度推移など資料等を明示の上で説明すること。 (4) 血中のモキシデクチン濃度については、蛍光光度計検出による HPLC によって測定している が、さらに感度の良い検出法を用いることにより、既提出資料中で散見される検出限界値未満 のデータについて定量することができなかったのか説明すること。 (5) 本薬の最低有効血中濃度について、国内外の知見等がないか再度調査を行うこと。 審議事項 (1) 次に掲げる動物用医薬品の承認の可否、再審査期間の指定及び毒劇薬の指定について [新規審議] 【新投与経路動物用医薬品】 申請品目:オンシオール錠5mg、同10mg、同20mg、同40mg及び猫用オンシオール錠6mg 申請者名:ノバルティスアニマルヘルス株式会社 審議結果:本剤については、以下の事項に関する資料を整備することとし、継続審議とする。 (1) 海外臨床試験における有害事象については、概要にまとめること。また、本剤における 粘膜障害について資料等があればそれらを用いて説明すること。 (2) 概要-10-9 ページにおいて、血清トロンボキサン B2 活性及び血漿プロスタグランジン E2 活性について、投与直前値を 100%とした試験用量における阻害率で示されている。このよ うな阻害率では、検出可能なレベルで変化を据えているかどうか判断できないと考えられ るので、実際の濃度と吸光度を示すこと。 (3) 本剤の妊娠動物に対する影響について、胎子への影響や乳汁中への移行も含めて資料等 があればそれらを用いて説明し、必要に応じて使用上の注意を再検討すること。 (4) 概要-2-5ページからの「4)核磁気共鳴スペクトル」におけるNMRの結果の中で、チャー トを含め基準物質及び多重度について明らかにし、修正すること。
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