不良債権の状況 額に対する割合は7.42%、保全率は92.9%となりました。 なお、はましんでは将来の損失発生に備え貸倒引当金を総額 で109億31百万円積み立てているほか、毎期安定した利益の計 上により内部留保の充実に努め、 自己資本に相当する純資産は 1,294億58百万円、単体自己資本比率(国内基準)15.09%と十 分な水準を確保するなど不良債権に対する備えには万全な取組 みを行っております。 今後とも、 リスク管理態勢の整備と徹底はもちろんのこと、地 域金融機関の責務としてお取引先企業の再建や経営改善に向け て全力で取り組んでまいります。 はましんは、金融庁の金融検査マニュアルに則った自己査定基 準とご融資先の実態把握とにより毎期厳格な自己査定を行い、 適正な償却・引当の実施に努めております。平成26年度における 自己査定結果および金融再生法に定める開示債権、信用金庫法 に定めるリスク管理債権の状況は、以下のとおりとなりました。 平成 26 年度の金融再生法上の不良債権は、サービサーへの 売却等の不良債権処理を進める一方で、業況の厳しいお取引先 への経営改善支援や経営再建に取り組んだ結果、636 億 65 百 また、担 万円となり総与信に占める割合は7.28%となりました。 リスク 保・保証、貸倒引当金による保全率は92.9%となりました。 管理債権の合計につきましても、633億78百万円となり、総貸出 自己査定と開示債権の関係 (平成27年3月末現在) 不 良 債 権 の 状 況 に つい て (単位:百万円) 自己査定結果 金融再生法による開示 リスク管理債権 対象:貸出金等与信関連債権 対象:貸出金等与信関連債権、 自金庫保証付私募債 要管理債権は貸出金のみ 対象:貸出金のみ 与信残高 債務者区分 与信残高 Ⅰ分類 Ⅱ分類 Ⅲ分類 Ⅳ分類 破 綻 先 649 57 41 9 540 実質破綻先 5,470 2,183 1,279 335 1,672 破綻懸念先 53,794 34,880 9,909 9,004 要 注 意 先 5,936 要管理先 そ の 他 要注意先 正 常 先 非 区 分 合 計 948 4,988 破産更生債権 およびこれら に準ずる債権 649 保全額 担保・保証等 貸倒引当金 98 550 延滞債権 58,978 47,995 8,213 3 ヵ月 以 上 延 滞 債 権 貸 出 条 件 緩 和 債 権 ー ー 3,750 1,386 609 63,378 49,480 9,374 6,120 3,562 2,558 53,794 44,789 6,218 要管理債権 3,750 1,386 609 計 残高 破綻先債権 危険債権 小 136,470 53,775 82,695 保全額 担保・保証等 貸倒引当金 63,665 49,738 9,386 合 計 ー 657,693 657,693 正常債権 811,036 合 874,701 14,686 14,686 874,701 764,224 98,914 9,349 2,213 計 ※自己査定結果は償却後・引当前 ※貸出金等与信関連債権:貸出金、 債務保証見返、外国為替、未収利息、貸出金に準ずる仮払金 用語の説明 破綻先・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・法的・形式的な経営破綻の事実が発生している債務者のことです。 実質破綻先 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないものの、深刻な経営難の状態にあり再建の見通しがたたない状 況にあると認められるなど、実質的に経営破綻に陥っている債務者のことです。 破綻懸念先 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・現状、経営破綻の状況にはないが、経営難の状態にあり経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後経営破綻に 陥る可能性が大きいと認められる債務者のことです。 要注意先 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・金利減免・棚上げを行っているなど貸出条件に問題がある債務者、元本返済や利息支払が事実上延滞しているな ど履行状況に問題がある債務者のほか、業況が低調又は不安定な債務者および財務内容に問題がある債務者等、 今後の管理に注意を要する債務者のことです。 17 HAMASHIN REPORT 2015 金融再生法開示債権及び同債権に対する保全状況 (平成27年3月末現在) (単位:百万円、 %) 区分 平成25年度 金融再生法上の 不良債権 平成26年度 破産更生債権及び これらに準ずる債権 危 険 債 権 平成25年度 平成26年度 平成25年度 平成26年度 要 管 常 債 債 合 権 権 計 平成25年度 平成26年度 平成25年度 平成26年度 平成25年度 平成26年度 保全額 (b) 担保・保証等に よる回収見込額 (c) 貸倒引当金 (d ) 保全率 (b)/(a) 引当率 (d)/(ac) 68,182 63,665 6,736 6,120 54,594 53,794 6,851 3,750 788,919 811,036 857,101 874,701 61,772 59,124 6,736 6,120 52,157 51,008 2,878 1,996 53,360 49,738 3,372 3,562 48,080 44,789 1,907 1,386 8,412 9,386 3,363 2,558 4,077 6,218 971 609 90.6% 92.9% 100.0% 100.0% 95.5% 94.8% 42.0% 53.2% 56.8% 67.4% 100.0% 100.0% 62.6% 69.1% 19.6% 25.8% 不 良 債 権 の 状 況 に つい て 正 理 開示残高 (a) とは、破産、会社更生、再生手続等の事由により経営破綻に陥って (注)1.