横 浜 市 記 者 発 表 資 料 解禁 取 扱 注 意 平成27年10月27日 閣議後会見冒頭発言後 平成 27 年 10 月 26 日 教 育 委 員 会 事 務 局 人権教育・児童生徒課 平成 26 年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査* 「いじめ」の状況調査結果 (小中学校) *昭和 57 年から文部科学省が開始した児童生徒の問題行動等について全国の状況を把握する調査 ◎平成 26 年度の横浜市立小中学校の「いじめ」の状況の結果です。 ●いじめの状況 2,447 件 [対前年度比 786 件減(▲24.3%)] 小中学校ともに認知件数が減少 小学校 [対前年度 498 件減(▲21.9%)](25 年度 2,279 件→26 年度 1,781 件) 中学校 [対前年度 288 件減(▲30.2%)](25 年度 954 件→26 年度 666 件) 年度内改善率が向上 [対前年度 3.2 ポイント増](25 年度 96.6%→26 年度 99.8%) 小学校 [対前年度 2.7 ポイント増](25 年度 97.1%→26 年度 99.8%) 中学校 [対前年度 4.2 ポイント増](25 年度 95.6%→26 年度 99.8%) ○いじめの認知件数については、平成 26 年度から「学校いじめ防止基本方針」が策定され、 校長をはじめ複数の教員で構成される「学校いじめ防止対策委員会」において、いじめと疑 われる事案の事実確認を行い、いじめの定義に基づき認知していることから、減少したと考 えられます。 ○認知した「いじめ」については、「学校いじめ防止対策委員会」での定期的な状況確認や、 児童支援・生徒指導専任を中心に組織的に対応したことで、改善率が 99.8%と上昇しました。 ○子どもたちが主体的にいじめについて話し合う「横浜子ども会議」の実施や 12 月の「いじ め防止啓発月間」における関係機関との連携による啓発活動などを通して、子ども・保護者 や教職員、地域の意識が高まり、未然防止につながったと考えられます。 ○依然として、学校が把握できないいじめや大人が気づきにくいネット上のいじめなどがある ことから、学校は、保護者や地域、関係機関と連携し、子どもの状況把握に一層取り組む必 要があります。 お問合せ先 教育委員会事務局人権教育・児童生徒課長 山川 伸二 Tel 045-671-3706 資 料 横浜市のいじめの認知状況【概要】 (1) いじめの認知件数 小学校 中学校 計 H22 1,199 901 2,100 H23 1,324 837 2,161 H24 2,421 1,024 3,445 H25 2,279 954 3,233 H26 1,781 666 2,447 (2) いじめの認知学校数、1 校あたりの認知件数、1000 人あたりの認知件数 小学校 中学校 計 1 校あたり件数 1000 人あたり件数 1 校あたり件数 1000 人あたり件数 1 校あたり件数 1000 人あたり件数 (3) いじめの年度内改善率 小学校 H22 認知件数 1,199 解消 627 一定解消 468 改善率 97.3% H22 3.5 6.2 6.2 11.7 4.3 7.8 H23 3.8 7.0 5.7 10.5 4.4 8.0 H24 7.0 12.9 6.9 12.7 7.0 12.9 H25 6.6 12.3 6.4 11.7 6.6 12.1 H26 5.2 9.7 4.5 8.2 5.0 9.2 H23 1,324 732 510 93.8% H24 2,421 1,623 658 94.2% H25 2,279 1,285 927 97.1% H26 1,781 1,251 527 99.8% 中学校 認知件数 解消 一定解消 改善率 H22 901 459 361 91.0% H23 837 441 319 90.8% H24 1,024 678 286 94.1% H25 954 510 402 95.6% H26 666 434 231 99.8% 合計 認知件数 解消 一定解消 改善率 H22 2,100 1,086 829 91.2% H23 2,161 1,173 829 92.6% H24 3,445 2,301 944 94.2% H25 3,233 1,795 1,329 96.6% H26 2,447 1,685 758 99.8% ※改善率は、いじめ認知件数のう ち、年度内に「解消しているもの」 と「一定の改善が図られたが継続 支援中」を合わせた件数が占める 割合 (4) いじめの態様 態様の項目 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる 仲間はずれ、集団による無視 軽くぶつかる、遊ぶふりをして叩く、蹴る ひどくぶつかる、叩く、蹴る 金品をたかられる 金品を隠す、盗む、壊す、捨てる 嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされる、させられる パソコンや携帯電話などの誹謗中傷等 その他 件数合計 [複数回答] H25 件数 構成比 2,453 50.0% 703 14.3% 762 15.5% 188 3.8% 42 0.9% 230 4.7% 253 5.2% 166 3.4% 110 2.2% 4,907 - H26 件数 構成比 1,671 49.7% 465 13.8% 533 15.8% 173 5.1% 34 1.0% 164 4.9% 164 4.9% 78 2.3% 83 2.5% 3,365 - 増減 構成比 ▲0.3% ▲0.5% 0.3% 1.3% 0.1% 0.2% ▲0.3% ▲1.1% 0.3% - 態様別の構成比では、 「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」や「軽くぶつかる、遊ぶ ふりをして叩く、蹴る」 、 「仲間はずれ、集団による無視」など、大人が気が付きにくい悪口や嫌がらせが、 「いじ め」全体の 79.3%を占めています。 