平成27年6月 自己点検・評価委員会

様式 1-表紙
平成27年度 第三者評価
自己点検・評価報告書
平成27年6月
様式 2-目次
目
次
自己点検・評価報告書
1.自己点検・評価の基礎資料 ............................................
1
2.自己点検・評価の組織と活動 ..........................................
25
3.提出資料・備付資料一覧 ..............................................
29
【基準Ⅰ 建学の精神と教育の効果】
.......................................
37
テーマ
基準Ⅰ-A 建学の精神 .............................................
38
テーマ
基準Ⅰ-B 教育の効果 .............................................
41
テーマ
基準Ⅰ-C 自己点検・評価 .........................................
51
基準Ⅰ
建学の精神と教育の効果の行動計画 ................................
54
基準Ⅰについての特記事項 ............................................
55
◇
【基準Ⅱ 教育課程と学生支援】 ............................................
59
テーマ
基準Ⅱ-A 教育課程 ...............................................
60
テーマ
基準Ⅱ-B 学生支援 ...............................................
82
基準Ⅱ
教育課程と学生支援の行動計画 ....................................
91
基準Ⅱについての特記事項 ............................................
92
◇
【基準Ⅲ 教育資源と財的資源】 ...........................................
99
テーマ
基準Ⅲ-A 人的資源 ..............................................
100
テーマ
基準Ⅲ-B 物的資源 ..............................................
105
テーマ
基準Ⅲ-C 技術的資源をはじめとするその他の教育資源 ..............
110
テーマ
基準Ⅲ-D 財的資源 ..............................................
112
基準Ⅲ
教育資源と財的資源の行動計画 ...................................
116
基準Ⅲについての特記事項 ...........................................
117
◇
【基準Ⅳ リーダーシップとガバナンス】 ...................................
119
テーマ
基準Ⅳ-A 理事長のリーダーシップ ................................
119
テーマ
基準Ⅳ-B 学長のリーダーシップ ..................................
127
テーマ
基準Ⅳ-C ガバナンス ............................................
129
基準Ⅳ
リーダーシップとガバナンスの行動計画 ...........................
131
基準Ⅳについての特記事項 ...........................................
132
◇
【選択的評価基準:地域貢献の取り組みについて】 ..........................
137
様式 3-自己点検・評価報告書
自己点検・評価報告書
この自己点検・評価報告書は、一般財団法人短期大学基準協会の第三者評価
を受けるために、九州大谷短期大学の自己点検・評価活動の結果を記したもの
である。
平成27年6月26日
理事長
里雄
康意
大江
憲成
齋藤
豊治
学長
ALO
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
1.自己点検・評価の基礎資料
(1)学校法人及び短期大学の沿革
真宗大谷学園は1665(寛文5)年、東本願寺が京都東六条に仏教の学問の場として、創
設した学寮を起源としている。その後、幾たびかの変遷を経て、1912(明治45)年には東本願
寺内に真宗教育財団が設立され、1922(大正11)年に文科省より認可された。1951(昭和2
6)年には、財団法人真宗教育財団の学校法人真宗大谷学園への組織変更が認可される。
現在の真宗大谷学園設置校は、京都市に大谷大学・大谷大学短期大学部、大谷高等学
校・大谷中学校、大谷幼稚園と福岡県にある九州大谷短期大学である。
その中で、九州大谷短期大学は浄土真宗の教えに基づく人間教育を行う学場を九州の地
に開きたいという多年にわたる地元、九州の人々の念願が結実し、1970(昭和45)年に九州
における真宗大谷派(東本願寺)の唯一の短期大学(高等教育機関)として開設された。
開設当初は、仏教学科・国文学科・幼児教育学科で定員は各50名であった。その後、定
員の変更、国文学科・幼児教育学科にコースの開設、学科・コース等の名称変更、幼児教育
学科の専攻科福祉専攻と福祉学科の開設等を行って、現在は4学科1専攻科、収容定員42
0名で、2015(平成27)年度で開学45周年を迎える。
九州大谷短期大学は、これらの変遷においても、一貫して親鸞聖人の教えを建学の精神と
し、「出遇い」「人間」を学ぶ学場として、また、それぞれの学科の専門領域おいて求められてい
る知識の蓄積、技能の習得、資格の取得について万全を期してきた。
なお、真宗大谷学園および九州大谷短期大学の沿革の詳細は、下表のとおりである。
<学校法人真宗大谷学園沿革>
1665(寛文5)年
東本願寺が仏教の学問の場として京都東六条に学寮を創設
1755(宝暦5)年
学寮(大谷大学の前身)を高倉魚棚に移転し、高倉学寮と改称
1873(明治6)年
高倉学寮を貫練場と改称し、常時開校の近代学校制へと歩む
1875(明治8)年
京都府下小教校を貫練場に併設開校(大谷中・高等学校の前身)
1877(明治10)年
京都府下小教校を京都小教校と改称
1879(明治12)年
貫練場を貫練教校と改称
1881(明治14)年
京都小教校を京都教校と改称
1882(明治15)年
貫練教校を大学寮と改称
1885(明治19)年
京都教校を大学寮兼学部に属す
1893(明治26)年
大学寮兼学部を大谷尋常中学校と改称
1894(明治27)年
大谷尋常中学校を真宗第一中学寮と改称し、現在地 に移転
1896(明治29)年
真宗第一中学寮を真宗京都中学と改称
1896(明治29)年
大学寮を真宗大学・高倉大学寮とに分離
1901(明治34)年
真宗大学を東京巣鴨に移転
- 1 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
1911(明治44)年
真宗大学と高倉大学寮を合して真宗大谷大学と改称し、京都高倉魚棚にて開校
1912(明治45)年
東本願寺内に真宗教育財団設立
1913(大正2)年
真宗大谷大学を現在地に移転
1922(大正11)年
財団法人真宗教育財団の設立を文部省より認可
真宗大谷大学を大谷大学と改称
大学令による設立認可
1923(大正12)年
真宗京都中学を大谷中学校と改称
1947(昭和22)年
新制大谷中学校開設
1948(昭和23)年
新制大谷高等学校開設
1949(昭和24)年
新制大谷大学設立認可
1950(昭和25)年
大谷大学短期大学部開設
1951(昭和26)年
財団法人真宗教育財団の学校法人真宗大谷学園への組織変更認可
大谷高等学校商業科開設
1953(昭和28)年
大谷大学大学院文学研究科修士課程開設
1955(昭和30)年
大谷大学大学院文学研究科博士後期課程開設
1963(昭和38)年
大谷大学短期大学部国文科開設
1966(昭和41)年
大谷幼稚園開設
1970(昭和45)年
九州大谷短期大学開設
1992(平成4)年
大谷大学短期大学部文化学科開設
1993(平成5)年
大谷大学文学部国際文化学科開設
2000(平成12)年
大谷大学文学部人文情報学科開設
2001(平成13)年
大谷大学大学院文学研究科博士後期課程社会学専攻・国際文化専攻開設
2009(平成21)年
大谷大学文学部教育・心理学科開設
2011(平成23)年
大谷大学短期大学部文化学科
大谷大学短期大学部幼児教育科開設
廃止届出
<九州大谷短期大学の沿革>
1969(昭和44)年
九州大谷短期大学設置認可
1970(昭和45)年
九州大谷短期大学開学(学長
本館・大谷学寮(現第二学寮)竣工
斯波義慧)
仏教学科、国文学科、幼児教育学科
各入学定員50名
1971(昭和46)年
司書課程開講
1972(昭和47)年
華道課程(池坊)開講
1975(昭和50)年
入学定員変更
1976(昭和51)年
開学5周年記念行事
1979(昭和54)年
国文学科に教職司書コース及び演劇放送コースを開設
1980(昭和55)年
体育館竣工、開学10周年記念行事
1981(昭和56)年
パシフィック・オークス大学と教育交換制度をもつ(1997年迄)
1984(昭和59)年
図書館竣工
1989(平成元)年
幼児教育学科に幼児教育コース及び国際幼児教育コースを開設
仏教学科10名、国文学科40名、幼児教育学科100名
学長 蓬茨祖運
演劇放送実習棟竣工
学長 桑門豪
国文学科の入学定員を60名に変更
生涯学習事業「筑後ふれあい塾」を筑後市と共催で発足
1990(平成2)年
新学寮(現大谷学寮)・演劇放送館(小劇場、放送スタジオ)竣工
1991(平成3)年
国文学科に臨時的定員20名を増加(1999年まで)
国文学科の教職司書コースを情報司書コースに改称
1992(平成4)年
幼児教育学科の国際幼児教育コースを国際教育コースに改称
1993(平成5)年
幼児教育学科に社会福祉コースを開設
- 2 -
九州大谷短期大学
1995(平成7)年
専攻科福祉専攻を設置
1997(平成9)年
幼児教育学科の国際教育コースを廃止(募集停止)
1999(平成11)年
福祉学科を設置
入学定員50名
開学30周年記念行事
2000(平成12)年
入学定員30名
様式4-自己点検・評価の基礎資料
開学25周年記念行事
福祉実習室・研究室棟、演習室棟竣工
幼児教育学科の社会福祉コースを福祉コースに改称
国文学科を日本語コミュニケーション学科に名称変更
併せて臨時的定員20名を恒定化し定員を80名に変更
生涯学習センターを開設、蓮如上人五百回御遠忌記念行事
日本語コミュニケーション学科の情報司書コースを情報文化コースに改称
2001(平成13)年
学長
2002(平成14)年
幼児教育学科の福祉コースを児童福祉・心理コースに改称
古田和弘
2003(平成15)年
日本語コミュニケーション学科の情報文化コースを情報司書コースに改称
2004(平成16)年
日本語コミュニケーション学科の入学定員を 50名に変更
長期履修学生制度を開始(仏教・日本語コミュニケーション)
2005(平成17)年
日本語コミュニケーション学科を表現学科に名称変更し、コースをフィールドに改称
長期履修制度を全学科に適用
開学35周年記念行事
2008(平成20)年
学長
大江憲成
2010(平成22)年
開学40周年記念行事、大谷講堂竣工
2012(平成24)年
本館耐震補強・事務室リニューアル工事完成
(2)学校法人の概要
学校法人が設置するすべての教育機関の名称、所在地、入学定員、収容定員 及び在
籍者数
(平成27年5月1日現在)
教育機関名
入学定員
収容定員
在籍者数
18
54
31
79
158
82
大谷大学
745
3025
3109
大谷大学短期大学部
100
200
192
※225
※420
※363
350
1120
1413
70
210
237
70
220
166
大谷大学大学院
(博士後期)
大谷大学大学院
(修士)
所在地
京都市北区小山上総町 20
九州大谷短期大学
福岡県筑後市蔵数 495-1
大谷高等学校
大谷中学校
京都市東山区今熊野池田町
12
大谷幼稚園
宇治市木幡御蔵山 39-727
(※但し、九州大谷短期大学は専攻科福祉専攻含む )
- 3 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
(3)学校法人・短期大学の組織図
組織図(平成27年5月1日現在)
- 4 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
(4)立地地域の人口動態・学生の入学動向・地域社会のニーズ
・立地地域の人口動態(短期大学の立地する周辺地域の趨勢)
本学が所在している筑後市は、福岡市の中心部より、JR 鹿児島本線又は九州自動
車道を利用して南へ約 1 時間の位置にあり、周囲を久留米市、八女市、柳川市等に
囲まれた田園都市である。
筑後市の人口は平成 27 年 4 月末現在で約 49,000 人、世帯数が約 18,300 世帯であ
り、面積は 41.78 平方キロメートルでほぼ平坦な土地ある。人口は平成 17 年が約
47,800 人・平成 22 年が約 48,500 人であり、その後、順調に増加している。
平成 23 年 3 月には九州新幹線が開通し、筑後船小屋駅が新たに設置され、有明海
沿岸道路や三池港への交通基盤整備、筑後広域公園など地域振興と居住環境の整備
が進められている。
また、平成 28 年より福岡ソフトバンクホークスファームの本拠地となることが決
定しており、筑後市の発展がますます期待されている。
・学生の入学動向:学生の出身地別人数及び割合
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
地域
人数
(人)
割合
(%)
人数
(人)
割合
(%)
人数
(人)
割合
(%)
人数
(人)
割合
(%)
人数
(人)
割合
(%)
福岡県
136
71.6
147
70.7
123
76.9
165
74.0
129
75.0
佐賀県
7
3.7
9
4.3
6
3.7
10
4.5
2
1.1
長崎県
7
3.7
7
3.4
4
2.6
6
2.7
7
4.1
熊本県
16
8.4
13
6.2
10
6.2
20
9.0
16
9.3
大分県
5
2.6
8
3.8
5
3.1
5
2.2
6
3.5
宮崎県
3
1.6
1
0.5
2
1.2
3
1.3
1
0.6
鹿児島県
5
2.6
5
2.4
6
3.7
4
1.8
5
2.9
沖縄県
0
0.0
2
1.0
0
0
3
1.3
1
0.6
山口県
2
1.1
5
2.4
0
0
1
0.4
0
0
その他
9
4.7
11
5.3
4
2.6
6
2.7
5
2.9
・地域社会のニーズ
福岡県内の他の大学・短期大学の多くは、福岡・北九州の両都市圏に集中しており、
本学は県内で最も南に位置する短期大学であり、筑後市で唯一の大学である。
そのため、市の教育・福祉・コミュニティーをはじめとして各種の協議会等に学
識経験者としての参画も多く、地域の幼稚園・保育園・福祉施設などからのボラン
ティア等の依頼も多い。
また、地域に根ざした高等教育機関として、 生涯学習センターの「オープンカレ
ッジ」や各学科の「市民大学講座」等、毎年、様々な公開講座を行い 、数多くの参
- 5 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
加者があり、地域住民の学びの場となっている。
・地域社会の産業の状況
筑後市の主たる産業は農林水産業や地場産業、商工業などの産業である。温暖な
気候と肥沃な土地、恵まれた水を利用して、古くから農業が盛んである。中でもナ
シ・イグサ・大豆が天皇杯を、お茶が農林水産大臣賞を受賞するなど、全国でもトッ
プクラスの農業先進地である。
伝統工芸でも久留米絣は市を代表する特産品であり、広くその名が知られている。
また交通の便の良さを生かした企業誘致にも力を入れている。
市南部には、矢部川の清流が流れており、観光のメインスポットである船小屋温
泉郷がある。
・短期大学所在の市区町村の全体図
筑後市地図(Google マップ)
- 6 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
(5)課題等に対する向上・充実の状況
①前回の第三者評価結果における三つの意見の「向上・充実のための課題」で指摘さ
れた事項への対応について
改善を要する事項
対策
成果
(向上・充実のための課題)
評価領域Ⅱ 教育の内容
顧客に対して居心地の良
両フィールドが共に学
表現 学科 演劇 放送 フィ ール
い知的空間を提供するとい
ぶ機会が増えたことで、学
ド及 び情 報司 書フ ィー ルド
う視点で、両フィールドがこ
科の一体化が図られ、両学
の学 科と して の一 体化 を図
れまで切り離して考えてい
科の教員・学生のコミュニ
る
た劇場と図書館を同質なも
ケーションが深くなった。
のとみなし、文化の現場にお
平成 25 年度は、両フィ
いて人と人を結ぶコミュニ
ールド教員が企画した「お
ケーション能力を身につけ
すすめブック・トークライ
ることを学科の教育内容と
ブ」を図書館で実施して成
して、両フィールドの一体化
果を上げた。
を図ってきている。両フィー
また平成 26 年度には、
ルドの学生が共に履修でき
「ビブリオバトル」を実施
る講義科目「ビジュアル研
した。情報司書フィールド
究」を毎年設定。平成 25 年
の学生が「自分がお勧めの
度か らは、「読 書と 豊か な人
本」を演劇放送フィールド
間性」を開講。また、演劇放
の学生にプレゼンテーシ
送フィールドの梁木靖弘教
ョンを行い、両フィールド
授が情報司書フィールドの
の学生が共に学ぶ機会と
科目「小説論Ⅰ」を担当した。 なった。
評価領域Ⅵ 研究
表現学科演劇放送フィー
委託を受けて、平成 25
科学研究費補助金を含む外
ルドは、平成 25 年度文化庁
年度に事業を開始。オーデ
部資金の情報を提供する体
委託事業『大学を活用した文
ィションにより、国内の若
制の整備と獲得への試み
化芸 術イ ノベ ーシ ョン』「演
手演出家 3 名を選出し、本
出家育成のための舞台製作
学卒業生・現役学生・一般
とシンポジウム~これから
の出演で上演。大きな上演
の演劇教育に向けて~」を申
成果を上げた。終演後に
請し、委託を受けた。
は、シンポジウムを実施し
て、総括を行った。
平成 26 年度も申請したが、
受託に至らなかった。平成 27
年度に再度申請する予定。
福岡県福祉・介護人材確保
臨時対策事業補助金として、
- 7 -
補助金事業として、人材
養成体制確保事業
とし
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
福祉学科・専攻科福祉専攻で
て「介護かるた」の作成や、
(人材養成体制確保事業・新
新たな福祉人材開拓支援
たな福祉人材開拓支援事
事業・キャリア形成訪問指
業・キャリア形成訪問指導事
導事業を実施し福祉・介護
業)申請した。平成 26 年度
の人材確保を行った。来年
も、人材養成体制確保事業と
度も申請を予定している。
して、新たな福祉人材開拓支
各事業を通して、福祉・
援事業・キャリア形成訪問指
介護の人材確保を行うこ
導事業を実施した。
とができた。次年度は、新
たに地域医療介護総合確
保基金での補助金事業と
して申請を行っている。
評価領域Ⅵ 研究
学内外の共同研究の推進
平成 23 年の宗祖親鸞聖人
本公演は、本学大谷講堂
750 回御遠忌記念公演「音楽
の他、京都会館でも上演。
劇
~本願に
多くの観客に感動を与え
帰す~」は、台本作成から上
て、今後の共同研究への契
演に至るまで、仏教学科と表
機となった。また、全教職
現学科演劇放送フィールド
員が一堂に会する全学研
の教員が共に意見交換し完
修会で、公演のVTRを鑑
成させた。平成 23 年度2月
賞して、建学の精神への理
愚禿釋親鸞
には、両学科が「演劇は教育」 解を深めた。平成 25 年度
と題して、真宗シンポジウム
からは、人間学の時間に全
を実施した。
学生と教員が鑑賞して、建
学の精神を共に学んでい
る。
仏教学科と福祉学科が平
大谷講堂で開催したこ
成 25 年 2 月に「その人らし
とで 150 人の参加が得ら
い死を支える」をテーマに
れた。参加者からは、実生
「真宗シンポジウム」を実施
活上の介護にまつわる悩
し、その後報告書を作成し関
み等も多く挙がり、その後
連事業所関係に配布した。ま
の継続的な学習会の場と
た、定期的に外部講師を招き
して「仏教福祉学習会」を
福祉事業所・高等学校講師・
年 1~2 回開催している。
卒業生と仏教福祉学習会を
開催している。
福祉学科では、平成 24 年
参加学生にとってはプ
度以降、介護福祉学会発表者
レゼンテーション能力向
の中から学科代表者として
上、福祉事業所職員にとっ
- 8 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
福岡県介護学会での発表を
ては模範的な研究形式の
指導している。
学習となり、双方に学習を
深める場となっている。
近隣福祉関連事業所と福
本研究会の要旨に協賛
祉学科・専攻科福祉専攻で
する有識者(久留米市・大
は、平成 26 年 3 月に「筑後
牟田市・八女市・筑後市・
地域介護人材養成研究会」を
広川町・柳川市・みやま市
創設し、介護福祉を取り巻く
介護福祉サービス事業者
諸課題(介護のイメージ転
連絡協議会等 14 団体、21
換、介護の専門性の確立、介
委員)にて構成され、2ヶ
護人材の安定的確保など)に
月に1度の研究会を開催
対し学術的研究を深め当該
し課題の分析、分析による
市町村単位でソーシャルア
協議を行った。平成 27 年
クションが可能となる戦略
3 月には報告書を作成し各
を図っている。
方面へのソーシャルアク
ションを図っている。
専攻科福祉専攻は、平成 25
西九州短期大学部(佐
年 1 月に近隣の専攻科(西九
賀)にて実施。学生 3 名が
州大学短期大学部・精華女子
発表し、懇親会を行った。
短期大学)と第三回介護課程
次年度の継続開催に向け
実践報告会を開催した。
て調整を行う。
平成 26 年度は、本学にて
3 年間の、振り返りとし
第四回介護課程実践報告会
て、報告書を 300 部作成、
を開催した。さらに、優れた
福祉施設、保育士養成施設
学生1名が平成 27 年3月1
へ配布、さらに、日本介護
5日にクローバープラザで
福祉士教育学会にて教育
おこなわれた「福岡県介護学
効果を発表することがで
会」(福 岡 県介 護福 祉士 会主
きた。他の短大との合同開
催)にて発表した。
催は、他校との交流を深め
るとともに、共に専門職と
しての意識の向上に繋が
った。また、職能団体での
発表に繋げることができ
た。
幼児教育学科は「九州大谷
「九州大谷真宗保育研究
真宗保育研究会」を設立し、
会」の設立によって、大谷
学内外の関係者と共に研究
保育協会の関係園や近隣
- 9 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
活動を行っている。その経過
園と、実践研究を通した関
として、平成 23 年 12 月に実
係性が生まれた。それによ
施した「真宗保育シンポジウ
り、「真宗保育研究」で課
ム『今なぜ真宗保育なのか』」 題 と な っ て き た 真 宗 保 育
を契機に、学外の関係者への
の理論化に向け、実践的な
呼びかけと学習会活動を積
アプローチができる体制
み重ね、平成 26 年 6 月に「九
ができつつあることが成
州大谷真宗保育研究会設立
果である。「保育と表現研
総会」を行った。また、平成
究会」の研究活動では、保
27 年 2 月には「真宗保育シン
育現場に直接出向くこと
ポジウム『日常の中の真宗保
も多く、表現教育に関する
育』」を 開 催し 、多 数の 参加
新任教員の研修の場とも
を得ている。
なっている。
さらに表現系の教員を中
心として「保育と表現研究
会」を立ち上げ、保育におけ
る表現活動の在り方につい
て実践的研究を行っている。
表現学科演劇放送フィー
本学とサザンクス筑後
ルドは、筑後市文化振興公社
の文化活動の連携体制を、
と共同で市民ミュージカル
高く評価されて、平成 23
「彼方へ、流れの彼方へ」を
年2月、地域創造賞(法務
平成 16 年に製作した。この
大臣賞)を受賞した。地域
公演は、筑後市制 50 周年・
のホールと大学が共同で
サザンクス筑後開館 10 周年、 文 化 振 興 を 行 っ て い る 例
ふくおか国民文化祭参加作
は珍しく、全国から注目を
品として「サザンクス筑後」
浴びている。その連携活動
の大ホールで上演された。
は、平成 16 年から始まり
作、音楽、演出は本学教員が
10 年目に及んでいる。
担当し、演劇放送フィールド
の学生と卒業生、そして一般
市 民 の 総 勢 120 人 が 出 演 し
た。
その後、観客から再演を望
む署名活動が起こり 7500 人
の署名が集まり、平成 18 年
に再演した。その後、平成 22
年には東京公演を行い高い
評価を受けた。
- 10 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
平成 25 年 10 月には、福岡
県民文化祭オープニングイ
ベントに市民ミュージカル
「彼方へ、流れの彼方へ」を
コンサート形式で上演した。
平成 26 年 10 月には、筑後
市制 60 周年・サザンクス筑
後開館 20 周年記念事業とし
て、市民ミュージカル「彼方
へ、流れの彼方へ」を、再演
した。
評価領域Ⅵ 研究
カリキュラム等の点検時
専任教員、非常勤講師の
研究条件の整備に関する担
に、担当授業コマ数の格差に
採用時の人事について、事
当授業数の教員負担の差を
ついて改善を図った。
前にカリキュラム上の研
軽減する試み
究領域等を慎重に点検す
ることによって、個人差が
改善された。
評価領域Ⅵ 研究
学外における教員の研究
教育職員職務基準(備付
芸術的活動などを研究業績
活動を大学における社会的
資料 36)を平成 26 年度に
に準じて評価する基準の周
貢献と位置づけ、評価する仕
制定し、学内への周知を図
知に関する試み
組みを検討した。
っている。併せて、評価へ
の検討を継続している。
評価領域Ⅸ 財務
毎会計年度終了後 2 ヶ月以
閲覧の実績はないが、閲
財産 目録 等の 報告 書を 事務
内に財産目録、貸借対照表、
覧できるようにすること
所に 備え 置き 、閲 覧に 供す
収支計算書及び事業報告書、
で、学内の財務意識が高ま
ること
監査報告書を事務所に置き、
った。
閲覧できるようにしている。
②上記以外で、改善を図った事項について
改善を要する事項
授業 評価 結果 の学 生へ の還
元
対策
成果
自己点検・評価委員会で検
自己点検・評価委員長が
討し、アンケート実施後、学
「学生支援課通信」(備付
生に還元するまでの業務ス
資料 55)に結果の概要を
ケジュールを詳細に決めて
報告して、学生への還元を
実行した。
行った。
- 11 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
卒業後の学生支援の充実
九州大谷短期大学
表現学科演劇放送フィー
九州地区の寺院やホー
ルドでは、卒業生の受け皿と
ルだけでなく、全国で積極
して「大谷シアタープロジェ
的に公演活動を実施して
クト」を立ち上げて、活動を
いる。平成 27 年度には、
続けている。
京都、大分、長崎、愛知な
どでの公演が予定されて
いる。
表現学科演劇放送フィー
劇団や声優プロダクシ
ルドでは、平成 26 年度から、 ョ ン 志 望 の 卒 業 生 9 名 が
生涯学習センターの講座と
受講して、年度末には学内
して、卒業生のための「マス
発表会を行い、学習成果を
タークラス」を開講して、よ
上げた。
り専門的教育を展開し、卒業
後の学生支援を行っている。
専攻科福祉専攻・福祉学科
専攻科福祉専攻・福祉学
では、福岡県福祉・介護人材
科の卒業生を中心に、延べ
確保臨時対策事業として、本
65名の参加があり、5名
学において「潜在的有資格者
の再就職が決定し、卒業生
再就業支援研修~介護って
のリカレント教育に繋が
ステキ‼再チャレンジ教室
った。
~」 を行 った。「生 活支 援と
アクティビティ~化粧の力
~」「介 護 の基 本と ネイ ルケ
ア」「再 就 業に 向け ての 悩み
相談」の3つの講座を(平成
26 年 8 月 17,18,19 日、平成
26 年 11 月 16,24,25 日、平
成 27 年 2 月 14,16,17 日)
3回実施した。子育てや様々
な理由で現在介護の仕事か
ら離れている専攻科福祉専
攻と福祉学科の卒業生の参
加があり、再就職へ向けて自
信を持って一歩を踏み出す
ことができるように、介護の
基本を再確認し、活き活きと
生きることを支えるための
支援として、化粧療法、ネイ
- 12 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
ルケア等の研修を行う。さら
に個々の再就業へ向けての
悩みを解決するために、再就
業に向けての相談会もあわ
せて実施した。
幼児教育学科では、保育現
「保育 cafe」により、
場で働く卒業生が最も支援
クラス別同窓会に加えて
を必要とする卒後1~2年
卒業生が本学に足を運ぶ
目の卒業生を対象とした事
機会が増えた。特に、卒後
業、情報交換及び教員による
間もない保育者は悩みが
相談の場となる「保育 cafe」 あ っ て も 解 決 す る 手 段 を
を平成 25 年から実施してい
持ちにくいが、この場では
る。
率直に悩みを話し合い、教
員や他の卒業生に助言を
もらうことも多い。保育現
場で課題となっている早
期離職対策へも、一定の効
果を上げていると思われ
る。
福祉学科では、平成 24 年
同窓会を創設すること
12 月 に 福 祉 学科 同 窓 会 を 創
で、卒業生との関係が組織
設し、卒業生が九州大谷介護
化され、相互の情報交換が
福祉学会で実践発表を行う
行われる機会を有する。ま
機会を設ける等、卒業生の相
た、そのことにより卒業生
互の再研鑽の場を提供して
の就労先との関係構築や
いる。
大学としての学問的な情
報提供の広がりが可能と
なる等の効果が構築され
つつある。
③過去 7 年間に、文部科学省の設置計画履行状況等調査において留意事項が付された
短期大学は、留意事項及びその履行状況を記述する。
平成26年度設置計画履行状況等調査の結果について通知内容と改善状況は以下の
とおり。
- 13 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
通知
:(26 文科高第 875 号
九州大谷短期大学
平成 27 年 2 月 19 日)
設置者区分:私立
設置者
:学校法人真宗大谷学園
大学名
:大谷大学
学部名
:大学院文学研究科
研究科
:教育・心理学専攻(M)
認可又は届出:届出(開設年度 H25)
改善意見
1. 文学研究科教育・心理学専攻(M)において、定年規程に定める退職年齢を
超える専任教員数の割合が比較的高いことから、定年規程の趣旨を踏まえた適
切な運用に努めるとともに、教員組織編制の将来構想について検討すること。
2. 既設学部等(文学部仏教学科、大谷大学短期大学部仏教科、九州大谷短期大
学福祉学科)の定員充足率が 0.7 倍未満となっていることから、学生の確保に
努めるとともに、入学定員の見直しについて検討すること。
改善意見等に対する改善状況及び改善計画
1.対応済
○改善状況
教員の組織編成については学長会、大学院委員会において検討を進めている。
定年規程による専任教員の退職時期を想定して、学内教員の教育・研究業績を高
めるとともに、外部からの教員を招聘することについても検討している。
H27 年度には学外より教授を 1 名招聘することが決定している。
2.対応中
○改善状況
文学部仏教学科については、27 年度入試から定員を 60 名から 25 名に削減した。
大谷大学短期大学部仏教科については、25 年度入試から定員を 40 名から 20 名
に削減している。25 年度は定員 20 名に対し 18 名(0.9 倍)の入学者があり一定
の改善があったが、26 年度入試では 10 名(0.5 倍)の入学者となり、定員充足率
が 0.7 倍を下まわった。
九州大谷大学短期大学福祉学科(入学定員 35 名)については、26 年度は 15 名
入学にとどまったが、27 年度は 22 名以上入学の見込みで、0.7 倍を下回るものの
改善傾向にある。
○今後の改善計画
それぞれの学科において、高校内ガイダンスや高大連携授業の実施のほか、教
員が積極的に関係学校を中心に高校訪問を行い学生確保に努めている。
また、大谷大学・大谷大学短期大学部では、平成 26 年度には学部、学科の再編
について大学総合企画委員会において検討を行った。現在はその答申に基づき、
学部再編に向けた準備に取りかかっている。
また、九州大谷短期大学では、26 年度より筑後地区介護人材養成研究会を立上
げ、介護事業所や行政等学外の協力体制も視野に入れて地域と一体となって人材
確保に向けた歩みを始めている。
- 14 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
(6)学生データ
①入学定員、入学者数、入学定員充足率、収容定員、在籍者数、収容定員充足率
学科等の名称
事項
27 年度
備考
10
10
10
入学者数
8
8
12
10
9
80
80
120
100
90
収容定員
20
20
20
20
20
在籍者数
18
18
20
23
20
90
90
100
115
100
充足率(%)
事項
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
入学定員
50
50
50
50
50
入学者数
57
50
64
38
43
114
100
128
76
86
収容定員
100
100
100
100
100
在籍者数
120
106
115
102
82
120
106
115
102
82
入学定員
100
100
100
100
100
入学者数
111
80
117
109
89
111
80
117
109
89
収容定員
200
200
200
200
200
在籍者数
192
188
197
225
201
96
94
99
113
101
入学定員
30
30
30
30
30
入学者数
19
13
25
20
21
63
43
83
67
70
入学定員
充足率(%)
収容定員
充足率(%)
入学定員
幼児教育学科
26 年度
10
充足率(%)
表現学科
25 年度
10
収容定員
学科等の名称
24 年度
入学定員
入学定員
仏教学科
23 年度
充足率(%)
収容定員
充足率(%)
入学定員
専攻科
充足率(%)
福祉専攻
収容定員
30
30
30
30
30
在籍者数
19
13
25
20
21
63
43
83
67
70
収容定員
充足率(%)
- 15 -
備考
様式4-自己点検・評価の基礎資料
入学定員
35
35
35
35
35
入学者数
32
22
30
15
24
91
63
86
43
66
収容定員
70
70
70
70
70
在籍者数
68
54
52
44
39
97
77
74
63
56
入学定員
充足率(%)
福祉学科
九州大谷短期大学
収容定員
充足率(%)
②卒業者数(人)
区分
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
仏教学科
10
8
9
6
12
表現学科
44
58
53
48
61
幼児教育学科
76
70
95
71
97
専攻科福祉専攻
33
18
12
24
19
福祉学科
28
34
30
20
28
③退学者数(人)
区分
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
仏教学科
0
0
1
0
0
表現学科
5
4
0
2
2
幼児教育学科
6
9
5
3
5
専攻科福祉専攻
0
1
0
1
0
福祉学科
2
1
0
2
0
④休学者数(人)
区分
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
仏教学科
2
1
1
0
2
表現学科
3
3
3
2
2
幼児教育学科
7
2
3
7
10
専攻科福祉専攻
0
0
0
0
0
福祉学科
1
3
1
1
1
- 16 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
⑤就職者数(人)
区分
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
仏教学科
1
2
2
3
8
表現学科
16
18
13
12
25
幼児教育学科
51
44
57
48
68
専攻科福祉専攻
33
18
12
23
19
福祉学科
23
28
27
17
26
⑥進学者数(人)
区分
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
仏教学科
1
2
1
0
2
表現学科
0
4
3
0
1
18
11
24
18
21
専攻科福祉専攻
0
0
0
0
0
福祉学科
1
2
0
1
0
幼児教育学科
( 7)短期大学設置基準を上回っている状況・短期大学の概要
大学の設置等に係る提出書類の「基本計画書」(「 大学の設置等に係る提出書類の作
成の手引き」を参照)内の量的数値及び質的な事項について記述する( 評価実施年度
の 5 月 1 日現在)。
現在なし。
①教員組織の概要(人)
(平成27年5月1日現在)
専任教員数
学科等名
教
授
准
教
授
設置基準
で定める
講
師
助
教
計
短 期 大学 全 体
の 入 学定 員 に
応 じ て定 め る
教員数
専任教員数
[イ]
[ロ]
設置基準
で定める
助
教授数
手
非
常
勤
教
員
仏教学科
2
2
4
4
2
8
表現学科
2
2
4
4
2
21
幼児教育学科
3
4
8
8
3
18
専攻科福祉専攻
1
1
2
3
3
7
7
3
12
1
26
26
10
68
1
4
福祉学科
2
2
3
(小計)
9
3
13
〔その他の組織等〕
1
2
9
14
短期大学全体の入学
定員に応じて定める
専任教員数[ロ]
(合計)
4
10
5
13
2
30
- 17 -
30
2
12
82
備
考
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
②教員以外の職員の概要(人)
(平成27年5月1日現在)
専任
兼任
計
14
1
15
技術職員
0
0
0
図書館・学習資源センター等の専門事務職員
0
6
6
その他の職員
1
2
3
15
9
24
事務職員
計
③校地等(㎡)
専用
(㎡)
区分
校舎敷地
校地等
在学生一人
基準面積
当たりの
(㎡)注]
面積(㎡)
計
(㎡)
32,198
7,299
7,299
39,497
39,497
0
0
39,497
39,497
その他
合計
共用する他
の学校等の
専用(㎡)
32,198
運動場用地
小計
共用
(㎡)
4,200
備考
(共有の
状況等)
94,04
[注]短期大学設置基準上必要な面積
④校舎(㎡)
区分
専用(㎡) 共用(㎡)
14,504
校舎
共用する他の学校
等の専用(㎡)
0
計(㎡)
0
基準面積(㎡)
[注]
14,504
備考(共有
の状況等)
6,350
[注]短期大学設置基準上必要な面積
⑤教室等(室)
講義室
演習室
実験実習室
情報処理学習室
語学学習施設
23
15
0
2
0
⑥専任教員研究室(室)
専任教員研究室
29
⑦図書・設備
学科・専攻課程
図書
〔うち外国書〕
学術雑誌
〔うち外国書〕(種)
電子ジャーナル
[うち外国書]
(冊)
視聴覚資料
(点)
機械・器具 標本
(点)
(点)
仏教学科
12,447 〔 119 〕
20〔0〕
0
150
0
0
表現学科
20,769 〔 225 〕
22〔1〕
0
705
0
0
幼児教育学科
15,255 〔 392 〕
31〔0〕
0
767
0
0
1〕
18〔0〕
0
76
0
0
3,542 〔 122 〕
22〔0〕
0
91
0
0
29,784〔 983 〕
31〔2〕
0
2,586
0
0
82,394〔 1,842 〕
162〔3〕
0
4,375
0
0
専攻科
福祉学科
一般
計
597〔
- 18 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
図書館
面積(㎡)
閲覧席数
収納可能冊数
989.63
121
80,000
面積(㎡)
体育館
体育館以外のスポーツ施設の概要
1346.68
-
-
(8)短期大学の情報の公表について
①教育情報の公表について
事項
1
公表方法等
大学の教育研究上の目的に関するこ
と
2
教育研究上の基本組織に関すること
3
教員組織、教員の数並びに各教員が
有する学位及び業績に関すること
4
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/
http://www.kyushuotani.ac.jp/department/
http://www.kyushuotani.ac.jp/department/teachers/
入学者に関する受け入れ方針及び入
学者の数、収容定員及び在学する学
http://www.kyushuotani.ac.jp/prospectus/
生の数、卒業又は修了した者の数並
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/financial/
びに進学者数及び就職者数その他進
http://www.kyushuotani.ac.jp/employment/working/
学及び就職等の状況に関すること
5
授業科目、授業の方法及び内容並び
に年間の授業の計画に関すること
6
http://www.kyushuotani.ac.jp/support/guideline/
学修の成果に係る評価及び卒業又は
修了の認定に当たっての基準に関す
http://www.kyushuotani.ac.jp/support/guideline/
ること
7
校地、校舎等の施設及び設備その他
の学生の教育研究環境に関すること
8
授業料、入学料その他の大学が徴収
する費用に関すること
9
http://www.kyushuotani.ac.jp/campuslife/map/
http://www.kyushuotani.ac.jp/prospectus/entrance8/
大学が行う学生の修学、進路選択及
び心身の健康等に係る支援に関する
http://www.kyushuotani.ac.jp/support/
こと
②学校法人の財務情報の公開について
事項
公開方法等
財産目録、貸借対照表、収支計算書、事業
報告書及び監査報告書
http://www.otani.ac.jp/sinsyu_gakuen/index.html
- 19 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
(9)各学科・専攻課程ごとの学習成果について
■学習成果をどのように規定しているか。
本学の教育課程は、機関レベルの教育目的について建学の精神である「本学の願い」
を基盤に学則(備付資料 36)に規定(全学:学則第 1 条第 1 項、各学科:学則第 1 条
第 2 項、専攻科:学則第 59 条第 2 項)され、それを出発点として各学科の教育方針(提
出資料 4)を明文化し、機関レベルの「教育目的」と教育課程レベルの「教育目標」と
の関連を明らかにしている。
教育課程レベルの「教育目標」は学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
(提出資
料 6)として規定され、さらに教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
(提出資料 7)としてより具体化している。
このように系統立てられた教育課程は、
「学習成果」としても体系化され、教員だけ
でなく、学生自身への周知と理解を促すために、ホームページで明記、公開し、
「学生
要覧」(提出資料 1)や「授業要覧(シラバス)」(提出資料 4)にも、より分かりやす
い文言で表記している。
■どのように学習成果の向上・充実を図っているか。
本学では、教育課程の改善計画をグランドデザイン(備付資料 41)に明記し、PD
CAサイクルに沿った検証を実施し、改善を図っている。
