高所作業車のデッキの手すりと橋桁の間にはさまれる

災害事例
に学ぶ
建設機械
災害
事例 高所作業車のデッキの手すりと橋桁の間にはさまれる
●工事の種類:型枠解体工事 ●職種:型枠解体工 ●起因物:高所作業車
発生状況
橋梁上部工橋桁の型枠解体工事において、
被災者は、同僚1名とともに高所作業車(作
業床(デッキ)高さ14.8m)を使用して橋
桁の底板の型枠を解体していた。予定して
いた部分の解体が終了したので高所作業車
を操作してデッキを収納しようとしたとこ
ろ、 操作を誤ったためにブームが逆に伸び
てしまい、デッキの手すりと橋桁底部との
間にはさまれ、死亡した。同僚は、はさま
れそうになったが、とっさに身をかわし、
助けを求めた。
災害発生状況図
考えられる原因
不安全行動
・被災者は、無資格で運転し、操作を誤った。
不安全状態
・作業床と型枠底板との間が狭く、操作を誤ったとき是正の操作を行う余裕がなかった。
管理上の
原 因
・高所作業車を使用した作業を行うに際し、作業計画を作成しなかった。また、作業指揮者を指
名せず、その直接指揮のもとに作業を行わなかった。
・被災者の高所作業車運転技能講習修了証の写しは、偽造されたもので、事業者はそれを確認し
ていなかった。
再発防止のポイント
◎職長等は、高所作業車を使用して作業を行う場合は、次の事項を実施する。
作業床の高さが10mを超える高所作業車の運転は、技能講習修了者に行わせる。
(安衛法第61条令第20条15号)
高所作業車運転技能講習修了証(技能講習修了証明書を含む)を写しではなく原本で確認する。
あらかじめ作業場所の状況、高所作業車の種類、能力等について十分に検討して作業計画を作成し、
この計画により作業指揮者の直接指揮のもとに作業を行わせる。
その日の作業を開始する前に作業に関する打合せを十分に行う。
(出典:安全衛生情報センター)
主 な 関 係 法 令
安衛則第194条の9(高所作業車:作業計画)
第194条の10(作業指揮者)
28
「建設の安全」2015.1・2