ODAによる事業ニーズの減少、アンタイド化の進行、国際的な価格競争激化により本邦 企業の海外受注率が低下する中、H25.5に発表された「インフラ輸出戦略」では、強みのあ る技術ノウハウを最大限に活かし、2020年に約30兆円のインフラシステム海外受注の獲得 を目標としている。 一方、開発途上国においては、これまでほとんどなかった山岳トンネル整備のニーズの 高まりがみられる。我が国は、脆弱で複雑な地形・地質条件での山岳トンネルの整備実績 を多く持つため、この分野は他国に比較して優位性があり、本邦企業がプロジェクトを獲 得する可能性が高いと期待できる。 しかしながら、他国企業に比して優位な本邦企業のトンネル技術が具体的に整理されて おらず、どのような具体条件が揃えば獲得しやすいプロジェクトといえるかが明確ではな い。 以上を踏まえ、本業務では、本邦企業が獲得できる案件の発掘に資するよう、a)優位性 の高い技術を抽出、b)その技術活用に必要となる現場条件と必要な調査内容を整理し、c) 本邦企業の優位性が確実に発揮できるようなPQ要件作成等の戦略を検討した上で、d)プ ロジェクトの調査形成を実践することを目的とした。
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