具体的には、学則、教育方針、3ポリシー(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・
ポリシー、アドミッション・ポリシー)を組織(各学科会議→学生支援課または入学
広報課会議→教育運営会議→教授会)として確認し、機関レベルで検討する仕組みを
整えてきた。
特に、平成26年度は、カリキュラムマップ(備付資料 43)を作成し、教育課程を
可視化することにより、より一層の学習成果の向上・充実を図るために役立てている。
このカリキュラムマップを活用することにより、教育課程の改善を機関レベル・教
育課程レベルで検討することが容易となり、内容の充実を図ることはもちろん、学生
の主体的な学習成果の査定方法(アセスメント)を客観的に検討し、科目レベルであ
る「授業要覧(シラバス)」等に反映させることができる。
さらに、実習先評価や卒業後アンケート等の外部評価についても充実を図り、査定
に関して、教員・学生・外部からの総合的な観点により評価する方法を検討していく。
そして、着実に学習成果の向上を図るために、学生の履修状況については、履修登
録時に、クラス担当者によって確認、把握しており、学生の成績表はクラス担当者を
通して学生個人に配布される。その際、クラス担当者は各学生の成績状況を把握し、
個人面談などで個々に指導を実施している。
具体的な各学科の特色ある取り組みについては以下のとおり である。
- 20 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
仏教学科
仏教学科の学習成果については、次のような手法で向上・充実を図っている。
「授業要覧(シラバス)」に授業の概要と目標、到達目標を明記して、学生に周知を
図っている。
また、各学生の成績についてはクラス担当者が把握し個人面談を行い、学習成果の
向上に向けた指導をしている。さらに、夏の法要、冬の法要という形での学習成果の
一般公開、また卒業論文を作成しそれを学会誌『願心』
(備付資料 47)に掲載すること
によって社会に公表している。その過程における指導をプログラム化し、向上・充実
を図っている。
表現学科
表現学科の学習成果については、次のような手法で向上・充実を図っている。
「授業要覧(シラバス)」に授業の概要と目標、到達目標を明記して、学生に周知を
図っている。
演劇放送フィールドでは、年3回以上の学内での一般観客向け公演の実施や学外で
の一般公演への参加(福岡県民文化祭、筑後市民ミュージカル、狂言・忠三郎の会、
福岡国際映画祭ボイスオーバー上映会、文化庁委託演劇事業、等)により、向上・充
実を図っている。
情報司書フィールドでは、卒業研究の発表・提出まで、学習成果を意図した個人指
導を行っている。また、情報文化学会や図書館フェアにおける発表、さらに、老人介
護施設の慰問、保育園児を本学図書館に招いての読み聞かせ活動等をとおして学 生が
学習成果を実感できる場を設けている。
幼児教育学科
幼児教育学科の学習成果については、次のような手法で向上・充実を図っている。
「授業要覧(シラバス)」に授業の概要と目標、到達目標を明記し、学生に周知を
図っている。
幼稚園教諭免許取得希望者は「履修カルテ」の作成時に自己評価を行っており、学
習成果の向上に自覚的に取り組むことができている。
各種実習においても、事後指導のアフターミーティングによる自己評価と反省の指
導、園からの評価票に基づく振り返り指導を、実習担当者とクラス担当者が共同して
行っており、学生自身が個々に課題意識を自覚的に持つことで、実践力養成のための
学習成果の向上に繋がっている。
さらに、総合的な学習成果を発表し、社会的な評価を受ける場として、毎年12月
に学科行事「遊びと表現発表会」(備付資料 48)を実施している。クラス担当者の指
導の下、一般来場者を前に、幼児教育・保育・福祉の学びを様々な表現方法を用いて
発表を行い、実施後に報告書を作成・刊行し、関係幼稚園・保育所等各所に送付して
おり、学習成果を広く公開している。
- 21 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
専攻科福祉専攻
専攻科福祉専攻の学習成果については、次のような手法で向上・充実を図っている。
「授業要覧(シラバス)」に授業の概要と目標、到達目標を明記して、学生に周知を
図っている。
また、各履修科目の評価について、各期の評価表をクラス担当者から配布し、学生
と個人面談を実施し、各学生の学習成果の向上に向けて個別に指導している。
介護実習指導の一環として「実習報告」を学生が提出、学生が各評価項目の自己評
価を行い、実習施設からの評価と比較する機会とし、学習成果の向上に向けての課題
を学生個々が自覚的にとらえることができるよう指導している。2月に介護福祉士養
成施設協会の「全国統一卒業時共通試験」を実施し、最終的な学習成果の把握を行っ
ている。さらに、総合的な学習成果を発表し、社会的な評価を受ける場として、毎年
12月に学科行事「遊びと表現発表会」(備付資料 48)を実施している。クラス担当
者の指導の下、一般来場者を前に、幼児教育・保育・福祉の学びを様々な表現方法を
用いて発表を行い、実施後に報告書を作成・刊行し、関係各所に送付しており、学習
成果を広く公開している。
福祉学科
福祉学科の学習成果については、次のような手法で向上・充実を図っている。
「授業要覧(シラバス)」に授業の概要と目標、到達目標を明記して、学生に周知を
図っている。
また、各履修科目の評価は、各期の評価をクラス担任が把握し、学生と個人面談を
行い、学習成果の向上に向けた指導を行っている。2月に介護福祉士養成施設協会の
「全国統一卒業時共通試験」を実施し、最終的な学習成果の把握を行っている。 さら
に、福祉フェア・介護福祉学会を開催、または卒業論文を作成しそれを卒業研究論集
(備付資料 49)に掲載するなど、学習成果を学外へ公開することによって社会に問う
と同時に、学生自身の自己評価を促し、向上充実を図っている。
(10)オフキャンパス、遠隔地、通信教育その他のプログラム
該当なし
(11)公的資金の適正管理の状況
公的研究費補助金は「真宗大谷学園経理規程」「九州大谷短期大学研究費規程」(備付
資料36)等に基づいて事務局で処理している。本学の規模、人員、採用実績 からは、公的研
究費補助金独自の規程・不正防止管理体制を設けることは難しく、本来の会計処理を厳格に
運用することを基本として、適切な管理と不正防止を施せるよう努めている。
- 22 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
(12)理事会・評議員会ごとの開催状況
区
分
開催日現在の
状況
現 員
定 員
(a)
15 人
16 人
実出席率
(b/a)
意思表示
出席者数
12 人
80.0%
3人
2/3
3人
2/3
16 人
14 人
87.5%
2人
2/3
16 人
平成 24 年 12 月 18 日
14:00 ~16:15
15 人
93.8%
1人
3/3
16 人
100%
0人
2/3
11 人
73.3%
4人
3/3
15 人
93.8%
1人
2/3
14 人
87.5%
2人
3/3
15 人
93.8%
1人
3/3
12 人
75.0%
4人
2/3
15 人
93.8%
1人
3/3
12 人
75.0%
4人
3/3
13 人
81.3%
3人
2/3
8人
53.3%
7人
3/3
9人
56.3%
7人
3/3
14 人
87.5%
2人
3/3
12 人
85.7%
2人
2/3
12 人
80.0%
3人
2/3
13 人
81.3%
3人
2/3
13 人
81.3%
3人
3/3
16 人
100%
0人
2/3
15 人
93.8%
1人
1/3
11 人
68.8%
5人
1/3
16 人
16 人
16 人
14 人
以内
出席理事
数(b)
81.3%
16 人
18 人
監事の
出席状況
13 人
15 人
以上
平成 24 年 5 月 25 日
10:00~16:25
出 席 者 数 等
平成 24 年 7 月 12 日
15:00 ~16:25
16 人
理
事
会
開催年月日
開催時間
16 人
16 人
16 人
15 人
16 人
16 人
14 人
15 人
平成 25 年 3 月 25 日
14:00 ~16:50
平成 25 年 5 月 24 日
10:00 ~15:55
平成 25 年 7 月 18 日
14:30 ~15:20
平成 25 年 11 月 7 日
15:00 ~16:00
平成 25 年 12 月 19 日
17:05 ~17:20
平成 26 年 1 月 24 日
16:45 ~17:15
平成 26 年 3 月 24 日
17:30 ~18:05
平成 26 年 5 月 23 日
14:30 ~15:50
平成 26 年 6 月 27 日
15:55 ~16:10
平成 26 年 8 月 19 日
13:00 ~13:50
平成 26 年 9 月 26 日
14:55 ~15:15
平成 26 年 10 月 24 日
14:50 ~15:10
16 人
16 人
16 人
16 人
16 人
平成 26 年 12 月 12 日
15:35 ~16:30
平成 27 年 1 月 19 日
17:20 ~18:00
平成 27 年 2 月 13 日
16:05 ~16:40
平成 27 年 3 月 24 日
18:10 ~18:30
- 23 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
37 人
平成 24 年 5 月 25 日
13:00 ~15:35
31 人
83.8%
6人
2/3
37 人
平成 24 年 7 月 12 日
13:00 ~14:35
24 人
64.9%
13 人
2/3
24 人
64.9%
13 人
3/3
31 人
86.1%
5人
2/3
26 人
70.3%
11 人
3/3
27 人
73.0%
9人
2/3
28 人
75.7%
9人
3/3
28 人
75.7%
9人
2/3
27 人
73.0%
10 人
3/3
29 人
78.4%
8人
3/3
31 人
83.8%
6人
2/3
17 人
45.9%
20 人
3/3
30 人
81.1%
7人
3/3
28 人
75.7%
9人
2/3
29 人
78.4%
8人
3/3
31 人
83.8%
6人
2/3
26 人
70.3%
11 人
1/3
29 人
78.4%
8人
1/3
37 人
36 人
37 人
37 人
37 人
37 人
評
議
員
会
37 人
九州大谷短期大学
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
37 人
平成 24 年 12 月 18 日
10:00 ~12:45
平成 25 年 3 月 25 日
10:00 ~12:50
平成 25 年 5 月 24 日
13:00 ~15:05
平成 25 年 7 月 18 日
13:00 ~14:00
平成 25 年 12 月 19 日
15:10 ~16:55
平成 26 年 1 月 24 日
15:30 ~16:35
平成 26 年 3 月 24 日
13:00 ~17:20
平成 26 年 5 月 23 日
14:40 ~15:30
平成 26 年 6 月 27 日
14:45 ~15:45
平成 26 年 8 月 19 日
13:30 ~13:40
平成 26 年 9 月 26 日
14:10 ~14:45
平成 26 年 10 月 24 日
14:10 ~14:40
平成 26 年 12 月 12 日
13:00 ~15:30
平成 27 年 1 月 19 日
14:10 ~17:10
平成 27 年 2 月 13 日
15:50 ~16:00
平成 27 年 3 月 24 日
13:55 ~17:55
(13)その他
該当なし
- 24 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
2.自己点検・評価の組織と活動
「学則」第2条に定める自己点検・評価活動を行うために、九州大谷短期大学自己点
検・評価委員会規程」(提出資料5)を制定し、自己点検・評価委員会を設置している。
委員会の任務は、継続的な自己点検・評価の実施のほか、第三者評価の受審と評価結
果を受けての改善・実行を行うことである。委員会の組 織は、学長の指名による委員
長(ALO)と本学経営会議の議を経て学長が任命する委員で構成されている。なお、
認証評価機関により第三者評価を受ける場合は、自己点検・評価委員会の下に第三者
評価実施部会を組織して、全学的な取り組みとして対応 している。
本年度の自己点検・評価委員会は、ALOと9名の委員で構成されており、総務課
が所管している。第三者評価実施部会は、自己点検・評価委員に各学科長が加わり構
成される。実施体制は以下のとおりである。
■自己点検・評価委員会(平成26年度担当者、構成員)
委員長
齋藤豊治(表現学科・ALO)
委員
吉元信暁(仏教学科・企画室参事)
坂川和彦(表現学科・図書館長)
福永良逸(福祉学科長)
塚本真由美(福祉学科・総務課参事)
末嵜雅美(幼児教育学科)
森永牧子(専攻科福祉専攻・学生支援課参事)
末﨑政信(学生支援課主事・進路係)
正木信彦(学生支援課課長)
淺野智成(事務局長)
所管
総務課
- 25 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
■自己点検・評価の組織図
九州大谷短期大学
- 26 -
九州大谷短期大学
様式4-自己点検・評価の基礎資料
■組織が機能していることの記述
自己点検・評価委員会は、平成20年度に第三者評価の受審以降、PDCAサイク
ルに則って、改善・実行に向けた自己点検・評価を教学面及び管理運営面で総合的に
行ってきた。そして平成24年度からは、本学が策定した平成33年までを対象にし
た九州大谷短期大学のマスタープラン「グランドデザイン」(備付資料 41)に基づき、
よりきめ細かい自己点検・評価活動を行っている。中でも、自己点検・評価委員会が
企画・運営する年2回の全教職員が参加する「全学研修会」(備付資料 42)において、
三課・各学科が進捗状況を発表することにより、情報の共有が図られてきた。自己点
検・評価委員会は、月 1 回の定例会議の他に臨時会議を開いて、各学科及び委員会と
連携を取りながら継続的な自己点検・評価活動を行っている。年毎の活動内容は以下
のとおりである。
1
年2回の教職員全員が参加する全学研修会の企画・実施
2
学生生活調査の企画・実施
3
全国短大生生活調査の企画・実施
4
授業評価アンケートの企画・実施
5
FD・SD研修の企画・実施
6
自己点検・評価報告書の作成
■自己点検評価報告書完成までの活動記録
自己点検・評価報告書は、各学科と各部署が執筆にあたり、自己点検・評価委員
が報告書編集委員を兼ねて平成23年度から毎年作成し、冊子または CDにして全
教職員員に配布している。平成24年度までは、明確な評価基準に基づいた報告書
には至らなかったが、平成25年度からは、短期大学基準協会の平成24年7月改
定の基準に則って総合的な点検・評価活動を行い、
「平成24年度自己点検・評価報
告書」、「平成25年度自己点検・評価報告書」(備付資料 4)を作成して、精度を上
げる努力をしてきた。そして引き続き「平成26年度自己点検・評価報告書」の作
成に着手した。報告書完成までの活動は以下のとおりである。
■平成 27 年度自己点検・評価報告書完成までの活動記録
①認証評価の受審について
開催年月日
委員会等
平成 26 年
3月4日
平成 26 年
7 月 10 日
平成 26 年
9 月 19 日
平成 26 年
12 月 17 日
内容
自己点検・評価
平成 27 年度に短期大学基準協会による認証評価を
委員会
受審するに当たり 7 月に申し込むことを決定した。
自己点検・評価
平成 27 年度の第三者評価を短期大学基準協会に申
委員会
請した。
自己点検・評価
平成 27 年度に短期大学基準協会による認証評価を
委員会
受審することが決定した。
教授会
上記、自己点検・評価委員会の決定事項が確認周知
された。
- 27 -
様式4-自己点検・評価の基礎資料
九州大谷短期大学
②受審に向けた学内体制について
委員会等
開催年月日
平成 26 年
教授会
3 月 13 日
平成 26 年
8 月 27 日
平成 26 年
9月4日
内容
平成 27 年度第三者評価に向けた学内ALO(齋藤
豊治)及び第三者評価実施部会の発足が決定した。
自己点検・評価
短期大学基準協会ALO対象説明会に本学ALO
委員会
を含む3名が出席した。
自己点検・評価
認証評価に向けた学内体制について協議した。
委員会
③「自己点検・評価報告書」の作成について
委員会等
内容
自己点検・評価
認証評価受審のスケジュールについて確認し、「平
委員会
成 26 年度自己点検・評価報告書」作成方針を決定
開催年月日
平成 26 年
12 月 4 日
した。
平成 26 年
教授会
12 月 17 日
平成 27 年
上記、自己点検・評価委員会の決定事項が確認周知
された。
全学研修会
3 月 17 日
全教職員が参加する「全学研会」にて、認証評価受
審のスケジュール及び「平成 26 年度自己点検・評
価報告書」作成方針を共有化した。
平成 27 年
教授会
4月1日
平成 27 年
4 月 2 日~
自己点検・評価委員会の下に第三者評価部会を設置
することを承認した。
自己点検・評価
「平成 26 年度自己点検・評価報告書」の第1稿か
委員会
ら最終稿まで5度にわたって内容を検討して修正
5 月 30 日
を加えた。
平成 27 年
自己点検・評価
再度完成した「平成 26 年度自己点検・評価報告書」
6 月 1 日~9 日
委員会
を精査し完成した。
平成 27 年
第三者評価部
「平成 26 年度自己点検・評価報告書」の最終確認
会
を行った。
教授会
「平成 26 年度自己点検・評価報告書」が完成した
6 月 10 日
平成 27 年
6 月 17 日
平成 27 年
6 月 24 日
平成 27 年
6 月 26 日
ことを報告した。
第三者評価部
完成した「平成 26 年度自己点検・評価報告書」を
会
提出することを確認した。
第三者評価部
「平成 26 年度自己点検・評価報告書」を送付した。
会
- 28 -
九州大谷短期大学
様式5-提出資料・備付資料一覧
<提出資料一覧表>
報告書作成マニュアル記載の提出
資料番号・資料名
資料
基準Ⅰ:建学の精神と教育の効果
A 建学の精神
建学の精神・教育理念についての印
1.学生要覧[平成 26 年度]
刷物
2.大学案内[平成 26 年度]
3.ウェブサイト「建学精神「本学の願い」」
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/wish/
B 教育の効果
教育目的・目標についての印刷物
1.学生要覧[平成 26 年度]
学生が獲得すべき学習成果につい
4.各学科 授業要覧(シラバス) [平成 26 年度]
ての印刷物
C 自己点検・評価
自己点検・評価を実施するための規
程
5.九州短期大学自己点検・評価委員会規程
基準Ⅱ:教育課程と学生支援
A 教育課程
学位授与の方針に関する印刷物
6.ウェブサイト
「学位授与の方針「ディプロマポリシー」」
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/diplomat/
教育課程編成・実施の方針に関する
印刷物
7.ウェブサイト「教育課程編成・実施の方針「カリキ
ュラムポリシー」」
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/curricurum/
入学者受け入れ方針に関する印刷
8.学生募集要項[平成 26 年度][平成 27 年度]
物
9.ウェブサイト「入学者受入の方針「アドミッション
ポリシー」」
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/admission/
カリキュラムに対応した授業科目
10.授業科目担当者一覧表[平成 26 年度]
担当者一覧
11.時間割[平成 26 年度]
4.各学科 授業要覧(シラバス) [平成 26 年度]
シラバス
4.各学科 授業要覧(シラバス) [平成 26 年度]
B 学生支援
学生便覧等(学則を含む)、学習支
援のために配付している印刷物
1.学生要覧[平成 26 年度]
短期大学案内(2 年分)
2.大学案内[平成 26 年度][平成 27 年度]
募集要項・入学願書(2 年分)
8.学生募集要項[平成 26 年度][平成 27 年度]
基準Ⅲ:教育資源と財的資源
- 29 -
様式5-提出資料・備付資料一覧
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の提出
資料番号・資料名
資料
D 財的資源
「資金収支計算書・消費収支計算書
12.資金収支計算書・消費収支計算書の概要
の概要(過去 3 年)」[書式 1]、
13.貸借対照表の概要
「貸借対照表の概要(過去 3 年)」 14.財務状況調べ
[書式 2]、
15.キャッシュフロー計算書
「財務状況調べ」[書式 3]
及び「キャッシュフロー計算書」
[書
式 4]
資金収支計算書・資金収支内訳表・ 16.資金収支計算書・消費収支計算書
消費収支計算書・消費収支内訳表
[平成 24 年度~平成 26 年度]
(過去 3 年間)
貸借対照表(過去 3 年間)
17.貸借対照表[平成 24 年度~平成 26 年度]
中・長期の財務計画
18. 事業計画書/予算書[平成 27 年度]
事業報告書(過去 1 年間)
19.事業報告書[平成 26 年度]
事業計画書/予算書
18.事業計画書/予算書[平成 27 年度]
基準Ⅳ:リーダーシップとガバナンス
A 理事長のリーダーシップ
寄付行為
[報告書作成マニュアル指定以外
の添付資料]
20.学校法人真宗大谷学園寄付行為
該当なし
- 30 -
九州大谷短期大学
様式5-提出資料・備付資料一覧
<備付資料一覧表>
報告書作成マニュアル記載の備付
資料番号・資料名
資料
基準Ⅰ:建学の精神と教育の効果
A 建学の精神
建学の精神・教育理念についての印
刷物
創立記念、周年誌等
1.人間学ノート
2.開学 10 周年『樹心』
3.開学 40 周年記念誌『九州大谷物語』
C 自己点検・評価
過去 3 年間に行った自己点検・評価
に係る報告書等
第三者評価以外の外部評価につい
ての印刷物
4.自己点検・評価報告書[平成 24 年度~平成 26 年度]
該当なし
基準Ⅱ:教育課程と学生支援
A 教育課程
単位認定の状況表
学習成果を表す量的・質的データに
関する印刷物
5.単位認定の状況表[平成 26 年度]
6.成績集計表[平成 26 年度]
7.資格取得判定資料[平成 26 年度]
B 学生支援
学生支援の満足度についての調査
8.学生生活調査結果[平成 26 年度]
結果
9.短大生調査[平成 26 年度]
就職先からの卒業生に対する評価
結果
卒業生アンケートの調査結果
入学志願者に対する入学までの情
報提供のための印刷物等
入学手続者に対する入学までの学
習支援のための印刷物等
学生の履修指導(ガイダンス、オリ
エンテーション)等に関する資料
学生支援のための学生の個人情報
を記録する様式
10.就職先アンケート[平成 26 年度]
該当なし
11.学生募集要項[平成 27 年度]
12.入学生学科別入学前課題[平成 26 年度]
13.履修マニュアル[平成 26 年度]
14.学籍票・進路登録票
進路一覧表等の実績についての印
刷物
15.卒業生進路先[平成 24 年度~平成 26 年度]
※過去 3 年間
GPA等成績分布
該当なし
学生による授業評価票及びその評
16.授業評価アンケート[平成 26 年度]
価結果
17.授業評価集計結果[平成 26 年度]
- 31 -
様式5-提出資料・備付資料一覧
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の備付
資料番号・資料名
資料
社会人受け入れについての印刷物
等
11.学生募集要項[平成 27 年度]
海外留学希望者に向けた印刷物等
該当なし
FD 活動の記録
18.自己点検・評価委員会議事録
SD活動の記録
19.FD・SD実施に関する資料
基準Ⅲ:教育資源と人的資源
A 人的資源
専任教員の個人調書
20.専任教員の個人調書 教育研究業績書
非常勤講師一覧表
21.非常勤講師一覧表
教員の教育活動について公開して
22.ウェブサイト「専任教員プロフィール」
いる印刷物等
※過去 3 年間
専任教員等の年齢構成表
※5 月 1
日現在
科学研究費補助金等、外部研究資金
の獲得状況一覧表
※過去 3 年間
研究紀要・論文集
※過去 3 年間
教員以外の専任職員の一覧表(氏
名・職名)
http://www.kyushuotani.ac.jp/about/curricurum/
23.職階別教員数・年齢別教員数
24.科学 研 究費 補助 金等 外部 研究 資金 獲 得状 況 一覧表
[平成 24 年度~平成 26 年度]
25.「九州大谷研究紀要」
[平成 24 年度~平成 26 年度]
26.事務職員一覧表
B 物的資源
校地、校舎に関する図面
27.校地、校舎図面
図書館、学習資源センターの概要
28.図書館の概要
C 技術的資源
学内LANの敷設状況
29.学内LANの敷設状況
マルチメディア教室、コンピュータ
30.情報教室(1201 教室)、マルチメディア教室(1203
教室等の配置図
教室)の配置図
D 財的資源
寄付金・学校債の募集についての印
31.「九州大谷短期大学教育振興資金募金」パンフレッ
刷物等
ト
財産目録及び計算書類
※過去 3
年
32.財産目録及び計算書類[平成 24 年度~平成 26 年度]
基準Ⅳ:リーダーシップとガバナンス
A 理事長のリーダーシップ
理事長の履歴書
33.理事長の履歴書
学校法人実態調査表(写し)
34.学校法人実態調査表(写し)
[平成 24 年度~平成 26
※過去 3 年間
理事会議事録
年度]
※過去 3 年間
35.理事会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
- 32 -
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の備付
資料番号・資料名
資料
諸規程集
寄附行為・学則
様式5-提出資料・備付資料一覧
36.九州大谷短期大学規程集
○学校法人真宗大谷学園寄附行為
○九州大谷短期大学学則
組織
○真宗大谷学園常務理事会規程
○真宗大谷学園役員等の待遇に関する規程
○真宗大谷学園職制及び組織規程
○九州大谷短期大学職制規程
○九州大谷短期大学大学経営会議規程
○九州大谷短期大学教育運営会議規程
○九州大谷短期大学企画室規程
○九州大谷短期大学事務分掌規程
○九州大谷短期大学教授会規程
○自己点検・評価委員会規程
○九州大谷短期大学危機管理規程
○九州大谷短期大学個人情報保護委員会規程
○九州大谷短期大学情報システム管理委員会規程
○人権委員会規程
○人権擁護委員会規程
○学科会規程
○クラス担当者規程
○生涯学習センター規程
○九州大谷真宗研究所規程
○学生相談室規程
○保健委員会規則
○九州大谷短期大学運営審議会規程
人事
○九州大谷短期大学職員就業規則
○九州大谷短期大学任期制教員規程
○九州大谷短期大学特例契約教員規程
○九州大谷短期大学嘱託職員規程
○九州大谷短期大学育児休業及び介護休業等に関する
規程
○職員の定年に関する特例措置
○九州大谷短期大学早期退職制度規程
○九州大谷短期大学有期雇用職員の契約年限及び無期
労働契約転換に関する規程
○九州大谷短期大学継続雇用規程
○九州大谷短期大学職員の自動車通勤に関する規程
○九州大谷短期大学非常勤講師規程
- 33 -
様式5-提出資料・備付資料一覧
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の備付
資料番号・資料名
資料
○九州大谷短期大学客員教授規程
○教育職員の勤務に関する規程
○寮母の勤務に関する内規
○九州大谷短期大学教育職員職務基準
○九州大谷短期大学事務職員職務基準
○九州大谷短期大学職員給与規程
○真宗大谷学園退職手当支給規程
○九州大谷短期大学職員旅費規程
○通勤手当及び私有自動車による出張手当の支給に関
する内規
○学会等出張に関する旅費の取扱基準
○九州大谷短期大学称号贈与規程
○九州大谷短期大学教育職員任用規程
庶務
○真宗大谷学園文書取扱規程
○真宗大谷学園公印取扱規程
○学校法人真宗大谷学園書類閲覧規程
○真宗大谷学園経理規程
○固定資産及び物品調達規程
○固定資産及び物品管理規程
○真宗大谷学園資金運用方針
○真宗大谷学園資金運用規程
○施設使用規程
○九州大谷短期大学大谷講堂使用細則
○研究室規程
○九州大谷短期大学消防規程
○九州大谷短期大学学寮消防計画書
○九州大谷短期大学ホームページ規程
○真宗大谷学園個人情報保護に関する規程
学事
○九州大谷短期大学入学者選考規程
○九州大谷短期大学特待生規程
○九州大谷短期大学社会人入学生等奨学金の支給に関
わる規程
○九州大谷短期大学と高等学校の提携による奨学金の
支給に関わる規程
○転入学規程
○長期履修学生規程
○科目等履修生規程
○職業訓練の受託に関する規程
- 34 -
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の備付
様式5-提出資料・備付資料一覧
資料番号・資料名
資料
○外国人留学生規程
○九州大谷短期大学研修員奨学金の支給に関わる規程
○奨学生の推薦者の選考に関する内規
○授業料等学費の延納に関する内規
○学費の減額又は免除に関する内規
○真宗大谷学園奨学制度規程
○九州大谷短期大学学位規程
○単位認定規程
○単位の計算方法に関する内規
○卒業論文に関する内規
○除籍及び復籍に関する内規
○転学科の取扱に関する内規
○就職紹介規程
○編入学の推薦に関する内規
○九州大谷短期大学表彰に関する内規
○懲戒に関する内規
○自動車通学に関する内規
○部室使用細則
○体育館使用心得
○テニスコート使用心得
○九州大谷短期大学学生自治会規約
○九州大谷短期大学学寮規則
○九州大谷短期大学研究費規程
○九州大谷短期大学在外研究員規程
○自己申請による留学及び長期研修に関する規程
○九州大谷短期大学図書館規程
○図書館閲覧規程
○九州大谷短期大学図書館収蔵資料除籍規程
B 学長のリーダーシップ
学長の個人調書
教授会議事録
20.専任教員の個人調書 教育研究業績書
※過去 3 年間
委員会等の議事録
※過去 3 年間
37.教授会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
38.委員会等の議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
C ガバナンス
監事の監査状況
※過去 3 年間
39.監事の監査報告書[平成 24 年度~平成 26 年度]
評議員会議事録
※過去 3 年間
40.評議員会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
[報告書作成マニュアル指定以外
資料番号・資料名
の備付資料]
- 35 -
様式5-提出資料・備付資料一覧
九州大谷短期大学
報告書作成マニュアル記載の備付
資料番号・資料名
資料
41.グランドデザイン【2015 年度】
・グランドデザイン経営戦術実施計画
42.全学研修会実施に関する資料
・「親鸞
生涯と教え」
・「釈尊
生涯と教え」
43.カキュラムマップ
44.危機管理基本マニュアル
45.晨朝勤行日誌
46.人身受け難し〔御命日勤行講話集〕〈第 15 集〉
47.仏教学会論集「願心」(仏教学科)
48.遊びと表現発表会報告書
(幼児教育学科・専攻科福祉専攻)
49.平成 26 年度卒業研究論集(福祉学科)
50.筑後地域介護人材養成研究会報告書
51.三短大介護実践セミナー報告集(専攻科福祉専攻)
52.平成 26 年度周年事業基本計画作成委員会最終報告
53.オープンカレッジパンフレット
54. 各学科 授業要覧(シラバス) [平成 27 年度]
55.「学生支援課通信」
56.「真宗大谷学園パンフレット」
選択的評価基準
地域貢献の取り組みについて
57. 地域貢献の取り組みに関する資料
- 36 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
【基準Ⅰ 建学の精神と教育の効果】
■
基準Ⅰの自己点検・評価の概要
本学の建学の精神は、
「本学の願い」として①「人生の主体者となる」②「共に歴史
と世界を生きる」③「問いを学ぶ」に表明され、
「学生要覧」、
「授業要覧(シラバス)」、
ホームページなどに掲載し周知を図っている。建学の精神の共有にあたり、学生に対
しては全学共通基礎科目の「人間学」、教職員に対しては全学研修会の講義を通して基
本理念のよりいっそうの浸透を図っている。今後も建学の精神のさらなる浸透を図る
ため、
「人間学」や「全学研修会」の講義のテーマ設定についてアンケート等を実施し
ながら、点検・改善を行っていく。
本学では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤 として、学則に明
記(全学:学則第1条第1項、各学科:学則第1条第2項、専攻科:学則第59条第
2項)している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方針および教育方針
に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果については、ディプロ
マ・ポリシーに明確に示し、ホームページにも掲載して学内外に表明している。さら
に、教職員や学生の共通理解を深めるために 「グランドデザイン」や「授業要覧(シ
ラバス)」等に、一連の教育課程について、より分かりやすく表現し周知を図っている。
特に、学生には、「授業要覧(シラバス)」に学習内容・到達目標を明記し、オリエン
テーション等の機会をとおして丁寧に説明し、周知を図っている。学習成果の測定に
ついては、各授業担当者が「授業要覧(シラバス)」に評価方法を明記し評価を行って
いる。また、
「グランドデザイン」において教育方針やディプロマ・ポリシーの点検が
掲げられており、教育運営会議の指示に従い学科会議において随時点検が行われてい
る。
教育の質保証については、学校教育法、短期大学設置基準などの法令を順守し、変
更があった際は速やかに対応している。教育方針については、法令変更に伴う変更等
も含め、これからも毎年点検を行っていく。また、教育目的・目標のさらなる共有を
図るため、新規採用の教員を含め学科会議や拡大科会等をとおして学科内での理解を
深めていくとともに、学生に対してもオリエンテーションや履修登録 の機会をとおし
て周知を行っていく。
本学では、九州大谷短期大学学則及び学内規程により、自己点検・評価委員会を設
置しており、教学面及び管理運営面から総合的に自己点検・評価できる体制を整備し
ている。自己点検・評価委員会は、自己点検・評価の実施のほか、第三者評価の受審
と評価結果を受けての改善実行を行う。また、第三者評価を受審するにあたっては、
その下に第三者評価実施部会が設置されて、全学的な体制となっている。平成20年
度の第三者評価受審以降、自己点検・評価委員会は、第三者評価「3つの意見」の中
の「向上・充実のための課題」について改善案の提出と実行に着手した。その後、平
成22年、開学40周年記念事業で、大谷講堂の落成、本館のリニューアル、音楽劇
「愚禿釋親鸞~本願に帰す~」の製作及び公演などで成果を収め、平成24年度には、
平成33年度までを対象期間にした本学独自の「グランドデザイン」を策定してその
実行に入っている。この「グランドデザイン」により、本学の目指す方向を全教職員
- 37 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
が共有し、より徹底した自己点検・評価の活動が実施されている。特に、年2回、教
職員全員が参加して行う「全学研修会」では、「グランドデザイン」を指標として、
自己点検・評価が日常的に行われるようになった。
自己点検・評価に係わる課題として、平成23年度から自己点検・報告書を毎年作
成し、CDまたは冊子化して学内に配布しているが、自己点検・評価報告書のホーム
ページ上での公開がなされていない。平成27年には、報告書全文の公表を目指した
い。
[テーマ
[区分
■
基準Ⅰ-A
建学の精神]
基準Ⅰ-A-1 建学の精神が確立している。]
基準Ⅰ-A-1の自己点検・評価
(a)現状
本学の建学の精神は、
「本学の願い」として①「人生の主体者となる」②「共に歴史
と世界を生きる」③「問いを学ぶ」に示されている。この表現については、全学的に、
また外部にも共有できるものとするために、平成4年、全学科教員の共同作業を通し
て改めて確認し文言化して、翌年4月に表明した。全文は、以下のとおりである。
本学の願い
本学は、親鸞聖人が浄土真宗の名をもって明らかにされた仏教の精神にもとづき、自他への人間的
自覚をうながし、真に自主的かつ社会的な人材の育成をはかることを教育の本旨とする。
「人生の主体者となる」
自主的かつ社会的な人格の形成は、この人生が、自分にとって一度だけの、かけがえのない人 生で
あることの目覚めから始まる。いま、自身としてあたえられているいのちに厳粛な感動をおぼえると
き、人は、人生の傍観者であることをやめて、人生の責任ある主体者へと生まれかわる。
本学は、そのような主体者を生み出す場となることを願いとする。
「共に歴史と世界を生きる」
いのちは、自分の思いに先立ってあたえられ、鼓動していた。この事実は、いのちが、人の自意識
をこえた深さと豊かさをひめていることを物語る。いいかえれば、一人のいのちに人類・民族の歴史
がやどり、一人のいのちが、人間はもとより、いっさいの生物・自然に およぶ世界と関わりあってい
るのである。したがって、自分の人生の主体者となるとは、いのちを私有化し、恣意的に人生を生き
ることではけっしてない。逆に、より根源的に、自身にまでとどいている歴史と世界に眼をひらき、
その課題を担って生きる者となることを意味する。それはまた、他者との出会いを通して自己をたし
かめ、他者と共に生きようとすることでもある。
本学は、そのような、共に歩む者としての場をひらき、確保することを願いとするものである。
「問いを学ぶ」
歴史と世界の課題を共に生きようとする者にとって、なによりも学び が重視されねばならない。学
問とは、文字どおり問いを学ぶことである。もとより先人の残された答えをあとづけることなしに、
- 38 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
学びはなりたたない。ただ、そのことに終始するならば、たんなる先人の模倣者となるにすぎず、真
に主体的な生活者となることはできない。
本学における学びは、どのような些細な疑問、なにげない問いもみすごさず、それを共にたずね深
めていく歩みとなることを願いとする。
以上、本学が志向する教育は、教える側と教えられる側とが、人生を共に生きる者として、平等に
出会うことによってのみ成立する。したがって、本 学は教職員・学生すべての構成員において、本学
がそうした出会いの場として機能することを根本の願いとするものである。
(1993 年表明)
「本学の願い」として表現された建学の精神は、「学生要覧」(提出資料 1)、「授業
要覧(シラバス)」
(提出資料 4)に掲載しており、入学式や入学後オリエンテーション
の際には教務部長より学生に向けて語られ、周知を行っている。
「本学の願い」は本学
のホームページの大学紹介にも掲載しており(提出資料 3)、インターネットをとおし
て学外に対しても表明をしている。
学科を超えたカリキュラムの「人間学」
(基準Ⅰについての特記事項①を参照)では、
全学が参加する「御命日勤行」を毎月実施し、毎年12月には「報恩講」を実施して
いる。この「御命日勤行」「報恩講」では、「本学の願い」をテーマにした教員による
講話と「出遇い」をテーマにした学生・教職員による「感話」がなされ、それぞれが
建学の精神をどのように理解し受けとめているかが語られ、また一人ひとりがこの建
学の精神に照らして自分を見つめ直す時間となっている。
「人間学」は、クラス担当者
全員が科目担当者となっており、平成24年度から実施している「人間学座談」の時
間では、
「御命日勤行」や「報恩講」の講話・感話をテーマに、各クラスにおいてクラ
ス担当者と学生が共に語り合い、より深く建学の精神にふれる時間となっている。平
成25年度には、
「人間学ノート」を配布した。これまで、「御命日勤行」や「報恩講」
での講話、感話を聴いての感想をレポート提出という形で行っていたが、2年分のレ
ポートを一冊のノートにして、卒業時には2年間の「人間学」を受けて感じたことを
振り返れるようにした。この「人間学ノート」(備付資料 1)には、建学の精神はもと
より、
「御命日勤行」や「報恩講」でお勤めされる「正信偈」や歌われる仏教讃歌も掲
載しており、いつでも建学の精神に触れられるようにしている。 さらに、授業開始前
に本学の講堂において晨朝勤行(備付資料 45、基準Ⅰについての特記事項⑤を参照)
を実施している。本学の学生、教職員が参加し、「正信偈」のお勤めの 後、「今日のひ
と言」として学生、教職員が日頃感じていることを語る時間を設けている。
真宗大谷学園の指示によって平成24年度より本学は「グランドデザイン」
(備付資
料 41)を策定したが、そこにおいて改めて「真宗大谷学園存立の精神」
(2010年1
2月22日
理事会・評議員会承認)に基づいて、基本理念と経営目標の確認 及び文
言化を図った。
「グランドデザイン」には、まず「真宗大谷学園存立の精神(三つの指
標)」と「本学の願い」を基本理念として位置づけ、加えて「本学の志向する人物像」
を「師友と出遇い母校愛に満ちたはつらつたる人物」と表現した。さらに、基本理念
と経営目標(長期10年)を繋ぐ言葉として「親鸞を開く」をキーワードに掲げた。
- 39 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
こうした作業を通して、改めて建学の精神の学内における共有を図ることが出来た 。
また、「グランドデザイン」は、その後毎年作成(更新)及び実施を重ねている(P
DCAサイクル)。建学の精神は本学の教育の根幹であるかぎり、特殊なものではな
く全学科に共通した基本精神となって教育は営まれるべきである。本学では、 「グラ
ンドデザイン」のPDCAサイクルをとおして、すべての教育職員、事務職員が、日
常のあらゆる教育や業務が建学の精神に基づいて行われていることを確認し続けてい
る。こうした取り組みに加えて、自己点検・評価委員会が企画運営しており、全教職
員が参加する「全学研修会」
(備付資料 42)では、建学の精神のより一層の浸透を目的
に、副学長が「親鸞を開く」(秋の「全学研修会」)、学長が「親鸞に学ぶ」(春の「全
学研修会」)と題して全教職員に講義を行った。この取り組みは継続して行われている。
以上の取り組みは、一昨年及び昨年の自己点検・評価報告書に記した改善計画 及び
行動計画に基づいて「人間学」の授業内容の点検を「グランドデザイン」の実施計画
に掲げつつ取り組んできた内容である。
なお、開学以来の周年誌として、開学10周年に『樹心』、開学40周年に『九州大
谷物語』を作成している。(備付資料 2、3)
(b)課題
特に「人間学」は、建学の精神を深める本学の根幹となる授業であ り、随時、点検
を行いながら実施していく必要がある。また、
「全学研修会」においても、教職員全員
が建学の精神を振り返る重要な機会となるため、
「全学研修会」の在り方を点検し続け
ていくことが課題である。
■
テーマ
基準Ⅰ-A
建学の精神の改善計画
「人間学」の授業内容の点検は、グランドデザインの実施計画にも掲げており、 P
DCAのサイクルによる改善を行っている。また、全学研修会の講演のテーマ設定も、
研修会前に毎回自己点検・評価委員会にて確認を行いながら決定 している。今後も継
続的に点検を行っていく。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 1:学生要覧〔平成 26 年度〕
提出資料 2:大学案内〔平成 26 年度〕
提出資料 3:ウェブサイト「建学の精神「本学の願い」」
提出資料 4:各学科授業要覧(シラバス)〔平成 26 年度〕
・テーマに関係する備付資料
備付資料 1:人間学ノート
備付資料 2:「開学 10 周年『樹心』」
備付資料 3:「開学 40 周年記念誌『九州大谷物語』」
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 42:全学研修会実施に関する資料
備付資料 45:晨朝勤行日誌
- 40 -
九州大谷短期大学
[テーマ
[区分
■
様式6-基準Ⅰ
