4-8.膠原病/皮膚科カリキュラム GIO 基本的な身体診察法、検査、手技

4-8.膠原病/皮膚科カリキュラム
GIO
基本的な身体診察法、検査、手技およびその結果を利用して鑑別診断、初期治療を的
確に行う能力を身につけるために、皮膚科の入院患者を受け持ち、責任もって診療に携
わる。
また、医療面接スキルの向上をめざし、さらに全身の観察およびその記載が正確かつ
的確にできるようにするために、皮膚科外来患者診察を補助する。
SBOs
1.患者および家族との適切な接し方ができる。
2.正確で十分な病歴聴取と診療録(入院経過要約を含む)への記載ができる。
3.皮疹の観察と正確な記載ができる。
4.基本的手技である(包帯法、局所麻酔法、ガーゼ交換、ドレナージ処置法、切開・
排膿法、皮膚縫合、軽度の外傷・熱傷の処置)ができる。
5.膠原病チェックリストを用いて、免疫・アレルギー疾患の症状を的確に捉えること
ができる。
6.膠原病入院患者に対して、膠原病精査サマリーを利用して、問題点を抽出できる。
7.手術、特殊検査では助手を務める。
8.症例検討会で簡潔および的確に症例提示ができる。
方略
皮膚科研修にあたっては、基本的手技を修得し、経験が求められる疾患・病態の皮膚
系疾患および免疫・アレルギー疾患を経験する。そのため研修期間としては最低2週間、
できれば4~8週間が適切である。4~5 例の受け持ち症例を担当する。
1.皮膚科日課表に従って、病棟業務、手術助手、皮膚科外来診療補佐を行う。
2.指導医から振り分けられる患者を受け持つ。
3.初診患者の予診、所見を記入し、自らの診断・治療法を想定して、その場で指導医
の診断および治療と比較する
4.指導医の監督下で、他科からの入院病棟患者回診依頼対応・他科入院患者の診察、
所見記入、治療を行う。
5.湿疹(皮膚炎)及び類症、伝染性皮膚疾患、皮膚悪性腫瘍の診断・鑑別と治療方針
を立てる。
6.薬疹に対して適切な処置・治療を行う。
7.熱傷の治療 — 救急処置、外用療法、手術療法を指導医とともに行う。
8.局所療法、特に膏薬療法の意義と適応方法、軟膏の分類と適応、禁忌について理解
する。
9.ステロイド療法と副作用について実際の症例で研修する。
10.皮膚外科(Skin surgery)について(皮膚腫瘍、悪性腫瘍、母斑の外科的治療)の
助手を勤める。
11.皮下膿瘍に対して、切開術を行う。
12.膠原病チェックリストを用いて、医療面接を行う。
13.膠原病精査サマリーを用いて検査をオーダーし、膠原病患者の問題点を抽出する。
14.膠原病精査サマリーの結果より上級医と相談の上、治療計画を作成する。
15.膠原病治療計画に沿って、追加検査をオーダーし、その結果を判定・解釈し、報告
する。
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16.カンファランスで症例の説明と治療計画を呈示する。
評価
1.定められたレポート提出する。
2.EPOC
膠原病/皮膚科週間スケジュール
8:30~9:00
9:00~12:00
月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
化学療法、パルス療法の
準備・施行
化学療法、パルス療法の
準備・施行
化学療法、パルス療法の
準備・施行
化学療法、パルス療法の
準備・施行
化学療法、パルス療法の
準備・施行
担当患者の回診
担当患者の回診
担当患者の回診
担当患者の回診
担当患者の回診
入院患者指示出し
入院患者指示出し
入院患者指示出し
入院患者指示出し
入院患者指示出し
手術助手
外来にて外科的処置、
初診患者予診聴取および
フィードバック
手術助手
外来にて外科的処置、
初診患者予診聴取および
フィードバック
12:00~16:00
病棟回診時の処置
16:00~17:00
他科の入院病棟患者
回診依頼対応
17:00~
病棟待機業務に備えて
ブリーフィング
病棟回診時の処置
手術助手
他科の入院病棟患者
回診依頼対応
他科の入院病棟患者
回診依頼対応
他科の入院病棟患者
回診依頼対応
勉強会
臨床写真カンファ
入院患者症例検討会
病棟待機業務に備えて
ブリーフィング
臨床病理科との検討会
病棟待機業務に備えて
ブリーフィング
病棟待機業務に備えて
ブリーフィング
外来にて外科的処置、
初診患者予診聴取および
フィードバック
他科の入院病棟患者
回診依頼対応
病棟待機業務に備えて
ブリーフィング
*皮膚科では入院患者はチーム制で診ています。担当患者のみでなく、できる限り入院患者全てを把握してください。
*化学療法、パルス療法の準備・施行:週によっては無い時もあります。
*入院患者指示出し:担当患者のみでなく、自ら判断可能であればすべて対応して下さい。
*病棟回診時の処置:軟膏処置法、重層治療法、切開・排膿・ドレナージ処置、抜糸、手術後ガーゼ交換などできるようになりましょう。
*初診患者予診聴取およびフィードバック:初診患者の予診、所見記入までして頂きます。自らの診断・治療法を想定して、その場で指導医の診断および
治療と比較して下さい。
*他科からの入院病棟患者回診依頼対応・他科入院患者の診察:指導医の監督下にて他科からのコンサルト病棟患者の診察、所見記入、治療までしてもらいます。
可能であれば同一患者の経過も追えると良いでしょう。
*臨床写真カンファ:一週間分の臨床写真をダイジェスト的に診ていきます。皮疹をたくさん診るチャンスです。
*入院患者症例検討会:担当患者について問題点をショートプレゼンテーションして下さい。
*病棟待機業務に備えてショートカンファ:夜間の病棟待機をします。全患者の問題点を当日の病棟当番指導医とブリーフィングしましょう。
*土、日、休日回診:可能な限り午前中当番医とともに回診すること
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