ザッツ学 ⑥ 「夕やけがうつくしい」

ザッツ学
⑥
(H27.10/28 文責 行 定)
「夕やけがうつくしい」
〔識字運動への流れ!〕
戦後、識字運動が始められたのは1963(昭和38)年の頃。福岡県筑豊。きっかけは運動と組織の強化の
ために、幹部同士で綱領の学習をしようとしたとき、活動家の中に文字が読めない人がいることが判明したから
ということであった。
1905(明治38)年7月7日、北代色さんは高知県に生まれた。幼い頃両親は離婚し、お母さんに引き取
られた(その後再婚)色さんは、5歳の頃から子守と地場産業である草履づくりをさせられて
いたので、学校にも行けなかった。そのため色さんは、字を全く知らないまま大人になった。
学校に行くこともできず(学習権が奪われて)、字を知らずに育った典型的な人である。
「字」を獲得する、その真の意味
字を獲得する闘いは、「ほんとうに(夕やけが)うつくしいと思うようになりました」という一文で明らかな
ように生活だけでなく、自分自身の文化、そして感情・感性を取り戻す闘いであったことを知らされる。
それは「十年ながいきしたいと思います」という「命」への意欲も取り戻そうとする闘いでもあった。
学校に通うのが当たり前のように考えている子どもたちに差別ゆえに貧困があり、学校に通うことができなか
ったという事実を分からせること。彼女は単に「字を知らなかった」のではなく、部落差別が彼女から字を知る
権利を奪ったのだということ。それは同時に生活を奪い、文化も奪い、人間としての感情・感性さらには、命ま
で奪おうとしてきたことをしっかりと分からせる必要がある。
点としてではなく、線でつなぎ、集団で取り組む課題に!
私たちの目の前にいる子どもたちが、学校、学年で身に付けるべきことを本当に習得できている
か。取りこぼしながら次の学年へ無責任に送り出していないか。学校教育に関わる者として改めて
検証していくことが必要である。また、格差社会の中で、貧困により就学の機会を失っている子ど
もはいないか。また、そのような子どもたちにどう関わっているか、常に問い直していく必要もある。
家庭生活上の課題、継続されている「いじめ」、新たな出会い、特別支援学級の生徒あるいは「障がい」をも
った人への偏見等、子どもたちを取り巻いている差別の問題一つ一つを、点としてではなく、線でつなぎ、子ど
もたちが、そして我々大人(教育者)を含めて、集団として取り組む課題としていきたいものである。
手紙「夕やけがうつくしい」 北代 色
(引用:http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/310308/files/2009111100164/2009111100164_202_254_165_145_uploaded_attachment_18535.pdf)
【メッセージ・ソング!】(歌に表現されている人権問題)
歌には、人が生まれながらにしてもつ権利をはっきりと主張している歌もあれば、権利が踏
みにじられたときにつくられた歌もある。
その代表作が、「シャボン玉」でもある。野口雨情作詞・中山晋平作曲の日本の童謡。この
作品は、生まれて7日目に命を絶たれた(当時は、乳幼児が死ぬことはさほど珍しいことでは
なかった)長女の死を偲んで作った作品とも言われている。(はかなく散った生命が、シャボ
ン玉に形容されている)
他にも、「竹田の子守歌」は、被差別部落のフォークロアとして、また、ジョン・レノンの「イマジン」では、
国境(国家)がなければ、ヒトはモノを所有しなければ、この世には飢えも、差別も戦争もなくなるはずだと歌
っている。