基準1-B 教育の効果]
基準Ⅰ-B-1
教育目的・目標が確立している。]
基準Ⅰ-B-1の自己点検・評価
本学では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」(提出資料 1、2、3 備付資
料 1)を基盤として、以下のとおり学則(備付資料 36)に明記(全学:学則第1条第
1項、各学科:学則第1条第2項、専攻科:学則第59条第2項) している。
( 目的及び使命)
第1条
本学は、教育基本法及び学校教育法の定めるところに従い、高等学校教育の基礎のうえに実
際的な専門の学芸を教授研究し、仏教の精神に基づいて社会に貢献しうる有能な社会人を育成する
ことを目的とする。
2 本学の設置する各学科における人材養成に関する目的、その他教育研究上の目的を次のように定め
る。
(1)仏教学科は、仏教なかんずく浄土真宗の教えを尋ね、時代社会を生きる者として根源的な問い
を拓き、自身の求道心の開発と展開を現実化する人物の育成をめざす。
(2)表現学科は、身体及び言語による表現の可能性を探究し、高度なコミュニケーション能力を身
につけることによって、社会に貢献する人物の育成をめざす。
(3)幼児教育学科は、乳幼児や特別な支援が必要な児童に対して、その健全な発達を促す適切な援
助や特別支援についての知識と保育技術を習得し、仏教の精神を教育・保育において実践できる
保育者の育成をめざす。
(4)福祉学科は、介護福祉学を研究し、老・病・死する命を生きる人の、現有能力及びその尊厳性
を重んじ、受けとめることのできる介護福祉士の育成をめざす。
3
本学は、地域社会の要請に応えて本学の教育、研究及び施設を開放し、もって生涯学習社会の実
現に寄与するものとする。
(略)
(目的)
第59条
専攻科は、短期大学の課程のうえに特別の専門課程による教授を行い、専門的知識・技術
を修得させることを目的とする。
2
専攻科福祉専攻は、保育士養成課程の学びを基礎に、子どもから高齢者まで援助を必要としてい
る人々を生活者として理解し、仏教の精神を基盤にしてその人々との出会いを通して、自己を確か
め、その人らしい生活を支え共に生きることを願う感性豊かな介護福祉士の育成をめざす。
(略)
また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方針(提出資料 3、4)及び教育方針に
則ったディプロマ・ポリシー(提出資料 6)として明記している。ディプロマ・ポリシ
ーの冒頭には、全学共通の教育目標を、以下のように表現している。
全学共通カリキュラム(基礎科目)の履修を通して、本学の建学の精神(「本学の
願い」)に触れ、自己と社会への根源的な問いを拓く人物となる。
- 41 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
各学科における現状と課題は以下の通りである。なお、以下の現状に示す取り組み
は、一昨年および昨年の自己点検・評価報告書に記した改善計画に基づいて、教育方
針の点検を「グランドデザイン」
(備付資料 41)の実施計画に掲げつつ取り組んできた
内容である。
仏教学科
(a)現状
仏教学科では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤として学則第
1条第2項に明記している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方針およ
び教育方針に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果については、
ディプロマ・ポリシーに以下のように明確に示している。これらは、「グランドデザ
イン」、「授業要覧(シラバス)」(提出資料 4)等に記載し、ホームページにも掲載
して学内外に表明している。またこれら教育目的・目標に関して、その点検を 「グラ
ンドデザイン」に掲げ、教育運営会議の指示に従い学科会議において点検している。
その結果、平成26年度よりディプロマ・ポリシーに第3項目を加えている。
・教育方針
求道的関心を持って真宗仏教の基礎と実践を学ぶことを教育内容とする。学生と教
員とが、共に直接『真宗聖典』をひもとき聖教に触れて、自己を問う中で新しい自己
を発見し他者と出遇う。さらにその学びを公開し、共に生きる姿勢を確かめる。これ
らの学びを通して、生涯かけて自信教人信の誠を尽くす溌溂たる人物を育成する。
・ディプロマ・ポリシー
1. 専門科目の履修を通して、自身の求道心の開発と展開を現実化する人物となる。
2. 卒業論文の作成作業を通して、自ら聖教をひもとき、これまでの学びを主体的な
学びとして総括し、生涯をかけて学び続ける人物となる。
3.法要の実践を通して、他者と共に学ぶ姿勢を身につけ、生涯をかけて自信教人信
の誠を尽くすはつらつたる人物となる。
(b)課題
教育目的・目標の更なる共有を図るため、オリエンテーション時に 「授業要覧(シ
ラバス)」の読み合わせなどを行っていく。
表現学科
(a)現状
表現学科では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤として、学則
第1条第2項に明記している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方針お
よび教育方針に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果について
は、ディプロマ・ポリシーに以下のように明確に示している。これらは、
「グランドデ
- 42 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
ザイン」に記載し、ホームページにも掲載して学内外に表明している。またこれら教
育目的・目標に関して、その点検を「グランドデザイン」に掲げ、教育運営会議の指
示に従い学科会議において点検している。加えて、演劇放送フィールドでは年3回以
上の一般観客向け舞台公演を義務づけ、情報司書フィールドでは図書館司書資格など
資格取得を奨励し、これらの舞台、資格取得の現場で、学内外に本学科の教育目的・
目標が「現場を動かす力」を養成し将来へ向け自立への足がかりをつくることである
ことを表明している。
・教育方針
新たな出遇いと想像力の場である文化の現場において、人と人を結ぶコミュニケー
ション能力を身につけることを教育内容とする。劇場と図書館を教育の場として活用
し、現場を動かす力の開発を重視したカリキュラムにより、身体と言語による表現能
力を身につけた専門家として、共に歴史と世界を生き、深く問い続ける表現者を育成
する。
・ディプロマ・ポリシー
1.専門教科の履修を通して、コミュニケーション能力の開発と表現能力の展開を現
実化する人物となる。
2.劇場と図書館を学びの場として、自ら現場を動かす力にめざめ、身体と言 語によ
る表現を生涯にわたって学び続ける人物となる。
(b)課題
演劇放送フィールドにおいては、2年間に3回以上の一般客向けの公演を劇場で行
い、演劇という集団創作の芸術を通して、異なった価値観を持つ人と人がつながるこ
との重要性と集団における自主性と協調性を学ぶことで、より人間力を高める教育を
目標に今後も展開していく。また、情報司書フィールドにおいては、図書館を教育の
場として活用して、これまでの図書を貸し出すだけの図書館から、出遇いを生み出す
コミュニティとしての新しい図書館を目指して、人と人をつなぐことのでき る表現力
豊かな人間を育成していく。
幼児教育学科
(a)現状
幼児教育学科では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤として、
学則第1条第2項に明記している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方
針および教育方針に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果につ
いては、ディプロマ・ポリシーに以下のように明確に示している。これらは、 「グラ
ンドデザイン」に記載し、ホームページにも掲載して学内外に表明している。またこ
れら教育目的・目標に関して、その点検を「グランドデザイン」に掲げ、教育運営会
議の指示に従い学科会議において点検している。
- 43 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
・教育方針
一人ひとりの育ちに光を当てた真宗保育を探求し、専門的な知識と保育技術を身に
つけることを教育内容とする。主体性を持った遊びと生き生きした表現に焦点を当て
たカリキュラムを通して、学生の学びと育ち合いを保障し、乳幼児や特別な支援を必
要とする児童に寄り添い、保育や教育現場への応用力を持った保育者を育成する。
・ディプロマ・ポリシー
1. 専門科目の履修を通して、幼児教育・保育に関する専門的知識・技術の習得およ
び免許・資格の取得に加え、真宗保育を探求し創造的に自己形成できる人物とな
る。
2. 乳幼児や特別な支援を必要とする児童への理解を深めるための知識、ならびに子
どもの生活に即した遊びや、のびやかな表現活動を実現できる保育技術を習得し、
子どもの豊かな発達を援助する保育者となる資質を備えた人物となる。
3. 地域に開かれた学科行事の実施を通して高度な専門性を獲得し、実習と事前事後
指導・保育実践演習等による実践力を認められる人物となる。
4. 幼児教育・保育をめぐる今日的課題に向き合い、創造的に解決する主体者として
の資質を備えた人物となる。
5.保育士資格取得者は専攻科福祉専攻へ進学できるが、介護福祉士に必要な所定の
科目の履修を通して乳幼児から高齢者まで幅広い支援ができる人物となる。
幼児教育学科の児童福祉・心理コースでは、幼児教育コースと教育目的・目標、学
習成果を共通にし、加えて特別な支援が必要な子どもたちの支援のための、公益社団
法人大谷保育協会認定の保育心理士(2種)取得を目標としている。
(b)課題
近年、教員の世代交代が進んでおり、教育目的や教育方針の共通認識を丁寧に図っ
ていく必要がある。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤として、
学則第59条第2項に明記している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育
方針および教育方針に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果に
ついては、ディプロマ・ポリシーに以下のように明確に示している。これらは、「グ
ランドデザイン」に記載している。次年度よりホームページに掲載し、学内外への表
明を行う予定である。またこれら教育目的・目標に関して、その点検を「グランドデ
ザイン」に掲げ、教育運営会議の指示に従い学科会議において点検している。今年度
は、文言を見直し、学外への表明のためホームページへの掲載を行った。
- 44 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
・教育方針
真宗保育の学びを基礎に、介護福祉に関する 総合的な視点を身につけることを教育
内容とする。高齢者や障がい者など、援助を必要とする人々を一人の生活者としてと
らえ、援助を必要とする人々との出遇いを通して自己を確かめ、共に生きることを願
う介護福祉士を養成する。
・ディプロマ・ポリシー
1. 建学の精神に基づき、援助を必要とする人々を生活者として総合的に理解し、そ
の出遇いを通じて自己を確かめ、共に生きることを願う感性豊かな介護福祉士と
して、自覚的に自己形成できる人物となる。
2. 真宗の精神に根ざし、共に生きることについて考え、実践することができる人物
となる。
3. 保育の学びを発展させ、表現力、コミュニケーション能力を高め介護の場面で実
践できる人物となる。
4. 時代の変化、要請に応える研究的姿勢をもち、プレゼンテーション能力を身につ
け、実践することができる人物となる。
5.地域福祉における介護福祉士の役割について理解し実践できる人物となる。
(b)課題
現在オリエンテーションを利用して学生に伝えているが、学生の理解度は不明であ
る。学生の理解度を把握した上で、オリエンテーション等の機会に、また必要に応じ
て授業等も使用して学生に周知し、学科内で定期的に点検を行っていく。
福祉学科
(a)現状
福祉学科では、教育目的を、建学の精神である「本学の願い」を基盤として、学則
第1条第2項に明記している。また、教育目標を、建学の精神に基づいた教育方針お
よび教育方針に則ったディプロマ・ポリシーとして明記している。学習成果について
は、ディプロマ・ポリシーに以下のように明確に示している。これらは、「グランドデ
ザイン」に記載し、ホームページにも掲載して学内外に表明している。またこれら教
育目的・目標に関して、その点検を「グランドデザイン」に掲げ、教育運営会議の指
示に従い学科会議において点検している。
・教育方針
仏教福祉の視点から、老・病・死に向き合い、深い人間理解を基盤とする高度な介
護福祉学を身につけることを教育内容とする。介護現場での応用力に視点をおいた実
践的なカリキュラムにより、介護を必要とする人のこころに寄り添える豊かな感性を
持つ、地域福祉のリーダーとなり得る介護福祉士を育成する。
- 45 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
・ディプロマ・ポリシー
1. 専門科目の履修を通して、「こころの介護士」として、人間を多面的・総合的に
理解できる豊かな感性を持つ人物となる。
2. 自ら専門性を高める力を養い、地域福祉のリーダーとなる人物となる。
(b)課題
今後も更に自ら専門性を高める力を養い、地域福祉のリーダーとなる人物が育つよ
う本学の建学の精神に触れる「人間学」をベースとしたディプロマ ・ポリシーを達成
するためにカリキュラム及びカリキュラムマップの点検を行う。
[区分
■
基準Ⅰ-B-2
学習成果を定めている。]
基準Ⅰ-B-2の自己点検・評価
「基準Ⅰ-A-1」にも記載したように、建学の精神である「本学の願い」の実現
のため、機関レベルで行われていることとして、学科を超えたカリキュラムの「人間
学」
(基準Ⅰについての特記事項①を参照)を設定し、
「御命日勤行」
「報恩講」を行っ
ている。「御命日勤行」では、「本学の願い」をテーマにした教員による講話と「出遇
い」をテーマにした学生・教職員による感話、さらには「人間学座談」が行われ、各
自の「本学の願い」の受け止めが語られると ともに、一人ひとりがこの建学の精神に
照らして自分を見つめなおす時間となっている。この「人間学」において使用される
「人間学ノート」
(備付資料 1)には、建学の精神はもとより、
「御命日勤行」や「報恩
講」でお勤めされる勤行や歌われる仏教讃歌も掲載しており、いつでも建学の精神に
触れられるようにしている。この「人間学ノート」によって、各自の感想も2年間蓄
積され、卒業時には各自の取り組みを振り返ることが出来るようになっている。また、
「御命日勤行」と「報恩講」での感話と講話は、各学生、教職員が文章化したものを、
クラス担当者と編集担当者が協力して一冊の冊子としてまとめ、感話・講話集『人身
受け難し』
(備付資料 46)として毎年刊行している。この冊子は、学生に手渡され、学
外にも配布される。こうした大学全体での取り組みをベースとして、各学科における
現状と課題を以下記載する。なお、以下の現状に示す取り組みは、昨年の自己点検・
評価報告書に記した改善計画に基づいて、教育内容の点検を「グランドデザイン」の
実施計画に掲げつつ取り組んできた内容である。
仏教学科
(a)現状
仏教学科では、教育課程レベルの学習成果を建学の精神に基づくディプロマ・ポリ
シーの中に示し、明確にしている。科目レベルとしては、「授業要覧(シラバス)」に
各授業の授業概要と目標、到達目標を明記し、入学時のオリエンテーション、履修登
録時の説明、各科目の担当者による授業におけるガイダンス等において学習成果につ
いて説明している。学習成果を測定する仕組みとして、「授業要覧(シラバス)」に記
- 46 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
載している成績評価の方法及び基準、到達目標確認指標に基づいて、前期終了時と後
期終了時に年2回の学習査定を行っている。
仏教学科では、各教科の担当教員からの学習査定に加えて、総合的な学習成果を測
定する仕組みとして、夏の法要、冬の法要という形での一般公開、また卒業論文を作
成しそれを学会誌『願心』(備付資料 47)に掲載することによって社会に問うている。
その過程における指導をプログラム化し、向上・充実を図っている。
(b)課題
平成26年度の「グランドデザイン」に掲げた「カリキュラムマップの作成」をと
おして、学習成果についてさらに検討していく。
表現学科
(a)現状
表現学科では、教育課程レベルの学習成果を建学の精神に基づくディプロマ・ポリ
シーの中に示し、明確にしている。科目レベルとしては、「授業要覧(シラバス)」に
各授業の授業概要と目標、到達目標を明記し、入学時のオリエンテーションや各科目
の担当者によるガイダンスを実施して学習成果について解りやすく説明している。学
習成果を測定する仕組みとして、「授業要覧(シラバス)」に記載している成績評価の
方法及び基準、到達目標確認指標に基づいて、前期終了時と後期終了時に年2回の学
習査定を行っている。
演劇放送フィールドでは、各教科の担当教員からの学習査定に加えて、総合的な学
習成果を測定する仕組みとして、年間3回以上の定期公演と卒業公演を行い、学内外
の観客に広く学習成果を公開している。この公演では、公演担当教員による学習成果
の認定とともに、一般観客からの意見・感想をアンケートに記述してもらうことで、
学習成果の到達度をきめ細かく点検している。
情報司書フィールドでは、
「卒業研究」「中間発表」、「本発表(情報文化学会)」での
論文や作品発表に加えて、
「図書館フェア」や「図書館便り」の制作などを一般に向け
て発信し、学習成果の到達度を点検している。
学習成果の定期的な点検は、各授業の担当教員が学生の出席状況や学習達成状況を
把握し、毎週1回開く学科会議において情報の共有を図っている。
(b)課題
演劇放送フィールドでは、平成25年度より1年次の一般観客向け定期公演の中に、
各科目(伝統芸能研究・身体言語研究・放送論・ミュージカル研究)の学習成果を発
表する形式を取り入れている。一般観客の前で自己表現することにより、一人ひとり
の学生が学習成果の到達度を、より明確に自覚することが出来るようになるための試
みである。今後も学習成果の向上を目指した試みの検討を重ねていく。
- 47 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
幼児教育学科
(a)現状
幼児教育学科では、教育課程レベルの学習成果を建学の精神に基づくディプロマ・
ポリシーの中に示し、明確にしている。科目レベルとしては、
「授業要覧(シラバス)」
に各授業の授業概要と目標、到達目標を明記し、入学時のオリエンテーションや各科
目の担当者によるガイダンスを実施して学習 成果について説明している。資格・免許
については「学生要覧」に幼稚園教諭2種免許、保育士資格、保育心理士(2種)資
格取得のための履修単位表を明示し、履修登録時に説明し、クラス担当者が登録状況
を確認している。
学習成果の測定については、各授業担当者が評価の方法等をシラバスに明記し厳格
に評価を行っている。
幼児教育・保育の実践力の評価については、各種実習指導において事後指導のアフ
ターミーティングによる自己評価と反省、園からの評価票に基づく振り返りでの自己
評価を行っている。実習担当とクラス担当者で協力して指導を行っているが、実習の
経験による課題意識が持てるよう、またその後の学習に生かせる目標を立てられるよ
う配慮している。
学習成果の学内外への表明については、学科行事「遊びと表現発表会」の実施と報
告書作成・刊行(備付資料 48)を行っている。クラス担当者の指導の下、学外の一般
参加者を前に、様々な表現形式を用いて発表を行うものであり、それまでの幼児教育・
保育・福祉の学びを具現化するものである。一年生にとっては遊びと表現を実践的に
理解する場として、二年生にとっては卒業前の総合的な学習成果を確認する場として
の意味をもっている。発表会実施後に報告書を作成・刊行し、関係幼稚園・保育所等
各所に送付しており、幼児教育学科の学習成果を広く公開している。
学習成果の定期的な点検については、各授業については、クラス担当者が学生支援
課と連携して各学生の出席状況や単位履修状況を把握し、学科会議で情報の共有化を
図っている。学生個人では「履修カルテ」等で個々に状況を把握している。実践力に
ついては、先述した学生の自己評価のデータと実習評価票によるデータを、学科会議
で教員が把握し、点検の機会としている。また、総合的な学習成果の発表の場である
「遊びと表現発表会」における発表内容の分析に基づいた学生の自己評価と、学外の
一般参加者によるアンケート結果、学生同士の相互評価アンケート結果を点検の資料
としている。
(b)課題
学習成果の教育・保育実践力の評価について、法令遵守の観点から平成26年度入
学者から実習スケジュールを変更しているが、学生が自己評価と自己課題発見の機会
としている事後指導についても、このスケジュールに応じてより効果的な指導が行え
るよう検討する必要がある。
学習成果の学内外への表明について、今年度から「遊びと表現発表会」の報告書を
学内の他学科の教員に配布し、学外では「大谷保育協会」の加盟園に拡大し配布して
いるが、今後もより多くの関係各所に配布し、広く表明することを図りたい。また、
- 48 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
報告書の内容についても、幼児教育学科の教育内容や方針が伝わるよう、内容の検討
を継続して行っていく。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻では、 教育課程レベルの学習成果を建学の精神に基づくディプロ
マ・ポリシーの中に示し、明確にしている。科目レベルとしては、
「授業要覧(シラバ
ス)」に各授業の授業概要と目標、到達目標を明記している。入学時のオリエンテーシ
ョン、各科目の最初の授業でのガイダンス等で学習成果について説明している。
学習成果の測定については各授業においては担当者が評価の方法等を「授業要覧(シ
ラバス)」に明記し評価を行っている。実践力の評価については「介護実習」の終了後、
実習指導の一環として「実習報告」を学生が提出、学生が各評価項目の自己評価を行
い、実習施設からの評価と比較するとともに、学生が個別に自己課題を見出し、次の
目標を持つ機会としている。さらに、2月には、日本介護福祉士養成施設協会の卒業
時共通試験を実施し、国家資格レベルとしての客観的な学習成果 の測定を行っている。
学習成果の学内外への表明については
総合的な学習成果の発表の場として、
「遊び
と表現発表会」に取り組み、広く公開し、報告書を作成刊行している。また、近隣の
専攻科のある短大3校と「三校合同介護過程実践報告会」
(備付資料 51)を実施。さら
に、優れた学生は「福岡県介護学会」で事例研究を発表し学内外に表明している。学
習成果については、教員が日本介護福祉士教育学会にて発表する等の方法も利用し学
内外へ表明している。
学習成果の定期的な点検については、各授業については各学生の出席状況や理解の
状況を教員が把握。科会で情報の共有を図り、実践力については上記学生の自己評価
等のデータを科会で報告しそれぞれ点検の機会としている。総合的な学習成果の発表
の場としての「遊びと表現発表会」については、発表内容について当日鑑賞した学生、
外部からの参加者を対象にアンケートを実施し、点検の資料としている。
(b)課題
実践力の評価については、諸行事(福祉フェア・遊びと表現発表会・地域デイサー
ビス訪問等)への自主的な取り組みを学習成果に反映させるための評価基準を検討す
る。学習成果の学内外への表明について、表明する内容と広報や 情報の提供先につい
て、その拡大に向けて検討をする。
福祉学科
(a)現状
福祉学科では、教育課程レベルの学習成果を建学の精神に基づくディプロマ・ポリシ
ーの中に示し、明確にしている。科目レベルとしては、「授業要覧(シラバス)」に各
授業の授業概要と目標、到達目標を明記している。学習成果の測定については各授業
担当者が評価の方法等を「授業要覧(シラバス)」に明記し厳格に評価を行っている。
日本介護福祉士養成施設協会の卒業時共通試験を実施し、国家資格レベルとしての客
- 49 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
観的な学習成果の測定を行っている。
学習成果の学内外への表明については、改善計画として、各学年において施設・地
域での実践をとおして自分自身の能力状況を把握する。
具体的な行動計画としては、1年生は、1年次の介護実習やボランティアをとおし、
今までの学習内容の確認(理解力・技術力等)を行い自分自身の現状を知ることから
次の課題へと繋げることを行う。2年生は、自分に興味のある分野の知識を広げると
共に、地域に必要とされる人材を目指し研究の必要性を理解する。総合的な学習成果・
研究成果の発表の場として「介護福祉学会」で 1 年生はクラス毎、2 年生はゼミ毎に取
り組み、
『卒業論文集』
(備付資料 49)を作成・発刊し学生及び関係先に配布している。
この「介護福祉学会」における卒業生の発表は、卒後教育の場と同時に社会へ発信す
る機会としている。また、福岡県介護福祉士会が主催する「福岡県介護学会」への参
加を行っている。この発表も各専門の領域で研究実践が行えるように 通過点的な役割
を担っている。
学習成果の定期的な点検は、各授業については免許・資格取得状況表として各学生
の単位履修状況を教員が学生支援課と連携し把握している。また教員間では学科会議
で情報の共有を図っている。
(b)課題
今後、学習成果の学内外への表明について、表明する内容と広報や情報の提供先に
ついて、拡大に向けた検討を行う。
[区分
■
基準Ⅰ-B-3
教育の質を保証している。]
基準Ⅰ-B-3の自己点検・評価
(a)現状
学校教育法・短期大学設置基準等の関係法令のほか、幼児教育学科においては、教
員養成課程認定・保育士養成の指定等の関係法令、福祉学科・専攻科福祉専攻におい
ては、介護福祉士養成施設基準に従い関係法令を遵守に努めている。これら法令に関
する点検は、「グランドデザイン」(備付資料 41)にも掲げられており、PDCAサ
イクルの中で毎年点検を行っている。法改正に伴う変更が生じた場合は、各学科にお
ける学科会議で検討し、教育運営会議で確認をして教授会にて決定を行っている。
教育の質保証の為、成績評価の方法及び基準・到達目標、確認指標等を各授業担当
者が「授業要覧(シラバス)」
(提出資料 4)に明記し単位認定を厳格に行っている。今
年度は、「授業要覧(シラバス)」において全学的な点検を行い、学習成果の査定や到
達目標がより明確になるように改善を行った。また、学生に対して行っている授業評
価アンケートや、仏教学科においては「夏の法要」
「冬の法要」の行事、表現学科にお
いては定期公演における一般観客の意見感想などの外部評価を行っており 、幼児教育
学科、専攻科福祉専攻、福祉学科においては実習先の評価を毎年行っており、これら
の評価を受け止め、学生の指導援助や授業の点検・改善を図り、教育の向上・充実に
努めている。
- 50 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
以上の取り組みは、昨年の自己点検・評価報告書に記した改善計画に基づいて、教
育方針の点検を「グランドデザイン」の実施計画に掲げつつ取り組んでいる内容であ
る。
(b)課題
「授業要覧(シラバス)」に関しては、より明確な表記となるよう随時点検が必要で
ある。
■
テーマ
基準Ⅰ-B
教育の効果の改善計画
教育内容の点検は「グランドデザイン」においても掲げられ、学科内で毎年点検が
行われている。変更が行われる際は教務部長を議長とした所属長(学科長、事務課長)
で運営している教育運営会議にて確認がなされている。 今後も継続的に点検を行って
いく必要がある。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 3:ウェブサイト「建学の精神「本学の願い」」
提出資料 4:各学科授業要覧(シラバス)〔平成 26 年度〕
提出資料 6:ウェブサイト「学位授与の方針「ディプロマ・ポリシー」」
・テーマに関係する備付資料
備付資料 1:人間学ノート
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 46:人身受け難し〔御命日勤行講話集〕〈第 15 集〉
備付資料 47:仏教学会論集「願心」(仏教学科)
備付資料 48:遊びと表現発表会報告書(幼児教育学科)
備付資料 49:平成 26 年度卒業研究論集(福祉学科)
備付資料 51:三短大介護実践セミナー報告集(専攻科福祉専攻)
[テーマ
[区分
■
基準Ⅰ-C 自己点検・評価]
基準Ⅰ-C-1 自己点検・評価]
基準Ⅰ-C-1の自己点検・評価
(a)現状
本学では、自己点検・評価の組織として、自己点検・評価委員会を、本学学則 第2
条の規定に基づいて設置している(備付資料 36)。委員会は、「自己点検・評価委員会
規程」に記されている通り、
「自己点検・評価の実施及び公表を行い、本学の発展に寄
与すること」を目的としている(提出資料 5)。委員会は学長の指名による委員長(A
LO)と大学経営会議の議を経て学長が任命する委員で構成されている。また第三者
評価受審にあたっては、その下に第三者評価実施部会を設置して、全学的な取り組み
- 51 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
として対応する。自己点検・評価委員会の活動は、年2回の「全学研修会」、学生生活
調査、全国短大生生活調査、授業評価アンケート、FD・SD研修の企画・実施、自
己点検・評価報告書の作成があり、月1回の定例会議(必要に応じて臨時会議)を開
いて、各学科や委員会と連携を取りながら日常的に自己点検・評価を行っている。具
体的な活動内容は以下のとおりである。
① 全学研修会の企画・実施(備付資料42)
年2回、教職員全員が参加する研修会で、本学の自己点検・評価には、なくては
ならない活動である。毎回、取り組むべき課題を決めて、全教職員が活動している。
特に「グランドデザイン」の達成・実行へ向けての三課・各学科の発表を毎回実
施する為、全教職員が日常的に自己点検・評価を行うシステムとして機能している。
その他、「全学研修会」によって教職員間のコミュニケーションが図られて、新
たな企画や活動も生まれてきている。例を挙げると、平成24年度「秋の全学研修
会」のグループワークにおいて教職員より発案された「大谷フェスティバル」と「ブ
ルーベリー・プロジェクト」は、平成25年度から実行されている。「大谷フェス
ティバル」は、近隣の方々と本学との交流を目的に、地域に開かれた大学と してキ
ャンパスを開放する試みで、多くの方々が来校されている。平成27年度5月にも
実施する予定である。「ブルーベリー・プロジェクト」は「ブルーベリーの花が咲
き、実がなる大学」をコンセプトに、教職員と学生が大学敷地内にブルーベリーの
苗付けをして、平成26年度には実の収穫もでき、活動は継続している。
② 学生生活調査の企画・実施 (備付資料8)
本学独自の学生生活調査を実施し、全国短大生活調査と比較検討をして、課題と
改善案を「全学研修会」で三課・各学科が発表し、きめ細かい支援体制を構築して
いる。
③ 全国短大生生活調査の企画・実施 (備付資料9)
短期大学基準協会が実施している短大生生活調査に、平成24年度から参加する
ことにより、他大学と本学学生との比較検討をできるようにした。課題と改善案は、
全学研修会で三課・各学科が発表して、改善実行している。
④ 授業評価アンケートの企画・実施 (備付資料16、17)
年1回、全学科で授業評価アンケートを実施している。アンケートを受けて各学
科は課題と改善案を討議し、学長及び副学長の指示のもとに改善案を実行し、自己
点検・評価委員会に報告書を提出している。自己点検・評価委員長は、その結果を
「学生支援課通信」(備付資料55)に掲載して、学生にフィードバックをしている。
⑤ FD・SD研修の企画・実施 (備付資料42)
教職員の意見や要望を取り入れながら行っている。
平成24年度「春の全学研修会」では、「配慮を必要とする学生への理解 と支援」
のテーマで外部講師を招いて研修を実施した。
平成25年度「春の全学研修会」では、「就労意欲のない学生や発達障がいのある
学生への就労支援」のテーマで外部講師を招いて研修を実施して、学生への支援の
あり方を学んだ。 平成25年度「秋の全学研修会」では『グランドデザインの達成
- 52 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
に向けて~教職員の人間力の向上~コミュニケーション能力を高める』をテーマに
外部講師を招いて実施した。
平成26年度「春の全学研修会」では、「学生のソーシャルメディアトラブルに
ついて学ぶ」のテーマで外部講師を招いて研修を実施した。
⑥ 自己点検・評価報告書の作成(備付資料4)
自己点検・報告書は、自己点検・委員会が中心になり、平成23年度より作成し
ている。この報告書の執筆には、各学科・各部署があたるため、定期的な自己点検・
評価ができている。また、報告書は、年毎に冊子または CDにして全教職員に配布
をし、情報の共有を図っている。ただし、平成24年度には報告書作成に遅れが見
られたため、平成25年度は早期の作成を目指したが、さらに作成時期の見直しが
必要である。また、報告書のホームページ上の公表について、実施に向け準備を進
めている。
(b)課題
年度毎に自己点検・評価報告書を作成しているが、平成24年度までは、明確な評
価基準に基づいた報告書に至らなかった。平成25年度の自己点検・評価報告書も精
度は上がったものの、短期大学基準協会の新基準に則った完全な形での提出はできな
かった。また両年とも完成に遅れが見られたことも課題である。平成27年度からは、
広く社会に公表していくという観点から、ホームページ上の公開も視野に入れて、報
告書の全文公表が必要である。
■
テーマ
基準Ⅰ-C
自己点検・評価の改善計画
平成24年度に策定した本学の「グランドデザイン」(備付資料41)の自己点検・
評価と、年毎に作成する短期大学基準協会の評価基準を基にした「自己点検・評価報
告書」の自己点検・評価の両輪により、各学科・各部署の現状把握及び改善課題を抽
出して、PDCAサイクルに則り自己点検・評価活動を全学的に展開していく。年2
回の教職員全員による「全学研修会」は、その柱として機能させる。また、「自己点
検・評価報告書」については、大学のホームページで広く社会に全文を公表する。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 5:「自己点検・評価委員会規程」
・テーマに関係する備付資料
備付資料 4「自己点検・評価報告書」
備付資料 8:学生生活調査結果〔平成 26 年度〕
備付資料 9:短大生調査〔平成 26 年度〕
備付資料 16:授業評価アンケート〔平成 26 年度〕
備付資料 17:授業評価集計結果〔平成 26 年度〕
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 42:全学研修会実施に関する資料
- 53 -
様式6-基準Ⅰ
■
テーマ
九州大谷短期大学
基準Ⅰ 建学の精神と教育の効果の行動計画
建学の精神のさらなる浸透をはかるため、「グランドデザイン」(備付資料 41)の実
施計画(下記参照)に従い、PDCAサイクルの流れに沿って、今後も「人間学」の
授業点検を行っていく。
○A-Ⅰ 本学の教育基盤である人間学の展開と充実(「グランドデザイン」)
の充実
「人間学」
A-Ⅰ-2.「人間学」の運営体制の点検と充実
①授業内容の点検
建学の理念の周知・確認の場としての御命日勤行を
中心に、「人間学」の内容を点検し、改善を行う。
具体的には、
「人間学」の授業担当者であるクラス担当者、受講者である学生を対象
に授業内容についてのアンケートを年度末に実施し、これらの 2つのアンケートをも
とに点検を行い、改善をはかっていく。また、「全学研修会」においても研修後に教職
員に対してアンケートを実施し、感想や要望を取りまとめ次回の講話のテーマ設定を
行っていく。
教育方針の点検に関しても、「グランドデザイン」の実施計画(下記参照)に従い、
PDCAサイクルの流れに沿って点検を行っていく。
○B-Ⅱ
各学科の特色ある教育研究の推進(「グランドデザイン」)
B-Ⅱ-1.基本理念と経営目標に基づく教育方針の構築
教育方針の点検
①教育方針の点検
各学科教育方針について、基本理念と経営目標
に基づいた点検作業を行う。
各学科教育方針や短期大学評価基準に基づき、
②3ポリシーの点検
学則や各学科の学習効果及び3ポリシーの点
検作業を行う。
③カリキュラムマップの
3ポリシーに基づき、各学科カリキュラムマッ
点検
プの点検作業を行う。
教育内容・教育事
業の点検
B-Ⅱ-2.教育方針に基づく教育内容(カリキュラム、行事等)・教育事業の構築
①教育方針に基づく点検
②法令に基づく点検
教育方針に基づき、各学科の教育内容(カリキ
ュラム、行事等)・教育事業の点検を行う。
関係法令に基づき、各学科の教育内容(カリキ
ュラム、行事等)・教育事業の点検を行う。
具体的には、毎月行われる学科会議等をとおして、法令変更に伴う教育課程の確認
- 54 -
九州大谷短期大学
様式6-基準Ⅰ
等も含め教育方針・3ポリシー・カリキュラムマップの点検を行う。なお、変更が行
われる場合は教育運営会議で確認し、教授会で全体共有を図る。
また、次年度の「授業要覧(シラバス)」の作成にあたっては、教育方針に基づき到
達目標が達成可能であり学習成果が測定しやすくなっているかを点検し、改善を行う。
これらの点検、改善過程をとおして、各学科内において担当教員が教育方針の理解を
深め、オリエンテーションや履修登録の際に、より詳しく学生に対して周知する。
自己点検・評価報告書の確認については、
「グランドデザイン」の実施、点検と並行
して進めている。
「グランドデザイン」に各部署で掲げている実行項目を、PDCAサ
イクルの中で現状課題の抽出と改善を行い、
「全学研修会」をとおして実施状況の共有
を図る。
○D-Ⅱ 活力ある組織体制の構築(「グランドデザイン」)
◇
の取組
第三者評価
D-Ⅱ-4.各部署におけるPDCAサイクルの徹底
②第三者評価(平成
27)に向けた学内体制
の整備
第三者評価(平成 27 年)に向けた学内体制の整備
を行う。
基準Ⅰについての特記事項
(1)以上の基準以外に建学の精神と教育の効果について努力している事項。
建学の精神について、次の取り組みを行って学内外共に確認している。
①「人間学」(備付資料 1)
各学科のカリキュラムの基礎となる科目であり、建学の精神に基づく人間教育を
行っている。「御命日勤行」を中心に 4 つの時間で構成されている。
- 55 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
・御命日勤行・報恩講
本学では、親鸞聖人の御命日を縁として、全教職員参加で毎月の「御命日勤行」、
特に12月には親鸞聖人の祥月命日を縁として外部の方を招いた「報恩講」が勤
められている。御命日とは、言わば「いのちの日」であり、私たちが生きていく上
で忘れてはならない「いのちの課題」を仏の教えに基づき、共に学び、人間として
生きることの意義を明らかにしようとするものである。 参加者全員が仏教讃歌、
勤行を唱和し、本学教員が「本学の願い」(建学の精神)をテーマに講話を行い、
各学科代表の学生や教職員が「出遇い」をテーマに感話を行っている。
・人間学講義
私たちに先立ってさまざまな問題に苦悩され、それをとおし自らを問い、生き
る勇気と情熱を見いだして行かれた先輩方の歩みと出遇い、現代社会に人間とし
て生きる課題を学ぶ。
・仏教讃歌講義
人生には、私たちの思いに先立って、私たちに呼びかけ、育てて くださったは
たらきがある。それを「仏陀(正覚者)」としていただいた人々は、そのはたらき
に感謝し、そのはたらきを讃えるたくさんの「うた」を私たちに伝えてくださっ
た。それが仏教讃歌である。本学では、仏教讃歌を唱和することを通して、人間
としてのかがやきとぬくもりを発見する時間としている。
・人間学座談
前期・後期のまとめの時間では、「御命日勤行」や「報恩講」で聴いた感話や講
話について感じたことをクラス単位で語り合う「人間学座談」を行い、共に語り
合い自分自身の課題を見いだす時間としている。
平成26年度
日程
「人間学」実施状況
学生
内 容
前期
4/7
全学
人間学・仏教讃歌オリエンテーション
4/16
全学
御命日勤行
1 年生
4/23
2 年生
1 年生
5/ 7
2 年生
人間学講義
カルト宗教問題に学ぶ
人間学講義
宗祖親鸞聖人の生涯に学ぶ(副学長講義・※「 愚禿釈親鸞」DVD 観劇 第 2 幕)
人間学講義
宗祖親鸞聖人の生涯に学ぶ(副学長講義・※「 愚禿釈親鸞」DVD 観劇 第 1 幕)
人間学講義
仏陀釈尊の生涯に学ぶ(学長講義)
5/28
全学
御命日勤行
6/25
全学
御命日勤行
7/9
全学
御命日勤行
7/16
全学
人間学座談
全学
仏教讃歌講義
後期
9/24
- 56 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
10/1
全学
御命日勤行
10/29
全学
人間学講義
人権講演会(講演テーマ「スマホ・ネットとの上手なつきあい方」)
11/12
全学
御命日勤行
12/3
全学
大学報恩講
12/17
全学
人間学座談
1/7
全学
御命日勤行
※開学 40 周年記念事業で演劇放送フィールドの学生が公演した音楽劇
②『感話・講話集』の発行(備付資料 46)
御命日勤行と報恩講での感話と講話は、各学生、教職員が文章化したものを、ク
ラス担当、編集担当が協力して一冊の冊子としてまとめ、感話・講話集『人身受け
難し』として毎年刊行している。この冊子は、学生に手渡され、学外にも配布され
る。また、今年度は、「報恩講」の感話・講話をテーマにして行った「人間学座談」
を終えた後の感想、晨朝勤行時に行われる「今日のひと言」(「⑤晨朝勤行」の項目
を参照)から、一部を『人身受け難し』に掲載した。
③全学研修会(備付資料 42)
春・秋の2回、「全学研修会」が教育職員・事務職員全員参加で開催されている。
様々な教育上の問題点の発見、課題の確認と今後の展開等が報告・論議されるので
あるが、建学の精神、教育目標もその際点検・確認され続けている。これは全学と
して最も重要視している改革のための取組みである。平成24年度からは、本学の
基本理念「親鸞を開く」を教職員がより深く理解して学生に指導できるように、学
長と副学長が毎回講義を行っている。
年度
秋の全学研修会
春の全学研修会
平成24年度
「親鸞を開く」を学ぶ
親鸞に学ぶ(大江学長)
(三明副学長)
平成25年度
親鸞に学ぶ(三明副学長)
親鸞のお手紙に学ぶ(大江学長)
平成26年度
親鸞に学ぶ(三明副学長)
『歎異抄』に学ぶ(大江学長)
④晨朝勤行(備付資料 45)
授業開始前に本学の講堂において晨朝勤行を実施している。本学の学生、教職員
が参加し、「正信偈」のお勤めのあと、「今日のひと言」として学生、教職員が 日頃
感じていることを語る時間を設けている。
⑤真宗保育研究会設立
幼児教育学科の教育方針は、はじめに「一人ひとりの育ちに光を当てた真宗保育
を探求し、専門的な知識と保育技術を身につけることを教育内容とする。」として
いる。それを受け、真宗保育の理念を理解した上で実践的な力を身につけ、真宗の
人間観に基づいた子ども理解ができる学生を、教育課程を通して育てているが、さ
- 57 -
様式6-基準Ⅰ
九州大谷短期大学
らに、保育現場との関わりの中で育てることを目的として、真宗保育に関する研究
会を設立した。
設立に先立つ平成23年12月に、九州大谷真宗研究所との協働で「真宗シンポ
ジウム『今なぜ真宗保育なのか』」を開催し、これを契機に学外関係者へ研究会設
立への協力を呼びかけ、その後、不定期に学習会を行ってきた。真宗保育の実践研
究を行う上で、学外の関係園や関係者の協力は欠かせないという理由で、呼びかけ
と学習会を積み重ねてきた。また、本学が真宗保育の研究の中心となり、研究内容
を公表することで、保育者養成としての教育内容の深化は勿論、地域の関係園への
理論的な還元を行うことも視野に入れている。
こうした実績のもと、平成26年度に「九州大谷真宗保育研究会」として正式に
発足させることができた。その経緯として、「九州大谷真宗保育研究会規約」を整
