Kanazawa VALID 2015 ミニレクチャー1 2015年7月11日(土) 9:10~10:30 第一会場(講義室3階) 低圧頻回拡張と九州アクセスフォーラム 医療法人 心信会 池田バスキュラーアクセス・透析・内科 池田 潔 博多祇園山笠 紹介 博多祇園山笠(はかたぎおんやまかさ)とは・・・ 福岡県福岡市の博多区で毎年7月1日から7月15日にかけて開催される 700年以上の伝統のある祭である。 櫛田神社にまつられる素戔嗚尊(すさのおのみこと)に対して奉納される祇園祭の ひとつ。 博多祇園山笠スケジュール 7月1日 注連(しめ)おろし 7月10日 流舁き 7月13日 集団山見せ 7月1日 ご神入れ 7月1日 当番町お汐井とり 7月9日 全流お汐井とり 7月11日 朝山笠 7月11日 他流舁き 7月12日 追い山笠ならし 7月15日 7月14日 流舁き 追い山笠 博多祇園山笠の様子 第1回 九州バスキュラーアクセスライブフォーラム研究会 プログラム 12:30 13:00~13:03 13:05~13:25 13:25~13:35 13:35~13:36 13:37~13:55 13:55~14:05 14:05~14:06 14:07~14:25 14:25~14:30 14:30~14:36 14:36~14:45 14:45~14:50 14:50~15:00 15:00~15:01 15:01~15:30 15:30~15:40 15:40~15:42 15:42~16:00 16:00~16:05 16:05~16:07 16:08~16:20 16:20~16:25 16:25~16:26 16:27~16:40 16:40~16:45 16:50~16:55 17:00 開場 開会のあいさつ P-①講演ビデオ P-②ビデオ P-③熊本ライブ P-④ビデオ 休憩 P-⑤特別講演 P-⑥福岡ライブ P-⑦講演 P-⑧講演ビデオ 閉会のあいさつ・事務局からの連絡事項 閉会 第2回 九州バスキュラーアクセスライブフォーラム研究会 プログラム 11:00~11:05 開会式(オープニングビデオ) 11:05~11:50 ①自己血管 シャント作製例 11:50~12:35 ②人工血管留置例 12:35~12:55 ③カテーテルの取り扱い 12:55~13:25 ④カテーテル留置 13:25~13:30 休憩 13:30~14:00 ⑤エコー下穿刺の実際 14:00~14:50 ⑥教育講演 14:50~15:30 ⑦PTAライブ 閉会式 第3回 九州バスキュラーアクセスライブフォーラム研究会 プログラム(仮) 12:30~12:35 開会式(オープニングビデオ) 12:35~13:15 ①PTAライブ 13:15~13:55 ②AVGビデオ 13:55~14:05 休憩 14:05~14:35 ③AVFビデオ 14:35~15:05 ④カテーテル留置 15:05~15:15 休憩 15:15~15:45 ⑤CAPDビデオ 15:45~16:15 ⑥エコー下穿刺ビデオ 16:15~17:05 ⑦教育講演 閉会式 第2回 九州バスキュラーアクセスライブフォーラム研究会の様子 各会場を繋ぐWeb会議(MeetingPlaza) 第2回 九州バスキュラーアクセスライブフォーラム研究会の様子 はじめに PTAの拡張方法において、高圧拡張では完全拡張した症例と不完全拡張の 症例において開存期間の成績に有意差を認めなかった。 既存のデバイスによる治療では、 内膜に部分的な切れ込みや高度の断裂をきたすため、修復過程で内膜の リモデリングがおこり、再狭窄に至ると考えられている。 生理的動脈血流を変化させる実験手法として、 1.動静脈吻合 2.動脈狭窄、結紮の2種類が知られている。 約20年にわたり、秋田大学医学部2病理(高橋正人先生) では、血流変化に対する動脈リモデリングの解析を目的に 動物(主にウサギ)の総頚動脈と外頚静脈にAVFを作成し 検討を行ってきた。 動物実験モデルにて、低圧拡張と高圧単回 拡張の違いを病理的検証するために検証 実験を依頼した。 AVF後の静脈 内膜肥厚が生じるが、動脈のそれとは形態が異なる。 イヌAVF3年後の静脈(閉塞部)の病理像 静脈閉塞部の内膜肥厚部分には、 外膜側から中膜を貫いたと思われる 血管成分*が豊富に認められる。 矢印は内膜肥厚部。 * * * * ウサギAVF後、静脈の狭窄部、内膜肥厚がみられ、内膜肥厚部には血管が豊富である。 イヌ静脈閉塞部と同様の所見である。 吻合部に形成された瘤の断面 Stenosis Anastomosis 中膜 拡張実験① 非手術コントロールのうさぎ頚静脈(2mm弱)にコンクエスト7mm 30atmで7分拡張 うさぎ頚静脈拡張直後の病理像 ×1.25 ×20 血管内膜に断裂はみられなかった。 拡張実験② 白ウサギにAVFを作成、作成時に静脈に狭窄を作成、狭窄を作成した4週間後 にPTA、その直後に屠殺した。 対象・方法 実験モデル、日本白ウサギ♂(3-4kg)(n=4)。 