劉 佩穎

インターンシップ報告
劉佩穎(リュウ
ハイ
エイ)
ホテルラフォーレ東京でインターンシップをさせていただき、本当に大変勉
強になりました。先輩たちはいろいろ教えてくださいました。たった二週間と
いう期間はとても短かったですが、学んだことはたくさんありました。
東京に行く前に、安井先生に何度もホテルについて教えていただきアテンド
の方法も練習していきましたが、実際のベルの仕事時には、緊張のせいかもし
れませんが、最初はうまくできなかったです。しかし時間が経つにつれて、少
しずつ自分が変わってきたことに気がつきました。最初私は少し不安な気持ち
を持っていましたが、時間が経つにつれ一人で仕事をしていても怖くなくなり
ました。そして、日本と台湾の文化の相違点もわかるようになりました。
日本文化と台湾文化は似ているところが多いように感じられますが、実際に
は少し違いがあります。まず日本のサービス業では、「挨拶」が非常に大切だ
とされているような気がします。例えばお客様がホテルに入ると、すぐにベル
スタッフは大きな声で挨拶をし、何か困っているように見えるお客様に「よろ
しければ、ご案内いたしましょうか?」と声をかけます。しかし、私の経験で
は、台湾のホテルでももちろんスタッフは挨拶をしますが、積極的にお客様に
声をかけるとは限らないようです。それは台湾では、もしスタッフが積極的す
ぎると、お客様は窮屈に感じてしまうというイメージがあるからです。
また日本のホテルでは、お客様が何かおっしゃる前に、先にそのお客様の求
めに気づくのが大切だそうです。例えば、お客様が重そうな荷物を持っている
ときは、すぐ「よろしければ、お持ちいたしましょうか」と声をかけることや、
お客様がドアを開ける必要があるときには、お客様の代わりに先にドアを開け
ることなどです。つまり、お客様が何もおっしゃらなくても、ホテルのスタッ
フがそのお客様のニーズに応じられるということです。インターンシップの間
に、私が気づいたのは、ベルスタッフもドアマンもスタッフ全員がお客様にい
ろいろな配慮をしているということです。しかし台湾のホテルでは、そういう
配慮が少ないようです。台湾のホテルのスタッフはいつもお客様に質問されて
から動くのです。どちらのやり方のほうがより正しいとは言えないと思います
が、それは文化の差だとは言えるでしょう。
次に、日本では、もしある仕事が会社に影響に与えそうだと判断したら、た
とえ自分の仕事ではなくてもスタッフは積極的に動くことに気がつきました。
もし棚においてあるパンフレットがきれいに並んでいなかった場合、その事実
に気づいたスタッフがすぐに直すのです。たとえ、その人がその仕事の担当者
ではなくてもです。ホテルのスタッフがそこまですることなど、私は全く考え
たことがありませんでした。みんな個人のために働くのではなく、ホテル全体
がよくなるために協力しているようです。台湾では、自分がするべきの仕事で
なかったら、あまり積極的には動かないように感じます。そのためインターン
シップ期間中、自分の業務ではない仕事でも積極的にする先輩たちの姿を見て、
本当に感動しました。
そして、日本のホテルではスタッフの身だしなみがどれほど大切かというこ
とに気づかされました。例えば、お辞儀をするときに前髪が落ちてこないよう
にすることや、髪をまとめる際には派手な髪止めを使ってはいけないことなど
です。しかし、髪をまとめる時に黒いゴムのみを使ってもよくないそうです。
それは黒ゴムだけでは、貧相に見えてしまいホテルの雰囲気に合わないからで
す。台湾のホテルでも、もちろんスタッフの身だしなみはある程度要求されて
いますが、ただ髪を結ぶだけで前髪はセットしなくてもいいです。それは、台
湾では普通スタッフはお辞儀をしないからです。ですから、日本では身だしな
みがそこまで厳しく要求されるとは全く思わなかったです。最初は少しびっく
りしました。しかし、よく考えてみると、自らの身だしなみはそのままホテル
の印象につながりますので、本当に気を遣わなければなりません。
最後に、日本では時間を守ることも非常に大切なことでした。シフト表にあ
る出勤時間が 10 時だったら、それは 10 時にホテルに到着するという意味では
なく、まずロッカーで制服に着替え、そして 10 分前にはクロークに着き、自
らの身だしなみをチェックしてから、身だしなみのチェック表に記入したり、
当日の宴席予約状況をメモしたりします。そして、9 時 55 分にはベルデスク
へ行き、引き継ぎをし、10 時にはすでにベルの待機位置に立たなければなり
ません。このような制度は台湾とは全く違います。台湾では、もし出勤時間が
10 時だったら、ちょうど 10 時に会社に入り、出席表に記入しても大丈夫でし
ょう。日本では出勤時間だけが厳しいのではなく、送迎バスもきちんと時間通
りに出発します。こうしてみると、日本は本当に時間厳守の国だと改めて感じ
ました。
この二週間のインターンシップの間に、ホテルの先輩たちは本当にいろいろ
教えてくださいました。また、私がお客様に質問されて答えられないときには
すぐに助けてくださり、心から感謝しています。先輩たちのおかげで、自分も
少し成長できました。また、ホテルの仕事にかかわることだけではなく、生活
面についても配慮していただきました。いろいろなご迷惑をおかけしましたが、
先輩たちはいつも優しくしてくださいました。
今回インターンシップをさせていただいて、本当によかったと思います。誠
にありがとうございました。