備し、平成26年6月29日に第一回目の総会を開催し、そこで承認され、正式発
足することとなった。総会当日には、佐賀枝夏文氏による記念講演も実施した。
また平成26年度には、研究会活動として、「真宗保育座談会」を11月1日に
開催し、現場保育者の参加を得ることができた。九州大谷真宗研究所との協働によ
り、平成27年2月15日には「第9回真宗シンポジウム『日常の中の真宗保育』」
を実施し、冨岡量秀氏(大谷大学短期大学部准教授)による講演、現場保育士1名・
幼稚園教諭2名・短大教員4名によるシンポジウムの内容で開催した。さらに、外
部組織である「大谷保育協会」との連携のもと、刊行物の発行準備として佐賀枝氏、
冨岡氏の講演録を作成している。
それぞれの研究会活動には、幼児教育学科や仏教学科を中心に学生への参加を呼
びかけている。教育課程だけではなく、こうした機会で真宗保育に関わる現場の声
が直接聞けることで、真宗保育や真宗への学びを深め、建学の精神への理解へつな
がっている。
- 58 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
【基準Ⅱ 教育課程と学生支援】
■
基準Ⅱの自己点検・評価の概要
本学の教育課程は、建学の精神である「本学の願い」を基盤に学則に規定(具体的
な卒業要件含む)され「学生要覧」に明記されており、さらに教育運営会議における
点検のもと、各学科の教育方針が確認され、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)、
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)が定められており、ホームペ
ージにおいて公開している。
成績評価は「授業要覧(シラバス)」に授業の目標や到達目標、成績評価の方法及び
基準、到達目標確認指標等を明示した上で厳格に適用している。
また、入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)を「学生募集要項」 に
明記した上で、オープンキャンパスや学校説明会及びホームページで公開している。
特に、教育方針と3ポリシーは、各学科において定期的に確認することを「グラン
ドデザイン」に掲げており、平成27年度は平成26年度に作成したカリキュラム マ
ップに照らして点検を行う予定である。また、「授業要覧(シラバス)」については、
より適切に学習成果の査定を行えるように、より具体的で分かりやすく改善していく。
学習成果の獲得に向けて、各学科の教員は教育目標に基づいた学習計画を立て、学
生の学習評価を行っている。また、自己点検・評価委員会が主催する授業評価アンケ
ートにより授業の改善に努めている。
本学の学生支援について、きめ細やかな学生支援ができるようクラス担当者制度を
とっており、クラス担当者が学生一人ひとりの学習・履修状況の把握、大学生活全般
や就職などの指導にあたっており、学生支援課の事務職員は、主に窓口業務を通じて
履修及び卒業に至る支援を行っている。さらに、クラス担当者と事務職員はそれぞれ
の業務内で得た学生情報を共有し、連携して学生をサポートしている。また、学生の
心身の悩みを相談できるように「学生相談室」を設けており対応を行っている。
学生支援上の課題としては、今般多様な学生が入学してくるなか、
「学生相談室」が
より多く利用されるようオリエンテーション、学生掲示板などを通してよりこまめに
周知を行うことがあげられる。また、現在実施している「出欠状況調査」については、
実施回数を増やし学生の出席状況をこれまで以上に把握するとともに、休みがちな学
生の対応を早期に行えるようにする。進路支援に関しては、学生に向けた「キャリア
デザイン」のアンケートは継続的に実施していき、改善に努めたい。
入学者受け入れの方針は受験生に対し明確に示されているが、より広く知らせてい
くことや、入学者選抜の方法に関して随時検討を行っていく。
- 59 -
様式7-基準Ⅱ
[テーマ
[区分
■
基準Ⅱ-A
基準Ⅱ-A-1
九州大谷短期大学
教育課程]
学位授与の方針を明確に示している。]
基準Ⅱ-A-1の自己点検・評価
本学では、学位授与に関する卒業要件を学則(備付資料 36)第26条に、専攻科福
祉専攻の修了要件を学則第64条に定めている。また、学則第1条第1項には本学の
教育の目的及び使命として、
「高等学校教育の基礎のうえに実際的な専門の学芸を教授
研究し、仏教の精神に基づいて社会に貢献しうる有能な社会人を育成することを目的
とする」としており、これを受け、ディプロマ・ポリシーの冒頭に全学共通の教育目
標を「全学共通カリキュラム(基礎科目)の履修を通して、本学の建学の精神(「本学
の願い」)に触れ、自己と社会への根源的な問いを拓く人物となる」と表現し、本学の
教育の目標として示している。
以上のように、機関レベルでの学位授与の方針は明確に示しており、また教育課程
レベルでは各学科において、学則に基づきディプロマ・ポリシー(提出資料 6)として
以下のように定め、学内外での共有化を図っている。
仏教学科
(a)現状
仏教学科の学位授与に関する教育課程は、学則においては、第1条(目的および 使
命)、第26条(卒業の要件)に示されている。
仏教学科は、仏教なかんずく浄土真宗の教えを尋ね、時代社会を生きる者とし
て根源的な問いを拓き、自身の求道心の開発と展開を現実化する人物の育成をめ
ざす。(学則第1条第2項)
また、さらに学内外での共有を図るため、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
として、以下のように定めている。
1.専門科目の履修を通して、自身の求道心の開発と展開を現実化する人物とな
る。
2.卒業論文の作成作業を通して、自ら聖教をひもとき、これまでの学びを主体
的な学びとして総括し、生涯をかけて学び続ける人物となる。
3.法要の実践を通して、他者と共に学ぶ姿勢を身につけ、生涯をかけて自信教
人信の誠を尽くすはつらつたる人物となる。
この卒業要件、資格取得の要件は「学生要覧」(提出資料 1)に示し、各授業担当者
の成績評価の基準は「授業要覧(シラバス)」
(提出資料 4)に記載し周知している。デ
ィプロマ・ポリシーは「授業要覧(シラバス)」に記載し、また本学ホームページにお
いて学内外に公開している。人間回復が叫ばれる時代状況の中で、本学科の学位授与
の方針は、
「求道心の開発」、
「生涯をかけて学び続ける」、
「他者と共に学ぶ姿勢」とい
- 60 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
う点において、社会的通用性を持つものであると考える。実際、卒業生は多く真宗大
谷派寺院において法務に携わり、
「自信教人信の誠を尽くすはつらつたる人物」として、
自ら学びつつ仏教の教えを苦悩する人びとに伝えていく役割を担っている。
また、学位授与の方針の点検は、教育運営会議の指示に基づき学科会 議において随
時行っているが、特に平成25年度にはカリキュラムマップ (備付資料 43)の作成作
業を行う中で学位授与の方針の点検を行い、平成26年度よりディプロマ・ポリシー
に第3項目を加えている。
(b)課題
学位授与の方針の学内における共有をさらに推進し、学外に対しても積極的にアピ
ールしていくことが今後の課題である。
表現学科
(a)現状
表現学科の学位授与に関する教育課程は、学則においては、第1条(目的および使
命)、第26条(卒業の要件)に示されている。
表現学科は、身体及び言語による表現の可能性を 探究し、高度なコミュニケー
ション能力を身につけることによって、社会に貢献する人物の育成を目指す。
(学
則第1条第2項)
また、さらに学内外での共有を図るため、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
として、以下のように定めている。
1.専門教科の履修を通して、コミュニケーション能力の開発と表現能力の展開
を現実化する人物となる。
2.劇場と図書館を学びの場として、自ら現場を動かす力にめざめ、身体と言語
による表現を生涯にわたって学び続ける人物となる。
この卒業要件、資格取得の要件は「学生要覧」に示し、さらに 各授業担当者の成績
評価の基準は「授業要覧(シラバス)」に記載し周知している。ディプロマ・ポリシー
は、履修登録時に学生に周知し、本学ホームページにおいて学内外に公開している。
本学科の学位授与の方針は、様々なコミュニケーションや表現の手段の獲得を通して
豊かな表現力を身につけることにあり、卒業生は多様な現場でその能力を生かすこと
ができている。演劇放送フィールドの卒業生は演劇界や放送界で、情報司書フィール
ドの卒業生は図書館や一般企業で社会貢献ができており、社会的通用性を持つもので
ある。
また、学位授与の方針の点検は、教育運営会議の指示に基づき、専任講師・非常勤
講師を交えた学科会議において随時点検し、共通理解を図っている。 変更の必要が生
じた場合は各会議に諮り承認を得て変更をしている。
- 61 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
(b)課題
近年、表現学科演劇放送フィールド卒業生の就職先となる地域のホール・劇場の老
朽化が進み、ここ10年間でかなりの改築が進むと見られている。改築にあたり、ホ
ール・劇場の企画運営ができる多くのスタッフが必要になると予想される。そこで演
劇放送フィールドでは、現場で即戦力として活躍して社会に貢献できる人材の育成に
これまで以上に力を入れていく必要がある。また情報司書フィールドの卒業生の就職
先となる地域の図書館も、これまでの図書閲覧だけの図書館から脱皮を図り、人と人
を結ぶコミュニティとしての場に変化しようとしている。そこで望まれる司書は、コ
ミュニケーション能力の高い人材である。社会のニーズに対応した人材の育成に努め
たい。
幼児教育学科
(a)現状
幼児教育学科の学位授与に関する教育課程は、学則においては、第1条(目的およ
び使命)、第26条(卒業の要件)に示されている。
幼児教育学科は、乳幼児や特別な支援が必要な児童に対して、その健全 な発達
を促す適切な援助や特別支援についての知識と保育技術を習得し、仏教の精神を
教育・保育において実践できる保育者の育成を目指す。(学則第1条第2項)
また、さらに学内外での共有を図るため、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
として、以下のように定めている。
1.専門科目の履修を通して、幼児教育・保育に関する専門的知識・技術の習得
および免許・資格の取得に加え、真宗保育を探求し創造的に自己形成できる
人物となる。
2.乳幼児や特別な支援を必要とする児童への理解を深めるための知識、ならび
に子どもの生活に即した遊びやのびやかな表現活動を実現できる保育技術を
習得し、子どもの豊かな発達を援助する保育者となる資質を備えた人物とな
る。
3.地域に開かれた学科行事の実施を通して高度な専門性を獲得し、実習と事前
事後指導・保育実践演習等による実践力を認められる人物となる。
4.幼児教育・保育をめぐる今日的課題に向き合い、創造的に解決する主体者と
しての資質を備えた人物となる。
5.保育士資格取得者は専攻科福祉専攻へ進学できるが、介護福祉士に必要な所
定の科目の履修を通して乳幼児から高齢者まで幅広い支援ができる人物とな
る。
この卒業要件、資格取得の要件は「学生要覧」に示し、さらに各授業担当者の成績
評価の基準は「授業要覧(シラバス)」に記載し周知している。ディプロマ・ポリシー
は履修時に学生に周知し、本学ホームページにおいて学内外に公開している。本学科
- 62 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
の学位授与の方針は、建学の精神と教育方針を基に、幼児教育・保育に関わる者とし
て知識と技術、子ども理解を身につけることを教育内容とし、これからの子どもの健
やかな育ちを担う保育者養成を行うものであり、幼稚園教諭2種免許、保育士資格、
保育心理士(2種)資格を取得した学生は、幼稚園をはじめ関連する 教育施設、保育
所等の児童福祉施設において社会貢献ができており、社会的通用性を持つものである。
また、学位授与の方針の点検は、教育運営会議の指示に基づき、学科会議において
随時点検し、共通理解を図っている。変更の必要が生じた場合は各会議に諮り承認を
得て変更をしている。
(b)課題
学位授与の方針の学内における共有をさらに推進し、 学生への周知をさらにきめ細
やかに丁寧に行う事が課題である。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻の修了証授与に関する教育課程は、学則においては、 第59条(目
的)、第64条(修了の要件)に示されている。
専攻科福祉専攻は、保育士養成課程の学びを基礎に、子どもから高齢者まで援
助を必 要と してい る人 々を生 活者 として 理解 し、仏 教の 精神を 基盤 にして その
人々と出会いを通して、自己を確かめ、その人らしい生活を支えともに生きるこ
とを願う感性豊かな介護福祉士の育成を目指す。(学則第59条第2項)
さらに平成26年度は、学内外への共有化をはかるため、修了証授与の方針(ディ
プロマ・ポリシー)としてまとめ、以下のように定めている。
1.建学の精神に基づき、援助を必要とする人々を生活者として総 合的に理解し、
その出遇いを通じて自己を確かめ、共に生きることを願う感性豊かな介護福
祉士として、自覚的に自己形成できる人物となる。
2.真宗の精神に根ざし、共に生きることについて考え、実践することができる
人物となる。
3.保育の学びを発展させ、表現力、コミュニケーション能力を高め介護の場面
で実践できる人物となる。
4.時代の変化、要請に応える研究的姿勢をもち、プレゼンテーション能力を身
につけ、実践することができる人物となる。
5.地域福祉における介護福祉士の役割について理解し実践できる人物となる。
このディプロマ・ポリシーについては、次年度よりホームページに掲載し、学内外
へ表明を行う予定である。
資格取得の要件は「学生要覧」に示し、さらに各授業担当者の成績評価の基準は「授
業要覧(シラバス)」に記載し周知している。本学科の修了証授与の方針は、建学の精
- 63 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
神と教育方針を基に、介護福祉に関する総合的な視点を身につけることを教育内容と
し、高齢者や障がい者など、援助を必要とする人々を一人の生活者としてとらえ、援
助を必要とする人々と共に生きることを願う介護福祉士を養成するものとして、社会
的に通用性を持つものである。
また、修了証授与の方針の点検は、教育運営会議の指示に基づき、幼児教育学科の
学科会議において随時点検し、共通理解を図っている。変更の必要が生じた場合は各
会議に諮り承認を得て変更をしている。
(b)課題
学位授与の方針の学内における共有をさらに推進し、学生への周知を徹底していく
ことが課題である。また、修了証授与の方針の評価基準については、詳細に至るまで
内容を点検・見直し、地域社会さらに時代に即した介護福祉士を育成していく必要が
ある。
福祉学科
(a)現状
福祉学科の学位授与に関する教育課程は、学則においては、第1条(目的および使
命)、第26条(卒業の要件)に示されている。
福祉学科は、介護福祉学を研究し、老・病・死する命を生きる人の、現有能力
及びその尊厳性を重んじ、受け止めることのできる介護福祉士の育成を目指す。
(学則第1条第2項)
また、さらに学内外での共有を図るため、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
として、以下のように定めている。
1.専門科目の履修を通して、
「こころの介護士」として、人間を多面的・総合的
に理解できる豊かな感性を持つ人物となる。
2.自ら専門性を高める力を養い、地域福祉のリーダーとなる人物 となる。
この卒業要件、資格取得の要件は「学生要覧」に示し、さらに各授業担当者の成績
評価の基準は「授業要覧(シラバス)」に記載し周知している。ディプロマ・ポリシー
は履修時に学生に周知し、本学ホームページにおいて学内外に公開している。 本学科
の学位授与の方針は、建学の精神と教育方針を基に、介護福祉に関する総合的な視点
を身につけることを教育内容とし、高齢者や障がい者など、援助を必要とする人々を
一人の生活者としてとらえ、援助を必要とする人々と共に生きることを願う介護福祉
士を養成するものとして、社会的通用性を持つものである。なお、卒業に当たっては
介護福祉士資格取得が要件となる。卒業生は、高齢者施設、障害者施設等の福祉施設
やその他福祉関連企業において社会貢献ができる。
また、学位授与の方針の点検は、教育運営会議の指示に基づき、専任講師による学
科会議、また非常勤講師を交えた拡大学科会議において随時点検し、共通理解を図っ
- 64 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
ている。変更の必要が生じた場合は各会議に諮り承認を得て変更をしている。
(b)課題
学位授与の方針の学内における共有をさらに推進し、学生への周知をさらにきめ細
やかに丁寧に行うことが課題である。また、 現在は介護福祉士資格を取得することが
卒業の条件となっているが、介護福祉士資格を目指す者だけでなく、短期大学での学
びを重視しながら人間性を高めたい者や、卒業後に福祉的な社会貢献やその関連の仕
事をしたいと考えている者も対象に含め、多くの福祉人材を育成するために、 養成施
設としてのカリキュラムの見直しの検討が必要である。
[区分
■
基準Ⅱ-A-2
教育課程編成・実施の方針を明確に示している。]
基準Ⅱ-A-2の自己点検・評価
本学では、教育課程編成を学位授与の方針に沿って、本学独自の基礎科目と専門科
目とで体系的に編成し、学則(備付資料 36)第10条(開設科目及びその単位数)、第
11条(教職等の科目)、第12条(教育課程の編成方法)、第13条(授業の方法)、
第14条(授業改善のための研修及び研究の実施)、第15条(単位の計算方法)及び
第63条(専攻科の開設科目及び単位数)に定め、「学生要覧」(提出資料 1)に明記
している。基礎科目は、「人間の基礎」と「生活の基礎」に分けられ、「人間の基礎」
に該当する科目は建学の精神である「本学の願い」の実現に向けたもので、卒業必修
科目となっており、
「学生要覧」や「人間学ノート」
(備付資料 1)でその内容を確認す
ることができる。
「生活の基礎」に該当する科目は、専門領域により近い「学科指定科
目」と、教養を中心としたその他の科目に分けられ、学生の多様な分野の学びを保障
している。
学生の履修について、
「学生要覧」には、授業の履修の方法や履修登録を明記し、各
学科の履修単位表を掲載して、学生が随時確認できるようにしている。
以上のように、機関レベルでの教育課程編成・実施の方針は明確に示しており、ま
た教育課程レベルでは各学科において、学則及びディプロマ・ポリシーに基づき、カ
リキュラム・ポリシー(提出資料 7)として以下のように定め、学内外での共有化を図
っている。
仏教学科
(a)現状
仏教学科では、学位授与の方針に対応した教育課程編成・実施の方針をカリキュラ
ム・ポリシーとして、以下のように定めている。
(編成)
ディプロマ・ポリシーを達成するために、カリキュラムの編成に当たって次の3
点を重視する。
1.『真宗聖典』を中心にした基礎学を徹底する。
- 65 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
2.学びの公開と実践面を重視する。
3.リカレント教育を推進する。
(実施)
カリキュラムの実施に当たって次の4点を絶えず確認する。
1.学びの意義
何のための学びであるのか。
2.学びの目的
何を目指した学びであるのか。
3.学びの統一性
それぞれの教科目が互いに関連し学ぶ者にとって主体的に
統一化されているか。
4.学びの場
共に学ぶ場となり得ているか。
このカリキュラム・ポリシーは、「授業要覧(シラバス)」に掲載して学内での共有
を図り、ホームページで学外に公開している。さらに、カリキュラムマップの作成に
よって、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、授業科目編成の関連性を
点検している。
成績評価は、「授業要覧(シラバス)」に明記された授業の目標や到達目標、成績評
価の方法及び基準、到達目標確認指標等を明示した上で、厳格に適用している。
教育課程における教員の担当科目については、教員の資格・業績を基に配置を行っ
ている。
改善計画として、教育課程の見直しが必要な場合は、随時科会を開催して点検およ
び改善を行っている。
(b)課題
仏教学科の教育課程編成・実施の方針、またシラバスの内容については、さらにカ
リキュラムマップに照らして点検していく必要がある。
表現学科
(a)現状
表現学科では、学位授与の方針に対応した教育課程編成・実施の 方針をカリキュラ
ム・ポリシーとして、以下のように定めている。
(編成)
ディプロマ・ポリシーを達成するために、カリキュラムの編成に当たって次の5
点を重視する。
1.演劇放送フィールドでは舞台公演を中心に、社会的基礎力を実践的に開発
する。
2.俳優・声優志望者も、スタッフの仕事を学び、全体から自分を把握する。
3.劇場スタッフ志望者も、芸術家としての自覚を持つ。
4.情報司書フィールドでは図書館実習を中心に、コミュニケーションの基礎
力を実践的に開発する。
5.図書館司書資格を取得するとともに、一般就職を可能に する資格の取得。
- 66 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
(実施)
カリキュラムの実施に当たって次の4点を絶えず確認する。
1.学びの意義
何のための学びであるのか。
2.学びの目的
何を目指した学びであるのか。
3.学びの統一性
それぞれの教科目が互いに関連し学ぶ者にとって主体的に
統一化されているか。
4.学びの場
共に学ぶ場となり得ているか。
このカリキュラム・ポリシーは、ホームページで学内外に公開し、学生には履修時
に周知している。さらに、カリキュラムマップの作成によって、ディプロマ・ポリシ
ー、カリキュラム・ポリシー、授業科目編成の関連性を点検している。
さらに、
「授業要覧(シラバス)」には、表現学科の基本方針として「 教育方針」
「教
育概要」
「教育課題」を記載しており、学生の学習目標設定や学習課題の意識付けとな
るよう、より分かりやすい文言で表現している。
また、成績評価は、「授業要覧(シラバス)」に明記された授業の目標や到達目標、
成績評価の方法及び基準、到達目標確認指標等を明示した上で、厳格に適用している。
また、授業以外の公演のための準備課外活動、学外活動についても常に質の保証を念
頭に置いた教育がなされている。
教育課程における教員の担当科目については、教員の専門領域や資格・業績を基に
配置を行っている。
改善計画として教育課程の見直しが必要な場合は、随時、科会や非常勤講師を含ん
だ拡大科会を開催して点検及び改善を行っている。またカリキュラムマップによって
全体の教育課程の編成と個別の教育活動の関係を確認することができる。
(b)課題
表現学科の教育課程編成・実施の方針、また「授業要覧(シラバス)」の内容につい
ては、さらにカリキュラムマップに照らして点検していく必要がある。
幼児教育学科
(a)現状
幼児教育学科では、学位授与の方針に対応した教育課程編成・実施の方針をカリキ
ュラム・ポリシーとして、以下のように定めている。
(編成)
ディプロマ・ポリシーを達成するために、カリキュラムの編成に当たって次の4
点を重視する。
1.教育・保育の本質的理解に立って、子どもの主体的な遊びと表現を引き出
す教育観・保育観を形成する。
2.実習・演習や学科行事等を通し、地域や近隣園と連携する中で、実践力を
身につける
3.2年間での幼稚園教諭免許・保育士資格の同時取得を可能にする。さらに、
- 67 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
児童福祉心理コースでは保育心理士資格も取得できるようにする。
4.専攻科福祉専攻では、保育士資格取得での科目履修をベースに、介護福祉
士資格取得を可能にする。
(実施)
カリキュラムの実施に当たって次の5点を絶えず確認する。
1.一人ひとりの育ちに光を当てた真宗保育への理解を深められているか。
2.一人ひとりの子どもの存在を尊重する立場に立っているか。
3.子どもの遊びや表現に対する理解が共有できているか。
4.ゼミクラス内での共同作業など、チームワークや協同性を身につける機会
はあるか。
5.免許・資格取得において、1年次には主に基礎的な科目を、2年次には専
門分化した科目を配置することで、基礎から展開への段階的な学びが促さ
れているか。
このカリキュラム・ポリシーは、ホームページで学内外に公開し、学生には履修時
に周知している。さらに、カリキュラムマップの作成によって、ディプロマ・ポリシ
ー、カリキュラム・ポリシー、授業科目編成の関連性を点検している。
さらに、
「授業要覧(シラバス)」には、幼児教育学科の基本方針として「教育方針」
「教育概要」
「教育課題」を記載しており、学生の学習目標設定や学習課題の意識付け
となるよう、より分かりやすい文言で表現している。
成績評価は「授業要覧(シラバス)」に授業の目標や到達目標、成績評価の方法及び
基準、到達目標確認指標等を明示した上で厳格に適用している。
教育課程における教員の担当科目については、専門領域、資格・業績を基に配置を
行っている。
改善計画として、教育課程の見直しの必要が生じた場合は随時学科会議で検討し、
改善をしている。 平成26年度は、実習及び実習指導の時期と各実習の位置づけを見
直し、さらに学習効果の向上をはかるため、専門科目の開講時期 についても一部を見
直し、それに伴う学則の一部変更を行っている。
(b)課題
完成したカリキュラムマップを学生に周知し、運用する事が課題となる。また、教
育課程編成・実施の方針、「授業要覧(シラバス)」の内容について、カリキュラムマ
ップに照らして点検していく必要がある。
さらに、子ども子育て支援新制度における幼保連携型認定こども園での就業を見据
えた変更が生じる事も予測されるため、その対応が課題となる。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻では、学位授与の方針に対応した教育課程編成・実施の方針をカリ
キュラム・ポリシーとして、以下のように定めている。
- 68 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
(編成)
ディプロマ・ポリシーを達成するために、カリキュラムの編成に当たって次の3
点を重視する。
1.援助を必要とする人々を生活者として総合的に理解し、共に生きることに
ついて考え実践する介護観を形成する。
2.保育士資格取得をベースに、表現力、コミュニケーション能力、プレゼン
テーション能力を身につけ時代の変化、要請に応える研究的姿勢を養う。
3.実習・演習や学科行事等を通し、地域や近隣施設と連携する中で、実践力
を身につける。
(実施)
カリキュラムの実施に当たって次の4点を絶えず確認する。
1.学びの意義
何のための学びであるのか。
2.学びの目的
何を目指した学びであるのか。
3.学びの統一性
それぞれの教科目が互いに関連し学ぶ者にとって主体的に
統一化されているか。
4.学びの場
共に学ぶ場となり得ているか。
このカリキュラム・ポリシーは、カリキュラムマップの作成によって、ディプロマ・
ポリシーや授業科目編成との関連性を示している。
成績評価は「授業要覧(シラバス)」に授業の目標や到達目標、成績評価の方法及び
基準、到達目標確認指標等を明示した上で厳格に適用している。
介護福祉士の養成課程に必要な授業科目については、厚生労働省の定める規定に基
づき設置し、授業担当者はそれぞれの専門領域、資格・業績を基に配置されている。
改善計画として、教育課程の見直しの必要が生じた場合は随時学科会議で検討し、
改善している。現在は、制度の改正(医療的ケアの追加)によるカリキュラムの変更
に迅速に対応している。
専攻科福祉専攻の教育課程の見直しは適宜専任教員および非常勤講師と会議をもち、
情報の共有を図り、毎年見直しを行っている。
(b)課題
専攻科福祉専攻のカリキュラム・ポリシーをホームページに掲載し、学内外への共
有化を図る。また、カリキュラムマップを学内外に表明する。
学生にはオリエンテーション等の機会に、カリキュラムマップを使用し、スムーズ
に学業に入っていけるように周知することが必要である。制度の改正(医療的ケアの
追加)によるカリキュラムの変更に迅速に対応することも直近の課題となっている。
福祉学科
(a)現状
福祉学科では、学位授与の方針に対応した教育課程編成・実施の方針をカリキュラ
ム・ポリシーとして、以下のように定めている。
- 69 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
(編成)
ディプロマ・ポリシーを達成するために、カリキュラムの編成に当たって次の3
点を重視する。
1.主体的・積極的な学習姿勢を身につけ、応用力・実践力を高める。
2 .他人の苦悩や痛みにより添える「こころの介護士」として、人間を総合的
に理解できる感性を磨く。
3.福祉フェア、介護福祉学会の実施により、介護の魅力を社会にアピールし、
自ら専門性を高める力を養う。
(実施)
カリキュラムの実施に当たって次の4点を絶えず確認する。
1.学びの意義
何のための学びであるのか。
2.学びの目的
何を目指した学びであるのか。
3.学びの統一性
それぞれの教科目が互いに関連し学ぶ者にとって主体的に
統一化されているか。
4.学びの場
共に学ぶ場となり得ているか。
このカリキュラム・ポリシーは、ホームページで学内外に公開し、学生には履修時
に周知している。さらに、カリキュラムマップの作成によって、ディプロマ・ポリシ
ー、カリキュラム・ポリシー、授業科目編成の関連性を点検している。
さらに、
「授業要覧(シラバス)」には、福祉学科の基本方針として「教育方針」
「教
育概要」
「教育課題」を記載しており、学生の学習目標設定や学習課題の意識付けとな
るよう、より分かりやすい文言で表現している。
介護福祉士の養成課程に必要な授業科目については、厚生労働省の定める規定に基
づき、学習成果に対応するように配置している。また、編成方針が十分に具体化でき
るよう授業内容、配当年次、さらには介護実習を考慮しながら授業科目を配置してい
る。なお福祉学科における単位認定は、福祉学科履修規定に基づき行っており、卒業
と同時に介護福祉士を取得することとなる。
成績評価は、「授業要覧(シラバス)」に授業の目標や到達目標、成績評価の方法お
よび基準、到達目標確認指標等を明示した上で厳格に適用している。
教育課程における教員の担当科目については、専門領域・資格・業績を基に配置し
ている。
改善計画として、教育課程の見直しが生じた場合は随時学科会議で検討し、学則変
更が必要な場合は、教授会や理事会に図り改善を行うようにしている。また行動計画
としては、教育課程の充実・向上のためにも毎年度末に専任教員及び非常勤講師によ
る拡大科会議を開催し、情報の共有を図っている。
(b)課題
福祉学科の教育課程編成・実施の方針と学位授与の方針、また「授業要覧(シラバ
ス)」の内容については、さらにカリキュラムマップに照らして点検していく必要があ
る。また、「授業要覧(シラバス)」については、学生にとって、より具体的で分かり
- 70 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
やすいものになるように改善していく。
[区分
■
基準Ⅱ-A-3
入学者受け入れの方針を明確に示している。]
基準Ⅱ-A-3の自己点検・評価
仏教学科
(a)現状
仏教学科では、入学者受け入れの方針を定め、アドミッション・ポリシー(提出資
料 8、9)として以下のように定めている。
求める学生像は、仏陀の教えに出会い、人生の意味を明らかにしたい人。つまり、
生きることの意義をより深く明らかにしようとするものである。これまでの仏教
の学びの多寡は問わない。基本的な読み書きができて自らが生きることの意義を
仏教に学んで行く意欲を持つ学生を求めている。
このアドミッション・ポリシーは学生募集要項(全体)(提出資料 8)に明記した上
で、オープンキャンパスや学校説明会及びホームページ(提出資料 9)で公開している。
また、入学者選抜は、作文・学科試験において基本的な読み書きの能力、学科の学
習状況を図り、面接において学びの意欲を確認しており、入学者受け入れ の方針に対
応している。
(b)課題
今後さらに、入学者選抜の方法について検討していく。
表現学科
(a)現状
表現学科では、入学者受入の方針を定め、 アドミッション・ポリシーとして以下の
ように定めている。
求める学生像は、劇場や図書館で、出遇いと想像力をもって社会に役立ちたいと
考える人。つまり、身体および言語表現の可能性を、文化の現場でより深く開発
しようとするものである。これまでの現場経験の多寡は問わない。人間の基本で
あるコミュニケーション能力を学んで行く意欲のある学生を求めている。
このアドミッション・ポリシーは学生募集要項(全体)に明記した上で、オープン
キャンパスや学校説明会及びホームページで公開している。
また、入学者選抜は、情報司書フィールドでは、作文・学科試験・面接においてコ
ミュニケーションスキルと就学意欲を確認し、演劇放送フィールドでは作文・学科試
験・面接に加えて、身体表現(動き)と音声表現(台詞)の実技試験においてコミュ
- 71 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
ニケーションスキルと就学意欲を確認しており、入学者受け入れの方針に対応してい
る。
(b)課題
今後さらに、入学者選抜の方法について検討していく。
幼児教育学科
(a)現状
幼児教育学科では、入学者受け入れの方針を定め、アドミッション・ポリシーとし
て以下のように定めている。
求める学生像は、一人ひとりの育ちに光を当てる真宗保育の理念を理解し、実践
をめざそうとする者である。これまでの幼児教育・保育の学びの多寡は問わない。
「本学の願い」に共感し、共に学び成長する意欲、子どもと共にある保育者とな
る意欲を持つ学生を求めている。
このアドミッション・ポリシーは学生募集要項(全体)に明記した上で、オープン
キャンパスや学校説明会及びホームページで公開している。
また、入学者選抜は、作文・学科試験及び面接試験において、成長の意欲と可能性、
乳幼児とその保育への関心を確かめるものであり、入学者受け入れの方針に対応して
いる。なお、学科試験においては、本学幼児教育学科独自の方法 として、附属保育園
における「遊び体験入試」を実施しており、入試時に幼児理解や子どもと関わる意欲
を確認することで、より意欲の高い学生の確保につながっている。
(b)課題
今後さらに、入学者選抜の方法について検討していく。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻では、入学者受け入れの方針を定め、アドミッション・ポリシーと
して以下のように定めている。
専攻科福祉専攻では、保育士の資格を持ちその専門性に加えて介護福祉の知識と
技能を修得し、幼児から高齢者まで幅広く対応できる専門性と実践力を備えた介
護福祉士の育成をめざしている。よって以下のような学生を求めている。
・介護や福祉に関心を持ち人の役に立ちたいという意欲を持つ学生。
・学習意欲があり自己の成長を目指そうとする者。
・他者との人間的なかかわりを好み、思いやりや共感の心を持つ者。
アドミッション・ポリシーは、学生募集要項(全体)に明記した上で、オープンキ
- 72 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
ャンパスや学校説明会で表明している。
また、入学者選抜は作文・学科試験及び面接において、保育士養成課程における充
分な学力と自身の成長の意欲、可能性、介護・福祉への関心を確認しており、入学者
受入の方針に対応している。
(b)課題
社会人入学者に対するアドミッション・ポリシーの周知が不十分なため、さらなる
広報の検討が必要である。
福祉学科
(a)現状
福祉学科では、入学者受け入れの方針を定め、アドミッション・ポリシーとして以
下のように定めている。
求める学生像は、人間が好きな人で人間的に大きく成長したい人。将来、福祉施
設で働きたい人、経営に従事したい人、家庭介護に役立てたい人には、特に優位
である。これまでの介護や福祉の学びの多寡は問わない。
「学ぼう」という意志が
あれば心配はなく、介護福祉を学んでみたいという意欲のある学生を求めている。
このアドミッション・ポリシーは学生募集要項(全体)に明記した上で、オープン
キャンパスや学校説明会及びホームページで公開している。
また、入学者選抜は作文・学科試験及び面接において、成長の意欲と可能性、介護・
福祉への関心を確認しており、入学者受入の方針に対応している。
今や養成校として社会に求められる介護職の専門性を高め、アピールしていく使命
も有することから、常に社会のニーズに基づいた改善計画を教育に反映し、介護職と
して社会で実証を示すことができるという一連の行動計画を もって対応している。
(b)課題
社会人入学者に対するアドミッション・ポリシーの周知を図るための検討が必要で
ある。
[区分
■
基準Ⅱ-A-4
学習成果の査定(アセスメント)は明確である。]
基準Ⅱ-A-4の自己点検・評価
仏教学科
(a)現状
仏教学科では、教育課程の学習成果を以下のようにディプロマ・ポリシー(提出資
料 6)に明記している。
- 73 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
1.専門科目の履修を通して、自身の求道心の開発と展開を現実化する人物とな
る。
2.卒業論文の作成作業を通して、自ら聖教をひもとき、これまでの学びを主体
的な学びとして総括し、生涯をかけて学び続ける人物となる。
3.法要の実践を通して、他者と共に学ぶ姿勢を身につけ、生涯をかけて自信教
人信の誠を尽くすはつらつたる人物となる。
仏教学科の学習成果の査定は年間に2回行われる。前期・後期の開講科目はほとん
どがそれぞれの期末に達成可能な目標や到達目標が設定されており、
「授業要覧(シラ
バス)」
(提出資料 4)に記載の成績評価の方法及び基準、到達目標確認指標により査定
が行われる。また、カリキュラムマップに示すとおり、2年間を通した教育課程によ
って、学習成果は一定期間内に獲得可能であり、測定可能であることを示している。
ディプロマ・ポリシーの第1項目については、2年間の専門科目の履修を通し、達
成可能であると考えられる。学生自身の求道心の開発と展開を現実化するための学習
成果が、科目毎に「授業要覧(シラバス)」に具体性をもって示されている。各科目の
授業内容は、定員10名という少人数の特性を活かし、
「音読」
「ノート作成」
「レポー
ト作成」などを事前学習課題として与え、それを授業内において一人ひとり(一部で
なく全員)に発表させることで、それに向けた学生の自覚的な学習をうながしている。
今年度は「授業要覧(シラバス)」の表記方法を見直し、より学習成果の査定(アセス
メント)を明確にするようにした。
ディプロマ・ポリシーの第2項目については、卒業前に提出する卒業論文の作成に
向け、
「課題研究Ⅰ」
(1年後期・課題の発見)、
「課題研究Ⅱ」
(2年前期・聖教の読み
込み)、
「課題研究Ⅲ」
(2年後期・卒論の文章化)の各授業においてそれぞれ到達目標
を設定し論文指導を行っている。各授業の終わりには発表会を開き、1、2年生全員
と専任教員の前での発表を義務づけている。発表に向けて、学生は各ゼミ担当教員に
相談しつつ自主的な学習に取り組んでいる。最終的には、卒論提出、口頭試問によっ
て論文内容の評価を受け、さらに口頭試問に基づく原稿修正を行った上で、学会誌『願
心』
(九州大谷短期大学仏教学会発行)への論文掲載(備付資料 47)によって、広く社
会にもその内容を問うており、学習成果に社会的貢献として実際的な価値があること
を示している。こうした一連の取り組みは、目標が目に見える形で明確であり、学生
の自覚的な学習姿勢を引き出すものである。
ディプロマ・ポリシーの第3項目については、
「教化学実習Ⅰ・Ⅱ」において、学生
自らが法要を企画、学習、準備などの取り組みを行い、計画に基づいて実施している。
この取り組みは、共同作業を通して他者と共に学ぶ姿勢を身につける機会となってい
る。また実施内容は、普段の学びを表現するものであり、法要に来ていただく一般市
民の方を前にそれを発表することにより、広く社会に学習内容を問うている。これも、
一般市民の方を前にした発表という明確な目標があり、学生の自覚的な学習姿勢を引
き出すものである。この法要には、毎年必ず参加いただき、アンケートに励ましの言
葉を下さる方もあり、学内外共に仏教の学びの意義を確認していく場として、大いに
意味のある取り組みと考えている。
- 74 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
(b)課題
授業科目ごとの学習成果の査定(アセスメント)については点検したが、さらに教
育課程(学科)レベル、機関(大学全体)レベルの学習成果との整合性やさらなる査
定(アセスメント)の明確化に向けて点検していく必要がある。平成27年度グラン
ドデザインに掲げられた「カリキュラムマップの作成」の中で検討していく必要があ
る。
表現学科
表現学科では、教育課程の学習成果を以下のようにディプロマ・ポリシーに明記し
ている。
1.専門教科の履修を通して、コミュニケーション能力の開発と 表現能力の展開
を現実化する人物となる。
2.劇場と図書館を学びの場として、自ら現場を動かす力にめざめ、身体と言語
による表現を生涯にわたって学び続ける人物となる。
表現学科においては、学習成果の査定は年間に2回行われる。前期・後期の開講科
目は、ほとんどがそれぞれの期末に達成可能な目標や到達目標が設定されており、
「授
業要覧(シラバス)」に記載の成績評価の方法及び基準、到達目標確認指標により査定
が行われている。
演劇放送フィールドにおける学習成果では、ディプロマ・ポリシーの第1項目であ
るコミュニケーション能力と表現能力の獲得のため、教科の担当教員によるスキルの
認定試験に加え、全員参加の集団創作による舞台上演として、年間3回以上の定期公
演・卒業公演を行っている。これらの公演は、「基礎演習Ⅰ・Ⅱ」
「卒業研究Ⅰ」
「卒業
研究Ⅱ」の科目内容として位置づけ、各担当教員による認定を受け、さらに一般観客
からの意見・感想を記述してもらうことで外部評価を受ける。また授業以外に、それ
ぞれの公演に約2~3ヶ月を掛けて課外の稽古を指導している担当教員によって、
個々の学生に対する評価査定を行っており、学習成果に具体性があることを示してい
る。また、カリキュラムマップに示すとおり、2年間を通した教育課程は舞台公演を
基本に組まれており、学習成果は一定期間内に獲得可能であることを示している。
ディプロマ・ポリシーの第2項目について、それぞれの舞台公演は、立ち上げから
公演まですべてを学生の手で行われており、加えて一般観客の反応を直に受けること
によって、卒業及びその後の社会貢献を可能にしており、実際的な価値を持つことを
示している。
情報司書フィールドにおける学習成果では、ディプロマ・ポリシーの第1項目であ
るコミュニケーション能力と表現能力の獲得は、図書館司書資格取得を目指した教育
課程を通して行われる。また、カリキュラムマップに示すとおり、2年間を通した教
育課程は図書館司書資格取得を基本に組まれており、学習成果は一定期間内に獲得可
能であることを示している。図書館司書資格取得により、情報司書フィールドの学習
- 75 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
成果は卒業後の社会貢献が可能になり、このことは情報司書フィールドの学習成果が
具体性を持っていることを示す。なお、平成26年度の卒業生における図書館司書資
格取得者は100%であり、学習成果が測定可能であることを示している。
ディプロマ・ポリシーの第2項目について、図書館を生涯の学びの場として持続で
きる人物となるために、情報司書フィールドの教育課程では学生の主体的な学習によ
る科目や学科行事を設定している。科目「卒業研究Ⅰ」
「卒業研究Ⅱ」では、各自テー
マを設定して研究を行い、「中間発表」、「本発表(情報文化学会)」での成果の発表、
卒業論文や卒業制作等の提出を経て、学習成果を獲得することができる。また、これ
によって、学生自身が学習成果を自覚し、卒業後も学び続ける姿勢を養い、より実際
的な価値を示すことが出来る。
(b)課題
