橋梁点検実施方法のご提案

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橋梁点検実施方法のご提案
1.点検の基準等
(1)「橋梁定期点検要領(案)H16」にしたがって行うのが一般的です。
①橋梁点検はこの要領で行っています。国土交通省の歩掛もあります。
②点検部材数が多い等比較的費用が多めに必要です。
③原則耐震診断はしませんが、ご要望で落橋防止システムの有無の記録は可能です。
(2)「橋梁基礎データ収集要領(案)H19」に準拠することで点検コストダウンが可能です。
①点検部材数や劣化判定も「定期点検要領」よりも少なくなります。
②本要領で不足する部分は、「定期点検」にしたがって調査・報告を行います。
③支間中間部を遠望目視で行うことで点検車費用を省けます。
◎点検方式の比較
点検基準の種類
基礎データ収集要領
定期点検要領
備
考
点検方法
近接・遠望目視
近接目視
対象部材
9部材
34部材
対象損傷
12種類
26種類
概算工程*
1日3橋程度
1日2橋程度
外業のみ、踏査含まず
概算工費*
20~30万円/橋 程度
50万円/橋 程度
1橋=25m×7m
橋座付近近接は必須
注1:基礎データで行っても、橋座(支承部文)の点検は、近接確認が重要です。市町が管理する橋梁の劣化
のほとんどが支承付近です。この部分は遠望目視では確認できません。
注2:橋座(支承部文)の点検は、梯子か点検車またはロープワークで行います。
注3:点検時の劣化程度と劣化原因の判定は橋梁技術者による必要があります。(単に点検講習を受講しただ
けでは困難です)
(3)特殊橋梁の点検
①アーチ橋や斜張橋などの点検委託歩掛は別途ご
相談ください。
②ロープワーク等でこれらも比較的簡易に点検可
能です。(写真①、③参照)
2.橋梁点検関連資格と所属協会等
【資格種と人数 9】
①技術士(建設・鋼構造及びコンクリート)1 名
②RCCM(鋼構造及びコンクリート)
4名
③コンクリート診断士
1名
④点検研修修了者
7名
⑤高所作業者研修修了者
1名
⑥BMS@RPI 研修修了者
7名
【斜張橋主塔 H=65m のロープワークによる点検】
写真①
【所属協会等】
■BMS(ブリッジマネジメント)コンソーシアム:長寿命化先進県である青森県で使用中
■長寿朗:橋梁の長寿命化ソフト、JIP テクノサイエンス(日本電子計算系)製
3.点検および補修・補強設計実績
○H 7 年度
国土交通省相武国道事務所 ・大和田陸橋他 8 強 調査及び耐震補強【事務所長表彰】
○H18 年度
埼玉県熊谷県土整備事務所
○H19 年度
○H20 年度
埼玉県飯能市 ・新大橋(征矢町)L=36m 他 18 橋
定期点検
埼玉県春日部市春日橋 L=71.7m 詳細点検及び補修・補強設計
埼玉県本庄県土整備事務所 ・前河原橋 L=35m 詳細点検及び耐震補強設計
埼玉県長瀞町 ・金石水管橋 L=172.3m 定期点検と長寿命化修繕計画
埼玉県川越市 ・久下戸跨線橋 L=251m 他 13 橋
定期点検
埼玉県小鹿野町 ・合角漣大橋 L-255m 主塔 65m 他 29 橋
定期点検
○H21 年度
○H22 年度
・玉淀大橋(一般国道 254 号)L=225m 他 5 橋 定期点検
4.点検方法の提案
効率的で有益な点検方法を提案します。
1)橋座部分(支点部)は原則ハンズオン(近接目視)で行います。(橋座部分はもっとも劣化
が発生しやすく、下から確認しがたい箇所です)(写真②③参照)
2)点検車の使用が難しい箇所(歩道橋や斜張橋の主塔)もロープワークで点検します。(写真①③
参照)
3)コンクリートの劣化が激しい橋梁は必要により中性化深度調査や塩化物イオン含有量を調
査します。(写真④⑤参照)
4)橋梁技術者が直接現場調査を行い診断し報告書を作成することで劣化への具体的な対応策
が図れると考えています。(専業協力会社は使いません)
【梯子による橋座点検】写真②
【 ロープワークによる点検】写真③
【コンクリート強度試験】写真④
【中性化深度調査】写真⑤