リスク管理債権および同債権に対する保全状況 金融再生法開示債権

リスク管理債権および同債権に対する保全状況
リスク管理債権とは、信用金庫法に基づき開示が義務づけられているもので、貸出金のみを対象として、自己査定により判定した4つの債権の総称です。
平成27年3月期におけるリスク管理債権の総額は4,646百万円ですが、この金額には不良債権化する懸念のないものも含まれており、このリスク管理債権
の全てが当金庫の損失となるものではありません。貸倒引当金(507百万円)と不動産・預金担保や保証による保全(3,724百万円)を考慮すると、リスク管
理債権に対する保全率は91.09%となっており、資産の健全性維持に対する備えは十分にできています。
また、当金庫では自己資本10,735百万円を蓄積しており、不良債権に対する備えは万全を期しています。
(単位:百万円、%)
残 高
(a)
債権の区分
保全額
(b)
担保・保証等による
回復見込額
(c)
貸倒引当金
(d)
非保全額
(a)-
(b)
保全率
(b)/
(a)
平成25年度
221
221
210
11
0
100.00
平成26年度
136
136
121
15
0
100.00
平成25年度
4,944
4,304
3,597
706
640
87.06
平成26年度
4,084
3,818
3,360
458
266
93.49
3 カ 月以 上
延 滞 債 権
平成25年度
29
29
29
0
0
100.00
平成26年度
28
28
28
0
0
100.00
貸
緩
平成25年度
321
151
144
7
170
47.16
平成26年度
396
248
214
33
147
62.69
平成25年度
5,516
4,706
3,982
724
810
85.32
平成26年度
4,646
4,232
3,724
507
413
91.09
破 綻 先 債 権
延
滞
出
和
債
条
債
合
権
件
権
計
財務諸表
(注)
1.
「破綻先債権」とは、元本又は利息の支払の遅延が相当期間継続していることその他の事由により、元本又は利息の取立て又は弁済の見込みがないものとし
て未収利息を計上しなかった貸出金(未収利息不計上貸出金)のうち、次のいずれかに該当する債務者に対する貸出金です。
①会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定による更生手続開始の申立てがあった債務者
②民事再生法の規定による再生手続開始の申立てがあった債務者
③破産法の規定による破産手続開始の申立てがあった債務者
④会社法の規定による特別清算開始の申立てがあった債務者
⑤手形交換所による取引停止処分を受けた債務者
2.
「延滞債権」とは、未収利息不計上貸出金のうち次の2つを除いた貸出金です。
①上記「破綻先債権」に該当する貸出金
②債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として利息の支払を猶予した貸出金
3.
「3カ月以上延滞債権」とは、元本又は利息の支払が約定支払日の翌日から3カ月以上延滞している貸出金で破綻先債権および延滞債権に該当しない貸出金です。
4.
「貸出条件緩和債権」とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、債権放棄その他の債務者に有利となる取
決めを行った貸出金で破綻先債権、延滞債権および3カ月以上延滞債権に該当しない貸出金です。
5.なお、これらの開示額は、担保処分による回収見込額、保証による回収が可能と認められる額や既に引当てている個別貸倒引当金を控除する前の金額であり、
全てが損失となるものではありません。
6.
「担保・保証額」は、自己査定に基づいて計算した担保の処分可能見込額および保証による回収が可能と認められる額の合計額です。
7.
「貸倒引当金」については、リスク管理債権区分の各項目の貸出金に対して引当てた金額を記載しており、貸借対照表の残高より少なくなっています。
8.保全率はリスク管理債権ごとの残高に対し、担保・保証、貸倒引当金を設定している割合です。
金融再生法開示債権および同債権に対する保全状況
「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(金融再生法)」に基づく開示債権額は以下のとおりです。金融再生法に基づく開示対象債権は、貸出金
のほかに、債務保証見返、仮払金および未収利息を含んでいます。
平成27年3月末における金融再生法上の不良債権額は4,646百万円ですが、そのすべてが損失となるものではなく、担保・保証等および個別貸倒引当金に
より4,232百万円が保全されています。
(単位:百万円、%)
開示残高
(a)
債権の区分
金 融 再 生 法
上 の 不良債権
平成25年度
平成26年度
破産更生債権および
こ れ ら に
準 ず る 債権
平成25年度
危 険 債 権
要管理債権
正
合
常
債
権
計
5,537
保全額
(b)
担保・保証等による
回復見込額
(c)
貸倒引当金
(d)
保全率
(b)/
(a)
85.26
引当率
(d)/
(a-c)
4,720
3,989
731
47.25
4,646
4,232
3,724
507
91.09
55.08
1,067
1,067
989
77
100.00
100.00
平成26年度
1,642
1,642
1,435
207
100.00
100.00
平成25年度
4,118
3,472
2,825
646
84.30
50.00
平成26年度
2,578
2,312
2,046
266
89.69
50.00
平成25年度
350
181
174
7
51.65
4.02
平成26年度
424
276
242
33
65.17
18.65
平成25年度
80,373
平成26年度
82,803
平成25年度
85,910
平成26年度
87,449
(注)
1.
