フライス盤

工作機械の使い方
フライス盤
フライス盤とはエンドミルによって試料に溝切り等のミーリ
ング加工や平面加工・ボーリング加工などをする機械です。
(汚れるので白衣を着用する。 使った後は必ず掃除する。 時折、潤滑グリスをつける。
)
○固定用万力の設置
垂直と水平方向の移動が容易で、エンドミル
との垂直が取りやすいので、固定用の万力
(Vise)をボルトとワッシャー・ナットでフ
ライス盤の作業テーブルに固定します。
○ヘッドの位置決め(あまり変えない)
ヘッドは 360 度旋回と 290 mm の昇降がで
きます。2 個のヘッドロックナットを緩め左
側のL型ヘッドハンドル(Handle:把手)を廻
し希望する高さと角度の調整を行った後に、
ヘッドロックナットをしめて固定します。エ
ンドミル先端から離れるとぶれが生じるた
め2~3 cm 程度の距離に設置します
ミーリングチャックにエンドミルとコレッ
トを同時に入れ、専用の固定レンチとスパナ
で固定します。固定レンチで数カ所の穴を均
等な力で締めて固定し、数百倍の力になるの
であまり強く締めすぎないように注意しま
す。
いったんエンドミルを回転させ、先端がぶれ
ていないかを確認する。
○ドリルチャックと平面フライス(別売)
フライス盤でドリル加工をするときにはド
リルチャックを、平面加工をするときには平
面フライスと交換します。
○エンドミルの固定
エンドミルを太さに合わせたストレートコ
レットに入れます。
交換はヘッドのカバーを外し、主軸のボルト
隙間を 2 mm 緩め、左側のへの字型レバー
(Lever:梃子)をロックした後、ボルトの頭を
鉄のハンマーで軽く叩くとミーリングチャ
ックが抜けます。ドリルチャックか平面フラ
イスを入れたら、ハンマーで軽く叩き、ボル
トを軽く締めて固定します。
○試料の設置
万力の縦と横方向へ面位置になるように試
料を合わせ、万力を締めて固定する。作業テ
ーブルの移動台についているストッパーを
弛めおおよその位置をエンドミルの先端に
合わせます。このとき、けがき針によって溝
切りの位置をマークしておくと見易くなり
ます。
○スイッチオン
安全を確認した後、電源スイッチを投入する。
異音がしたら、すぐに停止スイッチを押せる
ようにする。
○主軸の昇降
主軸の昇降にはハンドルレバーを下に回す
ことによる早送りと、丸形ハンドルによる微
細送り(一目盛り 0.025 mm)があり、ハン
ドルレバーのノブ(Nob:頭)を締め込むと丸
形ハンドルが有効に、緩めるとハンドルレバ
ーが有効になります。また左側のへの字型ロ
ックレバーを締めるとこれらが固定され、フ
ライス加工やホルダー交換に使用します。
上下ストッパーを使用すると容易に加工深
さを一定にすることができます。穴開けの開
始時と貫通時に強い力が加わるので、ゆっく
りと操作する必要があります。鉄やステンレ
スのように固い材料ではエンドミルが熱を
持ち切れが悪くなるので、時折エンドミルの
先端を出し、切削油をつけて冷却します。
○溝切り加工
丸形ハンドルによる微細送りである程度の
深さ(数 mm 程度)まで穴を開け、への字型
ロックレバーで高さを固定します。作業テー
ブルの前後か左右の移動用丸形ハンドルを
ゆっくりと廻し、前後か左右に作業台を移動
することによって溝切り加工ができます。更
に深い溝を切るときには、への字型ロックレ
バーを緩め、高さの調整をして、同様な作業
を繰り返します。