身体と言語による表現能力を高めるために、学習成果の査定(アセスメント)のさ
らなる明確化を目指したい。その為には、それぞれの表現研究分野の教員同士がコミ
ュニケーションを取りながら、教育課程レベルと科目レベルの学習成果の査定(アセ
スメント)についての点検を、
「グランドデザイン」に掲げられた「カリキュラムマッ
プの作成」の中で、より深く検討していく必要ある。
幼児教育学科
幼児教育学科では、教育課程の学習成果を 以下のようにディプロマ・ポリシーに明
記している。
1.専門科目の履修を通して、幼児教育・保育に関する専門的知識・技術の習得
および免許・資格の取得に加え、真宗保育を探求し創造的に自己形成できる
人物となる。
2.乳幼児や特別な支援を必要とする児童への理解を深めるための知識、ならび
に子どもの生活に即した遊びやのびやかな表現活動を実現できる保育技術を
習得し、子どもの豊かな発達を援助する保育者となる資質を備えた人物とな
る。
3.地域に開かれた学科行事の実施を通して高度な専門性を獲得し、実習と事前
事後指導・保育実践演習等による実践力を認められる人物となる。
4.幼児教育・保育をめぐる今日的課題に向き合い、創造的に解決する主体者と
しての資質を備えた人物となる。
5.保育士資格取得者は専攻科福祉専攻へ進学できるが、介護福祉士に必要な所
定の科目の履修を通して乳幼児から高齢者まで幅広い支援ができる人物とな
る。
幼児教育学科においては、前期終了時と後期終了時の年2回学習査定が行われる。
査定は、「授業要覧(シラバス)」に記載されている成績評価の方法 及び基準、到達目
標確認指標により厳格に評価を行っている。なお、平成26年度は「授業要覧(シラ
- 76 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
バス)」の表記方法を見直し、より学習成果の査定(アセスメント)を明確にした。
ディプロマ・ポリシーの第1項目、第2項目および第4項目については、幼稚園教
諭免許・保育士資格取得及び保育心理士資格取得を目指した基礎科目及び専門科目の
単位取得を通して達成できるものであり、具体的である。各科目は、カリキュラムマ
ップにも明示されているが、学習段階に応じて1・2年次の前期・後期に開講され、
それぞれの期末に達成可能な目標や到達目標が設定されており、一定期間内で獲得可
能な学習成果であることを示している。平成26年度は、幼稚園教諭免許取得率が7
2.1%、保育士資格取得率が93.8%であった。このことは、幼児教育学科の学
習成果の獲得が資格取得に結びついており実際的な価値があることと、学習成果が測
定可能であることを示している。また、各種実習指導における事後指導のアフターミ
ーティングでの自己評価と反省及び園からの評価票に基づく振り返り、また幼稚園教
諭免許取得者が作成する「履修カルテ」によって、学習成果の自己評価が可能となっ
ている。学生の自己評価は、以降の学習において学生自身が課題意識や目標を持てる
ようなものとなっており、学習への動機付けとなり、より主体的に学ぶ意欲を形成し
ている。
ディプロマ・ポリシーの第2項目と第3項目について、より実践的かつ専門的 な力
量を身につける内容を設定している。学科行事である「幼教フェスタ」
「遊びと表現発
表会」は「総合演習Ⅰ・Ⅱ」
「保育研究」の科目内容として位置づけ、各担当者が査定
を行っている。
「幼教フェスタ」は近隣の子どもや子育て家庭を対象としたイベントで、
子どもの豊かな発達を引き出す遊びを提供するため、これまでの学習成果が問われる
企画を立案し、実施することで実践力を高めていくものである。「遊びと表現発表会」
は、第2項目の「子どもの生活に即した遊びやのびやかな表現活動を実現できる保育
技術を習得」したことを具体的に表明する場(備付資料 48)で、クラス担当者の指導
の下、学外の一般来場者を前に、様々な表現形式を用いて発表を行うものであり、そ
れまでの幼児教育・保育・福祉の学びを具現化するものである。1年生にとっては遊
びと表現を実践的に理解する場として、2年生にとっては卒業前の総合的な学習成果
を確認する場としての意味をもっている。
さらに、ディプロマ・ポリシーの第3項目の実践力養成に関わる各種保育実習・教
育実習では、
「子ども理解を促す」
「保育現場を理解する」
「指導案作成と実施」など学
習段階に応じた具体的な課題が設定されるため、実践力と専門性を段階的に形成する
ものとなっている。特に、本学では1年前期に、独自科目である「実習基礎演習」を
設定している。それは入学したばかりの学生に対し短時間の実習体験とアフターミー
ティングを組み合わせた内容であり、子ども理解と保育の職業理解を体験から学ばせ
ることで、各科目の学習内容をより具体的に理解でき、学習意欲の向上や積極的な学
習態度形成につながっている。その他の各種実習指導において、アフターミーティン
グ及び園からの評価票に基づく振り返りでの自己評価を行っているが、「実習基礎演
習」での徹底したアフターミーティングを経験することによって学生が振り返りの視
点を獲得し、その後の学習の自己評価を可能にしている。
ディプロマ・ポリシーの第5項目については、保育士資格を取得した者のうち、進
学を希望する者は専攻科福祉専攻に進学でき、連続的に学修が行えることを意味して
- 77 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
いる。専攻科進学後の学習成果については後に詳述するが、保育の学びを生かして社
会福祉の学びを深め、介護福祉の実践を身につけることができ、社会福祉職としての
専門性の向上につながっている。介護福祉士の資格取得により、幼児教育・保育・高
齢者福祉と人間の人生を総合的に支援することができる人物となり、実際的な価値が
あることを示している。
以上のように、ディプロマ・ポリシーと結びついた教育課程が設定されており、各
科目はそれぞれ具体的内容を伴っている。
(b)課題
平成26年度入学者から実習スケジュールを変更しているが、作成したカリキュラ
ムマップに基づき、学生がより構造的に自己評価ができるよう検討する必要がある。
専攻科福祉専攻
(a)現状
専攻科福祉専攻では、学習成果を以下のようにディプロマ・ポリシーに明記している。
1.建学の精神に基づき、援助を必要とする人々を生活者として総合的に理解し、
その出遇いを通じて自己を確かめ、共に生きることを願う感性豊かな介護福
祉士として、自覚的に自己形成できる人物となる。
2.真宗の精神に根ざし、共に生きることについて考え、実践することができる
人物となる。
3.保育の学びを発展させ、表現力、コミュニケーション能力を高め介護の場面
で実践できる人物となる。
4.時代の変化、要請に応える研究的姿勢をもち、プレゼンテーション能力を身
につけ、実践することができる人物となる。
5.地域福祉における介護福祉士の役割について理解し実践できる人物となる。
専攻科福祉専攻においては、前期終了時と後期終了時の年2回学習査定が行われる。
査定は、「授業要覧(シラバス)」に記載されている成績評価の方法及び基準、到達目
標確認指標により厳密に行われている。なお、平成26年度は「授業要覧(シラバス)」
の表記方法を見直し、より学習成果の査定(アセスメント)を明確にするようにした。
ディプロマ・ポリシーの第1項目については、介護福祉士の資格取得を示しており、
具体性がある。各科目は、カリキュラムマップにも明示 されているが、学習段階に応
じて前期・後期に開講され、それぞれの期末に達成可能な目標や到達目標が設定され
ており、一定期間内で獲得可能な学習成果であることを示している。それを裏付ける
ものとして、過去3年間の修了生全員が1年間で介護福祉士の資格を取得している。
介護福祉士の資格取得により、修了後に福祉職(介護福祉士及び保育士)への就職を
した者は平成26年度は89.5%であった。このことは、専攻科福祉専攻の学習成
果の獲得が資格取得に結びついており実際的な価値があることと、学習成果が測定可
能であることを示している。加えて、2月には日本介護福祉士養成施設協会の「全国
- 78 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
統一卒業時共通試験」を実施し、国家資格として学習成果の把握をしている。
第2項目及び第3項目について、
「実習評価」「遊びと表現発表会レポート」により測
定可能であり、具体的である。さらに、保育士資格をもつ介護福祉士として現場から
の評価が高いことから実際的な価値が認められる。
第4項目について、「介護実習」での実践を「介護過程Ⅴ」「介護総合演習Ⅱ」にお
いて事例研究としてまとめ、発表することで単位認定がなされるので測定可能である。
さらに、
「三校合同介護過程実践報告会(他の短大との合同発表会)」
(備付資料 51)や
「福岡県介護学会」にも参加し、評価を得ていることからこの学習成果には実際的な
価値がある。
第5項目について、「介護と福祉Ⅰ」「介護の基本Ⅰ」「介護過程Ⅰ」「生活支援技術
Ⅴ」の科目を関連付け、総合的な実践の場として、年に4回の地域デイサービスの企
画・運営や「福祉フェア」等の行事に参加している。自己評価(振り返り)を行うこ
とで学習成果の獲得が測定可能である。
(b)課題
平成27年度卒業生から、
「医療的ケア」が教育課程に組み込まれることになり、5
0時間以上の時間数が増えることになる。さらに、国家試験が導入されることから、
一年間という限られた期間内での学習成果の獲得が課題である。
福祉学科
(a)現状
福祉学科では、学習成果を以下のようにディプロマ・ポリシーに明記している。
1.専門科目の履修を通して、
「こころの介護士」として、人間を多面的・総合的
に理解できる豊かな感性を持つ人物となる。
2.自ら専門性を高める力を養い、地域福祉のリーダーとなる人物となる。
ディプロマ・ポリシーの第1項目について、福祉学科は介護福祉士資格取得を卒業
要件とし、それに加えて本学独自の「こころの介護士」資格取得が可能な教育課程と
なっており、対人援助の質を高める上で最も重要な視点であろう人間を多面的・総合
的に理解できる豊かな感性を持つ人物という学習成果に具体性があることを示してい
る。教育課程は段階的に編成されていること、総合的な学習を行う「介護実習」の評
価は実習担当にあたる職員全員で段階的に実施していることから、学習成果は達成可
能であると考えている。厚生労働省の定める1800時間の課程に加えて、基礎科目
として「人間の基礎」
「学科指定科目」等のカリキュラムを編成しており、2年間の学
習としては質・量ともにやや負担はあるものの、段階的なカリキュラム編成、個別指
導によるフォロー等により、一定期間内に獲得可能となっている。その価値は介護福
祉士としての専門職の役割を果たすのみならず、社会人として基本的な能力を担保す
る内容であり実際的である。介護福祉士の資格取得により、卒業後、福祉職へ就職を
した者は平成26年度において71.4%であった。これは福祉学科の学習成果が測
- 79 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
定可能であることを示している。加えて、2月には日本介護福祉士養成施設協会の「全
国統一卒業時共通試験」を実施し、国家資格として学習成果の把握 をしている。
ディプロマ・ポリシーの第2項目について は、実践現場と結びついた学習の成果で
ある。具体的には学科行事である「福祉フェア」「九州大谷介護福祉学会」(備付資料
49)の実施を通し、企画立案から学生が行っている。これらの行事は「介護過程Ⅳ」
「福
祉研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」の科目内容として位置づけており、基礎的な研究作品等の製
作から卒業論文に至る段階的な成果物の提出を経て、各担当者が査定を行っている。
また、介護実習では、「介護実習Ⅰ―①」「介護実習Ⅰ―②」「介護実習Ⅰ―③」「介護
実習Ⅱ」など学習段階に応じた課題が設定され、さらに事後指導による振り返りを行
うことで専門性が高められる。各科目でそれぞれにシラバスの記載に基づいた査定が
行われ、専門性の向上と地域福祉への理解の深まりという学習成果は達成可能であり、
実践的な能力を獲得すること、さらには、卒業後も専門性を追求する姿勢を獲得する
ことができ、学習成果には実際的な価値があると考えられる。
(b)課題
学生が、より学習内容を把握・理解でき到達目標が確認できるように、学習成果の
数値化・具体的な指標の策定に向けた検討が必要である。また、今後もキャリア教育
を一層充実させ、学習成果を卒業後の社会生活に反映させる取り組みが必要である。
[区分
■
基準Ⅱ-A-5
学生の卒業後評価への取り組みを行っている。]
基準Ⅱ-A-5の自己点検・評価
(a)現状
就職先企業や実習先である幼稚園、保育所、福祉施設など訪問して卒業生の状況と
評価を聴取している。また、平成25年度は平成24年度に卒業した学生の就職先に
卒業後アンケートを実施した。聴取した結果及びアンケートの結果は、各学科におい
て共有され、学習成果の点検や授業改善に利用している。
(b)課題
卒業後アンケートは、外部機関からの客観的な学習成果の測定となるとともに教育
内容の改善にもつながる取り組みとなるため、今後も継続して行っていかなければな
らない。ただし、卒業後アンケートに関しては開始したばかりであるため、実施方法
については点検をしながら進めていく必要がある。
■
テーマ
基準Ⅱ-A
教育課程の改善計画
本学では、教育課程の改善計画を「グランドデザイン」
(備付資料 41)に明記し、教
育課程を系統立てて検証し、改善実施を図ってきた。
具体的には、機関レベルの教育目的については建学の精神である「本学の願い」を
- 80 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
基盤に学則に規定されているが、それを出発点として各学科の教育方針を明文化し、
機関レベルの「教育目的」と教育課程レベルの「教育目標」との接続を明らかにした。
教育課程レベルの「教育目標」は学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)として
規定され、さらに教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)までを組織
(各学科会議→学生支援課会議→教育運営会議→教授会)として確認し、機関レベル
で検討する仕組みを整えてきた。特に、平成26年度は、これらの教育課程の改善体
制をより進めるために、カリキュラムマップ(備付資料 43)の作成を行い、教育課程
を可視化することを試みた。
このカリキュラムマップを充実させ、活用することにより、教育課程の改善を機関
レベルで俯瞰的に検討することが容易となり、内容の充実を図ることはもちろん、学
生の主体的な学習成果の査定方法(アセスメント)を客観的に検討し、随時「授業要
覧(シラバス)」等に反映させることができる。
また、入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)についても、一連の教育
課程の検討と並行して、組織(各学科会議→入学広報課会議→教育運営会議→教授会)
として確認し、入学後の教育課程に密接に関連付けることとした。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 1:学生要覧〔平成 26 年度〕
提出資料 2:大学案内〔平成 26 年度〕
提出資料 4:各学科授業要覧(シラバス)〔平成 26 年度〕
提出資料 6:ウェブサイト「学位授与の方針「ディプロマポリシー」」
提出資料 7:ウェブサイト「教育課程編成・実施の方針「カリキュラムポリシー」」
提出資料 8:学生募集要項〔平成 26 年度〕
提出資料 9:ウェブサイト「入学受入の方針「アドミッションポリシー」」
提出資料 11:時間割〔平成 26 年度〕
・テーマに関係する備付資料
備付資料 5:単位認定の状況表[平成 26 年度]
備付資料 6:成績集計表[平成 26 年度]
備付資料 7:資格取得判定資料[平成 26 年度]
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 43:各学科カリキュラムマップ
備付資料 47:仏教学会論集「願心」(仏教学科)
備付資料 48:遊びと表現発表会報告書(幼児教育学科・専攻科福祉専攻)
備付資料 49:平成 26 年度卒業研究論集(福祉学科)
備付資料 51:三短大介護実践セミナー報告集(専攻科福祉専攻)
- 81 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
[テーマ]基準Ⅱ-B 学生支援
[区分
基準Ⅱ-B-1
学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて教育資源を有効
に活用している。]
■
基準Ⅱ-B-1の自己点検・評価
(a)現状
大学の教育目標、及び各学科の教育目標は学則(備付資料 36)(全学:学則第1条
第1項、各学科:学則第1条第2項、専攻科:学則第59条第2項) に定められてお
り「授業要覧(シラバス)」にも明記されている。
教員は、その教育目標に基づき担当科目の学習内容・到達目標等の学習計画を立て、
学位授与の方針に対応した成績評価基準により学習成果を評価し ている。
学生個々の学習状況は、授業評価アンケート(備付資料 16)や出席状況調査で的確
に把握されている。また、クラス担任は二年間を通して、履修から学習指導・進路指
導を行い、定期的に行われる学科会議で学生情報の共有がなされている。
また、毎年、自己点検・評価委員会が授業評価アンケートを実施している。このア
ンケートは、授業内容に関する15項目の5段階評価と自由記述欄が設けられており、
学生による授業の評価を回答するようになっている。担当教員は、アンケートの結果
(備付資料 17)の自己分析結果および授業の改善案を学科長と教務部長に提出、さら
に学長確認を行うことで、授業内容の改善を組織的に点検し、課題を共有している。
担当教員は、授業内容について、学科会議等で日常的に授業担当者間での意思の疎通、
協力・調整を図っている。
また、教員は、全学研修会(備付資料 42)や各種研修会等のFD活動を通し、授業・
教育方法の改善を行っている。教員は、学科会議等で学科・専攻課程の教育目的・目
標の達成状況を把握し、評価している。教員は、学生に対し、履修及び卒業に至るま
で、クラス担当者を中心に、学生の状況を把握しながら指導を行うことができている。
事務職員は、主に窓口業務を通じて履修及び卒業に至る支援を行っている。各職務
において学生の履修状況、出席状況、実習状況等を把握しており、学習成果を認識し
た上で、学生の学習成果に貢献するため、教員との連携を図っている。また、各職務
を通じて、学科・専攻課程の教育目的・目標の達成状況を把握している。
事務職員のSD活動については、職務に関係する研修会にできる限り出席し個々の
担当職務における知識を深めて活かしている。また、各職務を通じて、学生に対する
履修及び卒業に至る支援を日常的に行っている。
本学の教職員は、学内の施設設備及び技術的資源を有効に活用し、学生の学習成果
の獲得の支援を行っている。本学の図書館(備付資料 28)は、OPAC(蔵書検索シ
ステム)を導入しており全ての資料を検索できるよう利便性を図っている 。図書館は
19時まで開館しており、5限目の授業が終わった後も利用できるように配慮してい
る。図書館の専門職員は、学生に対して入学直後に図書館の活用方法についてのオリ
エンテーションを行い、希望者には、レポート作成・卒論指導のための情報検索サー
ビスも随時行っており、学生の学習向上の支援を行っている。教職員は、学生が図書
- 82 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
館利用しやすいように図書の紹介を行うなど利便性を向上させている。平成22年度
~26年度の図書館の学科別貸し出し状況は表2-B-1のとおりである。
表Ⅱ-B-1-1
平成22年度~26年度における図書館の学科別貸し出し状況
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
貸出冊数
貸出冊数
貸出冊数
貸出冊数
貸出冊数
(学生数)
(学生数)
(学生数)
(学生数)
(学生数)
169
194
320
174
128
(20)
(18)
(18)
(20)
(23)
900
615
741
1,031
920
(113)
(120)
(106)
(112)
(102)
幼児教育
941
1,441
1,343
1,448
1,900
学科
(166)
(192)
(188)
(197)
(225)
専攻科
42
26
35
23
12
(33)
(19)
(13)
(25)
(20)
382
399
517
350
396
(67)
(68)
(54)
(52)
(44)
2,434
2,675
2,956
3,026
3,356
(399)
(417)
(379)
(406)
(414)
仏教学科
表現学科
福祉学科
合計
(平成27年3月31日現在 )
(b)課題
今後さらなる学習成果の獲得に向けた学習支援について、工夫や改善が行えるよう
検討していきたい。
[区分
基準Ⅱ-B-2
学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて学生支援を組織
的に行っている。]
■
基準Ⅱ-B-2の自己点検・評価
(a)現状
4月に「学生要覧」(提出資料 1)・「授業要覧(シラバス)」(提出資料 4)を発行し
学生に配布している。「学生要覧」・「授業要覧(シラバス)」を活用し、新年 度には科
目履修におけるオリエンテーションを開催している。オリエンテーションでは全体共
通の履修方法の説明を行った後、学科に分かれ、資格・免許取得など学科別の特色に
合ったより詳しい説明を行っており、学生は二年間の学修目的を理解して科目履修を
行えるようにしている。また、学生生活調査において保健室や学生相談室等の場所が
分かりにくいという意見があったため、オリエンテーション期間中に各クラス単位で
施設を案内する学内ツアーを実施し、入学後スムーズに各施設が利用されるような工
夫を行い、オリエンテーションについても随時改善を行っている。
- 83 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
学習面での悩み相談については、本学ではクラス担当者制を設けており、個別面談
等をとおしてクラス担当者が随時指導・支援を行っている。学習基礎学力が不足して
いる学生に関しては、学科会議などで状況が共有され、授業担当者によって授業後の
フォローや補講を必要に応じて行っている。進度が早い学生については、表現学科演
劇放送フィールドでは個別授業やオーディションの支援、他学科では学外発表や研修
の機会、ボランティアへの積極的な参加などの対応を行っている。
また、半期に一度出欠状況調査(前期:6月中旬、後期:11 月中旬)を行ってお
り、各授業担当者からの結果を事務職員が取りまとめた後、各学科のクラス担当者に
結果を渡している。出欠に問題がある学生に関しては、クラス担当者が指導を行い対
応にあたっている。その他、オフィスアワーの時間を設けており、学生はクラス担当
者だけでなく学科を越えて教員と相談できるよう体制を整えている。通信教育に関し
ては、現在行っていない。
(b)課題
各学科における履修については、学科別のオリエンテーションで十分に行っている
が、新入生が入学後、よりスムーズに学業に入っていけるような工夫が必要である 。
また、欠席が目立つ学生を早い段階で把握する為にも出席調査の時期を検討する必要
がある。
[区分
基準Ⅱ-B-3
学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて学生の生活支援
を組織的に行っている。]
■
基準Ⅱ-B-3の自己点検・評価
(a)現状
学生支援課の学生担当者を中心に学生生活における支援を行っている。また、本学
では、各課に教育参事として教員を配属しており、学生支援課の教育参事は教育面に
おける専門的な知識を活かし学生担当者と連携しながら学生の指導にあたっている。
大学生活において、学生が主体的に参画でき るように自治会組織を設けており、学
生支援課を中心に全教職員が支援を行っている。自治会では新入生交流会・学園祭な
どの大学行事の企画運営を行っており、在学生はクラスや学科・学年を超えて交流を
深めている。学生支援課の学生担当者・教育参事は、自治会役員がこれらの大学行事
をスムーズに運営できるように、必要に応じて相談を受け助言をしながらサポートし
ている。
サークル活動に関して、本学には20のサークルがあり、教職員が顧問に当たって
活動を支援している。
(表Ⅱ-B-3-1)バスケットボールサークル、バレーボール
サークルはインカレにも参加した。平成26年度からは、ハンドボールサークルも立
ち上がり「とびうめカップ」などの学外大会に出場している。
- 84 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
表Ⅱ-B-3-1
サークル名
平成26年度
学生サークル一覧
人数(人)
サークル名
人数(人)
アウトドア
44
つくしんぼ
13
テニス
10
ソフトボール
17
バスケットボール
13
野菜作り
13
仏教青年会
13
バレーボール
8
ハンドボール
11
プレーパーク
7
フットサル
17
ダンス
1
ブラスアンサンブル
10
健康増進
8
お話ボランティア
23
軽音楽
太鼓
5
将棋
24
琉球文化
天文
15
3
13
学生生活を送る上で不便がないように学生食堂、売店、飲料水の自動販売機等を設
置している。本館リニューアル後、学生が居場所としてより活用できるように新しい
テーブルと椅子を設置した。障がい者用の設備として、本館や大谷講堂に障がい者用
のトイレを設置している。平成24年度には、体育館への出入りがスムーズにできる
ように玄関前にスロープを設置した。
また、通学の便宜を図るため、駐車場、駐輪場を備えている。本学では、特に自動
車を利用して通学する学生が多いため、約140台分駐車できるスペースを確保して
いる。遠方から入学する学生など、宿舎が必要な学生の為に学生寮を整備している。
一人暮らしを望んでいる学生には、近隣アパートの紹介を行っている。
学生の心身の悩みを相談できるように「学生相談室」を設けており、看護師や臨床
心理士など専門の知識を持った教員4名と非常勤のカウンセラー2名の体制を整えて
いる。本学における「学生相談室」は、カウンセリングの場所としてだけでなく、く
つろげる居場所としての機能も目指しており、今年度はテーブルやソファーなどを設
置し学生が入りやすい環境を整備した。さらに今年度より、学生と年齢の近い非常勤
の相談員を1名増員し、学生が気軽に相談できるよう体制を整えた。また、直接相談
しにくい悩み事に関しては、学内二ヶ所に設けている「なんでも相談箱」で相談を受
け付けている。
全教職員が、悩みやつまずきを抱えた学生を支援できるようにFD・SD活動とし
て学習機会を設けている。自己点検評価委員会と学生相談室が連携し、平成24年度
には発達障がいについての基礎的な知識を学び、平成25年度には、
「福岡若者サポー
トセンター」の講師を招いて「就労意欲のない学生や発達障 がいのある学生への就労
支援」について学んだ。平成26年度は、
「学生のソーシャルメディアトラブルについ
て」をテーマに研修を行い、学生がネットトラブルに巻き込まれないよう、どのよう
に支援していけば良いかを学んだ。
本学では長期履修制度、科目等履修制度を行っており、学生の状況にあった履修が
できるようにしている。また、奨学金については、奨学委員会を中心として、大学内
外の制度を利用した経済的支援の対応を行っている。留学生については、現在該当者
- 85 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
がいない。
また、大学生活における学生の意見を聴取できるよう、自己点検・評 価委員会が学
生生活調査(備付資料 8)を毎年行っている。この学生生活調査の結果をもとに関係部
署(学科・課)において改善点などの見直しが行われる。その内容は全学研修会の場
で報告が行われ全教職員で共有を図っている。
社会活動については、地域の諸団体との交流やボランティア活動などを通して行っ
ている。平成26年度より、将来多様な分野で社会貢献する人のために東本願寺奨学
金制度を設けており、学業だけでなくボランティア活動で活躍している学生に対して
奨学金を給付している。
(b)課題
多様な学生が入学していくなか、学生支援に関して学生相談室がより効果的に機能
できるよう点検していく必要がある。
[区分
■
基準Ⅱ-B-4
進路支援を行っている。]
基準Ⅱ-B-4の自己点検・評価
(a)現状
就職・進学についての悩みや相談は学生支援課進路担当者が対応にあたっている。
進路担当者は、全学科の就職・進学状況を集計した進路速報を毎月作成しており、現
状把握と分析に役立てている。各クラスにおいてもクラス担任が就職・進学における
指導を行っている。進路担当者は、クラス担当者と連携をとり、情報共有(進路状況・
求人情報など)を行い、必要に応じて進路担当者とクラス担当者から学生へ個別に連
絡を行い対応している。
本学では進路資料室に就職先ファイル・進学先ファイル・参考書・過去の学生の受
験報告書等を整備しており、学生は自由に閲覧することができる。学生用のパソコン
を設置して就職に関する情報など検索閲覧できるようにしている。求人情報は、学生
ロビーに掲示をして情報を提供するとともに、進路担当者より各学科の教員にも配布
しており進路指導に役立てている。
卒業時の就職状況については、各学科毎に集計した後、教員に知らされる。教員は
今後の学生の実習先や就職先としてそのデータを活用し、就職先訪問などを行い、就
職支援に活用している。
四年制大学への進学を希望する学生については、クラス担当者と進路担当者で情報
を共有し、指導に当たっている。指定校推薦では、学内で編入試験委員会を設置し、
学生の選考を行っている。推薦入試や一般入試受験を希望する学生には、
「英語」等の
科目担当者等が連携し指導を行っている。幼児教育学科においては、専攻科福祉専攻
への進学を希望する学生も多い。進学希望の学生については、学科で情報共有がなさ
れ、推薦入試・一般入試・AO入試の入試形態に合わせた指導が行われ ている。留学
生については、現在該当者はいない。
- 86 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
本学では「キャリア支援プログラム」(図Ⅱ-B-4-1)を設定している。「キャ
リア支援プログラム」では、クラス担当者、進路担当者、
「キャリアデザイン」科目担
当者の連携による就業支援体制を明確にし、
「人間学」等の人間教育を基盤(Stag
e0)に、職業教育として共通基礎科目「キャリアデザイン」
(表Ⅱ-B-4-1)
(S
tage1~Stage3)を中心に授業を展開している。この「キャリアデザイン」
では、社会通念上求められる基礎的能力を身につけながら人間基礎力を養成するS t
age1、自分の将来と職業意識を関連付け、就職活動のスキルアップをはかりなが
ら社会人基礎力を養成するStage2、卒業後の自分に社会人として自立するため
の技術を習得し社会人実戦応用力を養成するStage3の大きく三段階を設定して
おり、1年次から2年次にかけて職業教育における段階的な教育を行っている。毎年、
授業の最後に学生に対してアンケートを実施しており、アンケート結果を踏まえ、担
当教員と学生支援課の進路担当者を中心に年間の授業内容を検討し、計画を立てなが
ら実施している。
図Ⅱ-B-4-1
「キャリア支援プログラム」の概念図
Stage0 「自 分 を知 る、仲 間 を知 る、社 会 を知 る」
共通基礎科目
S tage1
キャリアデザイン
人間基礎力
Stage2
社会人基礎力
Stage3
社会人実践応用力
徹底した個別支援
社会人実践応用力
Stage3
社会人基礎力
Stage2
人間基礎力
Stage1
表Ⅱ-B-4-1キャリアデザインの授業内容の概要
キャリア
デザイン
Ⅰ
学生生活と学び、健康
キャリア
デザイン
Ⅱ
キャリアプランニング
キャリア
デザイン
Ⅲ
就職活動に向けて(実践)
キャリア
デザイン
Ⅳ
プレゼンテーションスキル
ライフプランニング
常識とマナー
常識とマナー
就職活動に向けて(基礎)
実践ビジネスマナー
コミュニケーションスキル
キャリアプランニング
コミュニケーションスキル
また、仏教学科では大谷派教師資格、幼児教育学科では幼稚園教諭二種免許・保育
士資格・保育心理士二種資格、福祉学科と幼児教育学科専攻科福祉専攻では介護福祉
- 87 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
士資格、表現学科・情報司書フィールドでは、図書館司書資格・情報処理士など、各
学科における資格・免許取得が将来の就職にもつながっていくため、各学科において
学科専門の職業教育の科目を整えている。平成26年度に資格を取得した学生人数 は
表Ⅱ-B-4-2のとおりである。
表Ⅱ-B-4-2
平成26年度に資格・免許を取得した学生数
学科
資格取得者数
卒業者数
真宗大谷派教師課程
9人
12 人
社会福祉主事任用資格
10 人
池坊准華匡
6人
司書資格
13 人
情報処理士
10 人
池坊准華匡
2人
幼児教育
幼稚園教諭二種免許
70 人
学科
保育士資格
91 人
保育心理士(二種)資格
14 人
社会福祉主事任用資格
95 人
池坊准華匡
2人
専攻科
介護福祉士資格
19 人
19 人
福祉学科
介護福祉士資格
28 人
28 人
レクリエーション・インストラクター資格
12 人
こころの介護士
28 人
社会福祉主事任用資格
28 人
池坊准華匡
7人
仏教
表現学科
資格名
61 人
97 人
(b)課題
キャリア支援においては、これまで以上に各学科との連携を行い、内容の充実を図
る必要があると考える。
[区分
基準Ⅱ-B-5
入学者受け入れの方針を受験生に対して明確に示してい
る。]
(a)現状
入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)は学生募集要項に明示(提出 資
料 8)しているほか、ウェブサイト上において学科毎のアドミッション・ポリシーを掲
載し、受験生に示している。(提出資料 9)また、「オープンキャンパス」や「進学相
談会」のほか高等学校及び会場で実施するガイダンス等において、入試説明の一環と
して、本学職員が受験生に直接アドミッション・ポリシーを説明している。
受験の問い合わせに関しては入学広報課事務職員が電話、メールや郵便による問合
せ(資料請求・学校見学)に対応している。また、
「オープンキャンパス」等について
- 88 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
は個別相談の時間を設け、学科内容、奨学金についての受験生 の質問に丁寧に教職員
が答えている。また、これらはDM送付やウェブページ掲載により受験生に周知して
いる。
広報及び入試事務の全般は入学広報課が対応している。事務職員数は3名である。
入学広報課は入学試験、学生募集に関する広報、高等学校への訪問、各種ガイダンス、
入学説明会、「オープンキャンパス」等に関する運営・事務の中心的な役割を果たし、
学科及び他部署と連携を取りながら適切に行っている。3名の事務職員と5名の専任
教員(参事2名、参事補3名)の合計8名で入学広報課を組織し、年12回の課会議
を開催している。また、学生募集のための高校訪問については県南の主要な58高校
について年6回以上訪問し、県南以外の遠隔地(九州、山口)については学科教員、
事務職員(管理職)で振り分けし、年1回以上の訪問を実施している。また、その他
の業務については以下のように各担当部門を振り分け運営している。
イベント担当…オープンキャンパス、学科見学会等の企画検討
広報担当…学長GP、パンフレット等の企画検討、広報に関する業務
入試担当…募集要項、入試要項等の企画検討、入試に関する業務
ホームページ担当…SNSサービス等の企画検討、ホームページ掲載に関する業務
寺院同窓会担当…同窓会・真宗大谷派寺院対策の企画検討
本学の入学試験については「コミュニケーション入試(Ⅰ期~Ⅵ期)」「指定校推薦
入試」
「推薦入試(公募推薦・自己推薦)」「一般入試(A日程、B日程)」「社会人入試
(一次、二次、三次)」があり、多様化する志願者に対応すべく、各入学試験の特色に
応じた選抜方法、選抜基準により、公平さを保ちながら正確に実施している。
(提出資
料 8)
年内に合格が決まった受験者に対して合格通知や入学手続き関係書類とともに、入
学前課題(提出資料 12)を郵送している。アドミッション・ポリシーに則し、各学科
で学ぶにあたり必要とされる内容の課題を提示している。
入学後は授業の出欠、進級・卒業要件、免許・資格取得、各種手続きの仕方、図書
館・学生相談室の利用方法の説明など、学生生活のためのオリエンテーションを実施
している。また、学科・フィールドごとに「授業要覧(シラバス)」、履修計画、履修
手続きに関する詳細な説明を行い、クラス担当者が入学者一人ひとりと相談し、履修
計画を立てるよう指導し、円滑な短大生活が過ごせるよう努めている。
(b)課題
学生募集要項やウェブページに明記したアドミッション・ポリシーが、より理解さ
れ浸透するよう、今後一層周知活動に力を入れたい。また、合格者に対し各学科で学
ぶにあたり必要とされる力を磨くための入学前課題については、求められる能力の変
化を見極めながら内容を検討する必要がある。
更なる学生募集を進める上で、今後教職員間の連携を一層強めて、広報及び入試事
務体制を強固なものにする必要がある。
- 89 -
様式7-基準Ⅱ
■
テーマ
九州大谷短期大学
基準Ⅱ-B 学生支援の改善計画
現在、学習成果の獲得に向け全体オリエンテーションや学科別オリエンテーション
で支援を行っているが、さらなる充実を行うために今年度作 成したカリキュラムマッ
プ(備付資料 43)を活用していく。また、問題を抱えた学生の発見の為、学期に一度
全学的な取り組みとして出欠状況調査を行ってきたが、より早期に把握できるよう学
期の始まりにも実施することを検討していく。多様な学生の支援を行っていくため、
学生相談室において気軽に利用できるようテーブルやソファーなどを設置するなどハ
ード面の整備と、学生が来室しやすいようと年齢の近い非常勤の相談員を1名増員し
体制を作ることでソフト面の整備を行ってきた。今後、より活用できるよう学生に対
し周知を行っていく。進路支援に関しては、キャリア支援プログラムのもと「キャリ
アデザイン」の授業を整備してきたが、各学科の教員や学生の要望を抽出し、よりよ
いサポートができるよう見直しを行っていく。入学者受け入れの方針は受験生に対し
明確に示してきたが、今後より広く知らせていくための方法の検討を行っていきたい。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 1:学生要覧〔平成 26 年度〕
提出資料 2:大学案内〔平成 26 年度〕
提出資料 8:学生募集要項〔平成 26 年度〕
提出資料 9:ウェブサイト「入学者受入の方針「アドミッションポリシー」」
・テーマに関係する備付資料
備付資料 8:学生生活調査結果[平成 26 年度]
備付資料 9:短大生調査[平成 26 年度]
備付資料 10:就職先アンケート[平成 26 年度]
備付資料 11:学生募集要項[平成 27 年度]
備付資料 12:入学生学科別入学前課題[平成 26 年度]
備付資料 13:履修マニュアル[平成 26 年度]
備付資料 14:学籍票・進路登録票
備付資料 15:卒業生進路先[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 16:授業評価アンケート[平成 26 年度]
備付資料 17:授業評価集計結果[平成 26 年度]
備付資料 18:自己点検・評価委員会議事録
備付資料 19:FD・SD実施に関する資料
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 43:各学科カリキュラムマップ
- 90 -
九州大谷短期大学
■
基準Ⅱ
様式7-基準Ⅱ
教育課程と学生支援の行動計画
教育課程に関しては、「グランドデザイン」(備付資料 41)に則って、今年度作成し
たカリキュラムマップ(備付資料 43)を点検、活用し、学位授与の方針(ディプロマ・
ポリシー)(提出資料 6)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)(提
出資料 7)、並びに入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)(提出資料 8、9)
を機関・教育課程レベル毎に体系的に点検する。さらに、科目レベルとして、シラバ
スに各授業科目に具体的に反映されているか改善を図る。
特に、シラバスの表記について、科目レベルの学習成果が学生にとっても主体的に
学習成果を測定できるものになっているか点検を行い、平成26年度版の改訂を図っ
ていく。
学習成果の査定(アセスメント)については、先に記した教育課程の改善・行動計
画に基づき、機関・教育課程レベルの点検・改善を図ることとしている。さらに、実
習先評価や卒業後アンケート(等の外部評価についても充実 を図り、査定(アセスメン
ト)に関して、教員・学生・外部からの総合的な観点により行える方法を検討していく。
学生支援に関しては、年度当初のオリエンテーションや前後期毎の履修登録時に、
教育課程についてカリキュラムマップを明示し、学生に丁寧に説明を行い、学生が本
学の教育課程について理解を深め、学習成果をスムーズに修得出来るよう支援してい
く。
さらに、学生の出欠状況調査について、次年度より学期の当初(5月、10月)に
実施することで、休みがちな学生を早い段階で組織的に把握し、問題が大きくなる前
に対応できるようにする。また、より多くの保護者が大学と協力して学生を支援でき
るように、6月に開催する保護者連絡協議会の案内時に、出欠状況調査結果(5月実
施)、2年生には成績(1年時)を送付し、協議会により多くの保護者が出席してもらう
よう呼びかけを行い、当日の個別面談等を充実させていく。
多様な学生が入学してくるなか、学生相談室がより効果的に活用されるよう、学生
に対してオリエンテーションなど全学が集う場で周知していく他、学生掲示板や学生
相談室便りなどを活用し案内を行っていく。また、学生の利用状況などをもとに次年
度における学生相談室の体制や運用方法の見直しを行っていきたい。
進路支援に関しては、キャリア支援プログラム(図Ⅱ-B- 4-1)に基づきつつ、
学生に向けたアンケートを継続的に実施していき、学生の状況、要望等を踏まえて、
各学科と連携した「キャリアデザイン」
(表Ⅱ-B-4-1)の授業展開を中心に計画
を立て実施、支援を図っていく。
これら履修支援、学生生活支援、進路支援において、教職員の連携をこれまで以上
に図っていく。次年度については、図Ⅱ-B-1に示すように学生の情報を共有して
いくことを教育運営会議で確認し、全学で取り組んでいく。
- 91 -
様式7-基準Ⅱ
図Ⅱ-B-1
九州大谷短期大学
学生情報共有の流れ
九州大谷短期大学
学
出身高校
科
総務課
入学広報課
進路担当者
学生支援課
学生相談室
◇
基準Ⅱについての特記事項
(1)以上の基準以外に教育課程と学生支援について努力している事項。
●教育課程における特記事項
・仏教学科「夏の法要」「冬の法要」
学生が主催する法要を年に2回実施している。
「教化学実習Ⅰ・Ⅱ」において、学
生自らが企画、学習、準備などの取り組みを行い、計画に基づいて実施する行事で
ある。仏教学科の教育目的・目標を確認し、それに基づく学習成果を 共に確認して
いく場となっている。
平成26年度は、以下のとおり実施した。
[第9回仏教学科夏の法要]
趣旨:学生を中心とした仏教学科主催の法要を勤め、本学に息づく蓬茨先生を
はじめとする諸先生方の学びの精神を尋ね、伝えていくことを願いとする。
テーマ:共に歩む
日時:2014年7月31日(木)13:00~15:30
会場:本学生涯学習センター
- 92 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
概要:勤行、感話、戯曲
講話:長野淳雄 氏(真宗大谷派浄圓寺住職)
「えらばれず、へだてず、共にいきる」
学習:(1年生)宮城顗先生の仏教学科市民大学講座 の講話(1993/8/31)のテ
ープ起こし「浄土の世界」
(2年生)戯曲「蓮如上人」
参加:49名
[第10回仏教学科報恩講(冬の法要)]
趣旨:学生を中心に報恩講をお勤めし、親鸞聖人の教えに学ぶ。
テーマ:私って何だろう?
