昭和大学横浜市北部病院 女性骨盤底再建センター/泌尿器科 Ⅰ:研修科の長 島田 誠 Ⅱ:臨床研修責任者 井上 克己 Ⅲ:指導医数 7名 Ⅳ:診療科の特徴 当科は北部病院開設以来、女性泌尿器科と悪性腫瘍の領域に重点をおき、2本柱とし て診療してきました。現在骨盤臓器脱の術式として盛んにおこなわれている TVM 手術や、 尿失禁の主要な術式である TOT 手術は、当院が本邦で初めて行い、発展していった術式で す。女性泌尿器科の患者は全国から来院し、骨盤臓器脱の手術症例は日本全国で最も多い 施設となっています。手術の研修や見学の医師も多数訪れています。2011 年の女性泌尿器 科手術は 235 件でした。2012 年 9 月に産婦人科医、外科医を加えた女性骨盤底再建センタ ーを立ち上げ、大学病院としては本邦初の総合的女性骨盤底の問題に取り組む施設となり ました。今後もさらなる発展が期待されています。 一方、当院は地域がん診療連携拠点病院に指定されており癌患者も多く訪れます。泌尿 器悪性腫瘍のとして腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌、副腎腫瘍、後腹膜腫 瘍などを取り扱っています。手術療法、放射線療法、化学療法と、集学的に癌治療をおこ なっています。2011 年の泌尿器科悪性腫瘍の手術は 167 例。主要な手術では腎摘除術が 25 例、膀胱全摘 7 例、前立腺全摘 28 例でした。それ以外にも前立腺肥大症、尿路結石症、重 症尿路感染症などの症例も少なくありません。 一日あたりの外来患者は約 70 名で、午前中は初診1名、再診1名で、午後は再診 1~2 名で毎日診療にあたっています。このうち女性外来を週 3 回設けています。医局員は全員 が週 2-3 回外来を受け持ちます。 5B 病棟に常時 20 名以上の入院患者を持ち、原則として外来の主治医がそのまま入院中も 主治医となりますが、他の医局員も入院患者全員の担当医となります。週2回の医局カン ファレンス、病理科と月1回カンファレンスを行っている。指導医のもと全員で治療にあ たっているため数多くの症例を経験します。前立腺生検はほぼ毎日施行しています。年間 280 例施行しており、年間 100 例の前立腺癌が新たに診断されます。月曜日から金曜日まで 麻酔科管理の手術日になっており、2011 年は 607 例の手術が施行されました。 Ⅴ:研修の特徴 患者数が多く、入退院の回転も速いので、短期間でも数多くの症例を経験することがで きる。また指導医の数も多いので、きめ細かい指導を受けることが可能である。泌尿器科、 なかでも女性泌尿器科の分野では全国でも最先端の診療を経験できる。
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