【株式会社ひたちなかテクノセンター】 マイクロナノバブルによる環境対応型半導体ウエハ洗浄装置の開発 集積回路の製造における洗浄工程において環境負荷の大きい酸やアルカリ、有機溶剤などの薬液の使用量を抑えたマイクロナノバブ ルによる新洗浄技術を利用した半導体ウエハ洗浄装置の開発 プロジェクトの概要 [従 来 技 術] 大型の容器を使用したウエハの洗浄が主体であり、環境負荷の大き い薬液を大量に使用するため大規模な廃液処理設備が必要である。 [新 技 術] 枚様式洗浄法を利用するとともにマイクロナノバブルによる新洗浄技術 を導入するため、環境負荷が小さく廃液処理設備も小規模で済む。 [今年度の研究達成状況] • 半導体仕様の金属汚染のないオゾンマイロバブル装置を搭載した試作洗浄装置で半導体回路形成工程の実ウエハ上のエッチング生成 物、インプラ変質有機膜を含んだ有機膜の除去が確認された。 • 高濃度オゾン水生成方法と高温用バブル発生ノズルの開発により、オゾンマイクロバブルの有機膜剥離能力向上の効果が確認された。 • 簡易実験機による弱アルカリ系溶液中での空気バブルによりウエハ上でのトランジスタなどの素子形成工程に使用される有機膜の除去が 確認された。 • 電子スピン共鳴法を利用してオゾンマイクロナノバブルによる有機膜の除去メカニズムを検討した結果、マイクロバブルが存在することで オゾンが促進的に分解されて酸化力が強い水酸基ラジカルが発生していることを確認した。 事業化の状況 マイクロナノクリーナ (マイクロバブル装置搭載) 試作洗浄装置を使用して各メーカから のサンプル提供により実証実験と評価 (2013年1月から開始) 市場参入分野 装置販売予定と戦略 【株式会社ひたちなかテクノセンター】 鍛造自動車部品の低コスト化を実現するプレス加工・厚板成形技術の開発 カーエアコン用コンプレッサの電磁クラッチを構成する「フィールドコアコイルリング」を対象としたプレス加工の高度化技術に関する開発 であり、プレス工数の大幅削減と切削仕上げ加工を不要とすることで、「材料歩留りの向上」、「低コスト化」、「短納期化」を実現する。 プロジェクトの概要 [従 来 技 [新 術] ・ 従来は鍛造+切削で製作されていた。鍛造切削では、焼鈍、ショッ トブラスト、ボンデ処理の前処理と鍛造後の切削工程が必要で、 工程が長く、製造コストを下げることが難しかった。また納期対応 にも問題があった。 技 術] ・ 厚板成形技術開発のため、工程技術の開発 を行い、高剛性高精密プレス装置を用い、高 剛性高耐久金型を開発し、厚板成形プレスを 検討して低コストで、短い工程で製品化を実現 する。 [今年度の研究達成状況] ・工程技術の開発により、トランスファープレス6工程で製作できる目途が立った。 ・新しい工程技術を実現するために必要な、プレス装置を導入することができた。 ・新しい工程技術とプレス装置を用いる金型の開発ができた。 事業化の状況 ・新技術で出来る形状の新規性、進歩性について特許出願が可能か検討中。 ・量産化工程の構築を行う(H24年度末)。 ・サンプルを製作し、コンプレッサメーカへサンプル提出する(H25年度前半)。 クラッチ部組立 フィールドコアコイル リング 【 (株)ひたちなかテクノセンター 】 高度順送プレス加工・トランスファー加工の応用による アルミ薄板・複合一体化形状品 自動プレス加工技術の開発 省エネ・軽量型カーエアコンに搭載する薄板アルミ複雑一体化形状なエバポレーターを開発するため、製品強化構造の開発、絞り成形性を飛躍的に向 上する成形技術開発、順送加工・トランスァー加工を結合したプレス加工技術の開発により、コイル材から一貫自動成形するプレス加工技術を開発 プロジェクトの概要 [新 技 術] ・ アルミ薄板0.7mmを順送・トランスファー連結技術開発による一貫プレス 自動加工工法を実現 (加工工程数 1工程:無人加工を目指す) ・ 従来エアコン搭載の製品強度を保持する強化構造開発と 薄板アルミ材の成形伸ばし率:5倍UPする成形工法を開発 ・ エバポレーター重量を50%軽量化を目指す ・ 新成形工法により素材利用率を大幅に向上する(95%以上) ・ 自動化・薄板化・素材利用率向上によるトータルコスト低減90%を目指す [今年度の研究達成状況] 事業化の状況 ・ 0.7mm薄板複合一体品を順送・トランスファー工程連結し、連続加工 を実現する連続成形金型を開発した。 ・特許出願レベルは6件が挙げられ、新製品開発に寄与するもの2件を出願検討中。 ・ サーボプレス機へ「掴みフィンガー、反転ユニット」 を付加した5軸 ・S社が次世代自動車用氷蓄熱式エバポレーターを開発し26年9月より発売 自動搬送を搭載し、一貫・無人・連続成形加工ラインが完成した。 この新製品のユニット品(11品目)、2万台/月の生産が確定し、生産体制構築中。 ・ コイル材~一貫・無人・連続成形加工ラインの高速化を図り、コスト ・その他成果:S社が次期開発製品「高効率なカーエアコン基幹製品」製品化へ 競争力を保有する実用機を完成した。 開発技術・コスト競争力を提供し、事業化へ積極展開を進める。 [従 来 技 術] ・ アルミ薄板0.7mmの軽量型エアコン製造技術は未開発 ① 薄板による製品強度の確保が難しい ② 薄板成形加工は、絞れず割れが生じる ③ 製品剛性が低く、自動加工や自動搬送が出来ない ・ 国内中小企業や海外メーカーでの製造技術は未開発 (板厚1.0mmを用いた製造技術である) ・ 現状の素材利用率が低い(60%程度) 開発技術の事業化 ⇒ ・氷蓄熱式エバポレーターユニット品 ・26年9月より、2万台/月生産 サーボプレスへ自動搬送装置+移送フィンガーを開発・搭載 コイル材~一貫・無人・連続成形加工ラインを開発・実用化 一貫ライン外観 自動搬送装置 反転機能の移送フィンガー へ 開 発 技 術 ・コス ト競 争 力 の 提 供 コ ス ト 低 減 材料費と加工費の低減 コイル材~一貫・無人・連続成形加工ライン S社開発の氷蓄熱式 エバポレーター 順送・トランス ファー連続 成形工法 ①旧技術の板厚より板厚の薄板化への低減 : 1.2mm⇒0.7mm・・・41%の材料費低減 ②材料板取の素材利用率向上への低減 ・旧方式:素材利用率⇒80%、新方式:素材利用率⇒95% : 15%の材料費低減 ③加工費の低減 ・旧方式:順送加工+反転加工+成形加工+トリミング=4工程 旧方式加工時間⇒4工程×9秒/工程=36秒/個 ・新方式:1工程 ・・・ 1工程×3秒/工程=3秒/個 トータルの加工費低減: 92%低減 【(株)ひたちなかテクノセンター】 フッ素樹脂の複合流動制御・ハイサイクル精密射出成形技術の開発 難度の高いフッ素樹脂の高温、高速射出成形を可能とする射出成形システムを開発しフッ素樹脂における射出成形技術の高度化を図る。 更にフッ素樹脂だけでなく同様の高機能樹脂であるPEEK材等の射出成形にも適用させ高温領域でのハイサイクル精密射出成形技術を開発する。 プロジェクトの概要 [従 来 技 [新 術] 現状のフッ素樹脂成形は汎用樹脂用の成形機を高温化対応しただけで 温調機を含めたフッ素樹脂専用の射出成形システムが未開発のため、射 出性能不足、樹脂の流動性不足による成形不具合が多発している。機能 不足から薄肉形状など成形化が困難である。 技 術] 以下の①~③の特殊機構を備えた高機能樹脂専用の射出成形システムを開発し 成形化が困難であった薄肉形状の成形化を可能とさせる。 ①流動性の悪いフッ素樹脂の成形不具合を抑える為の金型機構の開発。 ・特殊機構である真空減圧機構、補助プランジャー機構等を付加する。 ②超高温域(280℃以上)から冷却温度(160℃)まで ハイサイクル制御する 高速バルブ制御3段方式特殊金型温調機の開発。 ③フッ素樹脂の超高温・高速・真空射出成形に適合し、複合的に流動制御 可能な特殊射出成形機の開発。 [今年度の研究達成状況] ・半導体顧客向けサンプルの高精度化をはかり、実用レベルでの精度と性能を確保した。作成したサンプルは現在顧客による長期評価中である ・同様の高機能樹脂である、PEEK材製品であるGベースへ複合流動制御成形技術を適用し、川下顧客と連携し成果を得た。 ・半導体川下顧客開発案件図面で、サンプル製作の依頼を受けた。 事業化の状況 半導体顧客 複合流動成形による薄肉部への充填と成形化が可能となった事、メ ルトフラクチャーが極端に少ない事を評価され、顧客開発案件中の継 手についてサンプル製作の依頼を受けた。このサンプルの成形化が 可能になれば、類似の3アイテムを受注予定である。各年10,000ヶ程 度受注予定 ※@300 各10,000ヶ 合計約1,000万円 医療関係顧客 本年度医療分野の顧客と連携し成形条件等の詰めを行い高い成形 技術のアピールを行った。実際にPEEK成形品を本年度受注した。 ※@78 300,000ヶ 合計約2,400万円 ※事業期間中である為社外製作とした。将来的に自社生産 を行う予定。 雇用関係 成形技術の潜在顧客を獲得するため、26年度展示会に多数出展予 定。それに伴い26年度1~2名の雇用を予定。 開発設備の機器構成 組込 高速バルブ切替 制御ユニット フッ素樹脂対応 特殊成形機 特殊シリンダスクリュー 加熱ユニット アニールユニット 冷却ユニット 高速バルブ制御 3段方式 金型温調機 特殊チラーユニット 補助プランジャー 真空減圧制御機構 【株式会社ひたちなかテクノセンター】 ユビキタスセンサと行動解析を用いた高齢者の見守り支援システム 高齢社会化に伴い増加しつつあるベッド周辺での転倒、転落を予防し、早期発見、通知することで、「寝たきり」化を防止するシステムと して、プライバシ保護とリアルタイム性(発生と同時に検知)との両立を実現するとともに、高齢者の個人生活パターンに合わせた異常 検知と対応(事象に応じた適切な内容、連絡先への通知)を行う安全・安心支援見守りシステムを開発する。 プロジェクトの概要 [従 来 技 術] [新 ・独居高齢者、老々世帯が急増する中、ベッド周辺での転倒、転落 事故による寝たきり化が問題となっている。 ・従来、これら事故の早期検知とプライバシ保護との両立に配慮した システムはほとんど現れていない。近年発表されたものでもセンサ の装着忘れなどの課題が残されている。 ・福祉機器は物理的支援が主であり、安心、安全の支援が望まれる。 技 術] ・ベッドに近いほど詳細な情報を計測可能とするよう各種センサを配置、 ベッド周辺での挙動をプライバシを保護しながらリアルタイムで計測。 ・個人の生活パターン変化を検知し、異常発生の可能性を予測して検知、 状況に応じて声掛け、通報等の対処。 ・安心、安全に代表される精神的支援提供の実現。 [今年度の研究達成状況] ・今年度は、2次元温度分布センサによる転倒発生の動的な計測、アクティブ 赤外センサを用いた歩容計測による転倒危険度の評価手法、異種複合センサ 情報処理装置ハード、ソフト(見守りコントローラ)のプロトタイプ開発などを 主目標としている。達成状況は概ね予定通りである。 [全 体 像] [主 な 特 徴] 居室(寝室) 2次元温度分布センサ トイレ 人感センサ キッチン 救急要請 ・異種複合センサの融合による 個人生活パターンの計測 ・生活パターンの変化に基づく 異常状態検知と警報の生成 電力センサ 高齢者宅 地域 拠点 家族 等 赤外距離センサ ・生活空間にセンサを粗密配置 ・プライバシに配慮した人体位置 姿勢、動作のリアルタイム計測 離床センサ 見守りコントローラ :リアルタイム転倒センサ :行動パターン解析センサ
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