「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」 いる債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権です。 とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従 2.「危険債権」 った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権です。 破産更生債権及び 「要管理債権」 とは、 「3ヵ月以上延滞債権」及び 「貸出条件緩和債権」 に該当する貸出金をいいます。 3. これらに準ずる債権 とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がない債権であり、 「破産更生債権及びこれら 4.「正常債権」 に準ずる債権」 「 、危険債権」、 「要管理債権」 以外の債権をいいます。 6,120百万円 5.「金融再生法上の不良債権」における「貸倒引当金」には、正常債権に対する一般貸倒引当金を除いて計上し ております。 危険債権 53,794百万円 要管理債権 3,750百万円 正常債権 811,036百万円 リスク管理債権の引当・保全状況 (平成27年3月末現在) (単位:百万円、 %) 残高 (A) 担保・保証 (B) 貸倒引当金 (C ) 保全率 (%) (B+C)/A 717 98 50,508 47,995 3 776 550 6,654 8,213 平成25年度 1,494 649 59,590 58,978 3 100.0% 100.0% 95.9% 95.3% 100.0% 平成26年度 平成25年度 6,847 3,750 67,935 63,378 1,903 1,386 53,133 49,480 971 609 8,402 9,374 42.0% 53.2% 90.6% 92.9% 区分 破 延 綻 滞 先 債 債 権 権 3ヵ月 以 上 延 滞 債 権 貸出条件緩和債権 合 計 平成25年度 平成26年度 平成25年度 平成26年度 平成26年度 平成25年度 平成26年度 (注)1.「破綻先債権」 とは、元本又は利息の支払の遅延が相当期間継続していることその他の事由により、元本又は利息の取立て又は弁済の見込みがないものとして未収利息を計上しなかった 貸出金 (未収利息不計上貸出金) のうち、 次のいずれかに該当する債務者に対する貸出金です。 ①会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定による更生手続開始の申立てがあった債務者 ②民事再生法の規定による再生手続開始の申立てがあった債務者 ③破産法の規定による破産手続開始の申立てがあった債務者 ④会社法の規定による特別清算開始の申立てがあった債務者 ⑤手形交換所による取引停止処分を受けた債務者 「延滞債権」 とは、 未収利息不計上貸出金のうち次の2つを除いた貸出金です。 2. ①上記「破綻先債権」 に該当する貸出金 ②債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として利息の支払を猶予した貸出金 「3ヵ月以上延滞債権」 とは、元本又は利息の支払が約定支払日の翌日から3ヵ月以上延滞している貸出金で破綻先債権及び延滞債権に該当しない貸出金です。 3. 「貸出条件緩和債権」 とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、債権放棄その他の債務者に有利となる取決めを行った貸出金で破綻先債 4. 権、延滞債権及び3ヵ月以上延滞債権に該当しない貸出金です。 5.なお、これらの開示額は、担保処分による回収見込額、保証による回収が可能と認められる額や既に引当てている貸倒引当金を控除する前の金額であり、全てが損失となるものではあ りません。 「担保・保証額」 は、 自己査定に基づいて計算した担保の処分可能見込額及び保証による回収が可能と認められる額の合計額です。 6. リスク管理債権区分の各項目の貸出金に対して引当てた金額を記載しており、貸借対照表の残高より少なくなっています。 7.「貸倒引当金」については、 「保全率」 はリスク管理債権ごとの残高に対し、担保・保証、貸倒引当金を設定している割合です。 8. HAMASHIN REPORT 2015 18
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