「破産更正債権およびこれらに準ずる債権」とは、破産、会社更生、再生手続等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権およびこれらに準ず
る債権です。
2.
「危険債権」とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態および経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収および利息の受取り
ができない可能性の高い債権です。
3.
「要管理債権」とは、
「3カ月以上延滞債権」および「貸出条件緩和債権」に該当する貸出金をいいます。
4.
「正常債権」とは、債務者の財政状態および経営成績に特に問題がない債権であり、
「破産更生債権およびこれらに準ずる債権」
、
「危険債権」
、
「要管理債権」
以外の債権をいいます。
5.
「金融再生法上の不良債権」における「貸倒引当金」には、正常債権に対する一般貸倒引当金を除いて計上しております。
33
「自己資本の充実の状況」(自己資本比率規制の第3の柱)
(1)自己資本の構成に関する開示事項
項 目
(単位:百万円、%)
平成25年度
平成26年度
経過措置によ
る不算入額
経過措置によ
る不算入額
コア資 本に係 る基 礎 項 目
( 1)
普通出資又は非累積的永久優先出資に係る会員勘定の額
うち、出資金および資本剰余金の額
うち、利益剰余金の額
うち、外部流出予定額(△)
うち、上記以外に該当するものの額
10,030
10,280
657
648
9,401
9,657
26
25
△2
-
531
469
531
469
-
-
適格旧資本調達手段の額のうち、コア資本に係る基礎項目の額に含まれる額
-
-
公的機関による資本の増強に関する措置を通じて発行させた
資本調達手段の額のうち、コア資本に係る基礎項目の額に含まれる額
-
-
コア資本に係る基礎項目の額に算入される引当金の合計額
うち、一般貸倒引当金コア資本算入額
うち、適格引当金コア資本算入額
土地再評価額と再評価直前の帳簿価格の差額の45%に相当する額のうち、
コア資本に係る基礎項目の額に含まれる額
コア資本に係る基礎項目の額(イ)
-
-
10,561
10,749
コア資 本に係 る調 整 項 目
(2)
無形固定資産(モーゲージ・サービシング・ライツに係るものを除く。)の額の合計額
47
13
-
-
-
-
うち、のれんおよびモーゲージ・サービシング・ライツに係るもの以外の額の合計額
-
47
13
55
繰延税金資産(一時差異に係るものを除く。)の額
-
-
-
-
適格引当金不足額
-
-
-
-
証券化取引に伴い増加した自己資本に相当する額
-
-
-
-
負債の時価評価により生じた時価評価差額であって自己資本に算入される額
-
-
-
-
前払年金費用の額
-
-
-
-
自己保有普通出資等(純資産の部に計上されるものを除く。)の額
-
-
-
-
意図的に保有している他の金融機関等の対象資本調達手段の額
-
-
-
-
少数出資金融機関等の対象普通出資等の額
-
-
-
-
信用金庫連合会の対象普通出資等の額
-
-
-
-
基本的項目
(A)
-
-
-
-
特定項目に係る10%基準超過額
-
-
-
-
うち、その他金融機関等の対象普通出資等に該当するものに関連するものの額
-
-
-
-
うち、モーゲージ・サービシング・ライツに係る無形固定資産に関連するものの額
-
-
-
-
うち、繰延税金資産(一時差異に係るものに限る。)に関連するものの額
-
-
-
-
-
-
-
-
うち、その他金融機関等の対象普通出資等に該当するものに関連するものの額
-
-
-
-
うち、モーゲージ・サービシング・ライツに係る無形固定資産に関連するものの額
-
-
-
-
うち、繰延税金資産(一時差異に係るものに限る。)に関連するものの額
-
-
-
-
特定項目に係る15%基準超過額
コア資本に係る調整項目の額 (ロ)
-
13
10,561
10,735
55
財務諸表
-
うち、のれんに係るものの額
自己資本
自己資本の額 (
[ イ)
-(ロ)] (ハ)
リ ス ク・ア セ ット 等 ( 3 )
信用リスク・アセットの額の合計額
うち、経過措置によりリスク・アセットの額に算入される額の合計額
うち、無形固定資産(のれんおよびモーゲージ・サービシング・ライツに係るものを除く。)
63,705
63,104
△3,177
△ 3,169
47
55
うち、繰延税金資産
-
-
うち、前払年金費用
-
-
△3,225
△ 3,225
うち、他の金融機関等向けエクスポージャー
うち、上記以外に該当するものの額
-
-
4,842
4,952
信用リスク・アセット調整額
-
-
オぺレーショナル・リスク相当額調整額
-
オぺレーショナル・リスク相当額の合計額を8%で除して得た額
リスク・アセット等の額の合計額 (ニ)
68,547
-
68,057
-
自己資本比率
自己資本比率((ハ)/(ニ))
15.40%
15.77%
(注)自己資本比率の算出方法を定めた「信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第14条の2の規定に基づき、信用金庫及び信用金庫連合会がその保
有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当かどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第21号)」に基づき算出しております。
なお、当金庫は国内基準を採用しております。
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