池田式(n=2)、高圧単回拡張(n=2) AVF作成 + 頭側:結紮 心臓側:糸をかけて縫合 狭窄作成 4週間 約33%狭窄(8mm以下)作成 PTA 8mmバルーンで拡張 (30atmで1~2分) 12mmバルーンで拡張 (毎秒2atmの速度で30atmまで) 屠殺 ----- ----------------------- 1. AVFを作成、静脈の頭側は結紮、心臓側は糸をかけて縫合し、約33%狭窄(8mm以下)を作 成。 2. 4週間後にPTA、8mmのバルーンで30atm・1~2分高圧単回拡張を施行。池田式で拡張を施 行。拡張が著明(12mm以上)で、コンクエスト12mmバルーンで毎秒2atmの速度で30atmまで拡 張。30秒固定後一気にデフレート:高圧単回拡張を施行。池田式で拡張を施行。 3. その直後に屠殺、PFAで灌流固定。 糸で狭窄を作成 4週間後 8mm AVF作成と同時に静脈を縫縮し狭窄を作成、4週後のウサギ 12mm 高圧単回拡張 コンクエスト8mm 30atm 、30秒拡張 池田式 コンクエスト12mmバルーンで毎秒2atmの速度で30atmまで拡張。 拡張方法の比較 <高圧単回拡張> <池田式> 総頚動脈の血流量の比較 (mℓ/分) 500 高圧 400 池田式 14-18 14-23 14-19 14-24 300 血 流 量 200 100 0 AVF作成前 AVF+狭窄作成直後 PTA施行後 PTA直後の静脈の病理像 高圧単回拡張 池田式 EM染色×1.25倍 EM染色×1.25倍 破裂寸前 EM染色×1.25倍 EM染色×1.25倍 高圧単回拡張 池田式 EM染色×20倍 EM染色×20倍 中膜の離開 EM染色×20倍 EM染色×20倍 高圧単回拡張 池田式 HE染色×1.25倍 HE染色×1.25倍 HE染色×1.25倍 HE染色×1.25倍 フィブリン血栓 の付着 高圧単回拡張 池田式 HE染色×20倍 HE染色×20倍 中膜の離開 HE染色×20倍 HE染色×20倍 破裂寸前 結果 1) 2mmであった静脈は、動脈との吻合4週間で12mmに 拡張していた。 2) 高圧単回拡張では、内膜の肥厚と断裂が確認できた。 問題点 バルーン拡張直後の状態での内膜変化であり、その後の 変化は観察できていない。 次の課題 ① 吻合後2週間してから、狭窄を作製した。 ② 狭窄に対して、拡張術後4週間おいて病理的検討を行うこと とした。 拡張実験③ 最初の実験では、白ウサギにAVFを作成、その4週間後に静脈に狭窄を作成、 その直後に屠殺した。 しかし、狭窄作成に4週間待つと拡張が大きくなりすぎるため、2週間に変更した。 また、PTA後の経過を観察するため、狭窄を作成した2週間後にPTA、その4週 間後に屠殺した。 対象・方法 実験モデル、日本白ウサギ♂(3-4kg)(n=6)。 池田式(n=3)、高圧単回拡張(n=3) AVF作成 2週間 狭窄作成 右総頚動脈と右外頚静脈 5mm杉田クリップ使用 に側々吻合 約65%狭窄作成 4週間 クリップ解除 4週間 PTA 10mmバルーンで拡張 (20atmで30秒) ----- ----------------------- 1. 2. 3. 4. 5. 6. 右総頚動脈と右外頚静脈に側々吻合で動静脈吻合を作成。 2週後静脈心臓側に5mmの杉田クリップで狭窄を作成。 杉田クリップは内径3.5mmを使用し、約65%狭窄を作成。 4週後杉田クリップを解除。 コンクエスト10mmバルーンで20atm・30秒高圧単回拡張を施行。池田式で拡張を施行。 PTA4週後屠殺、PFAで灌流固定。 屠殺 AVF作成 動脈 吻合部 静脈 AVF作成2週間後 吻合部 径10mmに拡大した静脈 杉田クリップで狭窄を作成 約65%狭窄を作成 杉田クリップで狭窄を作成後4週後に解除 10mmバルーンで拡張 コンクエスト 拡張方法の比較 <高圧単回拡張> <池田式> AVF作成後、杉田クリップをV側の 心臓側にクリップして2週間おく クリップから4週間後にPTA施行 4週間後に屠殺 総頚動脈の血流量の比較 (mℓ/分) 800 700 15-02 高圧 15-13 15-20 15-01 600 池田式 500 15-12 15-19 血 流 400 量 300 200 完全閉塞 100 0 AVF作成前 AVF作成後 2w後狭窄前 狭窄4w後 (クリップ解除前) PTA直後 PTA4w後 PTA4週間後の静脈の病理像 高圧単回拡張 池田式 EM染色×1.25倍 EM染色×1.25倍 EM染色×1.25倍 EM染色×1.25倍 高圧単回拡張 池田式 HE染色×20倍 HE染色×20倍 平滑筋細胞の浸潤 内膜肥厚 高圧単回拡張では 著明な内膜肥厚と平滑筋細胞の浸潤を認め、 EM染色×20倍 EM染色×20倍 池田式では ごく軽度の内膜肥厚のみであった。 内膜肥厚 結果 1) 高圧単回拡張群では、拡張術4週間後に1例に閉塞を 認めた。 2) 高圧単回拡張群では、明らかな内膜肥厚と平滑筋細胞の 浸潤を認め、池田式では、ごく軽度の内膜肥厚であった。 結論 低圧からの拡張であれば、20気圧まで拡張しても、 内膜は軽度の肥厚で断裂することなく拡張される。
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