また、 「ネット上のいじめ」といわれる「パソコンや携帯電話などの誹謗中傷等」については、件数及び構成比 は少ないですが、スマートフォンの急速な普及により、無料通話アプリ等を利用した新たな事案が増えていると考 えられます。限定された範囲で発生するために、事実が周りから把握されにくい状況があります。 引き続き、フィルタリングの普及や情報モラル教育、家庭や子どもたちが主体的に取り組むルールづくり、保護 者の啓発等の取組を推進する必要があります。 ※ 《 参考『 「ケータイ・ネット」から子どもを守る提言』http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/sidou1/jidoseito/pdf/keitainet-teigen.pdf 》 ※ 《 参考『~子供の「心」を育んでこそ~ 安心・安全なスマホ・ケータイ! 「保護者向けリーフレット」 』 http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/201403/images/phpx4Yu6K.pdf 》 1 (5) いじめの発見のきっかけ 内訳 学校の教職員等が発見 学級担任が発見 学級担任以外の教職員が発見 養護教諭が発見 スクールカウンセラー等の外部の相談員が発見 アンケート調査など学校の取組により発見 内訳 学校の教職員以外からの情報により発見 本人からの訴え 当該児童生徒(本人)の保護者からの訴え 児童生徒(本人を除く)からの情報 保護者(本人の保護者を除く)からの情報 地域の住民からの情報 学校以外の関係機関(相談機関を含む)からの情報 その他(匿名による投書など) 計 H25 件数 構成比 1,596 49.4% 1,142 35.3% 132 4.1% 23 0.7% 2 0.1% 297 9.2% 1,637 50.6% 791 24.4% 608 18.8% 126 3.9% 90 2.8% 9 0.3% 9 0.3% 4 0.1% 3,233 100.0% H26 件数 構成比 798 32.6% 562 23.0% 97 4.0% 19 0.8% 3 0.1% 117 4.8% 1,649 67.4% 563 23.0% 787 32.2% 140 5.7% 143 5.8% 7 0.2% 6 0.2% 3 0.1% 2,447 100.0% 構成比増減 ▲16.8 ㌽ ▲12.3 ㌽ ▲0.1 ㌽ 0.1 ㌽ 0㌽ ▲4.4 ㌽ 16.8 ㌽ ▲1.4 ㌽ 13.4 ㌽ 1.8 ㌽ 3.0 ㌽ ▲0.1 ㌽ ▲0.1 ㌽ 0㌽ 「学校の教職員等が発見」の件数については、平成 26 年度から「学校いじめ防止基本方針」が策定され、校長をは じめ複数の教員で構成される「学校いじめ防止対策委員会」において、いじめと疑われる事案について事実確認を行 い、定義にもとづき、いじめを認知していることから減少したと考えられます。 「学校の教職員以外からの情報により発見」の件数については、 「当該児童生徒の保護者からの訴え」など増えてい ます。学校と保護者の連携が深まり、相談しやすくなったこともありますが、一方で複雑化・潜在化により、いじめ が見えにくく、学校での実態把握がしにくい状況も伺えます。 ■ 「いじめ」の調査基準 平成 25 年度から「いじめ防止対策推進法」において定められているいじめの定義に照らし、調査を実施しています。 いじめの定義(文部科学省より) 本調査において、個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめら れた児童・生徒の立場に立って行うものとします。 「いじめ」とは、 「児童・生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童・生徒と一定の 人的関係のある他の児童・生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるも のも含む。 )であって、当該行為の対象となった児童・生徒が心身の苦痛を感じているもの。 」とします。なお、起 こった場所は学校の内外を問いません。 「いじめ」の中には、犯罪行為として取り扱われるべきと認められ、早期に警察に相談することが重要なものや、 児童・生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるような、直ちに警察に通報することが必要なものが含まれ ます。これらについては、教育的な配慮や被害者の意向への配慮のうえで、早期に警察に相談・通報の上、警察と 連携した対応を取ることが必要です。 (注1) 「いじめ防止対策推進法」が施行されたことを踏まえ、いじめの定義は同法に合わせています。 「いじめら れた児童・生徒の立場に立って」判断を行うことなど、同法の趣旨を十分踏まえ、 「いじめ」に当たるか否か の判断を行い、同調査の記入を行ってください。いじめには、多様な様態があることに鑑み、いじめに該当 するか否かを判断するに当たり、 「心身の苦痛を感じているもの」との定義が限定して解釈することのないよ うにしてください。例えばいじめられていても、本人がそれを否定する場合が多々あることを踏まえ、当該 児童・生徒の表情や様子をきめ細かく観察するなどして確認する必要があります。 (注2) 「一定の人的関係のある他の児童・生徒」とは、学校の内外を問わず、同じ学校・学級や部活動の児童・生 徒や、塾やスポーツクラブ等当該児童が関わっている仲間や集団(グループ)など、当該児童・生徒と何ら かの人的関係を指します。 (注3) 「行為」とは、 「仲間はずれ」や「集団による無視」など直接的にかかわるものではないが、心理的な圧迫 などで相手に苦痛を与えるものも含みます。 (注4) 「物理的な影響」とは、身体的な影響のほか、金品をたかられたり、隠されたり、嫌なことを無理矢理させ られたりすることなどを意味します。 (注5)けんかは除きますが、外見的にはけんかのように見えることでも、いじめられた児童・生徒の感じる被害 性に着目した見極めが必要です。 2
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