日時:2015年1月22日(木)
13:00~15:30
会場:本学生涯学習センター
概要:勤行、法話(2年生)
学習:(1年生)長野淳雄先生の夏の法要法話(2014/7/31)のテープ起こし
(2年生)法話に向けた準備
・仏教学科「授業科目の公開(リカレント教育)」
仏教学科では科目等履修生制度での一般の方や卒業生の履修を受け付けているが、
特に卒業生等から要望が多い『教行信証』の講読について「真宗聖教講読Ⅴ」
「真宗
聖教講読Ⅵ」の科目を設定し、卒業生、一般の方、そして学生が共に学ぶ場を設定
している。平成26年度は、学生以外に8名の方が受講した。
・仏教学科「海外研修」
仏教学科では、科目「仏教の歴史と文化」において、海外研修旅行を隔年で実施
している。この研修旅行は、わが国に伝えられた仏教の足跡を海外各地に尋ね、異
文化に接することで、日本と、日本人としての自分自身 を新たな視点から見つめ直
す機会となることを目的としている。また一方、仏教の歴史(深さ)と世界性(広
がり)について身をもって認識する、机上の学びだけでは得られない貴重な学びの
場として各人に展開していくことが願われている。平成26年度は実施がなく、平
成27年度に実施される予定である。
・表現学科・演劇放送フィールド「学生への学習支援『総見』」
演劇放送フィールドでは、毎年、福岡県内の劇場及びホールに学生を引率して、
良質な舞台作品を鑑賞する「総見」を実施している。表現を学ぶ学生にとって、1
0代から20代の感受性が豊かな時に、様々な質の高い芸術作品に出会うことは大
変重要である。本フィールドでは、劇場及びホールと連携して、作品を低料金で鑑
賞できるように学生支援を行っている。平成26年度に鑑賞した作品は、以下の と
おりである。
①6月21日(土)西鉄ホール、劇団グレコローマンスタイル「晴れたら、見え
る。」
- 93 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
(本フィールドの卒業生が活躍している地元劇団の作品を鑑賞)
②9月22日(月)博多座、東宝ミュージカル「ミスサイゴン」
(本フィールド非常勤講師の岡幸二郎氏が出演している作品を鑑賞)
③10月4日(土)サザンクス筑後、市民ミュージカル「彼方へ、流れの彼方へ
2014」
(本フィールド2年生と卒業生及び一般市民の出演により上演されたオリジナル
ミュージカル作品を、1年生全員が鑑賞。構成・作詞・総合演出は本フィール
ド教授の齋藤豊治、作詞・作曲・音楽監督は、本フィールド講師の上田聖子)
④12月3日(水)サザンクス筑後
落語「春風亭小朝独演会」
(本フィールド初の試みとして、古典落語の鑑賞)
・表現学科演劇放送フィールド「定期公演の実施」
演劇放送フィールドでは、年3回以上の定期公演を実施して学習成果の発表と査
定を明確化している。公演は、本学小劇場で行われ、本学学生・教職員に加えて一
般客を招いて上演している。各科目で学んできた表現教育の過程で行われる1年次、
2年次の中間発表と2年間の学びの集大成となる卒業公演は、演劇放送フィールド
のディプロマ・ポリシー到達への重要な柱となっている。連日、夜まで行われる課
外授業により、学生の表現力は目に見える形で確実に高まっていく。公演後には、
当日の観客から観劇アンケートを取り、担当教員の査定と共に学生の学習成果を計
っている。平成26年度に行われた定期公演は、以下のとおりである。
①2年生中間発表公演
この公演は、2年次の中間発表としてセリフ劇を中心に実施している。
悲喜劇「この街は君のもの」3幕
原作
フリードリッヒ・デュレンマット
翻訳・演出
梁木靖弘(表現学科学科主任教授)
音響
穐田裕司(表現学科非常勤講師)
照明
早瀬智宏(表現学科非常勤講師)
衣裳アドバイザー
天野文子
大道具
松本謙柾
舞台監督
古賀裕治(表現学科専任講師)
制作
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
出演
演劇放送フィールド 2 年生(35 期生)
日時
平成 26 年 7 月 18 日(金)19 時~
19 日(土)13 時~
18 時~
20 日(日)13 時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
②1年生中間発表公演
この公演は、1年次4月から10月までに本フィールドで学んだ各科目の中間
発表として実施している。
- 94 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
「AND
ONE
構成・演出
~heart beat of life~」
植木誠(表現学科非常勤講師)
ミュージカル指導・振付
上田聖子(表現学科専任講師)
中村阿未(表現学科卒業生)
ジャズダンス振付・指導
城戸玲子(表現学科非常勤講師)
狂言指導
篠原太一(表現学科非常勤講師)
音響
穐田裕司(表現学科非常勤講師)
照明
荒巻久登(表現学科非常勤講師)
舞台監督
古賀裕治(表現学科専任講師)
監修
日下部信(表現学科専任講師)
制作
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
演劇放送フィールド学生スタッフ 2 年生
演劇放送フィールド 1 年生(36 期生)
出演
日時
平成 26 年 10 月 24 日(金)19 時~
25 日(土)13 時~
18 時~
26 日(日)13 時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
②2年生卒業公演
この公演は演劇放送フィールド 2 年間における学びの集大成として、ミュージ
カルを中心に実施している。本公演は、昨年に続いて入りきれないほどの観客に
お越し頂き、学習成果を高めることができた。
ミュージカル「夢の降る街」
脚本・作詞
横山由和
演出
齋藤豊治(表現学科教授)
作詞・作曲
上田聖子(表現学科専任講師)
編曲
八幡茂
演奏
久米詔子
音響
穐田裕司(表現学科非常勤講師)
照明
早瀬智宏(表現学科非常勤講師)
衣裳協力
スタジオダンスドリーマー
大道具
松本謙柾
振付
山田和音(表現学科卒業生)
舞台監督
古賀裕治(表現学科専任講師)
制作
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
協力
天野文子
出演
演劇放送フィールド 2 年生(35 期生)
日時
平成 27 年 1 月 23 日(金)19 時~
上田聖子
(株)木下楽器店
津福工業(株)
24 日(土)13 時~
25 日(日)13 時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
- 95 -
18 時~
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
・表現学科演劇放送フィールド「『マスタークラス』の開講」
表現学科演劇放送フィールドでは、生涯学習センターの講座の中に「マスターク
ラス」を平成26度より開講している。この「マスタークラス」は、演劇放送フィ
ールドの卒業生及び一般(既に2年間以上の演技基礎を体得している)の方々を対
象とした講座で、2年間の基礎的な演技の学びに加えて、更に専門的な音声表現及
び身体表現を習得できるように設定されている。講師陣は、演劇放送フィールドの
教員と演劇人としてキャリアを積んで活躍している本学卒業生を中心に構成されて
いる。平成26年度は、劇団や声優プロダクションを志望している演劇放送フィー
ルドの卒業生9名が受講した。年度末には、学内で演劇発表会を開催し、学習成果
を上げることが出来た。平成27年度も引き続き開講を予定している。
・表現学科・情報司書フィールド「図書館フェア」
図書館は、人と本、また、人と人が出会い、ふれあう場である。そういう図書館
活動を、近隣の幼稚園児、保育園児、小学生を対象に本学図書館において実践する
「図書館フェア」を、平成26年度は7月19日に実施した。読み聞かせや紙芝居、
パネルシアター等従来のものに加えて、新たにブラックシアターを試みた。1年生
にとっては初めての学びの実践の場として、2年生にとっては夏季休暇中に行う図
書館実習の予備演習として、機能している。
・幼児教育学科・専攻科福祉専攻「遊びと表現発表会」
遊びと表現を特色とした幼児教育・保育・介護福祉を目指して、平成26年12
月14日(日)に「第4回遊びと表現発表会」を大谷講堂で開催した。建学の精神
を体現する教育・保育・介護福祉の学びを、クラス担当者の指導のもと、多様な表
現形式で発表した。命の輝きを見いだすための教育・保育・介護福祉の実践のヒン
トが各クラス発表の随所に見られ、学生の学びの集大成として達成感と自信につな
がった。3月に「第4回遊びと表現発表会報告書」
(備付資料 48)を刊行、卒業生と
在学生、大谷保育協会加盟園等の関係先に配布した。
昨年度は保育現場からの発表会への参加を得、学生が表現者や鑑賞者としての幼
児や保育者、保護者の姿と出会い、共に多くを学ぶ機会を得た。今年度も要請はし
たがスケジュールの問題等で参加を得られなかった。次年度以降は恒常的に保育現
場からの参加を得る事が課題である。また、今後も卒業生をはじめ、発表会開催に
関する広報のさらなる充実を図る事が課題である。
・幼児教育学科「幼教フェスタ」
幼児教育学科の学生が企画・運営・実施を行う、近隣の子どもや子育て家庭を対
象とした遊びのイベントである。クラス別に特色ある遊びを企画するが、クラス担
当者の指導の下、準備段階からこれまでの学習成果を生かし、子どもの豊かな発達
を引き出すには、主体性や好奇心を引き出す遊びとは何かといったことを議論し、
環境設定を含めた企画内容をつくり出していく。企画を実施することで、実践力養
- 96 -
九州大谷短期大学
様式7-基準Ⅱ
成にも繋がっている。入学して間もない1年生にとっては、本学の幼児教育学科の
遊びと表現の理念に、実際に触れる機会となる。2年生にとっては企画立案から広
報を含めた運営まで行うため、それまでの学びを生かして内容を練り上げていくだ
けでなく、保育実習・教育実習での保育指導を見据えた実践的な学びの場となって
いる。地域社会にとっても、九州大谷短大の幼児教育学科が持つ、子どもの主 体的
な遊びを重視するという理念を示す場になっている。また、子育て家庭にとっては
充実した遊び体験を無料で楽しめる地域貢献の機会となっている。平成26年度は
5月24日(土)に開催した。
・幼児教育学科「プレーパークの活用」
幼児教育学科では、学生教育において、ディプロマ・ポリシーの第2項目である
「子どもの生活に即した遊び」を多様な方法で実現できる技術を持った保育者を養
成するために、学内にプレーパークを設けており、学外への社会貢献と合わせた学
生教育の場として活用している。つまり、このプレーパークの事業は、本 学幼児教
育学科の教育理念を恒常的に体現し、地域社会に向けてPRする場として位置づけ
ている。
教育課程では「保育内容・環境」において、プレーパークを用いて実技指導を行
っており、野外遊びや野外活動についての技術を体得する場となっている。
また、地域に開かれた事業として「おおたにプレーパーク」を月に1~2回、不
定期に開催している。運営は学生による「プレーパークサークル」が担っており、
それに加えて、各クラスの学生が当番制でボランティア参加をしている。自由が保
障される遊び場であり、子どもや学生がやってみたい野 外遊びを近隣の子どもや子
育て家庭に向けて提供している。火や刃物を使った遊び、土山を使ったダイナミッ
クな水遊びなど様々な遊びを試行錯誤している。
・幼児教育学科「実習基礎演習(基礎実習)」
幼児教育学科では、早い時期から実践力を養成するために、1年の前期に「実習
基礎演習」という科目を設定している。これは、
「保育実習指導Ⅰ」と合わせて授業
を行っており、前期期間中に約3時間の「基礎実習」を近隣関係園にて4回実施し、
毎回アフターミーティングによる振り返り学習を行っている。4月から5月中旬ま
では、実習の事前指導を行い、5月中旬から7月初旬まで、A/Bグループに分か
れて隔週交代で実習とアフターミーティングを実施、最後にまとめの指導を行うカ
リキュラムである。アフターミーティング時には、演習の一環として遊びの実技指
導も行っている。
早い段階から現場に触れることで、保育に対する理解を深め、その後の学習理解
につながる実習体験となっている。また、この実習は「保育が楽しい」
「子どもとふ
れ合えることが嬉しい」という経験となっており、学生の保育へのモチベーション
を高めている。
資格取得に関わる単位とならない科目であるが、学 習成果としては非常に有意義
なもので、他の学校も注目していることもあり、平成26年度は科目研究として担
- 97 -
様式7-基準Ⅱ
九州大谷短期大学
当教員が保育士養成協議会の場で研究発表を行っている。
・専攻科福祉専攻「韓国研修」
平成27年2月24日~26日の2泊3日の韓国研修を実施した。この研修では
アジアの介護や福祉について理解を深め、 未来の介護現場を担う学生達にさらなる
専門性とグローバルな知識を身につけることを目標としている。「ジヘセム保育園」
や「釜山障害者総合福祉館」
「慶州ナザレ園」などの高齢者施設や障がい者施設を見
学し、韓国の保育・老人福祉の現状や障がい者福祉のサービスなどについて学んだ。
・専攻科福祉専攻「三校合同介護実践報告会」(備付資料 51)
平成27年1月17日に本学において、保育士資格取得後一年課程を設置してい
る近隣三校(西九州大学短期大学部専攻科保育福祉専攻、精華女子短期大学専攻科
保育福祉専攻、九州大谷短期大学専攻科福祉専攻)が集まり、
「第4回介護過程実践
報告会」を開催した。介護実習における実践を事例研究としてまとめたものを、各
校の代表学生3名が発表し、他の大学の教員がコメントする形式で行われた。本学
専攻科福祉専攻の学生は、介護実習での実践を「介護総合演習Ⅱ」
「介護過程Ⅴ」の
授業においてまとめた成果を発表した。
他の大学の学生と共に学ぶことでお互いに刺激を受け、同じ介護の道を目指す者
としての意識が高まった。また、平成26年8月28日に日本介護福祉士教育学会
(札幌)において学習成果について発表を行なった。
・福祉学科・専攻科福祉専攻「福祉フェア」
養成施設として地域福祉の推進に寄与するために、年一回の「福祉フェア」を実
施している。本事業は、福祉学科では「福祉研究Ⅰ・Ⅱ」、「日常生活援助Ⅲ」専攻
科福祉専攻では「介護と福祉Ⅰ」の授業の一環として取り組んでおり、福祉学科・
専攻科福祉専攻に学ぶ学生たちの学習・研究成果を地域社会へ発信することで、福
祉の理解を深めてもらうことを目的としている。それに加え、近年では福祉の研究
機関として社会福祉施設や社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会等に参画を呼
びかけて共同で開催している。このことにより、各種福祉関係者の学生たちに与え
る教育的効果も期待でき、地域における福祉理解の拠点的役割をもって地域住民へ
の福祉意識の増進を目指した取り組みである。
- 98 -
九州大谷短期大学
【基準Ⅲ
■
様式8-基準Ⅲ
教育資源と財的資源】
基準Ⅲの自己点検・評価の概要
専任教員数は、各学科において、資格等関係法令が定める教員数は充足しており、
教育課程の編成方針に基づき、専任教員、非常勤教員を配置している。また、
「短期大
学設置基準」の定める基準数を満たしている。しかしながら、教授数については、基
準数を満たしていない学科があり、27年度には研究上の業績等を踏まえ、昇格等を
行い設置基準を満たす予定である。
専任教員は個人又は共同の研究活動を行っており、その成果は学会や紀要等で発表
し、授業にも還元するよう努めている。それと同時に、教員の教育研究活動を支援す
るため、本学では研究室を完備し研究費・研究日を含めFD活動に支障が出ないよう
研究環境を整備している。
学生の学修を支援する事務組織として、学校運営上に必要な組織や体制は整備して
おり、事務職員はPDCAサイクルを意識し、SD活動を行いながら研鑽している。
人事管理については、関係諸規程を整備し、周知徹底を図りながら適正な運用に努
めている。
施設・設備面においては、本学の校地、校舎、施設等は、短期大学設置基準の規定
を充足し、養成施設の指定基準の要件も充足している。特筆すべきは、開学40周年
記念事業の一環で新たに建設された大谷講堂、併せて教育環境の整備のため行われた
本館耐震補強・事務室リニューアル工事で完成した本館の校舎である。施設設備、物
品の維持管理は規定に従い適切に行われている。
平成25年度には念願であった大谷講堂南側の土地を購入し、プレーパーク(冒険
遊び場)及び駐車場を整備できた。これにより、余裕を持った校地に、設置基準を十
分に満たした校舎を備え、運動場、図書館、体育館、大谷講堂等の教育資源も他の小
規模短大と比べて充実していると考える。また、学生食堂、寮等の学生の生活環境を
支える設備も充実を図っている。
また、付設の幼稚園・保育園が併設されており、幼児教育学科の真宗保育の実践の
場及び学生の教育・実習に効果をあげている。
技術的資源として学内LANを整備し、学内ネットワークを介して情報の共有化を
図り、これらの技術的資源やサーバー等の設備については、計画的に維持管理を行い
適切な状態を保持している。
財政面においては、平成24年度より、本学において「グランドデザイン(平成2
4年度~平成33年度)」を長期経営目標に向かって策定し、実施している。また、過
去10年間の財務状況を基に、全国の短期大学の平均値と相対化し、財務分析を行い、
向後平成29年度までの財務目標値を設定した。
本学の資金収支は今年度収入超過であり、財務面も借入金なく学習資源等へ適切な
資金配分を行っている。また、退職給与引当金や資産運用は規程に基づき適正に運用
されている。消費収支や貸借対照表の内容は毎決算時に学園の理事会・評議員会にて
確認している。防災対策については、消防規程に基づき火災その他の未然防止を図っ
ている。あわせて災害発生に際しては、通報 ・初期消火・避難誘導及び施設の保護等
- 99 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
に万全を期し、被害を最小限に止めることを目的とし、全学の学生・教職員が参加し
ての避難訓練を計画する必要がある。
[テーマ
[区分
基準Ⅲ-A
基準Ⅲ-A-1
人的資源]
学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて教育
組織を整備している。]
■
基準Ⅲ-A-1の自己点検・評価
(a)現状
短期大学設置基準第22条に係る別表第1のイ及びロに規定される必要教員数及び
本学の在籍教員数は表Ⅲ-A-1-1のとおりであり、複数学科及び本学全体のいず
れにおいても基準数を満たしている。また、学科により保育士、幼稚園教諭、介護福
祉士等の養成施設の指定を受けており、それらの関係法令が定める専任教員数を満た
している。また、本学専任教員の職位は、教授、准教授、講師、助教、助手である。
30名の専任教員は真正な学位を保有し教育実績、研究業績、制作物発表等は「短期
大学設置基準」の規定を充足している。
表Ⅲ-A-1-1
教員組織の概要(人)
専任教員数
学科等名
教
授
准
教
授
(平成27年5月1日現在)
設置基準
で定める
講
師
助
教
計
短 期 大学 全 体
の 入 学定 員 に
応 じ て定 め る
教員数
専任教員数
[イ]
[ロ]
設置基準
で定める
助
教授数
手
非
常
勤
教
員
仏教学科
2
2
4
4
2
8
表現学科
2
2
4
4
2
21
幼児教育学科
3
4
8
8
3
18
福祉学科
2
3
12
専攻科福祉専攻
1
2
3
7
7
1
2
3
3
13
1
26
26
1
4
(小計)
9
3
〔その他の組織等〕
1
2
10
5
13
2
30
68
14
4
10
考
9
短期大学全体の入学
定員に応じて定める
専任教員数[ロ]
(合計)
備
30
2
12
82
各学科の教育課程の編成方針に基づき専任教員と非常勤教員を適切に配置している。な
お、表現学科演劇放送フィールドにおいては、教育課程の必要に応じてアルバイト助手を
採用している。
- 100 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
教員採用・昇任について、
「教育職員任用規程」
(備付資料 36)を定め、採用の可否、
職位の妥当性を厳正に審査し、教授会の議を経て学園理事長が任用等を決定している。
(b)課題
教員組織の編成上、専任教員の年齢の高齢化が課題であったため、教員が定年を迎
えた時の後任人事は、基本的には任期制による若い教員を採用してきている。た だし、
採用にあたっては、業績等を充分勘案し適材適所に教員配置を行う必要がある。
更に精神的に不安定な学生や発達障がいを持つ学生など、配慮を必要とする学生へ
目を向けたきめ細やかな支援体制をより充実していく必要がある。
[区分
基準Ⅲ-A-2
専任教員は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針
に基づいて教育研究活動を行っている。]
■
基準Ⅲ-A-2の自己点検・評価
(a)現状
本学の専任教員は、それぞれの教育課程編成・実施方針に基づいて研究活動を行っ
ている。専門分野に関連する専門知識や技術についての情報収集、法改正の動き等を
把握することを目的として、所属学会や養成施設の連絡協議会、研修会に参加し自己
研鑽を重ね、教育課程編成・実施の方針に従い成果を上げており、平成23年度から
平成26年度にかけて、科学研究費補助金として獲得している。
表Ⅲ-A-2-1
年度
科学研究費補助金
研究種目名
課題
交付金額
(直接経費)
平成 23 年度~
基盤研究(C)
平成 25 年
管理職の意識が労働環境に及ぼす影
(H23) 240,000 円
響:介護従事者の離職を防ぐための管理
職のあり方
研究分担者:森永牧子
(H24) 110,000 円
講師
(H25)
50,000 円
*H25 より准教授
平成 26 年度~
平成 28 年度
基盤研究(C)
管理職のための研修プログラムの開発
(H26) 140,000 円
~介護従事者の離職を防ぐための管理
職の役割~
研究分担者:重松義成
非常勤講師
規程については研究費規程、在外研究員規程、自己申請による留学及び長期研修に
関する規程を整備(備付資料 36)している。
専任教員全員の研究活動状況は、本学ホームページにおける教員紹介ページ(備付
- 101 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
資料 22)で公開している。活動内容の更新は、年 1 回実施している。
また、研究成果を発表する機会は、大谷学会が設置され、教員の学内研究紀要投稿
を促進しており、研究紀要(備付資料 25)は毎年1回刊行されている。
専任教員には研究室を配置し、研究室等の機器・備品についても必要なものを整備
している。また教員間の連絡が取りやすいように同一学科の教員を隣室にするよう配
慮を行い整備している。また、専任教員の研究成果を高めるために、教員ごとに研究
日を設け、自己申請による留学及び長期研修に関する規程を整備している。
FD活動については、自己点検・評価委員会規程を整備 し、自己点検・評価の結果
の分析と改善策に基づく教職員の質の向上(FD・SD)に取り組み、今年度は、全
教職員参加の秋の「全学研修会」(備付資料 42)において、『退学者を減らし、本学の
志向する人物像「師友と出遇い母校愛に満ちたはつらつたる人物」を育てるために』
をテーマにグループワークを行い、春の「全学研修会」
(備付資料 42)では、外部講師
を招き『学生のソーシャルメデイアトラブルについて』を聴講し、学生支援のスキル
アップを行った。
専任教員は、職員も加わった人権委員会、図書館委員会、保健委員会等各種委員会
に参画し、学生支援のスキルアップや大学事務局の参事・参事補として各部署(総務
課・学生支援課・入学広報課)と有機的に連携しながら、学習成果の確認・向上に努
めている。
(b)課題
教員個人のより積極的な研究活動への参画と、FD研修等を通しての自己啓発に努
めるように求めていく。
教員の研究活動において、留学・海外派遣等の規程を整備しているが 、現在は留学
等の実績がなく、国際的な研究活動を向上させていく必要がある。学生の教育活動で
多忙ではあるが、研究活動の更なる活性化により研究成果を 上げ、一層の教育力向上
に努めることが必要である。
科研費補助金への申請意欲が低調であるのに加え、採択実績も少ないことを踏まえ、
「科研費説明会」を開催した。今後も継続が必要である。
また、授業に支障をきたさない範囲で、外部招聘の講師などへ積極的に参画してい
く必要がある。
[区分
■
基準Ⅲ-A-3
学習成果を向上させるための事務組織を整備している。]
基準Ⅲ-A-3の自己点検・評価
(a)現状
本学の事務組織は、事務局長が事務局を統括し、課長(課長補佐)が管轄する課を
統括する。専任職員は、事務組織規程(備付資料 36)に従い、各課の必要業務を遂行
している。職員はその専門的職能を活用し、学生の生活支援及びキャリア支援を行っ
ている。また、キャリア支援のために、就職活動支援、就職後の定着指導等 も実施し
- 102 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
ている。
事務組織運営は、全学の意志決定機関である大学経営会議と執行責任機関である教
育運営会議を中心に最終的に教授会の議を経て運営を行っている。事務局は、入試・
学生募集・学内外広報等を担当する入学広報課と、教務・進路・学生相談等を担当す
る学生支援課と、庶務・経理・施設管理等を担当する総務課の3課体制を組織してい
る。平成24年度から事務室のリニューアル工事に伴いワンフロア化を実現し、より
一層の各課間の連携が必要であることが認識された。
専任職員は、教学的知識や情報システム等の職務を遂行する際に必要となる基礎的
能力の他に、専門的能力を有している。更に、学習成果の向上及び学生支援の職務を
充実させるため、本学が加盟する協会や団体等が主催する教学学会や学生支援業務等
に関連した各種研修会・説明会、セミナー、シンポジウム等に専任職員を参加させて、
専任職員の資質・能力の開発向上に努めている。また、前述の研修等に参加した専任
職員を発表者として職員会議において研修報告会を実施 することにより、コミュニケ
ーション能力の向上と専任職員間の情報共有化を図っている。
学習成果を向上させるため、「授業評価アンケート」(備付資料 16)や学生満足度を
含む学生の実態を把握するための「学生生活調査アンケート」(備付資料 8)等を実施
し、調査結果のフィードバック等を行い受付窓口対応等の内容改善などに繋げている。
職制及び規程については、学園職制及び組織規程、職制規程、事務組織規程(備付
資料 36)を整備し、事務室はワンフロア化を実現し、必要な広さを確保しており、パ
ソコンその他必要な備品類を整備している。
防災対策、情報セキュリティ対策については、消防規程、個人情報に関する規程(備
付資料 36)に従い、組織的に対策を講じている。キャンパス内の学生寮には、寮監及
び寮母を配置し、警備専門業者にセキュリティ管理を委託している。
SD活動に関しては、自己点検評価委員会規程(提出資料 5)
『教職員の質の向上(F
D・SD)のための取り組みに関する事項』を整備し、規程に基づく学内のFD・SD
研修会の他、九州地区私立短期大学協会研修会等へ派遣している。今後は、各種セミ
ナーへの積極的な参加によりSD活動の一層の充実を図りたい。
事務処理については、事務職員会議を月1回開催し、必要に応じて事務局長と課長
のミーティングを開くなど、情報を共有化と現状課題について協議し、事務処理の効
率化、学生支援の質の向上を図っている。
(b)課題
平成22年度より実施している組織再編は、各課間の連携がとられ軌道に乗りつつ
ある状況にあり、今後は職員それぞれのレベルアップを促し、学生へのよりよい教育
環境の提供を目指し、教・職協働の意識向上を図り、協力体制を強固なものに確立し
ていく必要がある。
SD活動に関しては、学内外の研修に積極的に参加することにより 、一定の成果と
効果を上げている。しかし、外部研修は単発的なものが多いため、専任職員を体系立
てて育成するシステムとは言えず、効果的かつ効率的な研修体系の構築が必要である。
- 103 -
様式8-基準Ⅲ
[区分
■
基準Ⅲ-A-4
九州大谷短期大学
人事管理が適切に行われている。]
基準Ⅲ-A-4の自己点検・評価
(a)現状
本学の人事管理は、職員就業規則(備付資料 36)等に基づき適切に行われている。
また、本学の諸規程及び建学の精神については、採用時に、教職員に対して、学長は
じめ学科長及び事務局長より周知徹底されている。
教職員の就業に関する規程は就業規則、育児・介護休業規程、出張に関する規程等
を整備し、適正に管理している。
(b)課題
教員人事については、任期制教員の採用を積極的に進め適正な人員体制確保に努め
ている。職員人事については、適材適所を念頭に、より効率的な人事管理に努めてい
く。また、「グランドデザイン」(備付資料 41)完全実施に向けて、検証及び確認をし
ながら引き続き戦略的に人事管理を適切に行っていく必要がある。
また、本学の諸規程及び建学の精神を深く浸透するために、新入教職員に対する説
明会実施に向けて検討していく。
■
テーマ
基準Ⅲ-A
人的資源の改善計画
教授数が、
「短期大学設置基準」に定める基準数を下回っているため、平成27年度
において、研究上の業績等を踏まえ、早急に基準数を満たす方途を実行する。
専任教員の人事計画については、若手の任期制教員を積極的に採用し、人事計画の
中で各学科が抱える諸課題の是正を図っていくとともに、教員の教育研究活動の活性
化と、学習成果の向上を目指し、本学の教育課程や教育プログラムを着実に展開して
人的資源の確保に努める。
平成20年度に実施された第三者評価で指摘された事項の内、人的資源に関わる部
分については、管理職及び職務手当を改善し、責任ある職務に対して手当を増額し意
識の向上を図り、改善を進めた。
各学科・専攻課程の教員は、それぞれの教育課程編成・実施の方針に従い研究活動
を行っている。さらに、今後、大学のグローバル化に対応するため検討していきたい。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 5:九州短期大学自己点検・評価委員会規程
・テーマに関係する備付資料
備付資料 8:学生生活調査結果[平成 26 年度]
備付資料 16:授業評価アンケート[平成 26 年度]
備付資料 20:専任教員の個人調書 教育研究業績書
備付資料 21: 非常勤講師一覧表
備付資料 22: ウェブサイト「専任教員プロフィール」
備付資料 23: 職階別教員数・年齢別教員数
- 104 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
備付資料 24: 科学研究費補助金等外部研究資金獲得状況一覧表[平成 24 年度~平成
26 年度]
備付資料 25:「九州大谷研究紀要」[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 26: 事務職員一覧表
備付資料 36: 九州大谷短期大学規程集
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
[テーマ
[区分
基準Ⅲ-B
基準Ⅲ-B-1
物的資源]
学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて校地、
校舎、施設設備、その他の物的資源を整備、活用している。]
■
基準Ⅲ-B-1の自己点検・評価
(a)現状
短期大学設置基準に基づく本学の校地面積は、基準面積4,200㎡に対して現有
面積39,500㎡、校舎面積は、基準面積6,350㎡に対して現有面積14,5
04㎡であり、いずれも設置基準を満たしている。(表Ⅲ-B-1-1、表Ⅲ-B-1-2)
運動施設としては、学内グラウンドの面積は7,299㎡であり、主にサークル活動
で使用している。また、付設の大谷幼稚園及び桜保育所の運動会でも使用している。
体育館の面積は、1,347㎡で、体育実技や身体表現等の授業で使用し、バスケッ
ト・バレー・フットサルなどのサークル活動でも使用している。施設の障がい者対応
については、体育館前スロープの設置・障がい者専用トイレ(1 ヶ所)など一部障がい
者に対応した箇所がある。
本学で使用している講義室等は、約100名収容の講義室が1室、普通教室が16
室、更に演習室が2室、他にコンピューター教室が2室、総合視聴覚室が1室である。
また、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づき設置している演習室、実
習室等は以下のとおりである。表現学科(演劇放送フィールド)は、体育館のリズム
室・演放館の小劇場・放送スタジオの3室。幼児教育学科は、学内ピアノ(グランド
ピアノ7台、アップライトピアノ34台)音楽室5室。福祉学科、専攻科福祉専攻は、
福祉棟の家政準備室及び家政実習室・介護実習室・入浴実習室の4室である。(表ⅢB-1-3)これらの施設・設備の維持管理は、総務課が所管している。尚、通信教育
は行っていない。
機器・備品については、事務室内にプロジェクタ-・ビデオカメラ・CDカセット
デッキ等を整備し、必要に応じて教員に貸し出している。また、 各設置教室の視聴覚
機器はこのたびの各教室の照明・空調設備工事と併せて新機器に更新すべき所は更新
した。経年劣化が見られるものについては点検し、必要に応じて年度予算に反映させ
随時更新している。その他の機器は不良箇所があればその都度修理している。
生涯学習センターについては、平成12年より社会的活動の取り組みとしてオープ
ンカレッジを開講(備付資料 53)している。今年度は、27講座を開講し延べ410
- 105 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
名の方が受講した。また、本学の仏教学科の夏の法要、教職員の春・秋の 「全学研修
会」などにも利用して施設を有効活用している。
大谷講堂については、平成22年に竣工し、最大 564 名を収容できる施設として、
一部車椅子対応席及び防音設備を完備した親子室を設けている。施設の活用は、毎月
の御命日勤行や大学報恩講、真宗大谷派久留米教区内の組行事、近隣保育園・幼稚園
等の発表会などあらゆるニーズに対応できる施設となっている。この施設は、本学が
掲げる「地域に見える大学」を実践していく貴重な施設となっている。
図書館については、昭和45年の本学開学時に図書室として本館内に設けていた。
現在の図書館の竣工は昭和59年である。建物の概要は、
「 図書館配置図」に示す通り、
2階建て専有延べ床面積は989㎡である。1階(536㎡)及び2階(453㎡)
に開架書架・閲覧席・視聴覚ブース・ラウンジを設置している。
本学の4学科(仏教学科・表現学科・幼児教育学科・福祉学科)の主題の蔵書数、
学術雑誌、AV資料数などについては表Ⅲ-B-1-4の図書・設備に関する基礎データ
に示す通りである。閲覧室には在籍学生数の3割に相当する121席の座席数を配置
している。
IT環境に関しては、4台のインターネットに接続した利用者用パソコンにより、
オンライン目録情報、オンラインデータベースを提供している。
本学図書館の特徴として、4学科が必要とする専門図書、特に仏教に関わる図書の
充実が挙げられる。また、郷土のAV資料を収集保存している。図書館又は学習資源
センター等の蔵書数、学術雑誌数、AV資料数及び座席数等が十分である。
購入図書の選定は、図書館職員と各学科の教員で構成される図書委員会で選定され
る。主に、推薦図書や学生・教職員からの希望図書である。蔵書の廃棄は、規定によ
り亡失や不用資料を主たる対象として、図書館委員会での承認のもとに年度単位で処
理している。蔵書に関しては、専門図書を中心に構成されているが、一般教養図書に
ついても総合的な蔵書構成となっている。全蔵書としては8万冊を所蔵している。
表Ⅲ-B-1-1
校地等(㎡)
区分
校舎敷地
校地等
運動場用地
小計
その他
合計
専用
(㎡)
共用
(㎡)
共用する他
の学校等の
専用(㎡)
在学生一人
基準面積
当たりの
(㎡)注]
面積(㎡)
計
(㎡)
32,198
32,198
7,299
7,299
39,497
39,497
0
0
39,497
39,497
[注]短期大学設置基準上必要な面積
- 106 -
4,200
94,04
備考
(共有の
状況等)
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
表Ⅲ-B-1-2
区分
校舎(㎡)
共用する他の学校
等の専用(㎡)
専用(㎡) 共用(㎡)
14,504
校舎
0
計(㎡)
0
基準面積(㎡)
[注]
14,504
備考(共有
の状況等)
6,350
[注]短期大学設置基準上必要な面積
表Ⅲ-B-1-3
教室等(室)
講義室
演習室
実験実習室
情報処理学習室
語学学習施設
23
15
0
2
0
表Ⅲ-B-1-4
学科・専攻課程
図書・設備に関する基礎データ
図書
〔うち外国書〕
学術雑誌
〔うち外国書〕(種)
電子ジャーナル
[うち外国書]
(冊)
視聴覚資料
(点)
仏教学科
12,447 〔 119 〕
20〔0〕
0
150
表現学科
20,769 〔 225 〕
22〔1〕
0
705
幼児教育学科
15,255 〔 392 〕
31〔0〕
0
767
3,542 〔 122 〕
22〔0〕
0
91
1〕
18〔0〕
0
76
29,784〔 983 〕
31〔2〕
0
2,586
82,394〔 1,842 〕
162〔3〕
0
4,375
福祉学科
専攻科福祉専攻
一般
計
597〔
機械・器具 標本
(点)
(点)
図書館配置図
1階
開架書架・閲覧席・視聴覚ブース・ラウンジ・事務室・貴重書庫
2階
開架書架・閲覧席・郷土資料室・グループ閲覧室・個人閲覧席
- 107 -
様式8-基準Ⅲ
図書館
体育館
九州大谷短期大学
面積(㎡)
閲覧席数
収納可能冊数
989.63
121
80,000
面積(㎡)
1346.68
体育館以外のスポーツ施設の概要
-
-
(b)課題
開学40周年の記念事業の一環で、本館の照明・空調設備等については更新工事を
行ったが、老朽化に対応すべく改修等を今後も随時行う必要がある。
図書館においては、竣工30年を経て収納可能冊数の上限に達している蔵書の収納
スペースについて、新たな収蔵スペースの増設や利用頻度の落ちた蔵書の廃棄などの
対処が必要な状況になっている。
IT環境に関しては、数量的にも情報化社会に適応した現在の学生の要求を満たす
にはパソコンの台数が不足している状況にある。使用についても、必要な時にいつで
も使用できる環境を整えたい。
バリアフリーについては、より一層の充実を図りたい。
[区分
■
基準Ⅲ-B-2
施設設備の維持管理を適切に行っている。]
基準Ⅲ-B-2の自己点検・評価
(a)現状
施設・設備等の維持管理については、
「施設使用規程」及び「九州大谷短期大学大谷
講堂使用細則」(備付資料 36)に基づいて維持管理を行なっている。
また、管理責任については、「固定資産及び物品管理規程」(備付資料 36)等に基づ
き管理責任者等を定めて担当部署にて適切に管理を行なっている。
防災については、「九州大谷短期大学消防規程」(備付資料 36)により火災その他の
未然防止を図り、防火設備の点検は民間業者に委託し、非常時に対応できる体制を整
備している。
併せて、「危機管理規程」(備付資料 36)を制定し、危機管理基本マニュアル(備付
資料 44)に基づき有事に備える体制を整えた。災害発生に際しては、通報、初期消火、
避難誘導及び施設の保護等に万全を期し、被害を最小限に止めることを目的とし、学
生・教職員が参加しての避難訓練を次年度 7 月末に計画している。
防犯対策においては、警備会社に建物内の警備を委託している。警備体制は、夜間
における機械警備となっている。日常業務及び有事の対応は、
「緊急連絡網」により迅
速に対応し、警備会社と連携を取りながら警備業務を行っている。
学内ネットワークにおけるコンピューターウイルス対策は、職員のパソコンにウイ
ルス対策ソフトをインストールし、常に監視している。また、学籍処理・成績処理等
に関わるものは学内ネットワークから独立した専用のパソコンで管理・運用している。
なお、USBメモリからの感染に対しての対応を検討していきたい。
省エネルギー及び省資源の取り組み推進については、エネルギー管理システム導入
- 108 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
により、適切な温度管理やクールビズの実施など全教職 員が積極的に取り組み、電気
使用量の抑制を行った。
教職員及び学生に対して、省エネ・ゴミの減量化及び古紙等の分別回収等の向上に
努めるよう呼びかけている。また、空調設備設定温度の提示徹底や照明使用制限を徹
底し、エコキャンパスの推進にも取り組んでいる。また、今年度も筑後市主催の「環
境フェスタ」に参加し、「グリーンカーテンコンテスト」において優秀賞を受賞した。
(b)課題
近年、大学キャンパス内のセキュリティの重要性が高まっているが、地域密着型を
目指している本学は、地域交流の一つの方途として施設開放も大切な使命で ある。
本学は、昼間を中心に校内を自由に往来でき地域住民の通学、散歩等の動線となっ
ている。今後、建物内への不審者侵入への対策も必要である。
施設設備の維持管理は適切に行っているが、老朽化による改修・修繕については、
今後とも対策を必要とする。
機器・備品等で耐用年数を過ぎたものについては、毎年点検し必要に応じて更新す
る必要がある。
■
テーマ
基準Ⅲ-B
物的資源の改善計画
開学40周年の記念事業により、建物の老朽化による整備として、本館においては
本館耐震補強・事務室リニューアル工事の上、ワンフロア化 を実現したが、教育環境
の更なる整備や学生の居場所確保(生活環境の整備)等を積極的に推し進めていきた
い。
今後も、より安全なキャンパス環境の整備に努め、障がい者対策としての 更なるバ
リアフリー及び教育環境の整備と学生支援の充実を図っていく。
・テーマに関係する提出資料
該当なし
・テーマに関係する備付資料
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 44:危機管理基本マニュアル
備付資料 53:オープンカレッジパンフレット
- 109 -
様式8-基準Ⅲ
[テーマ
[区分
基準Ⅲ-C
基準Ⅲ-C-1
九州大谷短期大学
技術的資源をはじめとするその他の教育資源]
短期大学は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に
基づいて学習成果を獲得させるために技術的資源を整備している。 ]
■
基準Ⅲ-C-1の自己点検・評価
(a)現状
本学は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて、施設、ハードウ
エア及びソフトウエアの向上・充実を図っている。
情報処理演習室を使用する学生と教職員がIDを持ち、学内ネットワークを介して
情報の共有化を図っている。
学内LANネットワーク等の技術的資源やサーバー等のコンピューター設備につい
ては、計画的に維持管理を行い適切な状態を保持している。
学内LAN(備付資料 29)は、本学の建物全てを網羅しており、教員研究室や情報
処理教室、事務室、図書館等でコンピューターをLANに接続させることができる。
また、学内LANはファイアウォールを介してインターネットに接続しており、W
ebサイトの閲覧やメールの送受信を行うことができ、学生の学習支援に役立ててい
る。
技術的資源の配分については、専用のハードウエアを必要とする授業(コンピュー
ター、介護・家政実習など)は、各々専用の教室を利用している。
学内のコンピューター整備は、軽微なものであれば教職員が対応しているが、シス
テム等専門的知識を要するものについては、サポート契約を結んでいる業者が対応し、
授業・業務に支障がないようにしている。
情報処理教室は2室(備付資料 30)ある。
「情報処理教室1」は、全学共用で、学生用コンピューター48台、教員用コンピ
ューター1台、サーバー1台の構成である。学生用コンピューターと教員用コンピュ
ーターはCAIシステムで接続されており、中間ディスプレイに例示しながら個別指
導をするといったことが可能となっている。
「情報処理教室2」はコンピューターを使う授業が多い表現学科情報司書フィール
ド専用の教室で、学生用コンピューター18台、教員用コンピューター1台の構成で
ある。「情報処理教室1」のサーバーにログオンして使用する。
両教室ともにセキュリティ対策として、環境復元ソフトとウイルス対策ソフトがイ
ンストールされている。
普通教室では、プロジェクターとスクリーンを常設している教室が2室ある。他に
貸し出し用としてプロジェクター2台、スクリーン1台、ノート型コンピューター1
台を事務室に常備しており、上記以外の教室で利用可能である。
教職員にはIPアドレスを発行し、併せてネットワーク設定の支援を行っている。
教務等の事務システムは学内LANに接続せず、独自のLANを構築している。教職
員は、必要なIT技術を各自で習得することを基本としているが、システム更新時等
には講習会や情報提供を行っている。
- 110 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
システムの更新は5年を基本とし、OSのバージョンアップのタイミングや、他の
財政的事情を考慮して1〜2年延長することもある。
(b)課題
学生に学習成果を獲得させるため、コンピューター利用技術向上の取り組みが今後
の課題である。そのためには、新しい情報技術等を取り入れた授業方法の検討が重要
であり、情報設備等も含め検討する必要がある。具体的には、コンピューター・タブ
レット・スマートフォンといった現在の学生を取り巻く多様な端末環境に対応すべく、
メールシステムや長期的な教育システムのクラウド化も含めて検討していく。
■
テーマ
基準Ⅲ-C
技術的資源をはじめとするその他の教育資源の改善計画
教育支援を構築する情報システムについて、情報システム管理委員会を中心に維持
管理に努めている。今後、学内全体の情報システムについて長期的な展望を構築すべ
く、組織的な取り組みを検討していきたい。
・テーマに関係する提出資料
該当なし
・テーマに関係する備付資料
備付資料 29: 学内LANの敷設状況
備付資料 30: 情報教室(1201 教室)、マルチメディア教室(1203 教室)の配置図
- 111 -
様式8-基準Ⅲ
[テーマ
[区分
■
九州大谷短期大学
基準Ⅲ-D
財的資源]
基準Ⅲ-D-1
財的資源を適切に管理している。]
基準Ⅲ-D-1の自己点検・評価
(a)現状
資金収支においては、教育研究のための経費支出と施設設備等の充実を図りながら
も、経費節減に努めて次年度繰越支払資金の減少を最小限に止めている。
本学の資金収支及び消費収支については、平成24年度・平成25年度はほぼ均衡
しており、正常な状態である。
また、消費収支においては、平成22年度に1億1千万円を超える消費支出超過と
なったが、平成27年度には消費収入超過となるよう経費支出の抑制等に取り組んで
いる。
教育研究経費比率は、過去3年間の平均が25.4%となっており、25%は超え
ているものの全国の短期大学と比較して比率が低い状況にあり、教育研究の 更なる活
性化のために適正な比率となるよう見直しを行っている。
教育研究の向上のための施設設備の充足については、毎年事業計画に則って必要な
設備について適切に予算化している。
学校法人全体の自己資金構成比率( 表Ⅲ-D-1-1)は、平成24年度91.9%、
平成25年度92.4%、平成26年度92.6%のように過去3年間大きな変動なく
健全に推移している。
表Ⅲ-D-1-1
自己資金構成比率
単位:千円
総資金
自己資金
自己資金構成比率
24年度
50,012,039
45,981,483
91.9%
25年度
50,028,479
46,202,846
92.4%
26年度
50,469,750
46,713,201
92.6%
日本私立学校振興・共済事業団の「定量的な経営判断指標に基づく経営状態の区分」
による現状( 表Ⅲ-D-1-2) は以下のとおり。
表Ⅲ-D-1-2
「定量的な経営判断指標に基づく経営状態の区分」による現状
法人全体
本学
備考
24年度
A3
B1
入学者の減少
25年度
A3
A2
26年度
A3
A2
本学の財政規模は法人全体の帰属収入の9.3%(平成25年度)であるが、経費の節
減と入学定員充足率の向上により、更なる改善を目指しており、短期大学と学校法人
全体の財政の関係を把握している。
退職金の期末要支給額の100%を基にして、私立大学退職金財団に対する掛金累
- 112 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
積額と交付金の累積額との繰入れ調整額を加減した金額を計上している。
資産運用については、「真宗大谷学園資金運用方針」「真宗大谷学園資金運用規程」
を整備(備付資料 36)し、安全確実に運用している。
過去3カ年の教育研究経費の帰属収入に対する割合は平成24年度25 .9%、平成
25年度27.0%、平成26年度29.4%であり、25%は超えているが、教育研
究の更なる活性化のためには、適正な比率を目指し維持していく必要がある。
教育研究用の施設設備及び学習資源(図書等)は、毎年事業計画に則って必要な設
備について適切に予算化( 表Ⅲ-D-1-3) している。平成23年度は、本館耐震
補強及び事務室リニューアル工事に伴い、電話交換機ユニット等購入のため、特に顕
著な予決算となった。
表Ⅲ-D-1-3
教育研究経費
単位:円
24年度
予算額
教育研究機器備品
図書
25年度
決算額
予算額
決算額
26年度
予算額
決算額
390,000
390,000
460,000
457,800
1,160,000
1,160,290
4,000,000
4,114,538
4,180,000
3,409,459
2,523,000
2,900,059
定員充足率は、平成24年度90.2%、平成25年度97.3%、平成26年度9
8.6%とここ数年100%を下回り特に平成24年度が低かった。この状況は妥当な
水準とは言い難く、大学経営の根幹を揺るがす危機的な状況となり得るので、現在、
状況を打開するための学生募集力の強化を図り、経費削減等で経常的には充足率に相
応した財務体質を維持している。
(b)課題
本学の定員充足率については、平成24年度は90%まで落ち込み、大学経営の
根幹を揺るがす危機的な状況にある。このような状況を打開するため、学生募集の募
集力強化、人件費比率の抑制などを進めて更なる収支の改善を行っていく必要がある。
- 113 -
様式8-基準Ⅲ
[区分
基準Ⅲ-D-2
九州大谷短期大学
量的な経営判断指標等に基づき実態を把握し、財政上の安定
を確保するよう計画を策定し、管理している。]
■
基準Ⅲ-D-2の自己点検・評価
(a)現状
本学は筑後市唯一の高等教育機関として、親鸞聖人が浄土真宗の名をもって 顕らか
にされた仏教精神に基づき、自他への人間的自覚を促し、真に自主的かつ社会的な人
材の育成を図ることを教育の本旨とし、師友と出遇い母校愛に満ちたはつらつたる人
