伸びる授業 8 ねらいと連動した「評価問題」って? 学 力 の 定 着 状 況 を 把 握 す る た め に 、毎 学 期 末 に 漢 字・計 算 テ ス ト ( 50 問 ) を し て い ま す 。( 10 年 経 験 者 の 声 ) 評 価 問 題 とは、子 どもの学 習 到 達 状 況 や定 着 状 況 を確 認 するために、ねらいを明 確 に して作 成 ・実 施 する ペーパーテストやワ ー ク シ ー ト問 題 などのことです。学 期 末 にまとめ て、 基 礎 的 ・ 基 本 的 な知 識 ・ 技 能 を 問 う テ スト を 行 うだ け で なく 、 評 価 問 題 を 適 切 に 作 成 ・活 用 して、子 どもの学 習 到 達 状 況 や定 着 状 況 を把 握 することが大 切 です。 では、どのような評 価 問 題 を、どのようなタイミングで行 えばよいでしょうか? 習 得 した知 識 ・技 能 を生 かして考 え、答 えることのできる問 題 等 を、学 習 の過 程 において計 画 的 に活 用 することが大 切 です。 ねらいと評価問題との連動 評価問題の効用 教育活動では、指導の計画、実践、評価という一連の活動が繰り返されます。 評価の結果から、次の指導計画を見直し、授業を改善することができます。 評価を生かした 評価問題の結果を分 析することによっ て、次の授業のねら いが定まります。 目 標 ・ね ら い 指導したこと の的確な 評価 ねらいを 明確にした 指導 評価問題を作成する ことによって、授業 のねらいが明確にな り、ポイントを絞っ た指導ができます。 評価問題を計画的に 活用することによっ て、より実態に即し た学習評価・授業評 価が行えます。 評価問題には、一問一答式のものや、授業での発問の答えや板書の内容が そのまま解答となるようなものだけでなく、習得した基礎・基本的な知識・ 技能を生かすことによって解答することができる問題を設け、計画的に活用 しましょう。 伸びる授業 評価問題作成のポイント ○ 単元の目標・授業のねらいと指導内容に基づき、作成する。 授業を実施する前に作成することによって、ねらいをより明確にして授業を 行うことができます。 ○ 記 憶 を 問 う だ け の も の に な ら な い よ う 、子 ど も が 授 業 で 習 得 し た こ と を 生 かして解ける問題を作成する。 解答の根拠や答えを導くプロセスを問い、それらを説明させる問題によって 学習到達状況・定着状況をより実態に即して把握することができます 。 ○ 評価の観点別に作成するとともに、解答の評価規準を設定する。 問題のねらいを明確にし、解答に応じた手立てを考えるのに有効です 。 ○ 市 販 の 評 価 問 題 プ リ ン ト 等 を 使 用 し て い る 場 合 に は 、目 の 前 の 子 ど も の 実 態に合わせて設問の補足作成をするなど、ねらいに即したものにする。 評価問題を活用した授業改善 評 価 問 題 に 対 す る 子 ど も の 解 答 か ら 、ね ら い が 達 成 さ れ て い る か ど う か 、目 標 に 即 し た 力 が ど の く ら い 定 着 し て い る か を 分 析 し ま し ょ う 。そ し て 、不 十 分 で あ る と 認 識 さ れ た 事 項 に つ い て は 、授 業 内 容 を 振 り 返 り 、課 題 を 明 ら か に し て 次 時 か ら の 指 導 計 画 の 見 直 し を 行 い 、補 充 的 な 指 導 を 含 め た 授 業 改 善 を 図 り ま し ょ う 。 評価問題を活用する際のポイント ○ ねらいに応じて、授業ごとや単元ごとに定期的・計画的に 活用する。 ○ 評価問題の解答を分析し、子どもの学習到達状況 ・定着状況を把握する。 ○ 課題を明らかにし、子ども一人一人の状況に応じて指導する。 ○ 次の授業のねらいを明らかにし、授業を構築する。 学習到達状況・定着状況に即して子ども観を明確にし、次の授業のねらいを を定めましょう。 ※ 国 立 教 育 政 策 研 究 所 「 授 業 アイデア例 」、 愛 媛 県 教 育 委 員 会 「 学 びの森 」 学 習 支 援 サイトが評 価 問 題 を生 かした授 業 改 善 の参 考 になります。 評 価 問 題 の作 成 や課 題 の分 析 等 を通 し、教 師 自 身 が授 業 の振 り返 り をすることで、よりよい授 業 実 践 につながります。
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