IGT インフォメーション・リーフレット W70 リンティング(毛羽立ち)テスト

IGT インフォメーション・リーフレット W70
リンティング(毛羽立ち)テスト(65 Shore A ゴム)
IGT AIC2-5T2000, AMSTERDAM, Global Standard Tester P/1/1W
2014 年 1 月版
はじめに
一般的に、ピッキング(紙剥け)とは印刷時に加えられる紙表面へのダメージ(紙剥け)
として定義される。プリンティングディスクが紙から放れる時、インキは紙に一定の力
を加える。インキの粘度やタック値、印刷速度の増加につれてこの力も大きくなり、一
定値を超えると、紙の表面にダメージ(紙剥け)が発生する。
このダメージ(紙剥け)は、ピック速度或いはピック抵抗値として測定され、リーフレ
ットW31, W38, W65, W75で解説されている。
しばしばこのピック試験方法においては、
例えば新聞紙のように、低ピック速度或いは低ピック抵抗の紙では明確な差異が示され
ないことがある。このような種類の紙の場合は、多量試験方法で表面強度を測定するこ
とを推奨する。これが“リンティング(毛羽立ち)テスト”と呼ばれる方法である。
このインフォメーションリーフレットW70では65 Shore Aゴム付プリンティングディス
クを用いる方法、W44 では 85 Shore A ゴム付プリンティングディスクを用いる方法を解
説する。
原理:
IGT 印刷適性試験機を用い、テストインキで加速度印刷を行う。紙表面から剥がれた繊
維の量から目視でピッキング(紙剥け)を計測する。
試験方式:
1.
試験は適正標準大気下にて行うことが望ましい。適正標準大気とは、気温 23.0±
1.0℃(73.4±1.8℉)
、相対湿度 50±2%である。
2.
AIC2-5T2000、AMSTERDAM、GST 試験機、インキングユニット、インキピペッ
トの操作方法についてはマニュアル、
IGT インフォメーションリーフレット W100、
ディスプレイ上での取扱い説明を忠実に遵守することが必要である。
3.
試料は慎重に取り扱うこと。
試験準備
1. 用紙、インキ、器具は 6 時間以上適正標準大気中に置くことが条件。
2.
試験片をカットし(サイズは 55 x 355 mm2 が適当、1 試料につき 5 片を用意)
、ト
ップサイド及び/又はボトムサイド、MD 方向及び/又は CD 方向、用紙タイプ
コードを記載する
3.
AIC2-5T2000 の場合:
3.1
上部プリンティングディスク軸の印刷荷重を 625N に調節し、
バックラッ
シュが適切かどうかを確認する。W100 参照。
3.2.
速度を加速モード( ◢ )で、必要な印刷速度に調整する
4.
AMSTERDAM:
4.1
印圧を 625N に調整する。
4.2
印刷速度を加速モードで必要な速度に調整する。
5.
GST P / 1 / 1W の場合:
5.1
ディスプレイ上で“linteing ”
(毛羽立ち)を選択する。
5.2
最終速度を必要な数値に調整する。
6.
インキピペットに必要なインキを充填する。
7.
ハイスピードインキングユニットの場合:
下記設定条件でユニットを設定する:
サーモバス(恒温水槽)
:23.0℃(73.4℉)
トップローラー:通常インキ用ゴム使用 4 分割トップローラー
モード:2
始動時間:5 秒
インキ練り時間:30 秒
インキ練りスピード:1.2 m / 秒
プリンティングディスクへのインキ着肉時間:5 秒
8.
インキングユニット AE FOUR の場合:
下記設定条件でユニットを設定する:
トップローラー:通常インキ用ゴム使用 4 分割トップローラー
インキ練り時間:60 秒
インキ練りスピード:0.3 m / 秒
プリンティングディスクへのインキ着肉時間:20 秒
9.
インキングユニットの機能をチェックする。
試験実施
1.
インキングユニットに 0.35 cm³ のインキを充填し、プリセット中又は必要な時間
インキを練る。
注意:試験開始後にインキを追加することは推奨しない。
2.
プリンティングディスクをインキングユニットのプリンティングディスク軸に取
り付け、
プリセット中又は必要な時間プリンティングディスクにインキを着肉する。
3. 必要に応じて印刷速度を調節する。
4.
セクターの前クランプに試験片を取り付ける。
5.
プリンティングディスクを軸から外し、
(上部)
プリンティングディスク軸に置く。
6.
印刷を行う。W100 参照。
試験用材/試験条件
1 IGT AIC2-5T2000
又は AMSTERDAM
又は IGT GST 試験機 P
又は IGT GST 試験機 1
又は IGT GST 試験機 1-W
2 IGT ハイスピードインキングユニット 4
3 又は IGT インキングユニット AE FOUR
4 通常インキ用4分割付トップローラー
5 IGT インキングピペット
6 プリンティングディスク(65 Shore A ラバーコート,
50mm、Ø 66 mm )
IGT ピックテストインキ 2、中粘度
又は IGT ピックテストインキ 1、低粘度
又は IGT ピックテストインキ 3、高粘度
710.000.000
720.000….
470.000.000
410.000.000
415.000.000
466.000.710
465.000.710
466.003.003
408.000.200
402.087
404.800.002
404.800.001
404.800.003
7 試験片、55 x 355 mm2、各サンプルに付 5 片
8 ケバなし布切れ
9 清拭用ナフサ
印圧
625 N
印刷速度
加速度、最終速度選択
インキ膜厚
8.0 ㎛ ( 0.35 cm³ )
▶ 1 から 6 は IGT テスティング・システムズで入手可。
セクターから試験片を外す。
試験終了後直ちに“試験結果の評価”章の説明に従い試験結果を評価する。
プリンティングディスクを軸から外し、布切れとナフサで清拭する。
各試験片ごとに 1 から 9 の手順を繰り返して試験を行う。試験は各サンプルごとに
最低 5 回づつ繰り返して行う。
11. テスト終了後はマニュアルの説明に従い、全部品を清拭し、保管する。
12. 試験条件と結果を正確に記録する。
7.
8.
9.
10.
試験結果の評価
13. 印刷した試験片で、
できれば自作の定規或いは他の紙と比較し、
目視でダメージ
(繊
維の毛羽立ち)を判断することが望ましい。
14. 各試験片に対して 1 の作業を行う。
15. 平均値と、必要に応じて標準偏差値を算出する。最高値と最低値の算出が有効な場
合もある。
注意:
1.
GST 試験機 AIC2-5T2000、旧型 AIC2-5、AMSTERDAM、GST 試験機 P, 1, 1-W の
試験結果は、試験が同一試験条件下で行われた場合、ほぼ同程度の結果が得られ
る。
2.
インキの最長保存期間は、未開封で3年間、開封後は1年である。
►2006:旧バージョンのリーフレットに対し、このリーフレットでは AIC2-5T2000 と
GST 試験機に対応しています。
►2012:このリーフレットは AMSTERDAM、AE FOUR に対応しており、文章の変更
も加筆されています。
このインフォメーション・リーフレットの制作には最善の注意を払っております。ただ
し、不適切な箇所を見つけたり或いはご意見がある場合は IGT Testing Systems 営業所に
ご連絡くださいますようお願いします
IGT Testing Systems K.K.
Internet: http://www.igt.jp