物像形成を目指し本学の将来像と定めている。
本学は、18歳人口の減少、全国的な短大離れの傾向から志願者数が大幅に激減し
て、定員確保も難しい状況になってきており、学生生徒納付金の大幅な減少となって
いる。このような状況を踏まえ、支出面では人件費の抑制(定年年齢の引下げ、定期
昇給の抑制、賞与カット等)を行っているが、収入の減少分を補うまでには至ってい
ない現状であり、中長期の財務戦略の基礎となる財務分析に基づいた財務目標値(基
準Ⅲについての特記事項、九州大谷短期大学財務戦略構築イメージを参照)を策定し、
目標値達成に向けて人事体制・給与制度改革の策定に取り組んでいる。
本学の強みは、広いキャンパスを備え地方特有の自然環境の中で、
「人間の学び」を
中心として、特色のある学科を前面に出して常に教育の質の向上に努めていることで
ある。更に、きめ細やかな指導を行うために、クラス担当者制を取り 入れており、教
員と学生の距離が近いことが挙げられる。
一方、弱みとしては次の要因が考えられる。社会構造上の要因としては、18歳人
口の減少と短期大学進学率の低下、介護福祉業界の制度上の低迷による福祉学科の受
験者離れなどがあり、学内構造上の要因としては、慢性的に人件費依存率が高いこと
がある。
学生募集対策は、学生募集・広報活動方針を年度当初の教授会において全教員に周
知しており、平成27年度入学生募集活動の目標を「全学科定員確保」と定め取り組
んだ。
特に重点項目として「オープンキャンパスの充実」と「福祉学科定員充足」を掲げ
た。福祉学科募集については高校訪問の際、
「福岡県介護福祉士等修学資金」等の奨学
金案内や就職状況、介護福祉士資格取得における国会の動き等を丁寧に伝えた。
また、高校で実施される初任者研修の講師として本学教員が出向き、高校生との接
点ができた。その他、高校を招致したイベント(C-1グランプリ)を通じた大学広報、
募集活動を行った。
その他の募集活動として、真宗大谷派寺院への寺院推薦(入学金免除)の周知を寺
院における研修会等で実施した。学納金計画については、計画的な募集広報を行うと
同時に、社会経済状況に鑑みた学納金の設定を行っている。
人事計画については、教育職員において、定年等による世代交代の時期を迎えてい
る。その中で、教育職員の定年・依願退職に伴う補充採用について、設置基準を満た
していない実状がある。本学では、この現状を重く捉え新規採用について、単に補充
と捉えるのではなく、各学科の将来的な展望を明らかにしつつ方向性に基づき早急に
- 114 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
対応し、平成27年度には設置基準に則した配置を完了予定である。
施設設備の将来計画については、40周年記念事業として、大谷講堂の建設、本館
の耐震補強工事、事務室リニューアル工事の完成を見た。今後、50周年記念事業と
関連し、キャンパス全体の施設計画の検討を図っていく。(備付資料 52)
外部資金の獲得については、平成25年度に文化庁委託事業「大学を活用した文化
芸術イノベーション」、「福岡県福祉・介護人材確保対策事業」等、経常費補助金以外
の外部資金獲得が見られた。それと同時に学内の外部資金獲得への積極的な意識向上
が図られている。
本学では、毎年度入学広報課を中心に募集目標人数を設定し、平成27年度入学生
募集活動の目標を「全学科定員確保」と定め取り組み全学で共有を図っている。
また、財務目標値(平成29年度目標達成)を設定し、定期昇給の見直しや期末手
当の抑制など人件費の抑制に努めると共に、財務戦略「プランS」に6項目を掲げ、
その戦略に基づく特例契約教員規程、早期退職制度規程等の規程整備を整えた。
(基準
Ⅲについての特記事項、九州大谷短期大学財務戦略構築イメージを参照)
さらに、福祉学科、専攻科福祉専攻では介護人材が不足している状況に鑑み、全て
の住民が「住み慣れた地域で安心して暮らせる福祉のまちづくり」の実現に向けて、
福祉学科を有する研究機関としての大学がその責務を果たすべく、関係 者と一丸とな
って、介護を取り巻く課題についての研究とソーシャルアクションの展開を図ること
を目的に、本学が発起人となって「筑後地域介護人材養成研究会」
(備付資料 50)を立
ち上げ、中長期的な視野で介護分野の底上げを図ろうとしている。
本学の事業計画並びに予算編成は、財務状況を精査した上で各部署との折衝がなさ
れている。さらに、平成24年8月に学内にて設定された財務目標値は、年度決算確
定後随時進捗状況を更新し、教授会、職員会にて報告がなされ、その共通理解の元、
今後の改善策を中長期財務戦略として次年度本格的に検 討する予定である。また、よ
り広く本学の理解のために、平成18年度よりホームページ上でも財務情報等を公開
している。
(b)課題
今後は、安定した財務基盤を得るために、募集・広報に関して「『勇』ある広報」を
共通認識として強化を図っていくことが重要である。同時に、寄付金・補助金・資産
運用・事業収入等の外部資金獲得に向けた取組みのさらなる推進を行い、帰属収入増
に繋げていくことが課題である。また、施設設備についても、本学の現状と将来展望
を見極め、適宜更新していく必要がある。
- 115 -
様式8-基準Ⅲ
■
テーマ
九州大谷短期大学
基準Ⅲ-D
財的資源の改善計画
本学で平成23年度策定した「グランドデザイン」
(備付資料 41)の中の「財務基盤
の強化」に中長期の財務戦略の実行、外的資金受入の獲得などを実践しており、安定
した志願者を獲得するための募集対策、収入財源の確保、人件費等諸経費の抑制も踏
まえ、併せて検討していく必要がある。
また、中期の財務戦略の一環で、5年後を達成年度と位置付け大学経営会議におい
て財務目標値を設定し、今後目標値達成に向けて、財務戦略「プランS」6項目実現
に向けて検討していくものである。
(基準Ⅲについての特記事項、九州大谷短期大 学財
務戦略構築イメージを参照)
・テーマに関係する提出資料
提出資料 12:資金収支計算書・消費収支計算書の概要
提出資料 13:貸借対照表の概要
提出資料 14:財務状況調べ
提出資料 15:キャッシュフロー計算書
提出資料 16:資金収支計算書・消費収支計算書[平成 24 年度~平成 26 年度]
提出資料 17:貸借対照表[平成 24 年度~平成 26 年度]
提出資料 18:事業計画書/予算書[平成 27 年度]
提出資料 19:事業報告書[平成 26 年度]
・テーマに関係する備付資料
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 50:筑後地域介護人材養成研究会報告書
備付資料 52:平成 26 年度周年事業基本計画作成委員会最終報告
■
テーマ
基準Ⅲ
教育資源と財的資源行動計画
教育資源に係る行動計画は、若手の任期制教員を積極的に採用し、人事計画の中で
各学科が抱える諸課題の是正を図っていくとともに、教員の教育研究活動の活性化と、
学習成果の向上を目指し、本学の教育課程や教育プログラムを着実に展開していく。
施設面では、建物の老朽化による整備として、本館においては本館耐震補強・事務
室リニューアル工事を行い、ワンフロア化を実現した。今後も、より安全なキャンパ
ス環境の整備に努め、さらなる教育環境の整備と学生支援の充実を図っていく。
財的資源に係る行動計画は、入学者の着実な定員充足や外部資金の獲得等による安定
した収入の維持とより有能な教職員の確保により、教育機関として持続的に向上し得
る組織体制の維持・発展に努めていく。また、教育職員と事務職員の協働意識向上を
図りながら中・長期計画の基に財務戦略「プランS」
(給与改革等)に取り組んでいく。
(基準Ⅲについての特記事項、九州大谷短期大学財務戦略構築イメージを参照)
今年度は、「平成27年度周年事業基本計画作成委員会」(備付資料 52)を設置し、
教育内容や組織の脱構築的改革を目指し、45周年更には50周年に向けての具体的
な取り組みを始めている。
- 116 -
九州大谷短期大学
様式8-基準Ⅲ
[基準Ⅲについての特記事項]
(1)以上の基準以外に教育資源と財的資源についての努力している事項。
・「グランドデザイン」の実施による経営資源の充実(備付資料 41)
「グランドデザイン」は、長期10年の目標に「地域社会から見える大学」となる
ことを目指し、その実現のために真の経営基盤の充実を掲げている。
経営基盤とは人物、教育内容、施設、財務を指し、いわゆる教育、財的資源を包括
した内容である。これによって、本学の将来的な経営目標を設定し、経営資源を系統
立てて確認することが可能となり、教育資源と財的資源をより効率的に活用し、計画
的な改善が可能となる。
・財的資源の充実を図る財務目標値達成への取り組み
(九州大谷短期大学財務戦略構築イメージ)
平成24年8月に策定された、財務目標値の達成を目指し、予算編成の管理体制が
強化される中、教育資源の充実を支える財的資源の確保を図るために、抜本的な中長
期財務戦略の検討が行われた。この検討により、財務目標値達成のため、財務戦略「プ
ランS」が策定され、初期段階となる職務基準、早期退職制度等の策定が行われた。
平成27年度は「プランS」の本格的実施を目指し、総合的な検討を行っていく。
- 117 -
様式8-基準Ⅲ
九州大谷短期大学
九州大谷短期大学財務戦略構築イメージ
- 118 -
九州大谷短期大学
【基準Ⅳ
■
様式9-基準Ⅳ
リーダーシップとガバナンス】
基準Ⅳの自己点検・評価の概要
理事長は、学園内5つの設置校を総括する責任者であり、各設置校の学長等代表者
と連携しつつ、建学の精神を全うし、将来構想の策定等の指導的役割を担いながら、
学園の発展に寄与する。
また、理事会・評議員会により代表権を付与された学園の代表者として、本学園の
運営全般に亘り、リーダーシップを発揮している。
また、ガバナンスにおいても、理事長は、学園内全学に統一した学校運営理念の下
にガバナンスの適切な機能の発揮に努めている。
本学園の最高意思決定機関である理事会は、学園寄付行為に基づき定期的に開催さ
れ、本学を含む本学園全般に亘る重要事項を審議している。(提出資料 20、備付資料
36)
学長は、学識が優れ大学運営に関し識見を有すると認められる者として、学内各組
織を活用しつつリーダーシップを発揮し、建学の精神に基づき大学の運営方針を設定
し運営に努めている。
監事は、寄付行為の規定に基づき、法人業務及び財産の状況について監査し、定期
的に理事会、評議員会に報告している。
本学と法人は、経営改善計画を策定し、これに基づいた学校ごとの毎年度の事業計
画と予算を策定している。
(提出資料 18)予算は、理事長による評議員会への諮問を経
て理事会において審議・承認している。その執行状況は、監事及び公認会計士の監査
により実施している。決算も、理事長による評議員会への諮問を経て理事会において
審議・承認している。
教育情報の公表及び財務情報の公開は、学校教育法施行規則及び私立学校法の規定
に基づき、ホームページ等で公開している。これらにより、ガバナンスは適切に機能
している。
[テーマ
[区分
■
基準Ⅳ-A
基準Ⅳ-A-1
理事長のリーダーシップ]
理事会等の学校法人の管理運営体制が確立している。]
基準Ⅳ-A-1の自己点検・評価
(a)現状
理事長は、学園運営全般に亘たり適切なリーダーシップを発揮し、毎年5月開催の
理事会・評議員会において建学の精神及び学園存立の精神を再確認している。平成2
4年度から学園内それぞれの設置校が、理事長主導の下に「グランドデザイン」
(備付
資料 41)を策定し、中長期に亘って推進している。
理事長は、寄付行為(提出資料 20)の規定に基づき、毎会計年度終了後2ヶ月以内
に、監事の監査を受け、理事会の議決を経た決算及び事業実績(財産目録、貸借対照
- 119 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
表、収支計算書及び事業報告書)を評議員会に報告しその意見を求めている。
(提出資
料 12~17、19、備付資料 32)
また、寄付行為第16条の規定に基づき理事会を招集・開催し、議長を務め法人の
最高意思決定機関として適切に運営している。(提出資料 20)
理事会は、寄付行為に基づき運営を行うことにより、第三者評価に対する役割を果
たすとともに最高意思決定機関としての責任を負っている。
さらに、理事会は学園内外から選出された理事で構成され議案審議を通じ情報の共
有を図るとともに、理事長からの諮問により評議員会で広く意見を求めるなど、的確
な決議を図るため、本学に関する精度の高い情報を収集している。
また、寄付行為第7条に基づき選出された理事は、寄付行為に基づき 、理事会にお
いて本学運営の根幹となる事項について審議、決議を行うことにより、法的な責任を
負うことを認識している。
学園の管理運営は、寄付行為及び理事会規則(備付資料 36)の規定に基づき、学園
に係る議決機関である理事会及び理事長の諮問機関である評議員会により行われてい
る。
理事会は、学園の最高意思決定機関であり、年5~6回開催され 、平成26年度は
年9回開催された。評議員会も理事長の諮問機関として理事会と同じく、年5~6回
開催され、平成26年度は年9回開催された。
平成24、25、26年度の理事会開催状況は以下のとおりである。
(平成24年度)理事会・評議員会開催状況(備付資料 35、40)
理事会・評議員会
回数
開催日
第1回
2012.5.25
第2回
2012.7.12
審議事項等
<報告>藤田昭彦・大谷幼稚園長ご逝去の件
1.2011(平成 23)年度事業報告・決算報告・財産目録の承認を求める件
(監事監査結果報告)
2.大谷幼稚園長選任の件
その他・報告
(1)大谷大学本部キャンパス総合整備計画基本構想書に関する件
3.財団法人真宗大谷育英財団残余財産(不動産)売却に関する件
4.九州大谷短期大学と高等学校の提携による奨学金の支給に関わる規程一
部改正案
5.大谷中・高等学校契約職員規程一部改正案
6.大谷中・高等学校育児休業規程一部改正案
7.大谷中・高等学校介護休業規程一部改正案
8.評議員選任の件(追加)
9.議長に委任を求める件
その他・報告
(2)大谷大学認証評価結果に基づく改善報告書の進捗状況について
(3)九州大谷短期大学本館改修工事完成について
(4)大谷幼稚園グランドデザインについて
(5)大谷幼稚園園舎新築工事進捗状況について
(6)大谷幼稚園新園舎竣工祝賀会について
1.大谷大学本部キャンパス総合整備について
2.大谷大学本部キャンパス総合整備基本計画検討委員会規程制定案
- 120 -
九州大谷短期大学
第3回
2012.12.18
第4回
2013.3.25
様式9-基準Ⅳ
3.評議員選任の件
4.議長に委任を求める件
1.大谷大学短期大学部学則一部改正案
2.大谷大学職制規程一部改正案
3.大谷大学学長候補者選出規程制定案
4.大谷大学職員給与規程一部改正案5.九州大谷短期大学学則(内規)一
部改正案
6.常務理事・財務理事の任命に際し同意を求める件
7.議長に委任を求める件
その他・報告
(1)2012(平成 24)年度事業計画進捗状況及び予算執行状況について
(2)2013(平成 25)年度事業計画・予算編成の基本方針について
(3)日本私立学校振興・共済事業団からの借入金に係る連帯保証人の変更
について
(4)大谷大学本部キャンパス総合整備基本計画検討委員会の進捗状況につ
いて
(5)大谷幼稚園新園舎の完成について
1.大谷大学学則一部改正案
2.大谷大学大学院学則一部改正案
3.大谷大学短期大学部学則一部改正案
4.大谷大学職員出向規程一部改正案
5.大谷大学特別任用教授規程一部改正案
6.大谷大学任期制教員規程一部改正案
7.大谷大学教育職員の任期に関する規程一部改正案
8.大谷大学客員教授規程一部改正案
9.大谷大学非常勤講師規程一部改正案
10.大谷大学職員給与規程一部改正案
11.大谷大学兼任職員給与規程一部改正案
12.大谷大学本部キャンパス総合整備基本計画検討委員会の報告、及び大谷
大学キャンパス整備建築委員会規程制定案
13.九州大谷短期大学学則一部改正案
14.九州大谷短期大学職員就業規則の一部改正案
15.九州大谷短期大学継続雇用規程制定案
16.九州大谷短期大学大谷講堂南側隣地購入に関する件
17.大谷高等学校学則一部改正案
18.大谷中学校学則一部改正案
19.大谷中・高等学校職制規程一部改正案
20.大谷中・高等学校就業規則一部改正案
21.大谷中・高等学校再雇用規程一部改正案
22.大谷幼稚園職員就業規則一部改正案
23.真宗大谷学園特別奨学制度規程一部改正案、及び真宗大谷学園特別奨学
制度運営細則制定案
24.真宗大谷学園経理規程一部改正案
25.真宗大谷学園寄付金取扱規程制定案
26.真宗大谷学園法人本部事務局職員給与表一部改正案
27.真宗大谷学園個人情報保護に関する規程一部改正案
28.真宗大谷学園会計システム導入に向けた方針について
29.2012(平成 24)年度収支補正予算案
30.2013(平成 25)年度事業計画の承認を求める件
31.2013(平成 25)年度収支予算案
32.大谷大学名誉教授称号授与の承認を求める件
33.九州大谷短期大学名誉教授称号贈与の承認を求める件
34.議長に委任を求める件
- 121 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
その他・報告
(1)雲井奨学金運用に関する細則(制定)
(2)大谷大学育英奨学生規程(一部改正)
(3)大谷大学大学院修士課程育英奨学生規程(一部改正)
(4)大谷大学大学院博士後期課程育英奨学生規程(一部改正)
(5)役員の異動について
(平成25年度)理事会・評議員会開催状況(備付資料 35、40)
理事会・評議員会
回数
開催日
審議事項等
第1回
2013.05.24
第2回
2013.07.18
第3回
2013.11.07
1.2012(平成 24)年度事業報告・決算報告・財産目録の承認を求める件(監
事監査結果報告)
2.評議員選任の件
3.九州大谷短期大学大谷講堂南側隣地購入に関する件
4.大谷幼稚園職員就業規則一部改正案
5.大谷幼稚園給与規程一部改正案
6.大谷大学キャンパス整備建築委員会規程一部改正案
7.議長に委任を求める件
その他・報告 大谷大学キャンパス整備建築委員会委員の委嘱について
1.大谷大学職制規程一部改正案
2.2013(平成 25)年度収支補正予算案
3.大谷中・高等学校伏見寮附属建物解体について(追加)
4.大谷大学キャンパス整備に係る設計業者委託に関する件(追加)
5.議長に委任を求める件
1.大谷大学長兼大谷大学短期大学部学長選任の件
その他・報告
(1)大谷大学キャンパス整備について
(2)大谷大学真宗総合研究所東京分室構想について
(理事会
のみ)
第4回
2013.12.19
1.大谷大学職員就業規則一部改正案
2.大谷大学嘱託職員就業規則一部改正案
3.大谷大学職員給与規程一部改正案
4.大谷幼稚園長選任の件
5.議長に委任を求める件
その他・報告
(1)2013(平成 25)年度事業計画進捗状況及び予算執行状況について
(2)2014(平成 26)年度事業計画・予算編成の基本方針について
(3)真宗大谷学園特別奨学生の募集について
第5回
2014.01.24
1.大谷大学キャンパス整備基本計画案
2.大谷大学キャンパス整備建築事業予算案
3.大谷大学キャンパス整備に伴う仮設校舎について
4.大谷大学職員賞罰規程一部改正案
5.大谷大学職員休職規程一部改正案
6.大谷大学職員育児休業規程一部改正案
7.大谷大学職員介護休業規程一部改正案
8.大谷大学嘱託職員給与規程一部改正案
9.大谷大学アルバイト職員給与規程制定案
10.真宗大谷学園退職手当支給規程一部改正案
11.真宗大谷学園経理規程一部改正案
12.真宗大谷学園資金運用規程一部改正案
13.固定資産及び物品管理規程一部改正案
14.真宗大谷学園基金運営委員会規程一部改正案
- 122 -
九州大谷短期大学
第6回
2014.03.24
様式9-基準Ⅳ
15.九州大谷短期大学長選任の件
16.大谷高等学校長兼大谷中学校長選任の件
17.議長に委任を求める件
1.大谷大学学則一部改正案
2.大谷大学短期大学部学則一部改正案
3.大谷大学大学院学則一部改正案
4.大谷大学有期雇用職員の契約年限及び無期労働契約への転換に関する規
程制定案
5.大谷大学任期制教員規程一部改正案
6.大谷大学嘱託職員就業規則一部改正案
7.大谷大学アルバイト職員就業規則一部改正案
8.大谷大学客員教授規程一部改正案
9.大谷大学客員教授給与規程一部改正案
10.大谷大学学則一部改正案2【2015 年度施行規程】
11.九州大谷短期大学学則一部改正案
12.九州大谷短期大学開学 40 周年・宗祖親鸞聖人 750 回御遠忌記念事業推
進室規程廃止の件
13.九州大谷短期大学募金センター規程廃止の件
14.大谷高等学校学則一部改正案
15.大谷中・高等学校再雇用規程一部改正案
16.大谷中・高等学校契約講師規程一部改正案
17.大谷中・高等学校契約職員規程一部改正案
18.大谷中・高等学校給与規程一部改正案
19.大谷幼稚園職制規程制定案
20.大谷幼稚園職員就業規則一部改正案
21.大谷幼稚園同時在園による保育料軽減規程制定案
22.大谷幼稚園保育料軽減規程制定案
23.真宗大谷学園経理規程一部改正案
24.2013(平成 25)年度収支補正予算案
25.2014(平成 26)年度事業計画の承認を求める件
26.2014(平成 26)年度収支予算案
27.大谷大学名誉教授称号授与の承認を求める件
28.九州大谷短期大学名誉教授称号贈与の承認を求める件
29.評議員選任の件
30.議長に委任を求める件
その他・報告 大谷大学キャンパス整備計画の進捗について
(平成26年度)理事会・評議員会開催状況(備付資料 35、40)
理事会・評議員会
回数
開催日
審議事項等
第1回
2014.05.23
1.2013(平成25)年度事業報告・決算報告・財産目録の承認を求める件
(監事監査結果報告)
2.大谷大学学則一部改正案
3.評議員選任の件
4.議長に委任を求める件
その他・報告
(1)大谷大学キャンパス整備の進捗状況について
(2)大谷中・高等学校140周年事業計画について
(3)真宗大谷学園理事・監事及び宗務所・大谷大学関係者勉強会の開催に
ついて
第2回
2014.06.27
1.大谷大学本部キャンパス総合整備計画の件
- 123 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
(1)(仮称)新教室棟新築工事基本設計書(案)について
(2)キャンパス整備建築事業施工業者の候補について
(3)キャンパス整備建築事業補正予算について
2.大谷中・高等学校創立140周年記念事業(建築)について
3.2014(平成26)年度収支補正予算案
4.常務理事・財務理事の再任に際し同意を求める件
5.評議員選任の件
6.議長に委任を求める件
1.常務理事任命に際し同意を求める件
2.評議員選任の件
3.専務理事任命に際し同意を求める件
その他・報告 大谷大学仮設校舎建設の進捗状況について
第3回
2014.08.19
第4回
2014.09.26
1.大谷大学キャンパス整備に関する件
(1)仮設校舎の竣工について(報告)
(2)第1期工事(1号館改修及びインフラ工事、弓道場新築工事)の施工
業者選定について
(3)第2期・第3期工事の施工業者選定方法について
2.大谷大学職制規程一部改正案
3.大谷大学特別契約教員規程制定案
4.大谷幼稚園園則一部改正案
5.任期満了に伴う評議員選任の件
6.議長に委任を求める件
その他・報告
(1)大谷中高等学校創立140周年記念事業(建築)に係る設計監理業者選
定について
(2)大谷大学の現況について
(3)役員の任期満了について
第5回
2014.10.24
1.任期満了に伴う第6号理事選任の件
2.任期満了に伴う第7号理事選任の件
3.任期満了に伴う専務理事任命に際し同意を求める件
第6回
2014.12.12
1.大谷大学特別契約教員給与規程制定案
2.大谷中・高等学校給与規程一部改正案
3.議長に委任を求める件
その他・報告
(1)2014(平成26)年度事業計画進捗状況及び予算執行状況について
(2)2015(平成 27)年度事業計画・予算編成の基本方針について
- 124 -
九州大谷短期大学
様式9-基準Ⅳ
7回
2015.01.19
1.大谷大学キャンパス整備に関する件
第2期・第3期工事の施工業者選定について
2.九州大谷短期大学学則一部改正案
3.九州大谷短期大学特例契約教員規程制定案
4.九州大谷短期大学有期雇用職員の契約年限及び無期労働契約転換に関す
る規程制定案
5.九州大谷短期大学早期退職制度規程制定案
6.九州大谷短期大学職制規程一部改正案
7.九州大谷短期大学大学経営会議規程一部改正案
8.九州大谷短期大学教育運営会議規程一部改正案
9.九州大谷短期大学企画室規程一部改正案
10.九州大谷短期大学事務分掌規程制定及び事務組織規程廃止案
11.九州大谷短期大学就業規則一部改正案
12.九州大谷短期大学任期制教員規程一部改正案
13.九州大谷短期大学嘱託職員規程一部改正案
14.九州大谷短期大学非常勤講師規程一部改正案
15.九州大谷短期大学客員教授規程一部改正案
16.教育職員の勤務に関する規程一部改正案
17.九州大谷短期大学職員給与規程一部改正案
18.九州大谷短期大学教育職員任用規程一部改正案
19.大谷中高等学校創立140周年記念事業(建築)に関する件
(1)計画変更について(追加)
(2)耐震等先行改修工事の承認を求める件
(3)耐震等先行改修工事の施工業者選定方法について
20.大谷中高等学校伏見寮(土地・建物)売却について
21.常務理事任命に際し同意を求める件
22.議長に委任を求める件
その他・報告 大谷大学複数学部化改編について
第8回
2015.02.13
1.大谷大学複数学部化改編について
第9回
2015.03.24
1.大谷大学キャンパス整備に関する件
(1)キャンパス整備建築の募金に関する事項
(2)大谷大学キャンパス整備建築事業補正予算案
2.大谷大学学則一部改正案
3.大谷大学大学院学則一部改正案
4.大谷大学短期大学部学則一部改正案
5.大谷大学職員就業規則一部改正案
6.大谷大学特別任用教授規程一部改正案
7.大谷大学特別契約教員規程一部改正案
8.大谷大学任期制教員規程一部改正案
9.大谷大学任期制助教規程一部改正案
10.大谷大学名誉教授称号授与規程一部改正案
11.九州大谷短期大学学則一部改正案
12.九州大谷短期大学特待生規程一部改正案
13.大谷高等学校学則別表一部改正案
14.大谷中・高等学校職制規程一部改正案
15.大谷中・高等学校部長に関する規程一部改正案
16.大谷中・高等学校契約講師規程一部改正案
17.大谷中・高等学校契約職員規程一部改正案
18.大谷中・高等学校給与規程一部改正案
19.大谷中・高等学校耐震等改修工事施工業者選定について
20.大谷幼稚園給与規程一部改正案
21.真宗大谷学園経理規程一部改正案
- 125 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
22.2014(平成26)年度収支補正予算案
23.2015(平成27)年度事業計画の承認を求める件
24.2015(平成27)年度収支予算案
25.第2号基本金組入計画の承認を求める件
(1)大谷大学施設設備充実資金【変更】
(2)大谷大学施設設備充実資金(第2次計画)【新規】
(3)大谷中学高等学校140周年キャンパス総合整備【新規】
(4)大谷中学高等学校施設設備充実資金【新規】
26.議長に委任を求める件
本学園は、私立学校法第47条の規定に基づき、財産目録等を事務所に備付閲覧に
供している。また、学園ホームページ、各設置校等ホームページ及び大学案内(提出
資料 2)を中心とした各媒体により学園情報(事業報告、財務状況報告等)、各設置校
情報(教育情報等)の公開を行っている。
理事会は、法人運営及び短期大学運営に必要とする「寄付行為」、
「常務理事会規程」
の基本規程を整備している。(提出資料 20、備付資料 36)
本学園理事は、私立学校法第38条の規定に基づき選任され、法人真宗大谷学園の
存立の精神を要約した「浄土真宗の精神を世界に開くことを使命とする」、「人間のエ
ゴイズムから解放する教育と研究」、「真の独立者として相互敬愛の心を有する人物を
育成する」を学園の存立の精神とすることを理解し、その法人の健全な経営について
学識及び見識を有している。
理事は、私立学校法第38条(役員の選任)の規定に基づき、寄付行為第7条の規
定において理事の選任条項を定め、次のとおり学園内外から広く選任されている 。
【寄附行為(抜粋)】
第7条
理事は次の各号に掲げる者をこれに充てる。
(1)真宗大谷派宗務総長又は真宗大谷派宗務総長の指名した者
(2)大谷大学長
九州大谷短期大学長
大谷高等学校長
(3)真宗大谷派参務のうちから宗務総長の指名した者
(4)真宗大谷派宗議会議長
2人
真宗大谷派参議会議長
(5)評議員のうちから選任された者
4人以上6人以内
(6)真宗大谷派門徒のうちから理事会において選任した者
1人以上3人以内
(7)前各号の規定により選任された理事が、評議員会の意見を聞いて、そ の過
半数の議決をもって選任した者
1人
また、寄付行為第11条第2項に役員の退任事項を定め、その第3号に「学校教
育法第9条各号に掲げる事由に該当するに至ったとき。」と規定している。
(b)課題
理事長のリーダーシップの下、平成23年度に策定した「グランドデザイン」に則
った中長期計画の実現を目指した学校運営を展開し、学園内の設置校との 更なる連携
を築き上げていく。
- 126 -
九州大谷短期大学
■
基準Ⅳ-A
様式9-基準Ⅳ
理事長のリーダーシップの改善計画
短期大学を取り巻く社会状況が厳しさをます中、学校法人として本学が教育の使命
を継続的に果たすためには、経営体制及び財政基盤の安定、そして教育・研究及び組
織・運営の充実が不可欠である。特に建学の精神に基づく独自性が尊重され、公共性
が確保される必要がある。そのためには、理事長の強いリーダーシップが、理事会を
通じて発揮され、学園を挙げて豊かな人間性の養成と健全な人格の育成を目指して、
更なる教育と研究の事業が推進されるように、学校法人の運営全般、特にガバナンス
強化への取り組みが必要である。
学校法人真宗大谷学園理事会及び評議員会における審議・議決事項等において、本
学の「教授会」・「職員会」を通じて理事長のリーダーシップを一層明確に伝え、意志
の連携強化を図りたい。
・テーマに関係する提出資料
提出資料 20:学校法人真宗大谷学園寄付行為
・テーマに関係する備付資料
備付資料 33:理事長の履歴書
備付資料 34:学校法人実態調査表(写し)[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 35:理事会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
[テーマ
[区分
基準Ⅳ-B
学長のリーダーシップ]
基準Ⅳ-B-1
学習成果を獲得するために教授会等の短期大学の教学運営
体制が確立している。]
■
基準Ⅳ-B-1の自己点検・評価
(a)現状
学長は、大学院修了以来40年以上に亘り本学において教職を務め、教授、学生部
長を歴任する中で本学の運営に永年深く関わってきた。現在は、学長職のほか学園理
事を兼務している。また、筑後市における官公庁や市民に関わる機関等の長によって
構成される「筑後市三水会」
(毎月1回開催)にも参画し、地域振興にも尽力している。
これらにより、本学職制規程第3条に基づき 、教授会において人格が高潔で、学識
が優れ、大学運営に関し識見を有すると認められる者として推薦され、理事会の議を
経て理事長により任命されている。
さらに、学長は建学の精神に基づいて定めた本学の願いについて熟知し、学位授与
の方針、教育課程編成・実施の方針及び入学者受入の方針等に沿った、教育研究が実
施されているかについて、教授会、各学科、各種委員会等からの報告を受けると同時
- 127 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
に、教育の向上充実に関する教職員間の協議に積極的に参加している。
学長は、教授会を中心とした各種委員会を最終的に統括し、教務部長、各学科長及
び事務局長を指揮しながら教学運営の職務を遂行している。
教授会は、学長が議長となり適正に運営されており、議事録も整備されている。教
学運営体制については、本学の教育運営の方針、教育基本計画の設定等を教育運営会
議で立案し、大学経営会議を経て教授会で審議し決定している。
また、学則第72条に基づき、教授会の運営に関しての必要事項を教授会規程(備
付資料 36)に定め、審議を行い、議事録を作成し適切に運営している。また、この規
程に基づき原則として月1回開催している。
教授会において、
「グランドデザイン」(備付資料 41)の検証作業を進める中で、学
習成果及び3つのポリシーについて、これまでの審議を踏まえた検討も行われている。
教授会の下に各種委員会を設け、学習成果を獲得するため学習支援、生活支援、就
職支援などに係る案件を諮っている。各委員会は、全教職員を対象として組織してい
る。各委員会は、それぞれの規程に基づき適正に運営している。
(b)課題
本学は、学習、生活、就職など学生一人一人に対する細かい支援を行うために、教
育運営会議を中心とした教学運営体制の更なる充実を目指したい。
■
テーマ
基準Ⅳ-B
学長のリーダーシップの改善計画
「学校教育法」が一部改正され、文部科学省の指示により内部規則等の総点検・見
直しを実施する中で、規程を改正し組織的な権限・責任体制を明確にして経営力の強
化に取り組んでいるが、さらに充実させるために各機関との連携を強化する。
学長が、教育内容等についてリーダーシップを発揮するためには、これまで以上に
学長と教務部長との意思疎通を図り、教授会、大学経営会議、教育運営会議を中心と
した意志決定機関を通じてリーダーシップを発揮していくことが重要である。
また、諸事業の実施にあたって「グランドデザイン」の検証・総括を行い、詳細項
目の完全実施に向けて充実を図りたい。
・テーマに関係する提出資料
該当なし
・テーマに関係する備付資料
備付資料 20:専任教員の個人調書 教育研究業績書
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 37:教授会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 38: 委員会等の議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
- 128 -
九州大谷短期大学
[テーマ
基準Ⅳ-C
様式9-基準Ⅳ
ガバナンス]
[区分 基準Ⅳ-C-1 監事は寄附行為の規定に基づいて適切に業務を行っている。]
■
基準Ⅳ-C-1の自己点検・評価
(a)現状
監事は、学校法人全体の業務及び財産の状況について各設置校を巡回監査し、その
状況について期中監査報告書を作成し、理事会・評議員会に報告している。また、会
計年度毎に監事監査結果報告書を作成し、会計年度終了後2ヶ月以内に理事会・評議
員会に提出、報告するとともに、必要に応じ意見を述べている。このことにより、監
事は、寄附行為第18条の規定に基づき適切に業務を行っている。
(b)課題
監事の監査が年間2回の現状で適正なのか、法人本部事務局 と検討していく必要が
ある。
[区分 基準Ⅳ-C-2
評議員会は寄附行為の規定に基づいて開催し、理事会の諮問
機関として適切に運営している。]
■
基準Ⅳ-C-2の自己点検・評価
(a)現状
学校法人真宗大谷学園の評議員会及び評議員に関する規程は、学校法人真宗大谷学
園寄附行為第 4 章(提出資料 20)に規定されており、選任方法、議決事項、意見具申
等において、理事会の諮問機関として適切に運営している。
評議員会は、寄付行為第23条の規定に基づき、設置校職員、卒業生及び学識経験
者等から37名が選任され、理事会現構成数15名の2倍を超える数の評議員で組織
されている。
さらに、評議員会は私立学校法第42条の規程並びに、寄付行為第25条の規定に
基づき次の各号に掲げる事項について、理事長の諮問を受け審議を 行っている。
(1)予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く。)
及び重要な資産の処分に関する事項
(2)事業計画
(3)予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄
(4)寄付行為の変更
(5)寄付金の募集に関する事項
(6)その他この法人の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるもの
- 129 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
(b)課題
評議員会は、私立学校法42条の規定及び寄付行為第4章の規定に基づき適正に運
営されている。学校法人の業務状況、財産の状況又は役員の業務執行の状況について、
役員に対して意見を述べ、役員の諮問に答え、又は役員から報告を聴取することとな
っているが、昨今の学校法人を取り巻く社会状況に対応すべく、 評議員会の更なる機
能充実を図っていく必要がある。
[区分
■
基準Ⅳ-C-3
ガバナンスが適切に機能している。]
基準Ⅳ-C-3の自己点検・評価
(a)現状
本学は、平成23年度に「グランドデザイン」(備付資料 41)を策定し、この計画
に基づいた各年度事業計画及び予算は、前年度3月に理事長による評議員会への諮問
を経て理事会で審議承認した後、学園各設置校に周知徹底している。
本学事務局では、法人事務局と連絡を密に予算の適正執行に努めるとともに、 総務
課を中心として学内各部署に対し経費節減と適正執行を呼びかけ協力を求めている。
本学の学内出納業務は、総務課経理係(事務担当)、総務課長(予算執行管理)、事
務局長(経理責任者)の連携により、日常的に各部署適正な予算執行に努めている。
また、月次単位で「月次資金収支・帳票」を作成し、法人事務局を通じ て理事長へ
報告し、法人事務局が集約作成する計算書類、財産目録等は、公認会計士による指導
及び監査を経て、法人の経営状況及び財政状態を適正に表示している。
さらに、法人各設置校において、毎年公認会計士の監査を受け、監査意見毎に内容
を検討し改善を図っている。
資産及び資金(有価証券を含む)の管理と運用は、本学事務局長(経理責任者)管
理の下、適切な会計処理に基づいて資産等の管理台帳、資金出納簿等に記録し、安全
かつ適正に管理している。
本学の寄付金募集については、教育振興資金のパンフレット(備付資料 31)を作成
し募集を行っている。学校債の発行の実績はない。
教育情報の公表及び財務情報の公開は、学校教育法施行規則第172条の2の規定
及び私立学校法第47条の規定に基づき、法人及び本学の各ホームページで教育情報
並びに財務情報を公開するとともに、教育情報は大学案内及び各種リーフレットなど
により広く一般に配布広報している。
事業計画・予算の執行状況について、毎年度、監事と公認会計士それぞれにおいて
中間監査を実施し事業計画と予算執行について管理するとともに、学校教育法施行規
則、私立学校法、学校会計基準等の関係法規の遵守について、ガバナンスが適切に機
能している。
- 130 -
九州大谷短期大学
様式9-基準Ⅳ
(b)課題
業務執行に関わる公認会計士と監事との意見交換、意見具申について実行してい
るが、さらにその内容の充実を図る。
■
テーマ
基準Ⅳ-C
ガバナンスの改善計画
年間 1 回、監事に本学に出向いてもらい期中監査を実施している。今後は、
「グラン
ドデザイン」に基づいて策定された事業計画を基に検証し、かつ改善すべき点は改善
し、毎年事業の進捗状況を詳細に理事会・評議員会へ報告していく必要がある。
また、内部監査を通じたガバナンス機能の充実を図るとともに、教 育情報の公表及
び財務情報の公開について関係諸法令をより遵守した学校運営を目指す。
・テーマに関係する提出資料
該当なし
・テーマに関係する備付資料
備付資料 36:九州大谷短期大学規程集
備付資料 39:監事の監査報告書[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 40:評議員会議事録[平成 24 年度~平成 26 年度]
備付資料 41:グランドデザイン【2015 年度】
備付資料 56:「真宗大谷学園パンフレット」
■
テーマ
基準Ⅳ
リーダーシップとガバナンスの行動計画
本学園の建学の理念である「真宗大谷学園存立の精神」(備付資料 56)は現代社会の
あらゆる課題に通底して応答しうる精神である。その精神を理事長のリーダーシップ
の下、学園を挙げて表明し続け、地域貢献、豊かな人間性の養成と健全な人格の育成
を目指して、更なる教育と研究の事業を推進し発展に努める。
また、理事長及び学長のリーダーシップがより発揮できるよう、ガバナンスの 更な
る強化を図っていく。具体的には「理事会」及び「評議員会」、「教授会」など、学校
法人及び本学の意志決定機関としての各組織の役割を一層明確化し、構成メンバーの
連携と協力を可能とする体制の構築を目指していく。
「真宗大谷学園存立の精神」(三つの指標)
【設立の願い】
浄土真宗の精神を世界に開くことを使命とする
【教育の理念】
人間をエゴイズムから解放する教育と研究
【教育の方針】
真の独立者として相互敬愛の心を有する人物を育成する
- 131 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
[基準Ⅳについての特記事項]
(1)以上の基準以外にリーダーシップとガバナンスについて努力している事項。
・「グランドデザイン」実施とガバナンスの強化
「グランドデザイン」(九州大谷短期大学グランドデザイン概要図〔2014 年度〕、備
付資料 41)は、理事長を中心として学園本部主導のもと学長、教務部長によるリーダ
ーシップが発揮され学内各部署において検討が重ねられ平成23年に策定された。
「グランドデザイン」は、
「真宗大谷学園存立の精神」並びに建学の精神である「本
学の願い」を基盤として、長期10年の目標に「地域社会から見える大学」となるこ
とを目指し、その実現のために真の経営基盤の充実を掲げている。さらに、中期5年
の目標として4項目(学生支援の充実、教育・研究の推進、募集力の強化、財務・運
営力の強化)に分類され、各部署の詳細項目は「九州大谷グランドデザイン経 営戦術
実施計画〔平成24年度版〕」(備付資料 41)として策定された「グランドデザイン」
は、実施状況を踏まえ、単年度目標である詳細項目を中心に見直しを図り、平成26
年度版として実施され、年4回の検証を行い、さらなる充実が図られている。
今年度は実施3年目として、PDCAサイクルを徹底し、企画室を所管として、全
部署、年 4 回の進捗状況の自己評価を実施した。(グランドデザイン今後の展開)
さらに、その報告内容は企画室、大学経営会議にて検証され、教育運営会議、全学
研修会等で課題の共有を行い、各部署での実施改善策へと繋 がっている。
(九州大谷短
期大学 2014 年度グランドデザイン実施総括)
同時に、これらの実施検証に係る取り組みは、中長期目標に向けた課題の点検とし
ても活用し、平成27年度版「グランドデザイン」として更新され、 更なる内実化が
図られることとなる。
加えて、
「グランドデザイン」の推進は、学園の事業計画、予算編成方針にも明記さ
れており、
「グランドデザイン」実施、充実そのものが、理事会から本学における教職
員一人一人への一貫したガバナンスの強化となっている。
- 132 -
九州大谷短期大学
九州大谷グランドデザイン【2014 年度版】概要図
- 133 -
様式9-基準Ⅳ
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
九州大谷グランドデザイン【グランドデザイン今後の展開】
- 134 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
平成 26 年度グランドデザイン実施総括
九州大谷短期大学 2014 年度グランドデザイン実施総括
【総括の概況】
2014年度GD詳細項目は265項目(基本方針8項目を含む)。
今年度の進捗状況の推移と、総括報告の概況は以下の通りである。
・進捗状況評価推移
【 6/30 現在】 【 9/30 現在】 【12/10 現在】
◎:実施完了
○:実施予定・実施中
6( 2.3%)
25( 9.7%)
46(17.9%)
168(65.4%) 180(70.1%) 168(65.4%)
△:実施検討中
72(28.0%)
43(16.7%)
42(16.3%)
×:未検討・実施不可能
11( 4.3%)
9( 3.5%)
1( 0.4%)
0( 0.0%)
0( 0.0%)
0( 0.0%)
未記入
・達成度評価
【 2/28 現在】
A:目標が十分達成できた。
【 3/31 現在】
148(57.6%) 166(64.6%)
B:計画は予定通り実施できたが、
80(31.1%)
62(24.1%)
27(10.5%)
28(10.9%)
2( 0.8%)
1( 0.4%)
0( 0.0%)
0( 0.0%)
目標達成には至らなかった。
C:実施に向けて検討したが、計画
変更・保留となった。
目標達成には至らなかった。
D:未検討・未実施に終わり、今後
の目処も立っていない。
目標達成には至らなかった。
未記入
- 135 -
様式9-基準Ⅳ
九州大谷短期大学
【全体総括】
「グランドデザイン」の実践は、本学が未来に向けて、いかなる願い、スタン
スをもって展望を開けばいいのかという課題から出発いたしました。
その場合、自己変革が欠かせません。そのために、まずは外部コンサルタント
を導入して点検がなされました。それを基礎としてGDが作られたのです。
本学の学科・コースの学びはすべて「人間の学び」が通底しています。人間そ
のものが不確かになっている現代において、人間学を基軸にしてそれぞれの基本
方針と内容が展開されていることは、今の時代にこそ必須であり今後、大変な強
みとなりましょう。
今回のGDでは詳細項目は265項目にのぼっています(2013年度は25
7項目)。中には長期的な課題とし継続すべき項目もあり、一概に達成度を計量
化してよしとするわけにはいきませんが、総じて大変な努力をいただき、さらな
る達成度をみたことであります。
GDを実施してきて思われることが二、三あります。
実施計画が多方面多項目にわたっています。しっかり把握して自分 の営みとの
つながりと重要さを認識していただきたいと思います。私たちは全体の中のちっ
ぽけな一部分ではありません。また、努力いただいているのに、それが歓びを開
かないということがあります。なぜなのか、ぜひ、共に考えたいと思います。
GD実践のさなかに、休学者、退学者が増加している現実があります。どのよ
うに考えたらいいのでしょうか。学生の現実に身を寄せることは本学の教育以前
の使命でありますが、それができなかったのか、それとも何なのか。論理を先行
させずに、その現実から新しい智慧と工夫を開いてGDに反映していただきた い
と思います。
2015年度の入学者数は2年続けて入学定員を割りました。各学科の置かれ
たいろんな状況のゆえでありましょうが、そのままに済ませておくわけにはいき
ません。
経営面においては、本学の教育の存続のために、経営バランスと組織の活性化
を図るために中長期の財務戦略等、考えられるあらゆる手だてを講じていかなく
てはなりません。
2017年度を健全なる財務目標値の達成年度とし、昨年度構想された財務戦
略「プラン S」に基づいて「人事・給与制度」の改変が行われ、今年度4月より
実働しはじめました。今後、さらなる検討と実行が必要となります。
また、開学50周年・45周年の周年事業も2013年度には「周年事業基本
構想準備会」が、さらに2014年度には「周年事業基本計画作成委員会」が動
き始め、未来への構想を協議いただいてまいりました。
どうか、ともに課題を共有する私たちであらんことを願います。今後ともよろ
しくお願いします。
- 136 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
選択的評価基準
地域貢献の取り組みについて
基準(1)地域社会に向けた公開講座、生涯学習授業、正規授業の開放等を実施して
いる。
(a)現状
本学は、建学の精神に基づいた各学科の特色ある知的教育資源について、社会に公
開するとともに地域文化の発展に貢献するため、「グランドデザイン」(備付資料 41)
に以下の通り、長期目標を掲げている。
一人一人が、基本理念を表現し、感動ある学びの場として「地域から見える
大学」となることを目指す。(抜粋)
平成26年度の短期目標として、教育研究内容の積極的な公開並びに、生涯学習セ
ンターの充実と展開を掲げ、以下の取り組みを行っている。
生涯学習センター
「オープンカレッジ」(備付資料 53)
本学生涯学習センターは、平成12年に発足し、平成26年度で15年を迎えた。
「学ぶことは生きること」を生涯学習センターの願いとして、地域に向けた公開講座
「オープンカレッジ」の企画・運営を行っている。
「オープンカレッジ」は、本学教員による本学の特色を活かした講座の他、外部講
師による幅広い内容を実施している。特に開設講座のうち3分の1が仏教講座であり、
受講者数も分野別では最も多くなっている。10年以上通っている受講者も多い。
また、毎年3月には「受講者の集い」を行っている。これは、実技講座を中心とし
た受講者の発表と他講座の受講者や講師との交流の場となっている。
- 137 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
平成26年度「オープンカレッジ」は新たに3講座を加え38講座を設定し、仏教系
12講座、子ども・教育系1講座、福祉系3講座、教養系11講座、計27講座を開講、
のべ410名の受講者があった。詳細は以下のとおりである。
平成26年度開講講座
講座番号・講座名
回数
受講者数
(回)
(人)
〔01〕仏教入門講座
はじめての仏教
8
16
〔02〕仏教特別講座
南アジアの仏教の歴史と現在~スリランカ編~
3
10
10
14
8
12
10
18
〔03〕仏教学基礎講座①
『観無量寿経』の教え
〔04〕仏教学基礎講座②
『維摩経』を読む
〔05〕真宗学基礎講座①
「和讃」に学ぶ
〔07〕真宗学基礎講座③
御文を読む
8
13
〔08〕真宗学基礎講座④
親鸞聖人のお手紙
8
21
〔09〕真宗学基礎講座⑤
『正信偈』に親しむ
10
54
10
9
〔10〕真宗専門講座①
恵信尼のお手紙
〔11〕真宗専門講座②
じっくり読む『歎異抄』
8
21
〔12〕真宗専門講座③
『教行信証』「後序」に学ぶ
8
12
〔13〕真宗専門講座④
『涅槃経』を読む
10
52
4
13
26
13
〔18〕癒しのケア~手のぬくもりは心のぬくもり~
6
7
〔21〕介護福祉士ステップアップ講座
6
4
〔22〕絵本の宝箱を開けてみれば~読み聞かせの魅力に出会う~
8
13
〔23〕発声と朗読のレッスンⅠ
6
14
〔24〕発声と朗読のレッスンⅡ
6
18
10
11
8
10
144
9
10
5
8
7
〔33〕伊勢物語から「百人一首」へ
15
13
〔34〕源氏物語の光と影を読む(光の部)
15
12
6
9
〔15〕子どもの健やかな育ちのために
〔17〕「介護福祉士国家試験」筆記対策講座
~「自分らしく生きる」ことを支援するポイント~
〔23〕ミュージカルを歌おう!
