29P-0188 ポリアミンの GC 分析における塩基性化合物の挙動 1 1 城西大薬) ◯菅田 大輔 1 ,樋口 加奈 1 ,野村 理恵 1 ,新津 勝( 【目的】生体中の代表的なポリアミンであるスペルミジンやスペルミン以外に自 然界には多種多様なポリアミンが存在する。動物や細菌等の生体試料から多くの 新規ポリアミンを GC-MS を用いて見出してきた。ポリアミンの構造解析において GC-MS 分析は大きな役割を担っている。しかし生体試料中のポリアミンを GC 分 析すると既知のポリアミンピークのほかに多くのピークが検出される。そこで、 これらのピークに関する情報を得るために、ポリアミン試料に混在すると考えら れる主な塩基性化合物の GC 及び GC-MS 分析を行った。 【方法】アルギニン、ヒスチジン、リジン、ヒスタミン、及び既に GC 分析が行 われているアグマチンを上記目的に沿って調べた。ヘプタフルオロ無水酪酸 (HFBA)で誘導体化し、窒素ガスで試薬を除去後、HFB 誘導体を炭酸ナトリウ ム溶液とジエチルエーテルで振り混ぜ、 ジエチルエーテル溶液を GC に注入した。 GC カラムは Inert CapMS(30m×0.32mm)、検出は FID を用いた。また、誘導体 の GC-MS 分析も同種のカラムを用いて行った。 【結果】HFB 誘導体化による GC 分析では、リジンは検出されなかったが、他の 塩基性化合物からは HFB 誘導体のピークが複数検出された。特にアルギニンから 2 本の主ピークのほかに多くのピークが検出された。また、ヒスチジンとアグマチ ンに関しては、時間経過と共に HFB が 1 個脱落した誘導体ピークの増大が認めら れた。そこで、これらの塩基性化合物から検出されたピークと生体試料の GC 分 析で得られたクロマトグラムを比較検討する。
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