昭和大学横浜市北部病院 整形外科

昭和大学横浜市北部病院 整形外科
Ⅰ.研修診療科の長 中 村 正 則
Ⅱ.臨床研修責任者 中 村 正 則
Ⅲ.臨床研修指導医数(厚生労働省認定) 6 名
Ⅳ.学会等の認定医・専門医・指導医数
日本整形外科学会専門医 ············································· 6 名
日本整形外科学認定スポーツ医 ··································· 3名
日本整形外科学認定リウマチ医 ··································· 3名
日本整形外科学認定脊椎脊髄医 ···································· 2 名
日本リハビリテーション認定臨床医 ····························· 1名
日本リウマチ学会専門医 ············································ 2名
日本体育協会公認スポーツドクター ······························ 3 名
日本手の外科学会認定医 ············································ 1名
Ⅴ.主な診療実績(H26 年)
年間手術件数 ························································· 953 件
脊椎手術 ······························································· 150 件
人工関節 ······························································· 220 件
Ⅵ.診療科の特徴
整形外科疾患は変性疾患、外傷、感染などが代表的疾患です。変性疾患は脊椎、股関節、膝
関節に多く、脊椎では除圧、固定術を数多く施行している。変形性股関節、膝関節においては
人工関節置換術を年間それぞれ80~100例施行している。外傷では橈骨遠位端骨折や大腿骨近位
部骨折に対して、受傷当日または早期にプレートによる内固定や人工骨頭置換術または髄内定
固定術を施行している。また関節リウマチはリウマチ専門医が薬物療法、手術療法を積極的に
行っている。スポーツ整形外科は旗の台、藤が丘と連携してチームドクターとして大会に帯同
することも可能です。
Ⅶ.研修の概要
当科では主に手術に参加してもらい、外科手技を取得してもらうことに重点をおいてい
ます。
・外来診療
指導医の診察を見学してもらい、問診のやり方、所見のとり方や画像所見を学んでも
らいます。
・入院診療
入院は主治医制ですが、全員が全患者の状態を把握するようにしています。毎朝 7 時
半から全員で回診します。創処置、採血や点滴を指導医のもとで行ってもらいます。
Ⅷ.研修の特徴
骨折,脱臼の診療は整形外科の基本ですので、一般的に頻度の多い外傷は手術も経験し
てもらいます。少人数の体制ですので主に手術に参加していただき、皮膚切開や展開、縫
合などを行っていただきます。月間約 70 件,年間 800 件も行っていますので,ある程度の
技術は習得できると思います。また入院患者さんを診察することで、周術期の合併症や後
療法を理解してもらいます。高齢者が多いので、内科で得た知識を活用していただきたい
と思います。
整形疾患は部位も広く多彩で患者さんの年齢層も巾広いので、十分に臨床経験と勉強が
できると思います。
Ⅸ.研修目標
・一般目標《GIO》
整形外科の基本的知識や手技を習得するために,外傷患者に対しては担当医の指導の
もとで診断と初期治療を習得する。また主な脊椎疾患、関節変性疾患の診断、保存療法
と手術適応を指導医とディスカッションする。そして手術に参加して基本的な外科手技
を習得する。
・具体的目標《SBOs》
(1) 頻度の多い外傷である橈骨遠位端骨折、大腿骨近位部骨折および脊椎圧迫骨折に対
するプライマリケアを修得する。
(2) 骨折の合併症である神経麻痺、血流障害が判断できる。
(3) 関節変性疾患に対する診断および画像所見について習得する。
(4) 関節変性疾患に対する手術療法の適応を説明できる。
(5) 頚部脊髄症の診断および画像所見について習得する。
(6) 頚部脊髄症に対する保存療法と手術療法の適応を説明できる。
(7) 腰椎ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の診断および画像所見について習得する。
(8) 腰椎ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症に対する保存療法と手術療法の適応を説明できる。
(9) 周術期の合併症を理解しその対処を修得する。特に血栓塞栓症の予防法をカルテに
記載、指示できる。また術後出血に対する処置を習得する。
(10)手術後療法を理解し、社会復帰への手段を指導医から学ぶ。
(11)手術器具の使用法を理解し、創縫合を習得する。
(12)術前のインフォームドコンセントに参加して、患者さんおよび家族に対する態度、
言葉使い、手術の説明を習得する。
・方略《LS》
(1)外来診療で問診、身体所見のとり方および画像所見を指導医から学び、カルテに記
載する。
(2)橈骨遠位端骨折では整復手技と外固定を指導医と一緒に行う。
(3)大腿骨近位部骨折と脊椎圧迫骨折の診断と治療方針の指示を指導医と共にカルテに
記載する。
(4)変性関節症に対する診断および画像所見をカルテに記載する。必要時に関節穿刺を
指導医のもとで行う。
(5)頚部脊髄症、腰椎ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の神経学的所見のとり方と画像所見
を学びカルテに記載する。
(6)手術に参加しその手術方法を理解し、指導医のもとで手術器械の扱い方を会得する。
また糸結びおよび創縫合を会得する。
(7)術後入院病棟で周術期の合併症の予防を指導医と共にその対処を行い、カルテに記
載する。
(8)入院診療では、採血、創処置を行う。また術後の後療法の処方を学び、カルテに記
載する。
(9)手術に対する説明を指導医共に参加して、要約をカルテに記載する。
・評価《Ev》
(1)その場で指導医の評価とフィードバックを行います。
(2)研修最終週では、縫合、糸結びを行ってもらい指導医が評価する。
(3)研修最終週では、手術時にその疾患の診断、治療法について指導医が質問し、評価
する。
(4)研修最終週では、病棟回診時に創処置を行ってもらい指導医が評価する。
(5)研修最終週では、病棟回診時に後療法について指導医が質問し、評価する。
(6)大学評価表を用いた面接を行う。
Ⅸ.カンファレンス
毎週水曜日 17 時から放射線科と一緒に画像診断の検討会を行います。その後 17 時 30 分
からリハビリ科理学療法士,作業療法士および病棟看護師とともに入院患者の検討を行っ
ている。
Ⅹ.当直
当直指導医と一緒に週に 1 回当直してもらいます。
※整形外科は予定手術によって週間予定がかなり流動的となります。したがって、週間
予定表は特に定型的なものはなく、希望に準じて手術・外来・病棟をバランスよく経
験して頂きます。