〔26〕素敵にうたう
〔30〕演劇講座(マスタークラス)
〔31〕作曲入門
〔32〕「傾聴」とは-カウンセリング入門
〔35〕Yoga(ヨガ)
過去5年間の受講者数
(人)
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
465
475
434
429
410
- 138 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
また、生涯学習センターは、平成22年の開学40周年記念事業より特別講座「学
び三昧」を行っている。これは、広く地域に呼びかけ、本学の各学科の専門分野にお
ける学びの楽しさを紹介する特別講座である。参加者のアンケートによると、 多くの
方から「半日でいろんな専門分野の講義を聴くことができ、楽しいひとときでした」
と感想がでており、こちらも好評を得ている。平成26年度の実施内容は以下のとお
りである。
第5回学び三昧
開催日 : 2014年11月15日(土)
13:00~15:40
会
場 : 生涯学習センター
参加費 : 無料
日
程 : 12:30~ 受付
13:00~ 特別講座開講の挨拶
13:05~ 「発達と老化の理解『大人の発達心理学』」
本学福祉学科講師 河村陽子
13:35~ 「仏教に学ぶ」
本学仏教学科講師 青木 玲
14:05~ タオル体操
本学福祉学科講師 塚本真由美
14:15~ 休憩(コーヒーブレイク)
14:35~ 「フィリピン介護レポート」
本学専攻科福祉専攻講師 田中優子
15:05~ 「国際映画祭の作り方」
本学表現学科演劇放送フィールド教授 梁木靖弘
15:35~ 特別講座閉講の挨拶
- 139 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
仏教学科
「市民大学講座」
仏教学科では、地域貢献の一環として市民大学講座を実施している。平成26年度
は第39回を迎え、以下の通り実施した。
趣
旨:
仏教学科の講義を広く市民に開放し、生涯学習社会の実現に寄与する。
主
催:
本学仏教学科
運
営:
仏教学科教員(専任、非常勤)、学生
日
時:
平成26年7月21日(月・祝)
会
場:
本学生涯学習センター
テーマ:
9:00~12:15
七祖とその浄土(源信)~高僧和讃に学ぶ~
講義・講師:「報化二土」(青木 玲 ・本学講師)
「大悲無倦」(大江憲成・本学学長)
仏教学科
「夏の法要」「冬の法要」
学生が主催する法要を年に2回実施し、地域社会に公開している。「教化学実習Ⅰ・
Ⅱ」において学生自らが企画、学習、準備などの取り組みを行い計画に基づいて実施
する行事であるが、これを公開し仏教学科の学びを地域社会に向けて発信している。
平成26年度は、以下のとおり実施した。
[第9回仏教学科夏の法要]
趣
旨: 学生を中心とした仏教学科主催の法要を勤め、本学に息づく蓬茨先生
をはじめとする諸先生方の学びの精神を尋ね、伝 えていくことを願い
とする。
テーマ: 共に歩む
日
時: 2014年7月31日(木)13:00~15:30
会
場: 本学生涯学習センター
概
要: 勤行、感話、戯曲
講
話: 長野淳雄 氏(真宗大谷派浄圓寺住職)
「えらばれず、へだてず、共にいきる」
学
習: (1年生)宮城顗先生の仏教学科市民大学講座の講話( 1993/8/31)
のテープ起こし「浄土の世界」
- 140 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
(2年生)戯曲「蓮如上人」
参
加: 49名
[第10回仏教学科報恩講(冬の法要)]
趣
旨: 学生を中心に報恩講をお勤めし、親鸞聖人の教えに学ぶ。
テーマ: 私って何だろう?
日
時: 2015年1月22日(木)
13:00~15:30
会
場: 本学生涯学習センター
概
要: 勤行、法話(2年生)
学
習:(1年生)長野淳雄先生の夏の法要法話(2014/7/31)のテープ起こし
(2年生)法話に向けた準備
仏教学科
「九州大谷短期大学仏教学会活動」
「九州大谷短期大学における仏教の研究及び教育の進展と学外への普及に努めると
共に、その研究・教育を推進するにあたって、会員相互の連絡を図ること」を目的に、
「九州大谷短期大学仏教学会」が設立され、毎年大会を行っている。平成26年度は、
平成26年10月17日(金)、「宮城顗先生に学ぶ」をテーマに仏教学会第3回大会
を開催した。会員だけでなく、ホームページ等を通じて地域社会にも呼びかけ、当日
は4名の課題発表と渋谷円氏の公開講演を行った。会員をはじめ一般参加の方も含め
て57名の参加があった。
- 141 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
仏教学科
「授業科目の公開(リカレント教育)」
仏教学科では科目等履修生制度での一般の方や卒業生の履修を受付てい るが、特に
卒業生等から要望が多い『教行信証』の講読について「真宗聖教講読Ⅴ」
「真宗聖教講
読Ⅵ」の科目を設定し、卒業生、一般の方、そして学生が共に学ぶ場を設定している。
平成26年度は、学生以外に8名の方が受講した。
表現学科演劇放送フィールド
「年3回の学内演劇公演の一般公開」
表現学科演劇放送フィールドでは、1年次中間発表公演と2年次中間発表公演、そ
して卒業公演の3作品を一般の方々を招いて本学小劇場で上演している。
学生の演劇を地域の方々は毎回楽しみにしており、観劇後に気づいた点をアンケー
トに書き込んで頂くことにより、学生は学習成果を確認することができるとともに、
学習への大きな励みになっている。
平成26年度の演劇公演は以下のとおりである。
[2年生中間発表公演]
この公演は、2年次の中間発表としてセリフ劇を中
心に実施している。
悲喜劇「この街は君のもの」
原作
フリードリッヒ・デュレンマット
翻訳・演出
梁木靖弘
音響
穐田裕司
照明
早瀬智宏
衣裳アドバイザー
天野文子
大道具
松本謙柾
舞台監督
古賀裕治
制作
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
出演
演劇放送フィールド2年生(35期生)
日時
平成26年7月18日(金)19時~
19日(土)13時~
18時~
20日(日)13時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
[1年生中間発表公演]
この公演は、1年次4月から10月までに本フィールドで学んだ各科目の中間発
表として実施している。
「AND
ONE
構成・演出
~heart beat of life~」
植木誠
- 142 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
ミュージカル指導・振付
上田聖子
ジャズダンス振付・指導
城戸玲子
狂言指導
篠原太一
音響
穐田裕司
照明
荒巻久登
舞台監督
古賀裕治
監修
日下部信
制作
中村阿未
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
演劇放送フィールド学生スタッフ2年生
出演
日時
演劇放送フィールド1年生(36期生)
平成26年10月 24日(金)19時~
25日(土)13時~
18時~
26日(日)13時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
[2年生卒業公演]
この公演は演劇放送フィールド2年間における学びの集大成として、ミュージ
カルを中心に実施している。本公演は、昨年に続いて入りきれないほどの観客に
お越し頂き、学習成果を高めることができた。
ミュージカル「夢の降る街」
脚本・作詞
横山由和
演出
齋藤豊治
作詞・作曲
上田聖子
編曲
八幡茂
演奏
久米詔子
音響
穐田裕司
照明
早瀬智宏
衣裳協力
スタジオダンス
上田聖子
ドリーマー
大道具
松本謙柾
振付
山田和音
舞台監督
古賀裕治
制作
九州大谷短期大学表現学科演劇放送フィールド
協力
天野文子
出演
演劇放送フィールド2年生(35期生)
日時
平成27年1月23日(金)19時~
(株)木下楽器店
津福工業(株)
24日(土)13時~
25日(日)13時~
場所
九州大谷短期大学演劇放送館小劇場
- 143 -
18時~
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
表現学科演劇放送フィールド
「声優トークライブの一般公開」
表現学科演劇放送フィールドでは、現
役で活躍している声優を毎年本学に招い
てトークライブを実施している。学生は
現場の声優の仕事を直接聞くことにより
学習成果を高める機会を得るとともに、
地域の方々へも一般公開をして表現の世
界を楽しんで頂いている。
これまでのゲスト声優は、くまいもと
こ氏・佐々木望氏・石野竜三氏・佐久間
レイ氏。そして平成26年度は、津久井
教生氏を招聘した。平成27年度は、緒方賢一氏を予定している。
表現学科演劇放送フィールド
「アフレコ・ライブ(ボイス・オーバー)の一般公開」
表現学科演劇放送フィールドでは、音声言語表現研究の2年次発表として、
アフレコ・ライブを本学小劇場で実施している。このアフレコ・ライブは、スクリ
ーンに洋画やアニメ作品を投影して、それに合わせてアフレコをしているところを
一般の方々に観ていただく試みである。学生は観客の前でアフレコを行うことで、
より豊かな表現力を身に付けることができるようになる。
また地域の方々には、普段は見る事のできないアフレコの舞台裏を楽しんで頂い
ている。
平成26年度は、アニメーション「白蛇伝」を6月7日に上演した。平成27年
度は、「日本昔ばなし」を予定している。
表現学科情報司書フィールド
「市民大学講座」
表現学科情報司書フィールドでは、地域貢献の一環として、市民大学講座を実施し
ている。平成26年度は第41回を迎え、以下の通り実施した。
第41回九州大谷短期大学表現学科情報司書フィールド市民大学講座
日時
平成26年8月2日(土)
会場
九州大谷短期大学同窓会館
演題・講師
アナログとデジタルの
間で(坂川和彦・本学准教授)
智恵子その愛
〜光太郎の生き方をめぐって〜(江島正光・本学非常勤講師)
- 144 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
表現学科情報司書フィールド
「情報文化学会講演会」
表現学科情報司書フィールドでは、学生及び地域の一般の方に情報文化学会講演会
を公開している。平成26年度の開催内容は以下のとおりである。
第15回九州大谷短期大学情報文化学会
日時
平成26年12月6日(土)
会場
九州大谷短期大学生涯学習センター
演題・講師
ネット社会の幸福と不幸
〜意外に生きづらい情報社会〜(山本順一・桃山学院大学教授)
幼児教育学科
「遊びと表現発表会」
幼児教育学科では、遊びと表現を特色とした幼児教育・保育・介護福祉を目指して、
毎年12月に「遊びと表現発表会」を実施している。平成26年度は12月14日(日)
に大谷講堂で開催した。建学の精神を体現する教育・保育・介護福祉の学びを、クラ
ス担当者の指導のもと、多様な表現形式で発表するものであり、それまでの幼児教育・
保育・福祉の学びを具現化するものである。一年生にとっては遊びと表現を実践的に
理解する場として、二年生にとっては卒業前の総合的な学習成果を確認する場として
の意味をもっている。今年度も、命の輝きを見いだすための教育・保育・介護福祉の
実践のヒントが各クラス発表の随所に見られ、学生の学びの集大成として 達成感と自
信につながった。ディプロマ・ポリシー
にも掲げている「子どもの生活に即した
遊びやのびやかな表現活動を実現できる
保育技術を習得」したことを具体的に表
明する場となっている。
発表会は、地域住民、保護者、卒業生、
高校生などの一般参加者を対象に公開し
ている。特に、本学科への入学を間近に
控えた受験生(推薦入試に合格した者)
には、本学の教育理念を理解してもらえ
る貴重な場となっており、「入学前課題」
として積極的な参加を促している。
また、この発表会は保育現場からの発
表も呼びかけており、平成25年度には
近隣関係園の幼児と保育者が身体表現を
発表している。今年度はスケジュールの
問題等で参加を得られなかったが、この
発表会が保育現場と学生との関係を深め
るだけでなく、発表の場を提供している
ことは地域貢献に値すると考える。
- 145 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
なお、発表会後は毎回記録となる媒体を作成している。平成26年度は「第4回遊
びと表現発表会報告書」を刊行し、卒業生と在学生、大谷保育協会加盟園等の関係先
に配布した。記録DVDは、教員や学生に配布されている。
幼児教育学科
「九州大谷真宗保育研究会セミナー・学習会」
幼児教育学科・仏教学科教員及び大谷保育協会関係者による「九州大谷真宗保育研
究会」が平成26年度正式に発足している。発足以前は、真宗保育に関する学習会や
九州大谷真宗研究所との共同によるシンポジウムなどを積み重ね、学外組織や学外関
係者への働きかけを行ってきた。また、本学が真宗保育研究の中心となり、研究内容
を公表することで、保育者養成としての教育内容の深化は勿論、地域の関係園への理
論的な還元を行うことも視野に入れている。平成26年6月29日に、大谷講堂にお
いて第一回総会を開催し、「九州大谷真宗保育研究会規約」が承認され、正 式に発足
となった。総会当日には、佐賀枝夏文氏による記念講演も行われた。
また平成26年度には、研究会活動として、「真宗保育座談会」を11月1日に開
催し、現場保育者の参加を得ることができた。九州大谷真宗研究所との 共同により、
平成27年2月15日には「第9回真宗シンポジウム『日常の中の真宗保育』」を実
施し、冨岡量秀氏による講演、現場保育者(保育士1名・幼稚園教諭2名)と本学教
員4名によるシンポジウムの内容で開催した。さらに、外部組織である「大谷保育協
会」との連携のもと、刊行物の発行準備として佐賀枝氏、冨岡氏の 講演録を作成して
いる。
シンポジウムは地域に向けて広く公開し、会員以外の一般参加者も募っている。主
に、保育現場の関係者、寺院関係者、卒業生などが参加している。学生 への参加も呼
びかけ、多くの学生が聴講している。
幼児教育学科
「『保育と表現』研究会」
「『保育と表現』研究会」は、幼児教育学科の表現科目担当教員(音楽担当、造形
担当、身体表現・体育担当)及び保育園・幼稚園関係者によって組織された 幼児の表
現に関する研究会によって開催される、保育における表現活動について、実践的に学
- 146 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
び研究する場である。開かれた自由な子どもの表現活動について実践を踏まえながら
討議を行っており、本学教員と現場との交流の場として、新任教員の研修の機会にな
っている。
平成26年度は、平成27年2月25日に松原保育園(5歳児クラス・1歳児クラ
ス)において、身体表現の公開保育を実施した。
幼児教育学科
「正規授業の開放」
正規授業の開放として、平成26年度は幼児教育学科2年前期開講科目「保育内容・
環境」の実技の授業(野外遊び学習)について、一般参加者の見学を呼びかけている。
平成26年7月5日の授業で、授業開放を実施したが、 事前にHP上で告知を行い、
夏休み直前の保護者や幼児教育志望の高校生への参加を募った。
福祉学科・専攻科福祉専攻
「仏教福祉研究会における学習会」
福祉学科では九州大谷真宗研究所と共同で、平成25年2月に「その人らしい死を
支える」をテーマに「第7回九州大谷短期大学真宗シンポジウム」を開催した。
大谷講堂で開催したことで福祉関連職員や一般の地域の方など150人の参加が得
られた。その後、報告書を作成し関連事業所関係に配布したことで介護職員研修資料
として使用されている。シンポジウム参加者からは、実生活上の介護にまつわる悩み
等も多く挙がったことから、その後の継続的な学習会の場として「仏教福祉学習会」
を設け、毎年1~2回開催している。平
成26年度は、平成26年9月10日と
平成27年2月6日に、
「仏教福祉とは何
か」
「介護をめぐる呼称」をテーマに福祉
事業所・高等学校講師・卒業生などに案
内し座談形式の学習会を開催した。9月
10日は18人、平成27年2月6日は
12人の参加だった。
(b)課題
生涯学習センターオープンカレッジは、ここ数年受講者数がのべ400名に達して
はいるが、この受講者数を維持し、さらに新たな受講者開拓、より広範囲 での募集活
動が課題である。各学科の事業では、新しい試みについては運営体制の確立が課題で
ある。
(c)改善計画
生涯学習センターでは、受講者のアンケートや受講者の集いで出された意見を、で
きるだけ講座に反映していく。各学科は、今後も積極的に公開講座等を実施していく。
- 147 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
基準(2)地域社会の行政、商工業、教育機関及び文化団体等と交流活動を行ってい
る。
(a)現状
「グランドデザイン」長期目標に基づき、短期目標として教育研究内容の積極的な
公開、施設開放への取組み推進並びに、地域交流への取組み推進を掲げ、地域社会と
行政、諸団体との交流を常に意識し、以下の取り組みを行っている。
仏教学科
「桜保育所との交流」
平成26年6月25日(水)に、仏教学科
の 1 年生が桜保育所の花まつりに参加し、
園児たちに、花まつりのお話と紙芝居をした。
表現学科演劇放送フィールド
「地域文化振興への取り組み」
表現学科演劇放送フィールドは、九州で唯一演劇を専門的に学べる学科であり、演
劇の専門家を有している。そこで、本学が所在する筑後市及び、筑後市が有する市民
ホール「サザンクス筑後」を運営する公益財団法人筑後市文化振興公社 と連携して、
地域文化振興の取り組みを行っている。
平成16年に表現学科演劇放送フィールドは、筑後市と筑後市文化振興公社と共同
で市民ミュージカル「彼方へ、流れの彼方へ」を製作した。この公演は、筑後市制5
0周年・サザンクス筑後開館10周年、ふくおか県民文化祭参加作品として「サザン
クス筑後」の大ホールで上演され、満員の観客に迎えられ、追加公演も行われた。
作、音楽、演出は本学教員が担当し、演劇放送フィールド在籍の学生と卒業生、そし
て一般市民の総勢120人が出演した。この公演後も、観客から再演を望む署名活動
が起こり、7500人の署名が集まって、平成18年に再演した。平成22年には東
京公演を行うにまで至り、満員の観客から高い評価を受けた。
この本学と筑後市文化振興公社との文化活動の連携体制が、高く評価されて、平成
23年2月、一般財団法人地域創造より地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞した。地
域のホールと地元大学が共同で文化振興を行っている例は珍しく、全国から注目を浴
びている。
その後、平成25年10月には、福岡県民文化祭オープニングイベントに市民ミュ
ージカル「彼方へ、流れの彼方へ」をコンサート形式で上演した。平成26 年10月
には、筑後市制60周年・サザンクス筑後開館20周年記念事業として、市民ミュー
ジカル「彼方へ、流れの彼方へ」を、再演した。
- 148 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
この本学と地域との連携活動は、平成16年から始まり10年目に及んでいる。
表現学科演劇放送フィールド
「ハイスクールシアターin 大谷」
表現学科演劇放送フィールドでは、高校演劇部を招いて「ハイスクールシアター in
大谷」を実施している。
本学の開学40周年記念行事として、平成22年に学内の小劇場を使用して開催し
た。それまでの2年間で筑後地区の高校のみによる「春の演劇 祭」を実施していた背
景があり、より開かれた高校演劇祭を目指した。福岡県のみならず、本学が福岡県南
部に位置するため他県と近いという地理的条件を生かし、複数の県から高校演劇部を
招いた行事を実施出来た。
これまで5回の開催で、出場高校は、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、長崎県、
鹿児島県からのべ22高校。県を越えて高校の演劇部が参加した演劇祭は全国でも例
を見ないものとなり大きな特徴となっている。平成26年は5周年記念スペシャル公
演として、全国大会最優秀賞受賞高校の久留米大学附設高校、春の全国演劇祭出場高
校の久留米市立南筑高校、九州演劇コンクールの名門・鹿児島高校という豪華な記念
演劇祭となった。
また、高大連携の意義も大きい。九州唯一、学内に有する演劇教育専用の小劇場を、
高校演劇部がリハーサルも含め二日間利用する。宿泊施設があるため、参加者の高校
生は、他県の高校生との出会いや、現役の大学生との出会いにより、さらに充実した
- 149 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
楽しい演劇祭の体験を行える。まさに、競い合うコンクールではない、伸び伸びはつ
らつとした上演の機会となり、5年間継続することが出来ている。今後も、演劇の豊
かな想像力、しなやかな実践力を培い、舞台表現の更なるステップアップを目指す。
同時に、本学演劇放送フィールドの現役学生のスタッフ実習の場として位置づけて
おり、学生と高校生が共に企画運営から設営、上演まで行う貴重な機会となっている。
次世代の表現者を育成するプログラムとして、今後も継続して実施していく。 平成2
7年度は、より優れた舞台設備を持つ大谷講堂を会場に、高校生はもちろんのこと、
地域の方々にも広く開かれた高校演劇祭「ハイスクールシアターin 大谷」を実施予定
である。
表現学科情報司書フィールド
「図書館フェア」
表現学科情報司書フィールドでは、「図書館フェア」を開催している。
図書館は、人と本が出会い、ふれあい、また人と人が出会い、ふれあう場である。
そういう図書館活動を、近隣の幼稚園児、保育園児、小学生を対象に本学図書館にお
いて実践する「図書館フェア」を、平成26年度は7月1日に実施した。読み聞かせ
や紙芝居、パネルシアター等従来のものに加えて、新たにブラックシアターを試みた。
- 150 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
幼児教育学科
「幼教フェスタ」
幼児教育学科の学生が企画・運営・実施を行う、近隣の子どもや子育て家庭を対象
とした遊びのイベントである。学生はクラス別に特色ある遊びを企画するが、準備段
階からこれまでの学習成果を生かし、「子どもの豊かな発達を引き出すには」、「主
体性や好奇心を引き出す遊びとは何か」といったことを議論し、クラス担当者の指導
の下、環境設定を含めた企画内容をつくり出していく。
入学したばかりの1年生にとっては、本学の幼児教育学科の遊びと表現の理念に、
実際に触れる機会となる。2年生にとっては企画立案から広報を含めた運営まで行う
ため、それまでの学びを生かして内容を練り上げていくだけでなく、保育実習・教育
実習での保育指導を見据えた実践的な学びの場となっている。
地域社会にとっても「九州大谷の幼教は、子どもの主体的な遊びを重視している」
という理念を実践として示す場になっており、なおかつ子育て家庭にとっては充実し
た遊びを無料で楽しめる機会となっている。平成26年度は5月24日(土)に開催
した。
- 151 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
幼児教育学科
「おおたにプレーパーク」
幼児教育学科では、「子どもの生活に即した遊び」を多様な方法で実現できる技術
を持った保育者を養成し、子どもの豊かな発達を促す遊びの世界を広げるという教育
理念を恒常的に体現し、地域社会へPRし社会貢献を行う場として、学内に専用の遊
び場を設け、地域に開かれた事業として「おおたにプレーパーク」を月に1~2回、
不定期に開催している。運営は学生による「プレーパークサークル」が担っており、
それに加えて、各クラスの学生が当番制でボランティア参加をしている。また、「保
育内容・環境」の演習実践の場としても活用している。
「プレーパーク」は一般的に「冒険遊び場」とも言われるが、自由が保障される遊
び場であり、子どもや学生がやってみたい野外遊びを近隣の子どもや子育て家庭に向
けて提供している。火や刃物を使った遊び、土山を使ったダイナミックな水遊びなど
様々な遊びを試行錯誤しつつ、毎回提供している。
この事業は、平成23年度から継続している事業である。現在、実施の告知は本学
ホームページや置きチラシで告知しているが、子育て家庭の口コミや卒業生の参加な
どで、少しずつではあるが、地域社会へも認知されるようになってきた。自然に触れ
させたい、自由にダイナミックに遊ばせたいと思う保護者が、情報をたどってやって
くることも増えてきた。
平成26年度には、地元である筑後北校区コミュニティの青少年部会の「校庭開放
事業」と連携し、地域の小学生と地域ボランティアの参加を得ることができた。連携
した企画は平成27年2月14日に実施したが、それまで「おおたにプレーパーク」
を知らなかった小学生や地域住民に対して存在をアピールすると共に、本学が気楽に
来られる場所であることも伝えることができた。参加者からは、非常に楽しかった、
また今後も連携していきたいという声もあがっており、この事業の課題であった「地
域との連携」も徐々に進みつつある現状である。
- 152 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
福祉学科・専攻科福祉専攻
「筑後地域人材確保研究会」「福祉フェア」
福祉学科と専攻科福祉専攻は共同して、地域の施設や周辺自治体と共同で活発に活
動を行っている。
福祉を取り巻く諸課題の学術的な研究の上 、当該市町村単位でソーシャルアクショ
ンの展開を図ることを目的に、本研究会の要旨に協賛する有識者(久留米市・大牟田
市・八女市・筑後市・広川町・柳川市・みやま市介護福祉サービス事業者連絡協議会
等14団体、21委員)にて「筑後地域人材確保研究会」
(備付資料 50)を立ち上げた。
2ヶ月に1度の研究会を開催し、介護福祉を取り巻く諸課題の分析と協議を行ってい
る。平成27年3月には研究会報告書を作成し、各方面へのソーシャルアクションを
図っている。
その一つとして、地域福祉の推進に寄与するために、近郊福祉事業所と連携して毎
年「福祉フェア」を実施している。社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会等の団
体をはじめ、福祉関連事業所の参画のもと地域住民の福祉意識の増進を目指し、平成
26年度は5月24日に実施した。
福祉学科・専攻科福祉専攻
「福岡県福祉・介護人材確保補助金事業」
福祉学科と専攻科福祉専攻は、福岡県福祉・介護人材確保補助金事業に取り組んで
おり、人材養成体制確保事業として、若者の福祉・介護分野への参入を推進するため
に高校等を訪問し介護カルタ、介護の魅力DVD等を用いた介護の啓発活動(人材養
成体制確保事業)を行った。さらに、高校生参加のイベントとして「 Ⅽ-1グランプ
リ」を平成27年3月5日に実施した。笑顔の3C(Care:介護・Communication:
意思疎通・Consideration:思いやり)を基本コンセプトとする介護のグランプリで
あり3校46名の高校生の参加があった。
加えて、新たな人材確保事業として、筑後市社会福祉協議会や筑後市介護家族の会
コスモスや熊野地域福祉会と共同で地域住民を対象に福祉・介護サービスの重要性の
理解を促す研修会(チャレンジ教室)を
平成21年度から実施している。平成2
6年度は6回実施し158名の参加があ
った。
同じく、高齢者参画支援研修も筑後市
社会福祉協議会、八女市社会福祉協議会、
久留米市社会福祉協議会、筑後北校区コ
ミュニティ協議会等と共同で、
「団塊の世
代」や主婦層等の知識を活かして福祉・
介護サービスの重要性を理解してもらう
研修会を平成21年度から実施しており、平成26年度は19回実施し、649名の
参加があった。
- 153 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
サークル(つくしんぼサークル、絵本の読み聞かせサークル)
「地域行事への参加(環境フェスタ)」
平成27年1月25日に開催された筑後市市制60周年記念事業「環境フェスタ in
ちくご」に本学も参加した。ブース内にて本学のグリーンカーテンやブルーベリーの
苗の植樹の様子、その他本学で行っているエコ活動の取り組み内容を展示した。また、
本学のつくしんぼサークル、絵本の読み聞かせサークルの学生が、子どもたちに向け
て「もったいないばあさん」等の絵本の読み聞かせやパネルシアター等も行った。
併せて、筑後市で夏のエコ活動の一環として行われた「グリーンカーテンコンテス
ト」の「優秀賞」を獲得し、当日会場において表彰された。
- 154 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
その他の活動
「高等学校バスケットボール(女子)招待親善試合開催」
平成26年の開催で35回目となった高等学校招待親善試合は、本学の開学10
周年記念事業として1980年の体育館新設を機に「地域の高等学校へ、施設の公
開を通して高校生およびその指導者の教職員等に本学の存在を知ってもらう」とい
う目的の為に実施してきた。
時間の経過とともに、
「施設の公開」としての意義よりも、35年間継続してきた
ことにより、地元高校のバスケットボール部同士及び本学との交流の場としての意
義が大きなものとなってきている。
地元高校においては、毎年、体育の日を基準に開催しているため、秋に行われる
新人戦の前哨戦として位置づけられている。また、試合間には、ミニイベント(フ
リースロー大会)を行い、試合の緊張感とは違った楽しい雰囲気の中で高校生の交
流の場として盛り上がっている。
本学のバスケットボールサークルの学生も運営補助に入り、試合にも参加し、日
頃の練習成果を発揮する場となっている。
前述のように、高校においては新人戦の前哨戦となっていることもあり、近年、
参加校が増加しており、本学の体育館においては、1校1試合が限度となっている。
参加校には2試合を希望する高校もあり、現在の課題である。参加校とも協力し、
新たな試合体制づくりの検討を行っていきたい。
以下は、平成26年度の参加校の試合結果である。
平成26年10月11日(土)9:00~
第1試合
杉森高等学校
81-23
三井中央高等学校
第2試合
鳥栖商業高等学校
42-27
南筑高等学校
第3試合
西日本短期大学付属高等学校
72-43
専大玉名高等学校
第4試合
有明高等学校
69-32
山門高等学校
第5試合
大川樟風高等学校
44-36
八女学院高等学校
第6試合
久留米学園高等学校
29-50
ありあけ新世高等学校
第7試合
三潴高等学校
37-39
九州大谷短期大学
- 155 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
平成26年10月12日(日)9:00~
第1試合
久留米商業高等学校
45-57
輝翔館中等教育学校
第2試合
久留米高等学校
20-52
三池高等学校
第3試合
久留米信愛女学院高等学校
62-33
誠修高等学校
第4試合
久留米筑水高等学校
20-32
朝倉東高等学校
第5試合
明善高等学校
49-47
朝倉高等学校
第6試合
浮羽究真館高等学校
27-39
祐誠高等学校
その他の活動
「『筑後船小屋よかよかまつり』に参加」
平成27年3月14日(土)に筑後船小屋駅一帯において、九州新幹線筑後船小屋
駅の開業4周年を記念して『筑後船小屋よかよかまつり』が開催された。筑後市商工
観光課より、本学にも参加協力の依頼があり、学生の参加とブース出展等を行った。
『筑後船小屋よかよかまつり』は、福岡県内のキャラクター約43キャラと、特別
ゲストにバリィさん(今治市)を迎え、
『ゆるキャラPR』や、大人気の曲を皆で踊る『み
んなで踊ろう』、『ゆるキャラ○×クイズ』、『ゆるかけっこ』、『ゆるキャラ集合写真撮
影』とゆるキャラが盛り沢山なイベントと、その他にも西鉄バス見学会や新幹線ホー
ム見学会、ご当地グルメやまかない飯、筑後地域の農産物販売等のイベントが行われ、
盛大なものとなり、ゆるキャラスタッフとして参加した本学学生たちは、多くの来場
者とふれあい、交流を図る機会となった。
- 156 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
(b)課題
全体的には、本学主催の事業においては、大学や関係者に止まらず、地域の事業の
一つとして、地域住民や諸団体の参画を恒常的に得られるようにすることが課題であ
る。また、学外で行われる地域の諸行事に、学生・教職員が積極的に参加していく、
意識と体制づくりも課題である。
(c)改善計画
これらの事業は、本学の存在、独自性を広く社会に訴えるよい機会である。大学の
広報戦略の中に位置づけ、各学科、課による実施というだけでなく、大学としての協
力体制を確立する。
- 157 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
基準(3) 教職員及び学生がボランティア活動等を通じて地域に貢献している。
(a)現状
「グランドデザイン」長期目標に基づき、短期目標として教育研究内容の積極的な
公開、地域交流への取組推進並びに、図書館の充実と展開を掲げ、地域からの要請に
応えるべく以下の取り組みを行っている。
表現学科情報司書フィールド
「お話ボランティアサークルの活動」
表現学科情報司書フィールドでは、フィールド学生全員が参加する「お話ボランテ
ィアサークル」を結成し、学習の発表の場として、読み聞かせや紙芝居の実演などの
ボランティアを、保育所と高齢者施設で行っている。学生はこのようなボランティア
活動を通して、子どもたちや高齢者に楽しんでいただきながら、ふれあいの中に多く
の発見や学びを見いだしている。
平成26年度の活動は以下の通りである。
[桜保育所]
本学と隣接している桜保育所の園児たちを対象に、6月13日、9月25日、10
月14日、12月16日の計4回活動した。最初に、学生と園児たちが一緒なって指
遊びをしてお話を始め、続けて、絵本の読み聞かせ、紙芝居、パネルシアターなどの
実演を行った。
[長生園]
特別養護老人ホーム長生園を訪れ、5月30日、6月27日、10月28日、11
月18日、12月12日の計5回ボランティア活動を実施した。内容は、『ふるさと』
の指遊びから始めて、大型絵本、大型紙芝居、パネルシアターなどを演じた。
- 158 -
九州大谷短期大学
様式 12-地域貢献
福祉学科・専攻科福祉専攻
「地域デイサービスでの活動」
福祉学科と専攻科福祉専攻では、地域から数多くのボランティアの要請があり、こ
れに応えるべく学生達の活動が活発に展開されている。なかでも、筑後市において、
20年ほど前から行われている「地域デイサービス」
(各行政区の公民館ごとに、地域
ボランティアが中心に実施)でのボランティア活動は15年を超える。平成26年度
は、福祉学科においては、二本松、赤坂行政区の、専攻科福祉専攻においては、熊野、
徳久、蔵数、久冨行政区の地域デイサービスに運営・企画からボランティアとして参
加し、介護福祉士養成機関として地域福祉の活性化に貢献した。さらに、地域デイサ
ービスの参加を通して、地域の高齢者との交流・ふれあいの充実を図り、地域福祉の
リーダーとなる力を身につける学びの体制が確立している。
- 159 -
様式 12-地域貢献
九州大谷短期大学
(b)課題
カリキュラムの関係で、ボランティアに参加できる時間が限られている。また、意欲
的に活動する学生とそうでない学生に温度差がある。
(c)改善計画
カリキュラムを工夫し、物理的に学生が参加しやすい環境を整える。ボランティア活
動に必要なスキル(特にコミュニケーション能力)を身につけ参加意欲を高める。
- 160 -
九州大谷短期大学
自己点検・評価
編集
九州大谷短期大学
発行
九州大谷短期大学
報告書(2015年6月)
自己点検・評価委員会
〒833-0054 福岡県筑後市蔵数495-1
TEL 0942-53-9900
FAX 0942-53-9901
E-mail soumu@kyushuotani.ac.jp